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第4章 005
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殺人犯だと信じて疑わない相手に手伝えと言う相原の肩に、やれやれと言った様子で智樹が手をかける……が、相原は途端に表情を険しくし、肩に乗せられた智樹の手を払い除けてしまう。
「新調したばかりのスーツが汚れる。気安く触らないでくれないか」
冷たく言い放ちながら……
智樹の手を払った自分の手が、埃で黒くなっていることなど、すっかり忘れて……
それには智樹も一瞬片眉をピクッと上げたが、深呼吸をして冷静さを取り戻すと、首元までキッチリ上げたツナギのファスナーを腰のあたりまで下ろし、上半身Tシャツだけの姿になった。
「そのドア、俺らもさっき何度も試したけど、全然開かないんだよ」
「そ、そんな馬鹿なことがあるものか……」
「だーから、本当なんだってば……」
「いいや、ありえない! キースイッチが故障した報告は受けていないし、メンテナンスだってこまめに行っている。何より我が相原ホテルズでは、世界最高峰のセキュリティシステムを導入している。ドアが開かなくなることなど、絶対ありえない!」
自信満々に言い切りフンッと鼻を鳴らした相原は、両手を背中で結んで、部屋の中をウロウロと歩き回った。
そして、ソファにドッカリと腰を沈めると、モデル並みの長い足と両手を優雅に組んだ。
「新調したばかりのスーツが汚れる。気安く触らないでくれないか」
冷たく言い放ちながら……
智樹の手を払った自分の手が、埃で黒くなっていることなど、すっかり忘れて……
それには智樹も一瞬片眉をピクッと上げたが、深呼吸をして冷静さを取り戻すと、首元までキッチリ上げたツナギのファスナーを腰のあたりまで下ろし、上半身Tシャツだけの姿になった。
「そのドア、俺らもさっき何度も試したけど、全然開かないんだよ」
「そ、そんな馬鹿なことがあるものか……」
「だーから、本当なんだってば……」
「いいや、ありえない! キースイッチが故障した報告は受けていないし、メンテナンスだってこまめに行っている。何より我が相原ホテルズでは、世界最高峰のセキュリティシステムを導入している。ドアが開かなくなることなど、絶対ありえない!」
自信満々に言い切りフンッと鼻を鳴らした相原は、両手を背中で結んで、部屋の中をウロウロと歩き回った。
そして、ソファにドッカリと腰を沈めると、モデル並みの長い足と両手を優雅に組んだ。
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