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-第六章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~霊峰ウルフハウリング・前編-

-第六章四十一節 始まった地獄とシロの狂喜と躍起の皇女-

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突如始まった?…鬼ごっこに戦々恐々!…各々にもそのシロとハティビィエールに

よるカウントダウンの声が聞こえて来ると、徐々に緊張感を覚えて行く!…宛ら

それは某・番組による賞金の掛かった鬼ごっこの様に!…何が何でも絶対に逃げ

切らないと!と言った強い意思が感じられると、一方では嬉々とした様子でカウント

ダウンが!…今まさにハンター鬼役達が放出されようとして居た!…因みにこの鬼ごっこ

に自首なるも選択肢など無い!…有るのはただdead or aliveの二択のみである!…


「5~♪…4~♪…3~♪…2~♪…1~♪…0!!…

じゃあ!!…いっきますよ~~!!!(行くです!!!)」


「ッ!…ここまで聞こえて来るとかどれだけ大声で?…」


「うふふふ♪…この城は声が反響し易い様に作られているんです…

玉座にて王が手が離せない状態の時…その場で声を出せば直ぐに

従者を呼べる様にと初代様の頃からこの設計されているのです…

そしてそのスコルティナとハティビィエールが居た場所は玉座の有る謁見の間…

ここまで聞こえても特段不思議ではありません…」


「ッ!…そ、そうなのか…

俺はてっきりシロ達が必死に声を上げているのかと…」


まず最初に玄関口へと辿り着いたマサツグと女王は脚を止め、何処へ逃げようか?

と考えるのだが…それよりも数を数え終えた二人の声が聞こえて来て!…自分達の

居る場所から結構離れているにも関わらず…その二人の声がハッキリと聞こえて

来た事にマサツグが戸惑った反応を見せて居ると、女王はそんな二人の声が聞こえて

来て嬉しいのか?…笑いながらにある事を話す!…と言うのもそれはこの城の作り

についての説明で、如何やら結構声が反響するらしく!…何ならシロ達の居る場所は

もうピンポイント!と…別に何か可笑しい事では無い様に話して行くと、マサツグも

それを聞いて何かホッと…しかし次にはその謁見の間より奇妙な声が聞こえる!…


「マサキお爺ちゃん、覚悟するです!!!」


「んぐえ!?…」


「おっきなくまさんも捕まえたです!…」


「おおぉぉぉ!?…」


恐らくシロ達が逃走を諦めた者達に対して抱き付きに掛かったであろう掛け声が

先に聞こえて来ると、次には飛び掛かられたのか遠くよりマサキとくまさんの

声が!…その際その声の様子から察するにシロがマサキに飛び付き!…ハティ

ビィエールがくまさんへ抱き付きに掛かったものである事が伺えると、マサツグは

そんな二人に対して心配を…女王は早速捕まった者が出た事で苦笑いをする…

さてそうして逃走者がいきなり二人減った事で賞金が!…何てモノは当然無く…

遠方よりそのシロ達の動向に気を掛けて居ると、更に被害者が増えそうに!…


「ッ!!!…アヤさん見つけたです!!」


「ッ!?…えぇ~!!!

気配を完全に殺していたのに何でぇ~!!!」


「匂いで分かったのです!!」


「そんなの反則よぉ~~!!!」


恐らく謁見の間にてマサキとくまさんを捕縛した二人はそのまま通路へ出て行き!…

そしてそこからマサツグ達を探そうと色々手段を考え!…その内の一つで匂いを

嗅いで追跡を試み!…目的はマサツグであったのだろうが…先にアヤを見つけて

シロが嬉々とした様子で声を上げると、アヤも見つかった事に驚き戸惑う!…この時

自信が有った様子で何で見つかったのか!?について慌てて見せると、シロもシロで

素直に言葉を!…するとそれを聞いてアヤも納得が行かない様子で文句を零し!…

そのままシロに見つかった事でチェイスが始まったよう慌しい足音が聞こえて来る

と、一方でも見つかった声が!…


「ッ!!!…シグルーンお姉さんも見つけたのです!!…」


「ッ!…お見事に御座います…ハティビィエール様!…

ですがここからが本番です!…」


「負けないです!!…」


今度はハティビィエールがシルビィを見つけた様子であり!…見つかったシルビィも

ハティビィエールを称賛する様に声を掛けると、次にはまだまだ捕まる気は無い様子

でやる気を!…ここからが本番!と言って逃げ出し始める!…するとそのシルビィの

言葉を聞いてハティビィエールも闘志に火を点けると、シルビィとハティビィエール

のチェイスが始まり!…と、とにかく辺り一帯からは誰かが駆け回る足音が響き!…

徐々にその正確な位置も分からない位に激しくなると、マサツグもマサツグで困惑

する!…


「……これ、あっちこっちで音を立てられるとかなりキツイな…

反響しまくってて全然位置の特定が出来ん!……」


「あははは…まぁ反響しやすい様に作ってありますからねぇ?…

…ですが二人とも元気に遊んで居る様ですよ?…

ほら駆け回る足音がチラホラと…」


この時一応マサツグも音で大体の位置を把握しようとするのだが、予想以上に音が

反響しまくると特定が出来ず!…と言うのも歩く分には特段問題は無いのだが、

これが二人以上走るとなると困難を極め!…まるで大聖堂で声を上げて歌う様な…

そんな音の反響の仕方で辺り一帯に響いて行くと、マサツグも遂には諦めてしまう…

するとそんなマサツグの様子に女王も苦笑いをして行くと、何か覚えが有るのか

再度言葉を…が、女王は女王で楽しんでいる様子で有り!…走り回る音が聞こえて

来る!…つまりは自身の娘が元気に駆け回って居る!と言う風に受け取って行くと、

まるで成長を喜ぶ様に笑って見せる!…となるとそんな女王の言葉にマサツグも

ハッとするよう反応をすると、思わず釣られて笑いそうになるのだが!…


__ダダダダダダダダダダダ!!!…


「ッ!!…徐々に近づいて来る!?…」


__ピクッ!…ピクピクッ!…


「この音は……恐らくシグルーンとハティビィエールですね?…

徐々にこちらへ向かって来ているようです…」


それは徐々にこちらへ向かい近付いて来るよう音が大きく!…反響している中でも

それがハッキリと聞こえて来ると、マサツグ達も途端に反応!…次には警戒態勢に

入って行く!…そして身構える様に女王が若干姿勢を低くすると、徐に耳をピクピク

と動かし…それはまるで音を特定する様に耳を澄ませ!…何なら本当に特定出来た

のかその足音の主まで答えて見せると、マサツグはそれを聞いて驚きを露わに!…

が、そんな反応を見せている暇もない様で!…突如バッと二人が姿を現して見せる

と、マサツグ達に向かい走って来る!…


__ダダダダダダダダダダダ!!!…ッ!?…


「むぅ!!…やっぱり簡単には捕まってくれないのです!…」


その玄関方面に向かい走って来るシルビィとハティビィエールの二人なのだが、

そのチェイスバトルの様子はもはや普通では無くなっており!…と言うのも

シルビィはまるで重力を感じて居ない様に壁や天井!…バレルロールをする様に

走って見せると、障害物を物ともしない様も見せて行くが…その背後のハティビ

エールも負けじと追跡!…ハティビィエールの場合は宛ら忍者!…壁や天井を

蹴る様にしてシルビィの事を追い駆け続けると、中々縮まらない差にムッとする!…

さてそうしてもはや物理法則を無視した走りを見せる二人にマサツグもギョッ!

として居ると、シルビィもここでハッと二人が居る事に気が付き!…


「申し訳有りませんがこれもハティビィエール様の為!…

手加減は一切……ッ!!…旦那様!?」


「シルビィ!?…どんな状態なんだそれぇ!?…」


「その様な事気にしている場合ではないかと思いますが?…」


「ッ!!…逃げるぞ!!」


背後ばかりを気にして前方お留守!…結果マサツグ達を巻き込む結果に!…と、

その事態にシルビィも慌ててマサツグを呼び!…マサツグもそんなシルビィに

対してハティビィエールなど御構い無しに質問をすると、冷静に女王から

ツッコミを受ける!…そしてハッと我に返るなり慌てて逃げる事を考え出すと、

シルビィが来た方向とは別の方へ掛け出そうとするが!…しかしそんな

マサツグ達の姿を見つけてハティビィエールもハッ!と…確実に捕まえられるで

あろうマサツグの方へと切り替え出すと、シルビィの事を見逃して行く!…


「ッ!!…あれはおかあさまと冒険者…

…ここはシグルーンおねえさんより…

先に二人を狙った方が良いかもしれませんね?…

……あの野良犬の事も含めて!…」


__バッ!!…ッ!?…


「ッ!…狙いを旦那様に!?……なるほど良い判断です!…

さすがは女王様のご息女様!…」


「そんな事言ってる場合か!!…クソッ!…

今から走り始めたんじゃ間に合わない!!…」


咄嗟に切り替えハティビィエールがマサツグに狙いを定めると、さすがにシロ程

では無いモノの弾丸と化し!…と、そんなハティビィエールの様子にシルビィも

ピクッと!…しまった!と思いつつもその狙いを瞬時に切り替えるハティビィ

エールの賢さに思わず感心をして行くと、マサツグがこれまたツッコミを入れる!…

そして今から走り出したのでは弾丸と化したハティビィエールを躱し切れない!と

慌てて居ると、その間にもハティビィエールがマサツグに向かい飛来!…


__タタタタタタタ!!…


「覚…悟!!」


__バッ!!!…


「するです!!…」


「刹那ッ!!!」


ハティビィエールは最後の一歩を踏み込むと両手を前に突き出し!…まるで受け

止めて欲しい!とばかりに飛んで行くと、マサツグもマサツグで苦肉の策!…

いつもの刹那を発動する!…そしてその飛んで来るハティビィエールに対して

超反応状態に入って行くと、レベルも上がっているお陰か簡単に姿を捉えられ!…

が、次にはふとある事に!…マサツグもはたと気が付いた様子で反応すると、

これまた慌てる反応を見せる!…と言うのも!…


__ヴゥゥン……ふわふわ…ふわふわ…


{…よし!…これなら回避は余裕…

…って、あっ!…しまった!!…後ろは玄関口!!…}


マサツグが回避出来る状態になると勿論回避!…しかし次にはハッ!と思い出した

様子で自身の背後が扉であると!…ある意味で壁である事に気が付いた反応を露わ

にすると、ハティビィエールの怪我を心配し出す!…と言ってもまだぶつかって

怪我をした訳では無いのだが…これから起きるであろう事に一抹の不安を覚えて

しまうと、回避が出来ず!…と、この時マサツグは背後をチラッと確認して行き!…


__チラッ…ッ!?…


{やっぱ閉まってる!!…何ならご丁寧にゴツイ錠前と閂まだ掛けてある!!…

このまま避けたらハティビィエールが頭から城門に突っ込んじまう!!…

かと言ってこのまま捕まれば何かそれはそれで違う気がするし…

……えぇい、ままよ!!!}


そこでやはり固く閉ざされた扉を目視!…何なら大きな錠前と閂で固定された様子も

確認して行き!…それを見てますます回避がし辛くなるなって慌てに慌てて見せて

居ると、その間にもハティビィエールが迫って来る!…勿論このまま回避をするば

ハティビィエールは城門にゴッツンコ!…となると遊びでは無くなり!…かと言って

そのまま捕まるのも何か違い!…切羽詰まった状況でマサツグが悩みに悩んだ様子を

バッと見せて行くと、次にはいつもの自棄を!…一か八かの戦法に出る!…


__ギュン!!…ッ!…スッポスッ!…


「……ッ!…」


{乗ったな!!…じゃあ!…}


__グルン!!……バッ!!…


「そぉい!!」


マサツグが取った戦法と言うのは受け流し!…進行方向を変えると言うモノで!…

と言うのも飛び掛かって来たハティビィエールの懐へ瞬時に潜り!…そこで飛んで

来たハティビィエールのお腹に右手をそっと添える様に差し入れて行くと、勢いを

殺さないままにグルン!と…マサツグが回転軸となって方向転換をさせて行く!…

この時ハティビィエールもハッ!とマサツグが動き出した事に反応するが、咄嗟に

動けなかった様子でされるがまま!…何ならその一連の流れを見ていた女王に

シルビィも驚いた表情を見せて行き!…ハティビィエールもまるでUターンをする

様にそのまま廊下の床を滑らされる羽目になってしまうと、次には驚いた様子で

声を!…


__つる~ん!!…


「ッ!?…な~~ん!!!」


「ッ!!…お、お上手!!…」


「さすがです!!…旦那様!!」


「そんな事を言ってる場合じゃねぇ!!…さっさと逃げるぞ!!!」


怒ったと言うか戸惑ったと言うか何とも言えない様子の声を!…そして勢い

そのままに廊下を滑り!…何処にもぶつかる事無くハティビィエールがヘッド

スライディングをさせられて居ると、そのマサツグの回避方法に称賛の声が!…

女王とシルビィが共に驚いた様子で言葉を漏らす!…しかし勿論の事ながら

そんな事を言って居る場合では当然無く、チャンスを作ったのだから逃げる!

と…それこそハティビィエールが態勢を整える前にスタコラサッサ!…ハティ

ビィエールもある程度滑った所で徐々に落ち着きゆっくりと体を起こして行く

と、一体何をされたのか分かって居ない模様!…その場で一度困惑し出す!…


さてその間にもマサツグ達は慌ててその場を後にすると、とにかくハティビィ

エールから距離を離そうと全力で走り!…


__ダダダダダダダダダダダ!!!…わあああぁぁぁぁぁ……ッ!?…


「い、今のあしらい方は一体!?…

あの様なあしらい方は今までに見た事!…」


「今はそれどころじゃない!!…

さっきから城の中で反響している音が更に慌しくなって来た!!…

これってシロが興奮して本気になって来たって事なんだぞ!?…」


マサツグと女王とシルビィの三人がハティビィエールから逃げる事に成功した後!…

城門前の通路三本ある内の右の道を選んで走って居ると、何処からともなく声が!…

と言うのもその声は他の者達がシロに追い掛けられている際の声なのか?…その者達

の悲鳴らしき声が反響してマサツグ達の耳に入って来ると、マサツグが焦りを覚えて

行く!…と、その一方でシルビィが感心した様子で言葉を口に!…何ならシルビィ

にも何が起きたのか分かって居ない様子でさっきの技について質問を!…しかしそれ

所では無い位にマサツグは慌て!…その何処からと聞こえて来るシロの笑い声に注目

するよう声を掛けると、グッドタイミングでその声が!…


「あっはははははぁ~~~!!!…

あぁっはははははぁ~~~!!!!」


「クッ!…モツさん!…

私の事は置いて逃げて下さい!…

私はもう駄目そうです!!…」


「なっ!…オリハ諦めるな!!…

まだお前の持久力TPなら!…」


「せめて…時間稼ぎをしますので!…その隙に!…」


「ッ!?…オ、オリハァーーーー!!!!…」


…恐らく一階を走るマサツグ達の頭上!…二階からはまるでホラーゲームの様な

展開にでもなっているのか、嬉々とした様子のシロの笑い声が聞こえて来る!…

それは興奮して更に本気度が増した様子が感じられ!…そして追われて居るのも

如何やらモツとオリハの二人!…先程のアヤは行方知れず!…とにかく何か切羽

詰まった状況の会話がヒシヒシとマサツグ達の耳にへと届いて来ると、次には

オリハが特攻したのか?…モツの叫び声が聞こえて来る!…そこからその叫び声

が聞こえてから十数秒後…如何やらオリハは無事シロの手によって捕まったのか、

次にはドゴス!!と言う鈍い音が聞こえて来る!…


__…ドゴス!!!………


「……逝ったな…」


「逝きましたね…」


「物騒なのですが!?…」


その二階から聞こえて来た鈍い音にマサツグとシルビィが静かに察し!…オリハの

冥福を祈る様に二人が逝ったと言葉をポソッと漏らして行くと、女王がその様子に

ツッコミを!…その慣れている二人の様子にも驚いて見せる!…しかしだからと

言って如何する事も勿論出来ない訳であり、暫くするとまたシロの笑い声が通路中

に響き!…と、同時にまた何処かへ掛けて行く音も反響し出し!…本当に何かホラー

ゲームでもやって居る様な!…そんな奇妙な気分にマサツグが一人なって居ると、

背後から駆けて来る足音を耳にする!…


__タタタタタタタ!!…


「ッ!…見つけたです!!…」


「ッ!?…ヤバ、こっちも見つかった!!」


「さっきは驚きましたが今度はそうは行きません!…行きます!!」


さすがに背後から追い駆けて来たのはハティビィエール!…勿論シロではなく!…

と、ハティビィエールも見つけた事で声を上げ!…更に加速するよう先程より本気を

出す感じで床を蹴ると、マサツグの後ろを捉えて行く!…となるとその追い駆けて

来たハティビィエールの様子にマサツグも戸惑った反応を見せると、一度チラッと

だけ背後を確認!…するとその追い駆けて来る様子も変わっており!…先程の反省を

生かしたのか!…壁も使ってさも忍者の様に駆けて来ると、マサツグの撹乱もして

見せる!…


{ッ!?…さっきより更に速くなってる!!…

一直線に向かって来るのならまだしも!!…

考えたかランダムに壁を蹴って進んで来るから捉え辛い!!…

こうなると飛んで来る方向を予測するしかないが…難しい!!…}


__…ッ!…スッ…ギュン!!!…ザザアァァ!!!…


「ッ!?…え?…」


更に速くなった上に壁キック!…マサツグが必死にハティビィエールを捉えようと

するのだが、困難を極め!…となると先程の受け流しも当然困難なモノに!…

マサツグがまた一か八かの賭けに出るよう身構えようとして見せると、ここで何を

思ったのか?…シルビィが突如踵を返す!…それこそまるで殿を買って出る様に

ブレーキを掛けると、ハティビィエールと対峙!…となるとそんなシルビィの様子

にマサツグもハッ!と…気が付いた具合にその脚を止めたシルビィに視線を向けて

居ると、シルビィは逃げる様に言葉を残す!…


「……ここは私に任せて先へ!…」


「ッ!?…お、お前まで何を言い出す!?…」


「…先程とは違うご様子のハティビィエール様に少々興味を持ちまして…

少しお相手をと、思いまして……それに…

別にここで完全に足止めしてしまっても構わないのでございましょう?…

旦那様?…」


「ッ!?…ちょっと待て、そのセリフ誰に教えて貰ったシルビィ!!…

場合によっては折檻モノだぞ!」


やはりシルビィは殿を買って出てハティビィエールの前に!…その際向かって来る

ハティビィエールに対して何やら身構えるそんな素振りを見せて行くと、マサツグが

戸惑った様子で言葉を!…だが、シルビィの決意は変わらない様子を見せて居り!…

その逃げ続けているマサツグに対して最後に不敵に笑って見せると、特大級のフラグ

を立てて行く!…となるとそんな台詞を吐いたシルビィに対してマサツグが更に

戸惑って見せると、当然ツッコミの言葉を口に!…しかしそんなやり取りをして居る

間にもハティビィエールが急接近!…それでもシルビィがマサツグ言った言葉に

対してピクッと反応!…そしてチラッと振り返るなり何故か頬を染めるそんな表情を

露わにすると、更にモジモジと身悶え始める!…


「ッ!!…そ、そんな!?…旦那様直々に折檻など♥…」


「何故興奮する!!!」


「ッ!…シグルーンお姉さん!…」


「ッ!…では、ハティビィエール様…

私とのダンス…二回目のお付き合いに…お願いできますか?…」


「ッ!…受けて立つです!!」


それは満更でも無い様子で寧ろ期待して居る様な反応!…当然マサツグは更に

シルビィへツッコミ!…と、そんな事をやっている間にも遂に射程圏内へ突入!…

となるとハティビィエールもシルビィをロックオンして行き!…シルビィも

飛んで来たハティビィエールにピクッと反応をして見せると、次には挑発をし

始める!…それこそスッと背筋を伸ばしてスカートの裾を摘んではカーテシーを

すると、不敵にチラッと笑みを浮かべ!…と、そんなシルビィの様子にハティ

ビィエールも反応!…まるで挑発に乗ったようシルビィを襲い!…シルビィも

そんな襲い掛かって来たハティビィエールを華麗にステップで避けて見せると、

二人で戦闘を始めるのであった!…


さて一方でシルビィを置いて逃げて来たマサツグ達はと言うと、盛大なフラグを

建築したシルビィの心配を一応心配しながら一階の廊下を走っており!…今だ

二階からはシロの笑い声が反響しており、その笑い声に混じる様にやはり悲鳴が

聞こえて来ている事を耳にすると、とにかく不安を感じていた!…


「シルビィの奴、大丈夫かな?…

盛大にフラグを建てて行ったけど…」


「えぇ~っと…フラグと言うものが如何言うものかは分かりませんが…

恐らく大丈夫だと思いますよ?…あれでも元・近衛隊長なのですから…」


やはりマサツグとしても[魔法の言葉フラグ]の効力と言うモノを信じて居り、置いて

来た事に何か後悔の念を…と、そんなマサツグの事を慰める様に女王も言葉を!…

シルビィを信じている様子で過去の経歴を口にすると、とにかく少しでも距離を

稼ぐ!…するとその頭の上ではまたもやシロが獲物を見つけた様子で狂喜して

おり!…その獲物ロックオンした様子で声を掛けると、その獲物も返事をする!…


「ッ!…あっはははははぁ~~~!!…

フィ~ロ~?…逃がさないですよ~?」


「ッ!…フンッ!…わっちがお主如きに掴まる筈が無かろうて!!…

もうお主の動きなど当の昔に見切って!!…」


__…ドゴスッ!!…


「あっはははははぁ~~~!!…

フィ~ロ~!…つ~かま~えた~♪」


「……我が娘ながらに恐ろしい!…」×2


その獲物と言うのもフィロの様で、シロに見つかっても尚堂々としており!…

何なら寧ろ向かって行く様に言葉を口に!…シロを甘く見ている様子で大きな

態度を見せて居るであろう言葉を使って話して居ると、次にはまたもやドゴスッ!

と…鈍い音が聞こえてフィロの声は聞こえなくなり…それとは別にシロの嬉々

とした様子の声が聞こえると、マサツグと女王は恐怖!…自身に娘に慄いて

しまう!…


さてそこから更に時間が経ってお昼過ぎ!…始まった鬼ごっこも遂に佳境を迎え!…

次々にシロとハティビィエールに捕まって行ったのか城内からは声が聞こえず!…

それに比例する様にシロの楽しそうな声も聞こえなくなると、更に不気味さを覚えて

行く!…それはテンションが下がって来たとかそんな生易しいモノでは当然無く!…

寧ろシロの神経が研ぎ澄まされる様な!…時間が経つ毎にマサツグと女王!…二人を

捕まえたい!と言った欲求が強くなればなる程!…シロが集中状態に入って行くと、

更に危険度は増して行く!…


「……静かだ…さっきまで聞こえていたシロの笑い声も聞こえなくなったし…

ハティビィエールの気配も感じない…ただ鬼ごっこをしているだけの筈なのに…

こうも静かだと不気味で仕方が無いな…」


辺りにシロかハティビィエールが居ないかを確認する為に仕舞には感知サーチまで使い

出す始末!…約三分おきに発動して行き…まるでソナーを張る様に辺りの様子に

注意を払って見せて行くと、同時に自分達だけしか居ない!と…もう残って居る

のが自分と女王しか居ない事に気が付いて行く!…そしてこの時ミニマップ上で

シロとハティビィエールの姿を探して行くのだが、不気味な事にその姿形すら

何処にもなく!…何なら女王も耳を澄ませ!…同じ様に神経を研ぎ澄ますそんな

様子を見せて行くが、それでも二人を捉えられない!…膠着状態にへと発展する!…


__ピクッ!ピクピクッ!…


「…やはり何も聞こえませんね?…

…上手く気配を隠して居ると言えば満点ですが…

私もあの二人がここまで本気になるとは思いも…

…ハティビィエールは基本負けず嫌いな所が有るので

理解は出来るのですが…スコルティナの場合は?…」


この時若干戸惑い慌てながらも言葉を口に!…一切物音立てない二人に対して褒める

様に話しをして行くと、次には意外と続け!…と言うのも鬼ごっこでまさかここまで

やるとは思っても居なかった具合に驚きを露わに!…その際ハティビィエールの性格

上分かって居た!と…だがシロに関しては分からない!と言った具合にマサツグへ

質問を口にすると、マサツグもマサツグで戸惑いながらに返事を!…シロに事に

ついて話して行く!…


「……恐らく何も考えていません!…

シロは一度何かに夢中になるとそれにしか注意を向けないので!…

…まぁ非常に危ないとは思うんですが…

それでも逆に言うとその集中しているモノに対しての関心!…

この集中力が凄いのでトンデモナイ事をやって見せる!…

って言うのも有るので如何にも何とも!…

やっぱり現状違う意味で非常に危ない状態です!…

…まぁ俺自身もそれで幾度と無く助けられたり危ない目にも有ったり…

…ッ!?…」


「ま、まぁ…うふふふふ♪…」


マサツグも今のシロの状態を何と無く察している具合に言葉を!…何でも今この

鬼ごっこに夢中になっているであろう!と女王に語り!…と、そこから同じ様に

シロの性格を話し始め!…物事に対してトンデモナイ集中力を見せる事を話して

行くと、今この状態は不味い!と…先程のシロの話を踏まえて危険と言う!…

その際自身もそれで助けられた事もあった事を話して行くと、続けて逆もあった

事を女王に話し!…とにかくマサツグはさも諸刃の剣と言った具合に説明をして

見せ!…苦笑いをしながら何か振り返るそんな様子を見せて居ると、次には

ピクッと!…何かに気が付いた様子でハッとする!…と、その一方でマサツグの

話を聞いてか女王も何か思い当たるそんな反応を見せて行くと、次には苦笑いを

しながら誤魔化す素振りを!…が、そんな事より突如進展!…マサツグが女王の

前に突如バッと手を突き出すそんな素振りを見せて行くと、女王は当然戸惑った

反応を見せるのであった!…

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俺...光野朔夜(こうのさくや)には、大好きな彼女がいた。 しかし親の都合で遠くへと転校してしまった。 だが今は遠くの人と通信が出来る手段は多々ある。 その通信手段を使い、彼女と毎日連絡を取り合っていた。 ―――そんな恋愛関係が続くこと、数ヶ月。 いつものように朝食を食べていると、母が母友から聞いたという話を 俺に教えてきた。 ―――それは俺の彼女...海川恵美(うみかわめぐみ)の浮気情報だった。 「――――は!?」 俺は思わず、嘘だろうという声が口から洩れてしまう。 あいつが浮気してをいたなんて信じたくなかった。 だが残念ながら、母友の集まりで流れる情報はガセがない事で 有名だった。 恵美の浮気にショックを受けた俺は、未練が残らないようにと、 あいつとの連絡手段の全て絶ち切った。 恵美の浮気を聞かされ、一体どれだけの月日が流れただろうか? 時が経てば、少しずつあいつの事を忘れていくものだと思っていた。 ―――だが、現実は厳しかった。 幾ら時が過ぎろうとも、未だに恵美の裏切りを忘れる事なんて 出来ずにいた。 ......そんな日々が幾ばくか過ぎ去った、とある日。 ―――――俺はトラックに跳ねられてしまった。 今度こそ良い人生を願いつつ、薄れゆく意識と共にまぶたを閉じていく。 ......が、その瞬間、 突如と聞こえてくる大きな声にて、俺の消え入った意識は無理やり 引き戻されてしまう。 俺は目を開け、声の聞こえた方向を見ると、そこには美しい女性が 立っていた。 その女性にここはどこだと訊ねてみると、ニコッとした微笑みで こう告げてくる。 ―――ここは天国に近い場所、天界です。 そしてその女性は俺の顔を見て、続け様にこう言った。 ―――ようこそ、天界に勇者様。 ...と。 どうやら俺は、この女性...女神メリアーナの管轄する異世界に蔓延る 魔族の王、魔王を打ち倒す勇者として選ばれたらしい。 んなもん、無理無理と最初は断った。 だが、俺はふと考える。 「勇者となって使命に没頭すれば、恵美の事を忘れられるのでは!?」 そう思った俺は、女神様の嘆願を快く受諾する。 こうして俺は魔王の討伐の為、異世界へと旅立って行く。 ―――それから、五年と数ヶ月後が流れた。 幾度の艱難辛苦を乗り越えた俺は、女神様の願いであった魔王の討伐に 見事成功し、女神様からの恩恵...『勇者』の力を保持したまま元の世界へと 帰還するのだった。 ※小説家になろう様とツギクル様でも掲載中です。

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つ物なのかな?

アノマロカリス
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よくある話の異世界召喚。 ネット小説や歴史の英雄話好きの高校生の洲河 慱(すが だん) いつものように幼馴染達と学校帰りに公園で雑談していると突然魔法陣が現れて光に包まれて… 幼馴染達と一緒に救世主召喚でテルシア王国に召喚され、幼馴染達は素晴らしいジョブとスキルを手に入れたのに僕のは何だこれ? 王宮からはハズレと言われて追い出されそうになるが、幼馴染達は庇ってくれた。 だけど、夢にみた迄の異世界… 慱は幼馴染達とは別に行動する事にした。 自分のスキルを駆使して冒険する、魔物と魔法が存在する異世界ファンタジー。 現在書籍化されている… 「魔境育ちの全能冒険者は好き勝手に生きる!〜追い出した癖クセに戻って来いだと?そんなの知るか‼︎〜」 の100年前の物語です。 リュカが憧れる英雄ダン・スーガーの物語。 そして、コミカライズ内で登場する「僕スキなのか…」がこの作品です。 その作品の【改訂版】です。 全く同じな部分もあれば、新たなストーリーも追加されています。 今回のHOTランキングでは最高5位かな? 応援有り難う御座います。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
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 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

幼馴染達にフラれた俺は、それに耐えられず他の学園へと転校する

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俺には二人の幼馴染がいた。 俺の幼馴染達は所謂エリートと呼ばれる人種だが、俺はそんな才能なんて まるでない、凡愚で普通の人種だった。 そんな幼馴染達に並び立つべく、努力もしたし、特訓もした。 だがどう頑張っても、どうあがいてもエリート達には才能の無いこの俺が 勝てる訳も道理もなく、いつの日か二人を追い駆けるのを諦めた。 自尊心が砕ける前に幼馴染達から離れる事も考えたけど、しかし結局、ぬるま湯の 関係から抜け出せず、別れずくっつかずの関係を続けていたが、そんな俺の下に 衝撃な展開が舞い込んできた。 そう...幼馴染の二人に彼氏ができたらしい。 ※小説家になろう様にも掲載しています。

【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜【毎日更新】

墨笑
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『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。 主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。 異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……? 召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。 明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。

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