夢の中の雪

僕こと平坂真は県立七夕高校の一年生だ。嵌められて入部することになった文芸部で、毎日のごとくトリッキィな部長の、実験と称した悪質な悪戯に付き合わされている。今日も今日とて部室に呼び出されたわけだが、いつもとは違い、同じ文芸部の深谷彩花さんが伝えに来てくれた。高校生活にも慣れてきた六月下旬のある日のこと、呼ばれるがまま訪れた校舎の端に位置する文芸部の部室では、僕の日常を変える出来事が待っていた。
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