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第1話:日常

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<彰人>:「今日は暑いな~」と呟きながらだるそうにトボトボと通学路を歩いていると。

 後ろから猛スピードで走ってくる人影があった。

 <美穂>:「おはよ~彰人!」と近所迷惑になりそうなぐらいの音量であいさつをしながら背中を叩いてくる。
 彼女の名は倉橋 美穂 
美穂とは幼馴染で家が近所なこともあり一緒に登校している。

 <彰人>:「あぁ~おはよ美穂は朝から元気だな~」と俺がいうと美穂は決まってこう言ってくる。

 <美穂>:「彰人が朝元気ないだけだよ~もっと元気出してこ!」と朝から眩しい笑顔で言ってくるここまでが俺の朝のルーティンだおかげで朝の怠さがなくなった気がする。
(たぶん、、、)

 学校に着くと必要な時以外関わらないようにしているなぜなら美穂はいわゆる陽キャのカーストトップでとてもモテているので俺から学校では話かけないでくれとたのんでる。

 美穂は何も気にしていないようだが、流石に幼馴染だろうとカーストトップとカーストにも入っていないボッチインキャが馴れ馴れしく話しでもしたら俺に嫉妬してくる奴が出てくるのと美穂の立場もあるのでお互いのために話しかけないようにしている。

 学校の休憩時間ではもちろん本を読んでるふりをしている、けっけして友達がいないから仕方なくやってるわけじゃないからな(俺にだって美穂がいるし友達の1人2人ぐらい、、、てっ、、美穂含めなかったら俺友達いねーじゃん)

 もちろん学校で喋れないだけであって美穂とは親友だが(それでも寂しすぎるお互いのためだからって学校では話をしないけど、せめて1人ぐらい高校で新しい友達欲しかったなー)って高校一年生の時もこれ考えてたよな~

 (今じゃもう高校3年生になるのか~俺も高校生活青春ぽいことしたかったな~まあそもそも友達がいない俺には無縁だけどな)。

 あれ?そもそもなんで俺友達できないんだっけ?と頭の中で探していると思い出してしまったのだ思い出したくもない黒歴史を(あれは入学したての時っだったかな、、、)コミュ障の俺が高校デビューしようと自己紹介の時に何を言ったかわ覚えてないがふざけて場の空気を面白くしようとしたらめっちゃすべってお通夜状態にしてしまったんだ。

 だから友達ができなかったんだっ、あれを思い出すと(うっ今でも泣きそうになる)と心の中で号泣していると、教室にいるクラス全員が窓から校舎裏を見ている、いつもの事なので驚かないがいちおう俺も見にいくと。

 見慣れた景色がそこにあった(やっぱりな)すると隣にいた生徒達が 
 |生徒A「うわまた美穂ちゃん告白されてる」 

 生徒B
「今月で何人目だよ」 

 生徒C
「あれサッカー部キャプテンの司くんじゃない?」 

 生徒D
「嘘狙ってたのに~」
などとざわざわと楽しんでいる。

 (なんか定期的にある行事みたいだな)と考えているうちに窓の外で美穂が4階にも聞こえるような大きな声で 
 
 <美穂>:「ごめん、司くんのことをそんなふうに思えなくて」と謝っていたのはわかったが。

 <司>:『・・・』 と司くんは口をパクパクさせて何かを言っているが当然何を言ってるのかがわからなかった(そりゃ4階には普通声は届かないしな)と思っていると。

 集まった生徒たちが口々に
 生徒A
せいとえー
「あ~やっぱりふっちゃたか~」

 生徒C
「倉橋さんって恋愛に興味ないんじゃない?」 

 生徒B
「そんなわけないだろあの美穂ちゃんだぞ俳優かモデルれべるじゃね~と付き合わないって」

など言ってそれぞれの席に戻っていった。
 
 美穂が告白を断るのが見えた時、俺はその光景を見た瞬間フラれた司くんには悪いが少し安心した。

 実は俺檜山 彰人は幼馴染の倉橋 美穂に密かに恋を抱いている。

 けど出会ってから一回もこの思いを口にしたことない、俺は美穂との関係が終わるのがとても怖くて告白していない。

 だけど俺はこのまま美穂とはこのまま親友のままでいいと思っている、美穂は俺に色んなのものを与えてくれた、人の心の温かさ、生きている素晴らしさ、他にも色々と気づかせてくれた、だから俺は美穂にそれ以上何も求めていないんだ。

 あと俺は、数ヶ月前に美穂が好きな人がいることを知ってから美穂に告白をするのを諦めたんだ、(だから俺はずっとこのまま美穂と親友でいつずけようと決めた、せめて美穂の邪魔にならないぐらいで美穂の恋をサポートするつもりだ)
 
 俺の親は、大手会社の社長をしていて両方家族よりも仕事を優先するタイプでまともに構ってもらったことなんてなかった、そもそも親自体が家にいること自体珍しくその都度俺は褒めてもらうために絵を書いたり、メイドがいるにも関わらず料理や掃除などの家事をして褒めてもらおうとしたが。
 
 親は、絵に関しては一目見てそのまま机に置いて。

父親 (樋山 源三)
「絵なんか描かずに勉強でもしたらどうだ?」
 と言ってきた当時はとてもショックを受けたが(今考えたら3~4歳ぐらいの俺に何言ってんだよって笑えてくるな)

 しまいに家事をしたことは流石に褒めてくれると思ったが。

 父親 (樋山 源三)
「何をやってるんだ!今すぐ辞めなさい!」

 と言ってきた流石に3~4歳の子供に家事は危ないと思って言ってくれたのだと思ったが次の瞬間

 父親 (樋山 源三)
「檜山家の長男なのだから少しは檜山家のプライドを意識したらどうだ」

 決して俺を心配してかけた言葉じゃなかったとその当時の俺でもわかった。

 樋山 源三 (ひやま げんぞう)
「家事なんてメイドがすればいいものこれ以上お親のメンツを潰さないでくれるか」と呆れた表情で言ってきた。

 その時誰かに愛されたい誰かを愛したいなんて思わなくなってしまったのだと思う、そこから美穂に出会ったことにより誰かに愛されたい誰かを愛したいと思うようになった。

 一時期感情がほぼ無くなっていたのを感情を取り戻してくれた美穂には感謝しかない。

 などと昔のとこを考えてると休み時間は終わってしまった、(後は楽だ授業だけだしまあ~俺人間付き合い苦手だから部活入ってないしな、なぜか美穂も帰宅部なんだよな~)

 うちの学校では珍しく帰宅部は少ないのだが、、、(まあいいや)そして授業が終わりそのまま家に直行だと思っただろ実は同じ帰宅部なこともあり美穂とは一緒に帰る仲だいつも校門の前で待ち合わせをしている。

 <彰人>:「あれ?おかしいな」いつもは美穂が先に着いてるはずなのに、、、

 <彰人>「別のクラスだし仕方ないか、まあ気長に待つか」と言ってから待つこと10分

 <美穂>:「ごめ~ん遅れっちゃった」と言いながら急ぎながら走ってきた。

 (ここはよくラブコメなどで使われてるアレを使うか)

 <彰人>:「大丈夫!俺も今来だ所」

 (ヤベ噛んじゃった)と恥ずかしくて顔覆っていると

 <美穂>:「そうなんだ!いや~終礼長引いちゃってさ、さっ行こ!」

 とクスリと笑いながら言っていた(実は彰人のクラスいつもより早く終わったこと知ってるんだけどね)とここの中でもクスリと笑う美穂だったのであった。

 そのまま話しながら帰っていると途中で

 <美穂>:「あっごめん学校に忘れ物しちゃった、先に帰っといて~」

 といい美穂はそのまま学校に向かおうとした瞬間何故かこれから一生美穂に会えなくなるような気がしていつもなら(じゃバイバイ)と軽くお別れをしてそのまま帰ってたはずなのに今日は 
 <彰人>:「待って俺もついて行くよ!夜道だと1人だと危ないしさ」と自然に口から出ていた。

 <美穂>:「ん、でも大丈夫!ちょっと忘れ物取りに行くだけだからさ!」と笑いながら断られた。

 <彰人>:「まあ、それならいいけど」まあ多分気のせいだと思い。

 <彰人>:「バイバイ」と別れを告げた(明日も会うのに変な気分になるな)そしたら美穂も少し寂しそうな顔をしながら。

 <美穂>:「じゃあね彰人さようなら」といいそのまま学校に向かって行くのを夜の月明かりで見えなくなるまで見送った。

 家に帰って彰人は最後に見た美穂の顔が気になっていた(あの少し寂しそうな顔何かあったのかな~?ちょっと気になるんだよな~)と最後に見た美穂の顔が頭の中でチラついていた。

 <彰人>:「変なことに巻き込まれてなければいいけど」とそのまま軽くご飯を食べてすぐ寝た。


だが次の日、美穂が死んだことを知ることになるなんてこの時は知る由もなかった。
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