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-第六章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~霊峰ウルフハウリング・前編-
-第六章四十九節 緊張の案内?…と始まった大会と謀りの仕分け!…-
しおりを挟むさて某・戦闘民族宜しくマサツグが「オラ、ワクワクすっぞ!」みたいな感じに
なって居ると、軽くではあるが改めてその闘技場内部の説明が始まり!…この時
ラグナスがマサツグ達の前へと立つとその順路と部屋と色々と話し!…マサツグも
それを聞いて一応理解を示そうとする一方…何故かそのラグナスの説明を監視する
様にシルビィがジィ~ッと睨み…と言う程睨んで居る訳では無いのだが…それでも
何か見詰める様なそんな様子を見せて居ると、ラグナスもラグナスでやり難そうに…
とにかく無駄に緊張をする様なそんな反応を見せて居た!…
「こ!…こここ!…この先の鉄格子が闘技場への門になっていましてぇ~…
その両脇に有る通路の内、右側が闘士達の控え室…
左側が装備調達室となっておりますぅ~…
控え室に関してはまぁ…説明無しでも大丈夫ですよね?…
装備調達室の方では装備品をレンタルするだけでなく…
磨耗した装備品を修理、研ぐ事も出来ます。もし切れ味が悪い…
或いは落としたいと思うのであれば活用して見て下さい~…
…闘技場の説明としてはこんなものです…
で、ででででは?…控え室に移動しましょうか?」
「ッ!…あぁ!…
…って、シルビィは何でラグナスを睨んでいるんだ?…
何も可笑しい所は無いと思うが?…」
「ッ!……いえ…
ちゃんと説明が出来ているかが気になっただけに御座います…
なにせ大会の細かな説明も出来ない大馬鹿弟子なのでつい…」
無駄に言葉が震えては冷や汗を掻き!…何なら自分でもその説明が合って居るのか
どうか分からない程に目の焦点がシルビィの方へと向けられてしまうと、ただただ
落ち着きを無くして行く…するとそんなラグナスの様子にマサツグもこれまた一応
返事をして行くと、その際シルビィの様子に気が付いたのか?…次にはシルビィに
それと無く何をそんなに監視をして居る?とばかりに声を掛け出し…シルビィも
その問い掛けに対してピクッと反応する様なそんな素振りを見せて行くと、次には
ラグナスの事をイマイチ信用して居ない様子で…堂々とラグナスの事を小馬鹿に
する!…そしてまたラグナスの監視に戻って行くと、やはりその凝視を受けている
ラグナスとしても如何にも動揺をしてしまい!…
{ッ!?…ポカしたら小突かれる!…ポカしたら小言を言われる!!…}
その後ろ姿からも良く分かる位に小刻みに震え!…ラグナスの心情が分かりそうな
位に何か不憫に思えてしまうと、マサツグもマサツグで静かに苦笑い…何か同情を
してしまう!…因みにこの時ラグナスは心の中で案の定、恐怖観念に囚われたよう
シルビィに対してトラウマを持つと、失敗をする事を極端に恐れ!…と言うのも
そのシルビィの監視は控室に辿り着くまでジッと続き!…ラグナス自身生きた心地
がしないで居ると、遂に控室に!…マサツグ達が入って行く!…
__バガアァッ!…ッ!!…バッ!!…
「…ッ!………。」
「……ここが控え室です…
既にオリハ殿とリーナ殿は隊長がご案内したと思うのですが…
…あっ!…いらっしゃい…ました?…」
「ッ!…何で疑問形?……ッ!…」
木製の重そうな扉をラグナスが豪快に観音開きで開いて行くと、この時控室に既に
居た他の闘士達が一斉に反応を示し!…その際ラグナスだけでなくシルビィに
マサツグ!…特にマサツグの事を睨んでは警戒を示し!…何か既に戦闘は始まって
居る様なそんな雰囲気を見せて行くと、マサツグも思わずピクッと反応!…自ずと
意識が強張り始める!…と、その一方でラグナスが気を利かせてその控室の中を
見渡し出すと、まずはオリハ達との合流を考え!…すると然程時間が掛からなかった
様子で二人の姿を!…しかし同時に何か戸惑った様な反応を露わにして見せ!…
徐々にその言葉にも困惑の色を見せて行くと、マサツグ達も気が付いた様子で
視線を…その二人に向けて行く!…するとそこには…
__ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!…
「ッ!?…オ、オリハ殿とリーナ殿が!!…
物凄い勢いで殺気立っています!?…」
「…見事な威嚇です!……
これは他の者達からすると重いプレッシャーになり!!…
精神的に疲労させる効果をも望めます!!…」
{…いや、アレは素だな……}
そこに居たのはまるで歴戦の勇を彷彿とさせる出で立ちで腕を組み椅子に堂々と
座るオリハとリーナの姿!…何なら先程から他の闘士達が殺気立っている原因は
コレ!と言った様子で有り…その他の闘士達に対して今からでも始めるか?と
言わんばかりに鋭い眼光で堂々と圧を掛けて行くと、興奮冷め止まない!…既に
戦闘狂の片鱗を見せて居た!…するとそんな二人の様子にラグナスが思わず
戸惑った様子で言葉を漏らすと、一方でシルビィだけはズレた様子で感服して
見せ!…と、そんなそれぞれ違う反応を見せる二人に対してマサツグだけは勿論
違い!…あれは素であると慣れた様子で呆れた感じにまた苦笑いをすると、ふと
頭を掻き毟り…そして徐に慌てるラグナスへ声を掛ける!…
「あぁ~…平常運転だから気にするな…」
「えぇ!?…」
「…ッ!…マサツグ!!…遅いではないか!!…一体何をしていたのだ!?」
「ッ!…いやぁまぁ…例によって道中いろいろ合ってな?…」
それこそマサツグが慣れた感じで二人の様子をラグナスに説明するよう話して
行くと、ラグナスはまた戸惑った反応を露わに!…と、そんなやり取りをして
居るとリーナ達もハッと気が付いた様子であり!…次には席から立ち上がり!…
そしてマサツグ達の方へと若干ムッとした表情で歩いて来ると、今度は文句の
言葉を口に!…そして心配もして居た具合に言葉を続ける!…となるとそんな
リーナの様子にマサツグも戸惑った具合に返事をすると、リーナを落ち着かせる
様に両肩に手を…するとそこにオリハも後からついて来た様子で合流して行き…
その際大体の予想が付いて居る様子で話しをすると、答え合わせをし始める!…
「…まぁ、大方…
ここに来る途中の受付の態度が悪くて絡まれたとかそんなんでしょ?…
リーナさんもさっき受付であの兵士達に絡まれてたし…」
「ッ!…やっぱ人間だから?…」
「…多分ね?…ほら、私は狼の獣人だからさ?…
何ともなかったんだけど…如何にも人間は別みたい…」
何でもオリハ達もオリハ達であの受付で色々と有った様に話しをすると、その被害は
リーナが受けた!と…と、それを聞いてマサツグもピクッと反応すると徐に質問を…
と言うのもその時の兵士達の様子について尋ねるよう!…自分の時と交えて種族差別
が遭ったかについて話して行くと、オリハは当たり!と言った様子で若干ムッ!と…
さも肯定する様に返事をする!…その際自身は狼の獣人であったから被害は無かった
様に話しをすると、やはり人間と言うモノを目の敵にして居る!と…しかし次には
リーナがその話に待った!を掛けるよう話しに参加!…その後のオリハの行動に
ついて徐に暴露をし始め!…
「…とか言いつつも!…オリハもその兵士達の態度が気に食わなくて!…
私より先に武器を抜こうとして居たではないか!…まぁ私が必死に止めたが?…」
__……チラッ?…プイッ!…
この時リーナは私はまだ冷静!とばかりに言葉を口に!…自分より先にオリハが
食って掛かって行った事を話し出し!…寧ろ自分がオリハの静止を促して居た!
と更に語り!…何ならマサツグに褒めてくれ!と言わんばかりに若干のドヤ顔を
見せて行くと、その話を聞いてマサツグはチラッ?と…オリハもプイッ!と
そっぽを向く!…その際オリハは悪びれる様子を全く見せる事無く言い訳を口に
し始めると、バーサーカーなりの反骨精神バリバリの自論を展開して行き!…
「だってあそこまであからさまにされるともう…ね?…
喧嘩を売られてるとしか思えなくてぇ~?…ついカチン!と来たらチャキっと…」
「いやチャキッとじゃねぇんだよチャキッとじゃ…」
「でも兄さん達もあの受付で揉めたって事は兄さんがキレたって事でしょ?…
だったら人の事言えないジャン!…」
オリハは売られた喧嘩は買うの精神で生きている様で!…カチンと来たから武器を
抜いちゃった!とやはり悪びれる様子を全く見せず…と、そう話す際も何故か軽い
ギャルの様な感じで話をして見せ!…マサツグもそんなオリハの態度に呆れつつ…
冷静にツッコミの言葉を口にすると、オリハから逆にツッコミを…さも決め付けの
様に言われてしまう!…その際も何故かギャルを貫く感じで話しをすると、そこへ
一人オリハの決め付けを否定する様に話しに参加をする者が現れ!…
「…いや、マサツグではないぞ?……
喧嘩したのはラグナスの方じゃ!」
「ッ!…え?…」
__ぴょこん!!…どよぉ!?…バババッ!!…
「ッ!?…フィロ!?…おま!?…いつの間!?…
てか、何でここに!?…お前は観客席側の方に行くんじゃ!?…」
そこに突如現れた様に声を掛けて来たのはフィロで有り!…最初から紛れる様に
マサツグ達の話の輪へ入って行くと、マサツグ達を驚かせる!…その際誰一人
としてフィロの存在に気が付いて居なかった様子で思わず後ろに仰け反ってしまう
と、マサツグはフィロにツッコミを口に!…と、そのツッコミに対してフィロは
恍ける様に返事をして見せ!…さも何も可笑しい事は無い様に話しをすると、
今ここに居る理由についても話をする!…
「のじゃ?…最初からずっと付いて来ておったが?…
…まぁパルシィの奴めは観客席の方へ向かったがぁ…
…そ・れ・に!…わっちの趣味は闘技場巡りで!…
闘士達が戦う姿を見るのが娯楽なのじゃ!!…
じゃから闘技が始まる前に面白そうな者が居るかどうかを確認する為!…
こうして誰にもバレぬよう見て回っておると言う訳なのじゃ!!…
…今思えば最初の頃のマサツグを見つけたのは実に心が躍ったのぉ~!!…
やはりあの春王祭の御前試合!…」
__ッ!?…バババッ!!…
それこそ全く何とも思っても居ない様子で飄々と返事をして見せると、パルシィに
ついてはちゃんと観客席に行った!と話し…ただ自分は趣味で今ここに居る事を
明かして行き!…お忍びで今現在進行形で見て回って居る事も堂々と更に明かして
見せると、更にマサツグ達を呆れさせる!…オリハは苦笑いをすると頬を掻き…
リーナは右手を頭に当てると項垂れ…が、そんな事など御構い無し!…フィロは
まさに楽しんでいる様子で嬉々として更に話をして行くと、ここでふと思い出した
様!…徐にあのマサツグとリーナの黒歴史について語り出し!…マサツグとリーナも
途端にハッとした様子でフィロの口を閉じようとすると、次には別の所から
妨害が!…
__ワアアアアァァァァァァァァ!!!!…
「うおぉ!?…な、何じゃ!?…」
__ッ!!……スゥ…グッグッグッ!……シュシュシュシュ!!!…
それは思いも寄らない所から突然の妨害が!…と言うのもそれは観客達の歓声で
あり!…割れんばかりの歓声にフィロが思わずビックリした様子でその歓声の
聞こえて来た方を振り向くと、思わず話を中断!…マサツグとリーナが事無きを
得る!…そしてその歓声を聞いて周りの闘士達もピクッと反応をして見せると、
次には軽く体を動かし始め!…ある者はまるで体操をする様にゆっくり慣らし…
そしてある者はまるで実戦とばかりにシャドーファイトをし始め!…それぞれ
ウォームアップの様子を露わに!…その様子にフィロやマサツグ!…リーナに
オリハと戸惑った反応を見せて居ると、シルビィがマサツグ達に言葉を!…遂に
大会が始まった事を口にする!…
「…如何やら始まったみたいに御座いますね?…闘技大会が…」
「ッ!?…な、何と!?……あうぅ~…もう少し見て回りたかったのじゃが…
ッ~~~!!…と、とにかく!!…マサツグ!!…オリハ!!…リーナ!!…
シルビィにラグナス!!…ガンバ、なのじゃ!!…くっふふふふ~♪…」
__タタッ!…タタッ!…タタッ!…タタッ!…
この時もシルビィは至って冷静にその歓声の聞こえて来る方をチラッと見ると、
特に何とも思っても居ない様子で言葉を零し!…と、それを聞いたフィロも
思わず目を見開き!…始まった事に何か若干のショックを受ける様なそんな
反応を見せて行くと、更に本音もポロリ!…ついでに葛藤もし始める!…
しかし次には観客席に戻る事を決めたのかグッと決意するようそんな反応も
露わにすると、マサツグ達に頑張るよう言葉を残し!…すると次にはスキップを
しながら控室を後に!…何ならやはりお祭り気分で上機嫌!とばかりに!…
尻尾もモフモフと振って見せると、そのフィロの様子にマサツグとオリハ…
これまた呆れた様子で笑ってしまう!…
「…本当に好きみたいだな?…闘技場?…」
「…そうだね?…兄さん…」
__ワアアアアァァァァァァァァ!!!!……シュゥ~~!!…ッ!!……
ただ本当に闘技場と言うモノが好きなんだなぁ…と感じる様子に苦笑い!…二人
揃って問い掛け合う様に話し合い!…と、その一方でまだ控室の外からは歓声が
聞こえ!…留まるどころか更に白熱して来た具合にボルテージが上がって来ている
様子が伺えると、それに呼応するよう闘士達もその体にじんわりと汗を帯び出し!…
それは更に闘気となって表れるよう湯気を立て!…自身の戦闘準備の完了を表して
見せると、マサツグ達もそれを見て思わずピクッと!…油断ならないかも!と無言
ながらに警戒をする!…さてそうして若干の警戒を見せて居ると、同時にふと
ある事にも気が付き…と言うのも先程まで騒がしかった外の様子が嘘の様に!…
突如シンと静まり返って不気味な程に何も聞こえない状態となっていると、今度は
司会が登場したのか?…
「…ご来場の皆様方大変長らくお待たせ致しました!!…今日!!…
この大会を開くに当たって皆様に先に少しばかりご報告の事が有ります!!…
…と言いますのも、な!!…なななななななな何とぉ~~~!?…
我等がスコルティナ皇女が遂に!!!…ご帰還なされたとの事です!!!」
__ワアアアアァァァァァァァァ!!!!…
「ッ!…」
「…二人の皇女様がご健在と言う事により古来の掟に従い!!…
後継者をこの闘技場にて決めさせて頂きたいと存じます!!!」
闘技場全体に響くよう何者かの声が!…それは漸く大会が始まる事を告げ始めると、
同時にもう一つある事を口に!…と言うのもシロことスコルティナが帰って来た事を
報告し始め!…その報告を受けて観客達ももう一度湧き上がる様に歓声をドッと
挙げて見せると、一方で同じく話を聞いたマサツグ達もピクッと反応!…やはり
巻き込む気で居る事にムッとする!…しかしその司会らしき者はそんなマサツグの
事など御構い無しに話しを続けて行くと、その観客達に向けて掟の話を!…となると
更にマサツグ達もムッとし始め!…納得出来ない!とばかりに各々が言葉を零して
行くと、不満もドンドン積もらせて行く!…
「…もはや裏を隠す気も無いようですね?…後継者争い!…
…まだ自分達より幼い子供を捕まえて何を!…」
「それにまだ完全に回復して居ない女王様も
引っ張り出して来ている訳だからねぇ~?…
…これはかなり色々と来るものがあるねぇ?…」
「…私達に出来るのは…
あのマグダラスの思惑を少しでも覆す事!…改めてお覚悟を!…」
__ッ!……コクリッ!…×5
ラグナスがその司会の話を聞いて呆れた具合に言葉を零すと、情けない!と感じると
同時に怒りを覚え!…と、同調する様にオリハも静かに女王の事を!…まだ体力的
にも厳しい!と話し…そこに追い打ちで心労まで与えるつもりで居る事に更に怒りを
覚えて行くと、その場でギュッと拳を握る!…それこそ今にも暴れ出さんばかりの
殺気を放つと、他の闘士達を刺激し!…するとシルビィも改めて今自分達に出来る
事を確認!…決して目的を見失わないよう互いに注意をし合う様に言葉を口にして
行くと、次には全員がハッとした様子!…そして互いに頷き合う!…さてそうして
控室で五人が結託する構えを見せて居ると、観客席の方でもマサキ・くまさん・
アヤ・フィロ・パルシィ・モツ達が心配をした様子で見守っておりが、そんな視線も
当然余所に!…司会が大会の開会宣言をを口にすると、遂に一大イベントが幕を
上げる!…
「では…長い講釈もこれ位にして…
これより第2482回…闘技大会を開催いたします!!!…」
__ワアアアアァァァァァァァァ!!!!…
開会が宣言された事で観客達の歓声が闘技場内を包む!…そしてその歓声は暫く
続く様子を見せると同時に熱を放ち出し!…寒さをも感じさせない異様な空間を
作って行くと、更にモツ達を戸惑わせる!…一方でその控室の方はと言うと、
開会の宣言に合わせて闘士達がソワソワとし始め!…それはまるで辺りを警戒
して居る様にも見えて居り!…ライバルとなるであろう他の闘士達と目を向け合う
緊張した面持ちを見せて行くと、この時点で既に始まっている!と…互いに牽制
し合うそんな様子を見せて行く!…となると勿論の事ながらその注目はマサツグ達
の方にも向けられて行くと、より一層眼光が鋭くなる様なそんな反応が見られ!…
と、既にビリビリとして居る控室の事など御構い無し!…その控室に突如兵士達が
乗り込んで来るよう入って来ると、徐に大会の説明をし始める!…
__コッ…コッ…コッ…コッ……バガアァッ!…ッ!?……
「……闘士諸君全員集まっているか?…では、ルールの説明をする!!…
まず最初は五十人の組み分けによる生き残りを賭けたバトルロワイヤルを行い!…
その中で三人が生き残った時点で戦闘を終了するモノとする!…
因みに今回参加者が二百人を超えたためそれを四回に分けて行い!…
最後に生き残った十三人によるトーナメントを続けて開催!…
そして最後まで戦い抜いた闘士を優勝者とする!…尚トーナメントは
勿論一対一による決闘で有り!…不正等に関してはバーリトゥードのため
何でも有りとして居る!……更に今回一席だけシード席がある為、
運が良ければ準々決勝からの参加となって居る!…
…さてこの中で誰か質問があるモノは居るか?…
無ければ説明はここまでとさせて貰う!……
名誉有る闘士として各々別々の控え室に待機して貰う!…この中から勇者…
或いは英雄と呼ばれる様な者が現れる事を女王陛下共々期待しているので!…
しかと心して掛かる様に!!……以上!!…」
__…パラッ…ぺた…ぺた……ッ!…ゾロゾロゾロゾロ…
乗り込んできた兵士達はまず闘士達が集まっているか?について声を掛け…
そして確認をする間もなく本題に入り始めると、そのまま淡々と大会の説明・
流れを話し!…その間闘士達は戸惑いながらも真剣その物!…一言一句聞き
逃さないよう説明に耳を!…しかし知って居る者はいつもと一緒と言った
様子で聞き流すそんな素振りを見せて行くと、一人自分の世界に没入する等…
やはり色々な様相を露わにしていた!…そしてマサツグ達もその話を聞いて
大体の流れを察して居ると、最後に何やら兵士がその控室の壁に表みたいな物を
貼り残して行き!…と、それを最後に兵士達は退室!…闘士達もその表っぽい
物を見て気になって居る反応を見せて行くと、そこだけに人だかりが…当然
マサツグ達も疑問を持つ!…
「…ッ?…何か張って行った?…他の奴らも何か確認をしているが?…」
「シルビィよ?…前の大会もこんな感じだったのか?…」
「……いえ…大体適当に五十人が集められ闘技場へと連れて行かれる…
その様な感じだったと思うのですが?…これは?…」
「とにかく俺達も確認するか…」
オリハがそんな表と闘士達の様子に疑問を持つと、リーナが徐にシルビィに質問を
するよう言葉を…と言うのもこれも例年通りなのか?と尋ねて行き、その問い掛け
に対してシルビィも戸惑った具合に櫟本違うと言った反応を露わにすると、自身の
経験を口にする…その際やはり似て居る事をもあるのだが、やはり違うと言った
様子で…と、ここで悩んで居ても仕方が無い!と…マサツグ達もその人だかりを
掻き分け!…さも某・ホラー映画さながらに者の間から顔を覗かせると、その表を
確認する!…するとそこに書かれて有ったのはバトルロワイヤルの出場に当たっての
組み分けで、マサツグ達を意図的に潰す様な組み分けがされて有り!…
__グイグイッ!…グイグイッ!……スポンッ!…フゥ~……ッ!!…
[第一試合…マサツグのみ・第二試合…オリハとリーナ
第三試合…ラグナスのみ・そして第四試合…シルビィのみ]
「……これってぇ?…」
「…はい……故意に別けられたものかと思われます…
各個撃破で私達の戦力を殺ぎ、黙らせる…そんな意図を感じます…
恐らくはあのクソジジィの策略かと…」
「…相変わらずやり口が汚い!……
ですがやるしかありません!!…」
第一試合からマサツグ指名!…そして恐らく孤軍奮闘させる様に分けられて有り!…
第二試合はオリハとリーナ…第三試合はラグナスのみ!…そして第四試合ときっちり
ここで潰しておきたい!と言った思惑がチラチラと見て取れて行くと、マサツグが
徐にシルビィに質問!…するとシルビィも若干怒りを覚えた様子で返事をする!…
その際最近マサツグやオリハに触発されて来た様子で言葉が如何にも汚くなると、
マサツグが思わず動揺してしまい!…と、動揺している一方でラグナスも怒りを!…
しかし今更覆る事も無い!…マサツグ達に覚悟を決める様に言葉を掛けて見せて行く
と、マサツグ達は特段気にして居ない様子…逆にシルビィの言葉遣いの方にツッコミ
を入れる!…
「いや、俺達は別に構わないんだけど…
シルビィ最近オリハとか俺の口調に影響受けてない?…
さっきのクソジジィって…」
「……ッ!!…申し訳有りません!…旦那様!!…
お仕置きは甘んじてお受けしますので如何か!…如何か!!…」
「いや別に怒ってないけどぉ…何?…
その如何か!って何?…あと何で頬赤らめて俺を見る?…」
この時もはや慣れて居ると言った様子でマサツグは言葉を!…何ならオリハと
リーナは互いに好都合!と言った具合に闘志を燃やし!…と、ここでマサツグが
シルビィに対してツッコミを口に!…何か影響を受けてない?と恐る恐る尋ねる
様に声を掛けると、シルビィは途端にハッ!と…そして慌てて謝り始める!…
と言うのもシルビィはマサツグに怒られて居ると感じた様子で頭を下げると、
次にはお仕置きを所望する様にモジモジと!…それは見事に言葉と態度が噛み
合って居らず!…マサツグもそんなシルビィに対して更にツッコミを入れて行く
と、勿論目に見えて困惑!…そしてそんな都合など御構い無しにお呼びが掛かる!…
「……ではこれより第一試合を執り行う!…
第一試合に指定されている闘士はゲート前へ!…
…尚、現時点で棄権する者はそのまま控え室を出て闘技場の外…
もしくは観客席に移動されよ!!」
__コッ…コッ…コッ…コッ…
「ッ!…早速出番の様だな!…」
案内の兵士が控室に入って来ると召集の言葉を!…第一試合を始めるに当たって
ゲート前へ集まるよう指示を出すと、同時に怖気付いた者達に対しての案内も
口に!…と、その指示を聞いてマサツグもハッと反応をして見せ!…自分の出番!
とばかりに若干のやる気を見せて行くと、その指示に従って移動を!…他の参加
する闘士達と共にゲートへ向かう!…その際呼ばれたマサツグに対してリーナが
ハッとした反応を見せると、次にはマサツグを心配して言葉を口に!…
「ッ!!…マサツグ、頑張るのだぞ!?…
お前が負ける事は無いと思うが!…念には念を入れて気をつけるのだぞ!?…
さすがにアウェーの闘技場では何が有るか分からないからな!?…」
「そうですよマサツグ殿!!…
さすがのマグダラスも闘技場に罠を仕掛ける事は出来ないと思いますが!…
念には念を!…」
やられる事は心配して居ない!…しかし怪我をするかもしれない事を考えると
リーナはマサツグに注意を促し!…と、そのリーナの言葉にラグナスも続くよう
言葉を口に!…その際とことん外道扱いするよう罠には注意!と…一応無いとは
思う事についても触れて行くと、それでも警戒を!と促して行く!…それこそ
二人揃って似た様な反応を露わにすると、マサツグもマサツグでクルッと振り
返っては返事を!…
__クルッ…
「あぁ!…任せておけって!…」
マサツグは別に特段緊張もして居ない様子で笑みを!…逆にリーナ達を安心させる
様に余裕の言葉も残して行くと、サムズアップもして見せる!…そして他の闘士達
と一緒にマサツグが控室を後にすると、扉はまるで決別を思わせる様に音を立てて
締まり!…と、そんなマサツグの後ろ姿にリーナはキュッ!と…何か小さくなる様に
祈る感じで身の丸めて見せてしまうと、それはさも恋人を戦地に送り出してしまった
乙女の様に!…それはそれはしおらしい姿になって見せる!…するとそんなリーナの
姿にオリハも励ますよう動き出すと、まずはそのリーナの肩に手をやり…
__…コッ…コッ……ポン!…
「ッ!…オ、オリハ…」
「大丈夫ですよリーナさん!!…
兄さんがそう簡単にやられるとは思えません!……と言うより…
殺しても死ぬような魂では無いのでとにかく大丈夫だと思います!!…」
「ッ!…え?…」
リーナは突如オリハに肩を叩かれた事で少し驚き!…そして振り帰って微笑む
オリハの表情を見て思わず若干の安心感を覚えて行くと、その一方でオリハも
リーナを励ます様に言葉を口に!…が、その言葉の選び様に緊張感は無く!…
先程のムードもぶち壊し!…まるでマサツグを小馬鹿にするようリーナの事を
励まして行くと、リーナもリーナで当然困惑!…仕舞には戸惑いの言葉を
漏らさせてしまう!…それはあのシルビィやラグナスもキョトンとさせる程の
威力があり!…リーナもぽか~んと…しかしオリハは言葉を続け!…確証がある
様子で励まし続ける!…と言うのも!…
「仮にも魔王と幾度と無く戦って来たのですからこれ位は余裕ですよ!…」
__ッ!……
オリハは小馬鹿にするだけでは飽き足らず!…微塵も心配して居ない表情を
浮かべると、やはりあれは死ぬのか?と言った疑問の表情を浮かべて居り!…
何なら実の兄を捕まえてさも化け物扱いをして見せ!…それを聞いて一同も
ハッ!と…思わず理解出来てしまった事に自分でも戸惑いを感じて行くと、
次にはフッと黙ってしまう!…その際リーナも討伐までとは行かなくとも
撃退をしたマサツグの雄姿をふと思い出すと、次には丸めていた体を思わず
徐々に伸ばす様な!…と、同時に不思議と安心感を覚え始め!…次には
オリハに釣られてフフフ!と…何故か噴き出してしまう様に笑って見せると、
続けてオリハに礼を言い出す!…
「…ぷっ!…ふふふふ!…実の兄を捕まえて何て酷い事を!……
…でも…ありがとう!…心配をしてくれて!…」
「ッ!…大丈夫ですよ!…
もし兄さんを負かす事が出来る人が居るとするなら…
それはシロちゃんかくまさん!…或いは親父位ですから!…」
「ッ!…ふふふ!!…」
__グッ!……
リーナは優しい笑みを浮かべて見せるとオリハにツッコミ!…そして心配をして
くれた事にお礼を言い!…と、そんなリーナの反応を見てオリハもホッ!と…
だがそれではオリハの言葉は止まらず!…更にダメ押しとばかりにマサツグを
倒せるであろう者達をピックアップすると、身内の名前を挙げて行く!…それは
実の親に敵わないと言う事を挙げて行くと、如何言う風に負けるのか?を容易に
想像させる物で!…となるとそんなオリハの言葉にリーナも更に笑って見せ!…
徐々に沈んだ空気も払拭!…シルビィもそれを見てハッとした様子を見せて行く
と、次には安堵すると同時に闘志を燃やし!…近くに有った槍に手を伸ばして
見せる!…さてそうして一部一画でそんな風に和気藹々として見せると、それでも
やはりマサツグが行った扉を思わず見詰める様な反応も!…と、その頃マサツグも
ゲート前に辿り着いて居る状態であり!…遂に始まるバトルロワイヤルに!…
やはり何かワクワクとした気持ちを押さえらないで居ると、遂にゲートが開き!…
一斉に闘技場にその闘士達が雪崩れ込むのであった!…
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最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
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妻がエロくて死にそうです
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大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
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限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
月が導く異世界道中extra
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月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
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幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つ物なのかな?
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よくある話の異世界召喚。
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いつものように幼馴染達と学校帰りに公園で雑談していると突然魔法陣が現れて光に包まれて…
幼馴染達と一緒に救世主召喚でテルシア王国に召喚され、幼馴染達は素晴らしいジョブとスキルを手に入れたのに僕のは何だこれ?
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慱は幼馴染達とは別に行動する事にした。
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「魔境育ちの全能冒険者は好き勝手に生きる!〜追い出した癖クセに戻って来いだと?そんなの知るか‼︎〜」
の100年前の物語です。
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今回のHOTランキングでは最高5位かな?
応援有り難う御座います。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
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鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
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幼馴染達にフラれた俺は、それに耐えられず他の学園へと転校する
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俺には二人の幼馴染がいた。
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【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜【毎日更新】
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幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
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幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
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