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二歳児編
プロローグ
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唐突もなく転生してから早くも二年が経った。
まあ半年以上寝てたらしいので、体感としては一年と数ヶ月しか経っていないのだけれど、とにかく今日、俺は晴れて二歳児となったわけだ。
一歳児になったばかりの頃、といってもつい先日のようにも思えるが、次期魔王として祭り上げられた時はどうしたものかと頭を抱えた。しかしながら今、どうやら俺は自由の身であるらしい。
俺の身柄を狙った輩から身を隠しつつ、健全に成長するためにガイアさんが一計を案じてくれたそうだ。詳細はまだ聞いてないけれど、とにかく晴れて、俺はフリーダムを手に入れたのだった。
今後は命を狙われることは勿論、魔王としての振る舞いを身につける必要もなければ、俺の将来にレールを引かせまいと抵抗することもない。夢にまで見たファンタジー世界での大冒険生活がようやく幕を開けたんだ!
そう、思っていたのに……。
「リンド、まだそれだけしか耕せてないのかい?」
……どうして畑仕事をしているんだろう?
ガッ!
そんなことを考えながら振り下ろした畑仕事用の道具、その先についた三つの刃が柔らかな土に沈んだ。
まあ半年以上寝てたらしいので、体感としては一年と数ヶ月しか経っていないのだけれど、とにかく今日、俺は晴れて二歳児となったわけだ。
一歳児になったばかりの頃、といってもつい先日のようにも思えるが、次期魔王として祭り上げられた時はどうしたものかと頭を抱えた。しかしながら今、どうやら俺は自由の身であるらしい。
俺の身柄を狙った輩から身を隠しつつ、健全に成長するためにガイアさんが一計を案じてくれたそうだ。詳細はまだ聞いてないけれど、とにかく晴れて、俺はフリーダムを手に入れたのだった。
今後は命を狙われることは勿論、魔王としての振る舞いを身につける必要もなければ、俺の将来にレールを引かせまいと抵抗することもない。夢にまで見たファンタジー世界での大冒険生活がようやく幕を開けたんだ!
そう、思っていたのに……。
「リンド、まだそれだけしか耕せてないのかい?」
……どうして畑仕事をしているんだろう?
ガッ!
そんなことを考えながら振り下ろした畑仕事用の道具、その先についた三つの刃が柔らかな土に沈んだ。
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