90 / 109
王都でも渦中
090:お仕置き。
しおりを挟む
本日はランスロット家一向が王都から帰路へとつく日だ。
とてつもなく長く感じたのは、とても濃厚な時間を過ごしたからだろうか。
もう今日という日が来たことに歓喜さえ覚える。ここだと気にすることが多すぎて好き勝手出来ないから屋敷に戻りたいと何度思ったことか。
「グリーテンは帰ったの?」
昨日はベラとグリーテンに挟まれて寝たが、朝起きてみればグリーテンの姿はなかった。
「グリーテンさまなら、夜中に国王さまの使者に呼び出されました。それが終わればランスロット家の馬車に追いつくとのことです」
「そうなんだ」
もしかして昨日俺がアンリ・ペンドラゴンをアンリちゃんにしたことで呼ばれたのか?
まあでもあれはどうやっても戻ることはできないからグリーテンもすぐに追いかけてくるだろう。
何せあれは俺にしか解くことも、かけることもできない呪いなのだからグリーテンでもあれをどうにかできるわけもないし、しようともしないだろう。
「準備はいいかな? アーサー」
「うん、大丈夫」
部屋にある私物をベラが空間魔法で収納して、ここを出る準備は整った。
「買い物をして帰るんだよね?」
そもそもランスロット家が普通に買い物をするとか目立つからやめておいた方がいいのではないだろうか。
「いや、それは中止だよ。今は色々と王都が騒がしいから、もう王都を出るぞ」
「えっ、分かった」
俺が知らないところで何が起こっているのだろうか。これで予定が消えるのは二度目か。
でも特に重要な予定でもないから消えても何も感じない。確かに王都ではブリテン王国以外の場所から物が流れてくるが、そこら辺は天空商会がいるから関係がない。
あぁ、でもグレゴリーたちにお土産を買ってあげよ。お金と品物を交換しておけば問題ないだろ。問題あるけどね。少し多目に払っておくから勘弁してほしい。
それにしても、昨日千里眼を使ったのはアンリちゃんを探すためだったが、それ以外に何が起こっているのか見ればよかった。
まあ特に気にすることでもないからいいけど。というか今までの騒ぎ、すべて俺が引き起こしてないか? あれ? 俺が何もしなければこんなことには……気にしない気にしない。
王都から出て行きさえすれば、ディンドラン・パーシヴァルとギネヴィア・ペンドラゴンと会うことは難しくなる。
ディンドランさんなら来そうだが、ギネヴィアさまならそう簡単に来れるものではない。何せ王女なのだから。
その地位は厄介だが、厄介だからこそ行動範囲に入らなければどうということはない。
クレアは俺があちらに向かうから関係ない。
これでゴチャゴチャしている婚約者関連の話と離れることができる。
もう色々とありすぎて、王都にはもう来ないようにしようと心に誓うことにする。
帰りは行きと同じようにお父上様とお母上様とは別の馬車に乗り、今回はグリーテンがいないからベラと二人きりだ。
「ふぅ、やっと帰れる」
「そうですね。王都にはあまりいい思い出はありませんから」
そう言えばアンリちゃんと関係があるんだっけか、ベラは。
それならなおさらアンリ・ペンドラゴンをアンリちゃんにしてよかったし、王都から離れないといけない。
それにしても王都にはいい思い出がない割には、そんな素振りを見せてこなかったから、俺はまだベラの表情を理解していないということか?
「ベラは、王都にいることが嫌なんだよね?」
「はい、いたくはありません」
「ごめんね、僕に付き合わせちゃって」
「何を仰っていられるのですか? 私はアーサーさまのおそばにいられるだけで、どんな場所であろうと苦ではありません。王都であろうと、地獄であろうと、どこへなりともお供するつもりですから」
それは俺が死んだら一緒に死ぬって言っているんだろうね。まあ俺が死ぬことはないからそこら辺は心配しなくていいか。
それにしてもこの激重感情はどこから来ているのは俺には分からない。
「そっか。それなら危ないところには行けないね」
「私がいなくても危ないところに行かないでください。それにもう一度申しておきますが、私に秘密にしてどこかに向かわれるのはなしですよ」
「それは分かっているよ。七天教会の時も一緒に行ったでしょ? それでどこに行くにも一緒だと分かったよね」
「はい。ですがどうしても必要な時以外はおやめください」
「僕にはベラがいるから大丈夫だよ」
「……ありがとうございます。ですが私は最強ではありませんから」
大丈夫、俺がいればベラは最強になれるから。
あとその照れている顔が可愛くていいですね。
「アーサーさまから頂いたこの『アーサーレッグ』があれば、大抵の荒事は何でもできそうです」
ベラがメイド服をたくし上げて綺麗な足を見せてきた瞬間に、俺が七天教会にカチコミに行った時にあげた足の鎧の魔道具が出現した。
アーサーレッグ、何だかアーサーレッグって言うのが少し恥ずかしいが、アーサーレッグは所有者の意志のままに装着したり消えたりと自由自在になっている。
収納している状態で誰かに気付かれることはないから、いつでも武装が可能ということだ。
「それは良かった」
「……それに、この指輪もありますから」
少しだけ微笑みながら左手の薬指にある指輪に触れるベラ。
あの指輪をあげた時には、ベラが俺から離れて行くものかと思っていたが、全くそんなことがなかってよかった。
王都だとこういう心配をしないといけないとか、どんな魔境だよ。まあ貴族がたくさんいる分そういうことが起こりやすい場所なんだろうな。
「ベラ、それをつけているということは、僕から絶対に離れちゃダメだよ?」
「はい。元よりそのつもりです」
「絶対にだよ?」
「はい。そこまでご不安になられるのなら、四六時中そばに仕えることをお許しください」
「えっ、いやそこまではいいかな」
「私のことがお嫌いになられましたか? それならば謝罪させてください」
「いや、四六時中はさすがに色々とベラの仕事とかあるだろうし」
念を押しただけなのにどうしてこういう会話になるのだろうか。
俺としては問題ない、いやクレアに会う時とかシルヴィー姉さんとルーシー姉さんと遊ぶ時にベラがいたら、悪い言い方をしたら邪魔になるし。
俺は別にいいんだよ? でも相手がそう思うから……うん。
「アーサーさまが起床される前に、すべて終わらせておきます」
「それだとベラが死んじゃうよ」
「アーサーさまと一緒にいられなければどちらにしても死にます」
「ベラには死んでほしくないから、ね?」
「それならば、お許しください」
えぇー、何だかメンドクサイ女になりつつあるんだけど、このメイド。
まあここはベラの主としてビシッと言わないといけないな。
「それはダメ。あまり僕を困らせないで」
「……申し訳ございません。過ぎたことを申し上げました」
「僕ととても一緒にいたいということは分かったし大好きだということも分かったけど、節度を守ってね」
「はい、かしこまりました」
ふぅぅぅぅぅ、ここは主の威厳を見せたぜ。これでベラも激重感情を真正面からぶつけてくることはないだろう。
「過ぎた真似をした罰を、アーサーさまから頂きたいです」
「えっ」
「罰を与えられれば、私も過ぎた真似をしないようにするはずです」
「えっ、それを本人が言う?」
このメイド何を言ってんの? どうしたんだ? 誰かに操られているのか!? いや、俺のほぼ全能が異常なしと言ってきている。異常だった方が良かったんだけどね。
それに何で期待の眼差しをしているんだ? 罰って何だよ。適当に言ってみるか。
「じゃあ、一週間僕と会うのをやめる?」
「死んでしまいます。もっと物理的なものでお願いします」
「ワガママだね」
「私が死なない程度の罰をお願いします」
えぇー、このメイドは何を望んでいるんだよ。しかも絶対に罰を受けたくて言っているだろ。
どうやっても罰を受けたいようだから、もう思い浮かんだこれでいいや。
「じゃあお尻ぺんぺんね」
「はい、かしこまりました」
ベラは下に四つん這いになってこちらにお尻をフリフリとしている。
……この光景を見て思ったんだが、このメイドはグリーテンにあれほど言っておきながら、自分もこうしてヤバいことをしていると自覚があるのだろうか。
まあいいや。ベラのお尻を軽く叩いて終わらせることにした。
「アーサーさま、お舐めになられているのですか?」
「な、なに?」
「こんなものが罰なわけがありません。しっかりと、思いっきりお尻を叩いてください」
もう一種のプレイとしてとらえよう。こういうことは主とメイドでは当たり前だと考えれば、まだできる。
ほどよく痛い感じで、ベラのお尻を叩いた。
「ッ! ……一発ですか?」
ベラが四つん這いをしながら、顔を俺の方に向けてきたが、その顔がその程度かと言わんばかりのものだった。
「何発にしてほしい?」
やられっぱなしなのは良くないから、こちらも仕掛けることにした。
「お気の済むままに」
これはベラの性癖なのだろうか。それなら主としてしっかりと向き合わないといけないんだよな。
俺は無言でもう一発ベラの柔らかいお尻に叩きこんだ。
ベラは何も言葉を発さずに、ずっと四つん這いをしているから、再びお尻を叩いた瞬間に、その瞬間に馬車の扉が開けられた。
「あら~」
お母上様がこちらを見ながらニヤニヤとしていた。
……えっ、どういうこと?
「薬指の指輪だったり~、何だか少し距離が近いなぁと思っていたけど~、そういうことだったのね~。でも~、こういうことはちゃんとした場所でやるのよ~」
そう言ってお母上様は扉を閉めた。
「見られましたね」
軽い感じでそういうベラだが、俺がこんなことを趣味にしているとか思われそうなんだが。
何もかも、ベラのせいじゃね? 何で俺はこんな心配をしているんだ?
「ベラ、後でお母さんに説明してね?」
「はい、かしこまりました」
「……何でまだ四つん這いになっているの?」
「見られた罰は受けていませんが」
もうこうなったらどうでもいいや。
百発くらい叩いてやろ。
とてつもなく長く感じたのは、とても濃厚な時間を過ごしたからだろうか。
もう今日という日が来たことに歓喜さえ覚える。ここだと気にすることが多すぎて好き勝手出来ないから屋敷に戻りたいと何度思ったことか。
「グリーテンは帰ったの?」
昨日はベラとグリーテンに挟まれて寝たが、朝起きてみればグリーテンの姿はなかった。
「グリーテンさまなら、夜中に国王さまの使者に呼び出されました。それが終わればランスロット家の馬車に追いつくとのことです」
「そうなんだ」
もしかして昨日俺がアンリ・ペンドラゴンをアンリちゃんにしたことで呼ばれたのか?
まあでもあれはどうやっても戻ることはできないからグリーテンもすぐに追いかけてくるだろう。
何せあれは俺にしか解くことも、かけることもできない呪いなのだからグリーテンでもあれをどうにかできるわけもないし、しようともしないだろう。
「準備はいいかな? アーサー」
「うん、大丈夫」
部屋にある私物をベラが空間魔法で収納して、ここを出る準備は整った。
「買い物をして帰るんだよね?」
そもそもランスロット家が普通に買い物をするとか目立つからやめておいた方がいいのではないだろうか。
「いや、それは中止だよ。今は色々と王都が騒がしいから、もう王都を出るぞ」
「えっ、分かった」
俺が知らないところで何が起こっているのだろうか。これで予定が消えるのは二度目か。
でも特に重要な予定でもないから消えても何も感じない。確かに王都ではブリテン王国以外の場所から物が流れてくるが、そこら辺は天空商会がいるから関係がない。
あぁ、でもグレゴリーたちにお土産を買ってあげよ。お金と品物を交換しておけば問題ないだろ。問題あるけどね。少し多目に払っておくから勘弁してほしい。
それにしても、昨日千里眼を使ったのはアンリちゃんを探すためだったが、それ以外に何が起こっているのか見ればよかった。
まあ特に気にすることでもないからいいけど。というか今までの騒ぎ、すべて俺が引き起こしてないか? あれ? 俺が何もしなければこんなことには……気にしない気にしない。
王都から出て行きさえすれば、ディンドラン・パーシヴァルとギネヴィア・ペンドラゴンと会うことは難しくなる。
ディンドランさんなら来そうだが、ギネヴィアさまならそう簡単に来れるものではない。何せ王女なのだから。
その地位は厄介だが、厄介だからこそ行動範囲に入らなければどうということはない。
クレアは俺があちらに向かうから関係ない。
これでゴチャゴチャしている婚約者関連の話と離れることができる。
もう色々とありすぎて、王都にはもう来ないようにしようと心に誓うことにする。
帰りは行きと同じようにお父上様とお母上様とは別の馬車に乗り、今回はグリーテンがいないからベラと二人きりだ。
「ふぅ、やっと帰れる」
「そうですね。王都にはあまりいい思い出はありませんから」
そう言えばアンリちゃんと関係があるんだっけか、ベラは。
それならなおさらアンリ・ペンドラゴンをアンリちゃんにしてよかったし、王都から離れないといけない。
それにしても王都にはいい思い出がない割には、そんな素振りを見せてこなかったから、俺はまだベラの表情を理解していないということか?
「ベラは、王都にいることが嫌なんだよね?」
「はい、いたくはありません」
「ごめんね、僕に付き合わせちゃって」
「何を仰っていられるのですか? 私はアーサーさまのおそばにいられるだけで、どんな場所であろうと苦ではありません。王都であろうと、地獄であろうと、どこへなりともお供するつもりですから」
それは俺が死んだら一緒に死ぬって言っているんだろうね。まあ俺が死ぬことはないからそこら辺は心配しなくていいか。
それにしてもこの激重感情はどこから来ているのは俺には分からない。
「そっか。それなら危ないところには行けないね」
「私がいなくても危ないところに行かないでください。それにもう一度申しておきますが、私に秘密にしてどこかに向かわれるのはなしですよ」
「それは分かっているよ。七天教会の時も一緒に行ったでしょ? それでどこに行くにも一緒だと分かったよね」
「はい。ですがどうしても必要な時以外はおやめください」
「僕にはベラがいるから大丈夫だよ」
「……ありがとうございます。ですが私は最強ではありませんから」
大丈夫、俺がいればベラは最強になれるから。
あとその照れている顔が可愛くていいですね。
「アーサーさまから頂いたこの『アーサーレッグ』があれば、大抵の荒事は何でもできそうです」
ベラがメイド服をたくし上げて綺麗な足を見せてきた瞬間に、俺が七天教会にカチコミに行った時にあげた足の鎧の魔道具が出現した。
アーサーレッグ、何だかアーサーレッグって言うのが少し恥ずかしいが、アーサーレッグは所有者の意志のままに装着したり消えたりと自由自在になっている。
収納している状態で誰かに気付かれることはないから、いつでも武装が可能ということだ。
「それは良かった」
「……それに、この指輪もありますから」
少しだけ微笑みながら左手の薬指にある指輪に触れるベラ。
あの指輪をあげた時には、ベラが俺から離れて行くものかと思っていたが、全くそんなことがなかってよかった。
王都だとこういう心配をしないといけないとか、どんな魔境だよ。まあ貴族がたくさんいる分そういうことが起こりやすい場所なんだろうな。
「ベラ、それをつけているということは、僕から絶対に離れちゃダメだよ?」
「はい。元よりそのつもりです」
「絶対にだよ?」
「はい。そこまでご不安になられるのなら、四六時中そばに仕えることをお許しください」
「えっ、いやそこまではいいかな」
「私のことがお嫌いになられましたか? それならば謝罪させてください」
「いや、四六時中はさすがに色々とベラの仕事とかあるだろうし」
念を押しただけなのにどうしてこういう会話になるのだろうか。
俺としては問題ない、いやクレアに会う時とかシルヴィー姉さんとルーシー姉さんと遊ぶ時にベラがいたら、悪い言い方をしたら邪魔になるし。
俺は別にいいんだよ? でも相手がそう思うから……うん。
「アーサーさまが起床される前に、すべて終わらせておきます」
「それだとベラが死んじゃうよ」
「アーサーさまと一緒にいられなければどちらにしても死にます」
「ベラには死んでほしくないから、ね?」
「それならば、お許しください」
えぇー、何だかメンドクサイ女になりつつあるんだけど、このメイド。
まあここはベラの主としてビシッと言わないといけないな。
「それはダメ。あまり僕を困らせないで」
「……申し訳ございません。過ぎたことを申し上げました」
「僕ととても一緒にいたいということは分かったし大好きだということも分かったけど、節度を守ってね」
「はい、かしこまりました」
ふぅぅぅぅぅ、ここは主の威厳を見せたぜ。これでベラも激重感情を真正面からぶつけてくることはないだろう。
「過ぎた真似をした罰を、アーサーさまから頂きたいです」
「えっ」
「罰を与えられれば、私も過ぎた真似をしないようにするはずです」
「えっ、それを本人が言う?」
このメイド何を言ってんの? どうしたんだ? 誰かに操られているのか!? いや、俺のほぼ全能が異常なしと言ってきている。異常だった方が良かったんだけどね。
それに何で期待の眼差しをしているんだ? 罰って何だよ。適当に言ってみるか。
「じゃあ、一週間僕と会うのをやめる?」
「死んでしまいます。もっと物理的なものでお願いします」
「ワガママだね」
「私が死なない程度の罰をお願いします」
えぇー、このメイドは何を望んでいるんだよ。しかも絶対に罰を受けたくて言っているだろ。
どうやっても罰を受けたいようだから、もう思い浮かんだこれでいいや。
「じゃあお尻ぺんぺんね」
「はい、かしこまりました」
ベラは下に四つん這いになってこちらにお尻をフリフリとしている。
……この光景を見て思ったんだが、このメイドはグリーテンにあれほど言っておきながら、自分もこうしてヤバいことをしていると自覚があるのだろうか。
まあいいや。ベラのお尻を軽く叩いて終わらせることにした。
「アーサーさま、お舐めになられているのですか?」
「な、なに?」
「こんなものが罰なわけがありません。しっかりと、思いっきりお尻を叩いてください」
もう一種のプレイとしてとらえよう。こういうことは主とメイドでは当たり前だと考えれば、まだできる。
ほどよく痛い感じで、ベラのお尻を叩いた。
「ッ! ……一発ですか?」
ベラが四つん這いをしながら、顔を俺の方に向けてきたが、その顔がその程度かと言わんばかりのものだった。
「何発にしてほしい?」
やられっぱなしなのは良くないから、こちらも仕掛けることにした。
「お気の済むままに」
これはベラの性癖なのだろうか。それなら主としてしっかりと向き合わないといけないんだよな。
俺は無言でもう一発ベラの柔らかいお尻に叩きこんだ。
ベラは何も言葉を発さずに、ずっと四つん這いをしているから、再びお尻を叩いた瞬間に、その瞬間に馬車の扉が開けられた。
「あら~」
お母上様がこちらを見ながらニヤニヤとしていた。
……えっ、どういうこと?
「薬指の指輪だったり~、何だか少し距離が近いなぁと思っていたけど~、そういうことだったのね~。でも~、こういうことはちゃんとした場所でやるのよ~」
そう言ってお母上様は扉を閉めた。
「見られましたね」
軽い感じでそういうベラだが、俺がこんなことを趣味にしているとか思われそうなんだが。
何もかも、ベラのせいじゃね? 何で俺はこんな心配をしているんだ?
「ベラ、後でお母さんに説明してね?」
「はい、かしこまりました」
「……何でまだ四つん這いになっているの?」
「見られた罰は受けていませんが」
もうこうなったらどうでもいいや。
百発くらい叩いてやろ。
51
お気に入りに追加
2,029
あなたにおすすめの小説
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
流石に異世界でもこのチートはやばくない?
裏おきな
ファンタジー
片桐蓮《かたぎりれん》40歳独身駄目サラリーマンが趣味のリサイクルとレストアの資材集めに解体業者の資材置き場に行ったらまさかの異世界転移してしまった!そこに現れたのが守護神獣になっていた昔飼っていた犬のラクス。
異世界転移で手に入れた無限鍛冶
のチート能力で異世界を生きて行く事になった!
この作品は約1年半前に初めて「なろう」で書いた物を加筆修正して上げていきます。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
転生して異世界の第7王子に生まれ変わったが、魔力が0で無能者と言われ、僻地に追放されたので自由に生きる。
黒ハット
ファンタジー
【完結】ヤクザだった大宅宗一35歳は死んで記憶を持ったまま異世界の第7王子に転生する。魔力が0で魔法を使えないので、無能者と言われて王族の籍を抜かれ僻地の領主に追放される。魔法を使える事が分かって2回目の人生は前世の知識と魔法を使って領地を発展させながら自由に生きるつもりだったが、波乱万丈の人生を送る事になる
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる