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-第八章-

-第八章三十九節 王の実力と久しぶりの声と二人の守護霊?…-

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異様な雰囲気を見せるマサツグとモツにゼファーは思わず動揺!…だが一方で

マサツグ達は身構えるなり御構い無し!…そんな動揺をするゼファーに向かい

マサツグがまず吠えて見せると、モツもそれに続くよう突貫!…決着を付ける為に

向かって行く!…その際未だマサツグ達からはまるで某・幽○紋スタンドの様なモノが

背中から出て居り、妙にそれが視線を集め!…と言ってもゼファー一人しか

その場に居ない訳なのだが!…如何にもその様子と言うのは映像を見ている

各々にも見えている様子で!…アレは何なのか?と言った様子で戸惑い出すと、

初めて見るのか奇々怪々な現象に興奮する者まで色々と多種多様?…とにかく

混乱の様子が見せていた!…そして肝心の現場はと言うと!…


「「ウオオオオオオオオォォォォォォォォ!!!!」」×2


__ッ!?…ヴウゥン!!!…チャキッ!!…フォンッギギイイィィィン!!!…


マサツグとモツが果敢にゼファーへ向かい斬り掛かって行くと、ゼファーもハッと

我に返る様にして機敏に反応!…すると次にはまたワームホールを一つ開き!…

そこから射出するのではなくもう一本!…ちゃんと自身でその出した剣を柄から

握って見せて行くと、二刀流!…そしてマサツグ達の攻撃を真っ向から受け止めて

見せてしまう!…その際さすがに大剣と普通の剣とでは重さ的な意味で相手にする

のが厳しいのか、受け流す様にして弾き!…


「ッ!?…な!?…」


「ッ!!…まだまだああああぁぁぁ!!!」


と、受け流された事でマサツグはそのままよろめき!…一方のモツはゼファーに

片手で攻撃を受け止められ!…その事実にショックを受ける様な!…戸惑う様にして

思わず声をポロッと漏らしてしまうと、マサツグも直ぐに復帰!…またゼファーに

向かい猪突猛進振りを発揮する!…となるとゼファーもまたマサツグが向かって

来る事を察知すると、もはやマタドールの様に受け流す構えを露わにして行き!…


__ッ!!…スゥ…ヴオンッ!!…ギイイィィン!!!…ギイイィィン!!!…


「ッ!?…チィ!!」


「…無駄だよ…柔よく剛を制す…君の剣は私には届かない!…」


それもモツと鍔迫り合いをしながらやって見せる始末であり、マサツグが向かって

来たタイミングに斬り掛かって来るタイミング!…全てを目視して隙を見つけ!…

二度ならずに三度も!…謁見の間内にそのマサツグの大剣を弾く激しい音を立てて

行くと、マサツグも何度も弾かれている事に動揺!…ムカつき半分悔しがる様にして

舌打ちをする!…一方ゼファーは煽る様にしてマサツグに無駄である事を口に

すると、幾らでも受けれる!とばかりに更に続け!…と、モツもそんな苦戦する

様子に当然慌てる始末となり!…フォローする筈が何故か出来ず!…ゼファーの

剣から離れられない妙な状態に陥って居ると、この状態に戸惑いを!…ゼファーの

本当の実力に驚愕する!…


{ッ~~~!!!…な、何だこれ!?…押しても引いても離れない!!…

まるで接着剤でくっ付いた様に離れない!!!…

これじゃあ攻撃どころの話じゃないし!!…

何よりあのマサツグの様子だとまた!!…}


と言うのもこの時モツはゼファーの術中に嵌ってしまって居り、それは別に

魔法とかそう言うモノではなく!…ただの力加減の問題で有り!…要はモツが

圧して来たらそれに合わせて力を緩め、或いはモツが力を緩めて来たら今度は

力を入れると言った!…この絶妙なパワーバランスがさも接着剤でくっ付いた

かの様に思える原因で有り、また剣を弾くと言うのはそう言う駆け引きによって

生じる!…隙を突く事で生まれるモノであるからして、その隙を無くされた今…

モツはまさにその場から動けない状態となってしまう!…そしてモツが苦戦を

している間に一方でマサツグは何度もゼファーに斬り掛かり!…


__ギイイイィィィィン!!!……ハァ!!…ハァ!!…ッ!!…


弾かれては斬り掛かり、弾かれては斬り掛かりを何度も繰り返し!…

しかしそのどれもがゼファーに届く事は決してなく!…ただ無情にもTPを消費する

だけに終わって行くと、マサツグは堪らず息を切らす!…それこそ先程の剣の雨を

防いでいた弊害も重なって来る!…と言うのもそれは深刻なTP不足に陥って行き、

気絶とまでは行かないが若干目が霞む様な感覚を覚え!…もっと分かり易く言うと

それは酸欠に近いモノで!…何ならまだ動ける事が不思議な位に!…マサツグが

踏ん張り倒れまい!と…そんな姿を歯を食い縛りゼファーに威嚇するよう見せて

居ると、ゼファーがそんなマサツグに対して忠告を!…未熟とばかりに真実を

教える!…


「…確かに君の持つその大剣はとても良いモノである事に違いない…

だがそれを扱うのがどれだけ大変なのか?を…君はまだ分かって居ない…」


「ッ!?…あんだと!?…」


それはマサツグの大剣の質は認めるモノであり、腕に関しては自分を倒すに

至らない!と…その理由に大剣が如何言った物なのか?を分かって居ない事を

挙げて行き!…すると突如そんな事を言われたものでマサツグもカチン!と…

今まで苦楽を共にして来た相棒を!…まだ分かって居ない!と言われて

ムカつかない筈が無いと言った!…キッと睨むそんな反応を露わにすると、

ゼファーはその睨むマサツグの顔を涼し気に…お節介を焼くよう話しを続ける!…


「…大剣と言うのは非常に攻撃パターンが見切り易い武器なんだ…

叩き斬るか薙ぎ払うか…或いは袈裟斬りにするか突きを繰り出すか…

と、言った具合にね?…そして

普通の剣ならまだその挙動を見るのに苦戦を強いられるかもしれないけど…



だから私に君の攻撃は通じないと言ったんだ…」


「ッ!!…クッ!!…」


それこそそれが自身に攻撃が通らない理由であるよう淡々と大剣の特徴を話して

行くと、その様子と言うのは如何にも王と言うよりは一介の剣士の様に見え!…

そしてゼファーからすればそんなマサツグの動きは非常に読み易いモノである

らしく!…余裕を見せる様に不敵に笑みを浮かべ、まるでもう敵ではない!と

ばかりに…あの闘気と言うかオーラも気にして居ない様子で!…見掛け倒しで

あった様に感じて見せると、一方でその話を聞いてマサツグが更に苛立ちを!…

クッと歯を食い縛りに更にゼファーを睨んで行く!…だが幾ら睨んだ所で状況が

変わる事は決してなく!…マサツグとモツは共にゼファーに苦戦をして見せ!…

互いにゼファーに対して若干心が折れそうなそんな様子を見せて居ると、更に

ここでマサツグ達に変化が!…それは何処からともなく聞こえて来る!…


〔…はあぁ~…やれやれ…見るに堪えねぇ様だなぁ?…〕


「ッ!!…え?…」


突如聞こえて来た[それ]は今までのマサツグの戦いぶりを見て居た様子で言葉を

漏らす!…それは呆れた様子を露わにしており!…自分から見て非常に戦い方が

なって居ない!とぼやく様にして零して行くと、その突如聞こえて来た言葉に

マサツグもピクッと反応!…思わず辺りを見回し始める!…しかし幾ら見回しても

何処にもその声の主を思われる者の姿は何処にもなく!…何なら突如辺りを見回し

始めたゼファーもマサツグを奇異な目で見て居り!…と言うのも如何やらその声は

マサツグにしか聞こえていない様子で有り!…


〔喧嘩において挙動なんざ些細な事だろ?…手の内がバレるってんなら!…

それ以上にこっちが追い込んでやりゃあいい!!…

或いは分からねぇ様なドデケェ一撃を叩き込んでやりゃいい!!〕


「…ッ!!…こ、この声ってもしかして!?…」


が、そんな戸惑いを余所に謎の声は喋り続け!…まるで喧嘩の仕方を教える様に!…

しかし言う事が無茶苦茶でマサツグも訳が分からず!…余計の戸惑うそんな反応を

露わにすると、一方でこの声に聞き覚えが!…と、次にはハッと思い出した様に

目を見開く!…と言うのもこの声を聴いたのはあの[狩人狩りの森]でのイベント

限りで、もう聞く筈の無い声で有り!…が、その声は何処をどう聞いてもあの人物の

声で有り!…となると余計に戸惑う事しか出来ず!…一人困惑する様子をゼファーに

ハッと見せて居ると、ゼファーもそんなマサツグの様子に警戒!…しかしここでふと

更にある事にも気が付いて行く!…


{…急に如何したと言うのだ?…

見た所錯乱をしている…と、言う訳ではなさそうだが?……ッ!?…}


__ゴゴゴゴゴゴゴッ!!!……ッ!…チラッ?…


{ッ!?…な、何なのだ!?…闘気に睨まれ!…

ッ!?…に、睨まれる!?…一体如何言う!?…}


その際また騙し討ちだと怖いので身構える素振りだけはしておくと、ふとマサツグの

背後のあの闘気がチラつき!…となるとゼファーとしても気になってしまい!…

その方向へ恐る恐る視線をチラッと向けて行くと、そこには見知らぬ謎の人物が!…

そのマサツグと闘気とオーラを借りて形を成している事に気が付いてしまう!…

それは呆れた様子でマサツグの事を見下ろして居ると、次にはゼファーの視線に

気が付いたのかチラッと視線を向けて見せ!…と、そんな闘気?に視線を

向けられた事でゼファーも思わずビクッ!と…当然人生で初であろう!…人の闘気に

睨まれた事で勿論の如く心の中で動揺すると、一方でその形を成した闘気は更に

マサツグへ話し掛ける!…それこそ手本を見せるとばかりに動きを見せる!…


〔…どれ?…久々に思いっきり暴れて見たかったし?…協力してやるよ!…〕


「ッ!?…え?…え!?…」


それは更に人の形にへと徐々に変わるよう闘気の動きをゆっくり露わにすると、

そんな事を言われたマサツグは戸惑い!…と言うのも当然いきなり協力すると

言われても如何やって!?と困惑するばかりで有り!…何なら未だ自身の身に

起きている事に気が付いていない居らず!…ゼファーもその様子を見てまるで

悪霊がマサツグに憑りつこうとして居るそんな様子にしか見えないで居ると、

やはり二人の事等お構いなし!…その謎の声は話しを続ける!…


〔…思い出せ!!…リビングデッドみたいになって居たとは言え!!…

お前はこの俺を倒した男なんだ!!!…あの時の感覚は如何だった!?…

そんな馬鹿みたいに剣を振り回すだけの戦い方をしていたか!?…

思い出せ!!…お前は足を使って!!…頭を使って!!!…

そして手に入れて直したその剣で!!…お前は何を成そうとしているんだ!?…〕


「ッ!!…あの時の感覚!……ッ…ッ!!…」


徐々に徐々にとその闘気はマサツグの背中の上で更に具現化!…しかしやはりまだ

輪郭がハッキリとしておらずぼやけて居り、完全な人型に成るには時間が掛かる?

様子で…と、一方でそんなその人の形になって現れる様子?は宛ら某・サッカー

ゲームの様に見え!…俗に化身と呼ばれそうな形でマサツグの背後で鎮座し続け!…

マサツグもマサツグで何故かその謎の声の言葉を受け入れた様子で…言われた通りに

最初の頃の戦い方を思い出し始めると、それはまだ武器も最初も最初の頃!…

駆け出しで全然強くなかった頃へと遡るよう思い返す!…そして色々と苦戦し

とにかくある物を駆使して戦った?記憶を一つ一つ振り返る様に思い出して行くと、

次の瞬間マサツグの左腕に何かが宿り!…


__…ゴウッ!!…ボボボボボボ!!!…ッ!?……


その様子はまるで炎を纏う様に左腕のみが轟々と燃え!…しかし当の本人は何とも

ないのか!…特に払って消すと言った様子もなく、自然に受け入れまるで守護霊?と

同化するそんな様子だけを見せて居ると、その道なる光景にゼファーもただ驚く!…

とにかく何も出来ない様子で傍観する!…と、その間にも更にマサツグと

その守護霊?との同化が進み!…化身?もマサツグを調子付かせる様に更に言葉を

掛けて行き!…


〔ッ…いいぜぇ!!…そうだ!!…決まった型なんか破っちまえ!!!…

型って言うのは確かに強ぇが!!…言い換えれば動きが分かり易いって事だ!!…

だったらその型を取っ払えば!!…相手には攻撃は読めねぇ!!…

無敵の構えの出来上がりって訳だ!!!……お前の中にあるセンスを信じろ!!…

少なくとも俺はお前のセンスを信じている!!!…〕


と言うのもそれは我流の事を言っているのであろうが、やはりその言葉と

言うのはめちゃくちゃで!…だがマサツグにはこれが有って居る!と構わず話しを

続けて行き!…守護霊?自身もそのマサツグのセンスを信じている様子!…

そしてそのセンスを開花させるのに!…自身が一役買う事を口にするよう鼓舞を

すると、次には更にその闘気を!…オーラを全身から放って見せる!…

となると目の前で更に突拍子もない事が起きている事でゼファーも戸惑うと、

これまたふと更にある事にも気が付き!…


「ッ!?…い、一体これは!?……ッ!?…こ、声が!?…ッ!?!?…」


気が付いた事と言うのはその化身の声であり、突如謎の声が聞こえて来た事で

思わず戸惑い!…となると余計にこの事態に対して訳が分からず!…逆に自身が

錯乱しそうなそんな状態に陥ってしまうと、この時モツもその声とは別の声が

聞こえていたのか!…次にはピクッと反応をして見せる!…その際モツも何か

声が聞こえ出した事でふと辺りを見る様なそんな素振りを見せて居ると、

一方でマサツグから現れた守護霊?はテンションが上がって来た様子で自身の

名前をここで名乗り!…


〔…さぁ!!…おっぱじめようか!!!…

…この剣の元の持ち主!!…この[]様が!!!…〕


それこそやる気満々殺気ムンムン!…自身も戦闘に参加する意思を口にして行き!…

マサツグの持つ大剣の元・持ち主!と…自身があの[ライモンド]である事を名乗って

行くと、次の瞬間一気にマサツグの背後でその闘気が形成される!…宛ら本当に

守護霊となって復活したようその姿を露わにする!…そこにはあの[狩人狩りの森]で

見た悍ましい姿は何処にもなく!…勇ましくも逞しい生前の姿で堂々マサツグの

背後に現れ!…と、その様子と言うのはやはり映像にも流れている様子で有り!…

映像越しにこのゲームにおける英霊の姿!…それを見られた事でこれまた一部の

プレイヤーやNPCが絶句した様に固まってしまうと、この時だけは一瞬戦争が

止まる!…まるでアニメに釘付けになる子供の様にその宙に浮かぶ映像を

凝視する!…そして一方でライモンドも完全に具現化をして見せると、次には

右手に持って居た大剣を左手に持ち替え!…


__スッ…ッ!…ギュウゥゥ!!!…ブオンッ!!!!…


〔コイツの本当の扱い方ってヤツを!!!…今ここで教えてやらあぁ!!!!…〕


すると今度は改めてその実感を確かめる様に!…マサツグの左腕越しに力一杯大剣を

握って行くと、一人その感覚がある事に歓喜し!…と、そのままマサツグとシンクロ

する様に大剣を一振りして見せ!…そして目の前のゼファーに対して宣戦布告!…

更にはマサツグにもこの大剣との付き合い方を教える様なそんな言葉を口にすると、

この時マサツグもちゃんと意識が有るのか!…ここでハッと左腕が勝手に動いて

いる事に戸惑って見せる!…


「ッ!?…え!?…え!?!?…な、何で左腕が!?…

…って、えええぇぇぇ~~~!?!?…な、何これ!?…ラ、ライモンドぉ~!?」


この時感覚的にはまるで誰かに操られている様な!…まぁ文字通り操られている

訳ではあるのだが!…とにかく初めての感覚に大いに戸惑い!…と、ここで自身の

左腕が炎上!…しかし熱くもなくその炎?…闘気を追って視線を自身の頭の上の方に

向けて行くと、そこで漸く闘気となって現れたライモンドの姿を見つける!…

となるとそれを見てマサツグは驚き慌てる!…勿論やろうと思ってやった訳では

ないので、これは何!?とばかりに言葉を口にして困惑し!…すると一方でそんな

マサツグの慌て様にライモンドも当然呆れる始末!…


〔ッ!…あん?…ッ…おいおい…

さっきからずっと喋ってただろうが!…何を今更驚いてんだよ!…

…とりあえずよぉく感覚を覚えろ!…

これが出来たら大抵の奴には面食らわせる事が出来っからよ?…〕


「ッ!?…いぃ~…いやいや!!…はっ!?…え!?…」


マサツグにツッコミを入れるよう言葉を口にして行き!…宛らそれは二人で

漫才をするかの如く!…仲の良い友達同士のさも日常会話の様にも見えて

しまうと、ゼファーはもはや絶句!…仕舞いには戸惑いを隠し切れない様子で

固まってしまう!…となると勿論その隙を狙ってモツも漸くゼファーから

離れる事が叶って行き、コッチもコッチでその謎の声に聞き覚えを感じ!…


〔…はあぁ~…全く…

アイツの騒がしさと言ったら何とかならないモノであろうか…〕


「ッ!…さ、さっきから聞こえるこの声!!…

んでもってヤブに…ラ、ライモンド?…が現れたって事は!!…」


となると漸く離れられた事でモツもその声に集中をし始め!…するとその声は

如何にも呆れている様子を見せて居り、それもマサツグやモツに対してではなく…

その呆れる対象と言うのは他でもないライモンドの様子で有り!…ライモンドに

対して呆れられる人物をモツは一人しか知らず!…マサツグも元にライモンド!…

となると自分にもと言った様子でその聞こえてくる声に大体の察しを感じて

見せると、その聞き覚えのある声もモツの言葉を肯定!…その声の主もモツに

協力を申し出る!…


〔…御察しが早くて助かります!…私も微力ながら…

モツさん貴方の助けとなりましょう!……さぁ、リラックスして…

貴方はとても器用な方だ!…故に!…

…想像してください!…我が身に宿る怒りを!…私諸共自身の力とする姿を!!…〕


「ッ!?…な、何かめっちゃ闇落ちさせそうな感じに聞こえるんだが?……ッ…」


その際こちらは若干遠慮と言うか謙虚な様子でモツに言葉を掛けて行くと、

モツも直ぐに信用して受け入れた具合で指示に従い!…と、ライモンドとは

違いこっちは想像力を求める様で!…何ならモツは特別とばかりに!…

何か普通では出来ない様なそんな事を口にすると、その想像の仕方を

モツに説き!…しかし一方でその説明の仕方はまるで闇落ちへ誘う様に

聞こえてしまい!…となるとモツも思わずツッコミを口に!…

しかしその声の主の言いたい事は分かるのか、スッと目を閉じ自身の怒りを…


__ズズッ…ズズズズズズズッ!!…バシュウゥゥン!!!……


〔ッ!…よし!…行きますよ、モツさん!!〕


「ッ!…あぁ!!!」


また剣に怒りを纏わせその姿をバスターソードに変えて行くと、モツもその背後に

守護霊を背負い!…それは白銀の鎧甲冑を身に纏う騎士の様に見えるモノで!…

もっと言うと某・ベルばらに出て来そうな金髪ロン毛のイケメンを顕現!…すると

そのイケメンはモツの順応振りに感心をして見せ、自身もシンクロが出来たのか!…

モツにいつでも行ける!とばかりに言葉を掛け!…モツもその言葉を聞いて今度は

さっきの様に遊ばれない事を密かに誓うと、そのモツの化身はライモンドに向かい

言葉を…注意をするよう話し掛ける!…


〔おいライモンド!!…いつも言っているが一人で勝手に先走る様な!!…〕


〔ッ!…あぁ~ん?…ったく!…

相変わらずかたっ苦しい事言ってんのなぁお前はぁ?…

急いでんだから仕方がネェだろうが!!…〕


それこそいつも言って居る!とばかりにライモンドへ若干の怒りを露わにすると、

そのモツの守護霊の言葉に対してライモンドもピクッと反応をして見せ!…

と、次には此方もいつもと同じく!と言った具合に反論を口に!…その際緊急で

あった事を訴え!…仕方が無い!と言って自らの正当性を訴えて行くが、

勿論その様な言葉がモツの守護霊に届く筈もなく!…寧ろ怒りを買う事になる!…

この時喧嘩をしている場合では勿論無い訳ではあるのだが、それでも説明は

大事!とこれまた反論をし!…


〔そう言う訳には行かないであろう!!…何事も順序と言うモノが肝心!!…〕


〔ッ!!…だあああぁぁぁもう!!!…一々一々うるせぇんだよ!!!…

テメェは俺のかあちゃんか!!!…とにかく今は目の前に!!!…〕


〔ッ!!…誰が貴様の母上だ!!!…

貴様の様な無作法者を持った覚えはない!!!…いいか!?…

何事も円滑に事を進めるには!!…順序と言うのもがどれ程大事か!!!…〕


となるとライモンドがまたその反論に対して文句を口に!…その際モツの守護霊に

向かい母親か!と…今が如何言う状況かキレた様子で吠えて行くが、その言葉で

またモツの守護霊が反応!…もはやゼファーとの戦闘をそっちのけに喧嘩をする!…

そうして二人の間でやいのやいの!と頭の上で互いが折れない様子を見せて居ると、

宿主であるマサツグとモツは大いに戸惑い!…何ならこれは一体如何すれば?と

言った具合に口を挿む事が出来ないままで!…しかしそんな二人を助ける様に!…

次にはゼファーがハッと我に返るそんな様子を露わにすると、今度は二人から

距離を取り!…


__……ッ……ッ!!…ババッ!!…タッ!…タッ!…タッ!…タッ!…


「…い、一体何なのかは知らないが…

悪いがこのままその喧嘩に付き合う気もサラサラない…」


__チャキッ!!…ゴウッ!!!…ゴオオオオォォォォォ!!!…


それはまるで逃げる様にバックステップを踏んで行き!…が、完全に逃げるのでは

勿論無く!…玉座を背中に背負うよう!…戸惑いの言葉を漏らしながらその手に

持つ二本の剣にまた黒い炎を纏わせると、次にはクロスさせる様に剣を重ね!…

更に火力を増して行く!…因みにこの時それに気が付いていない様子で二人は

まだ喧嘩を続け!…マサツグとモツはそんなゼファーの様子に気が付き、しかし

頭の上で喧嘩をしている事でどちらを優先するか?で悩んでしまい!…と、本来なら

当然まず自身の命を優先するのが賢明であるが、もしこの守護霊にもHPの概念が

有ったら?と…やはりまだ不明な点が多くもしもの事を考えると見捨てられない!…

となるとそんな慌て様を露わに!…その間にも着々とゼファーの炎が大きくなると、

遂には攻撃の準備が整ったのか!…マサツグ達に覚悟をするよう言葉を漏らす!…


「もう…一気に終わらせて貰うよ!!…」


「ッ!!…こうなりゃやるしかない!!…モツゥ!!!」


「ッ!!…あ、あぁ!!…行くぞ!!!」


勿論この一撃で全てを終わらせるつもりでマサツグ達に言葉を漏らすと、マサツグと

モツももう悩んではいられない!とばかりにハッとして行き…だが逃げるにしても

もう場所も時間も両方なく!…となると必然的に真正面からツッコむしか無く!…

マサツグとモツが互いに身構え!…やるしかない!と言った声をこれまた互いに

掛けて行くと、ゼファーも遠慮のない様子で業火の斬撃を全体に!…

その場にいる者全てを焼き尽くし一掃を図って行く!…だが次には助けに来たのか

邪魔をしに来たのか分からない二人もピクッと反応をすると、途端にマサツグと

モツの身体をそれぞれ使い!…


「断罪…[愚か者達に与える死の炎撃Die Flamme des Todes für Narren]!!!…」


〔〔ッ!!…させるかあぁ!!!〕〕×2


__ンバッ!!…ギイィン!!!…ギィン!!…ギィン!!…ギィン!!…ッ!?…


この時ゼファーが放った黒い炎の斬撃はまるで蛇の様に!…謁見の間内を

のたうち回り!…マサツグ達に危害を及ぼそうとするのだが、ここでライモンドと

守護霊が魅せる!…二人の体を使ってパリィを決める!…それは如何すれば

攻撃を無力化出来るか?を予め知っている様子で迷う事無く!…スムーズに

何度も一撃も貰う事無く弾き続けると、身体を操られている二人からすれば

戸惑うばかりで!…言うなればまるでオート戦闘を直に体験している様な!…


「ッ!?…ちょ!?…」


「な、何これ何これ!?…」


本人の意志とは裏腹にパリィ祭り!…勿論喰らいたくは無いのだが、完璧に

ゼファーの猛攻を凌いで見せ!…となるとマサツグとモツもただ戸惑う言葉しか

出て来ない様子で慌てて居ると、そのマサツグとモツの背後ではそれぞれ二人が

真剣な様子!…先程喧嘩をしていたのが嘘の様に真面目になる!…そしてそんな

様子を見せられているゼファーとしても当然驚くばかりで有り、しかしやり始めた

以上退けない様子で!…


「ッ!?…クッ!!…しかし!!…」


__ッ!?…ッ!?!?……ッ……ッ~~~…


ここで攻撃と止めたらどうなる事か!…そう考えると相手に隙を与えない為にも、

攻撃を続けるしかゼファーに無く!…と、とにかく弾きに弾き倒す様子を見せ!…

余計にこの状況に困惑!…一体自分達のみに何が起きたのか!?…理解出来ない

そんな様子を見せるのだが、次にはこのままでは行かないとそう感じたのか!…

徐々にその動きを真似する意識を持って行く!…すると不思議な事にその感覚は

徐々に自身の物となる様に!…


__ギィン!!…ギィン!!…ギィン!!…ギィン!!…ギィン!!…


「ッ!…何と無く…分かって来た!!…」


「ッ!…まさかこんなシステムがあったなんて!!…驚きしないぞ!!!…」


まるで二人から体の主導権を取り戻す様に自身の感覚が戻って行き!…

するとその動きはこれまた不思議と自然に馴染み!…これが正しい攻撃の

弾き方!と感じられ…まるで睡眠学習で得た?様な…違和感なくその動きを

こなせる様になって行くと、マサツグはこの土壇場の状況を若干理解!…

モツも驚く様にして言葉を漏らす!…するとその動きはマサツグ達の守護霊と

一体化して行き!…更にゼファーを戸惑わせる事に!…そしてその攻撃も

やはり長くは続かない様子で!…と言うのもゼファーが不毛!と感じ!…

反撃が飛んで来るのを覚悟に一旦小休止を入れて行くと、守護霊の熱血指導は

更に続く!…マサツグ達が反撃の狼煙を上げるのであった!…

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