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-第六章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~霊峰ウルフハウリング・前編-
-第六章二十四節 七合目の洞窟とミノムシメンバーと寝起きのお約束?…-
しおりを挟むさて某・黄金三角形のゲーム宜しくな洞窟が出て来て、その洞窟の周りに雪の塊や
氷塊の一片等が散乱する中!…その洞窟の前では人狼二人!…言い争うをする様な
何とも緊張感の無い様子を見せて居た。そしてそんな様子を目の前にマサツグ達も
戸惑った様子で固まって居ると、思わず目をパチパチとさせて呆然とし…しかし
いつまでも固まって居る訳には行かない訳で!…次にはマサツグがハッとした様子
で二人に声を掛けて行くと、漸く話は前に進む!…
「……あのぅ…シルビィさん?…」
__ッ!…クルッ!…ニコッ!…
「…何でしょうか、マサツグ様?…」
「これは一体?…とにかく説明を頼む…」
この時これは何?と言った具合に恐る恐る声を掛けて行き!…となるとシルビィも
そのマサツグの呼ぶ声にハッとした様子で反応をすると、次には身なりを整えて
振り向き返事!…それこそマサツグに笑顔を見せ!…まるで先程までのやり取りを
無かった事にするかの様な切り替え様を露わにすると、マサツグはそんなシルビィに
更に戸惑いを!…だがとにかく何をしたのか?について説明の求める!…すると
シルビィもその質問を受けてピクッと反応をして見せると、言われた通りにその
洞窟について説明を!…
「ッ!…あぁ、この洞窟ですか?…
この洞窟は休憩所兼女王様の居城への通り道でして…」
「ちがう、そうじゃない。
俺が聞きたいのはここまで来る道中…
何故この事を俺達に教えなかったのかって事だ。」
シルビィも何の説明もして居なかった事に自覚がある様子で…そのマサツグの
問い掛けに対してチラッと洞窟を見ながらその洞窟の説明をしようとすると、
マサツグは違う!と…何なら某・曲のタイトルみたいな否定の言葉を口にして
行き!…そして頭に手を当て悩んだ具合に改めて一体何を聞きたいのか?に
ついて話をすると、シルビィも納得した様子で再度ピクッと反応して見せる!…
「あぁ!…その事でしたら簡単に御座います…
…先程から風が強く…
もう少しで吹雪が来る予兆を感じていたので急いで居た次第に御座います…
…吹雪が来ると方向感覚を失い…この洞窟に辿り着くのが困難と判断した為…
簡単な説明だけとし…急ぎマサツグ様達をここへと案内したのです…」
「……それって移動しながらでも出来なかったのかな?…
移動道中説明が無くて色々と困惑したんだが?……」
改めてマサツグの質問を聞いた所でシルビィは簡単と言って見せ!…その答えを
口にするようチラッと天気を確認すると、次には風が強い!と…そこからまた
吹雪が来るであろう事を説明し出し!…その吹雪が来る前に何とかここに連れて
来たかった事をマサツグ達に身振り手振りで話して行くと、マサツグ達は納得!…
しかしその一方でマサツグが苦言を漏らして見せる!…するとシルビィもそんな
マサツグの苦言に対して三度ピクッと反応すると、途端に慌ててマサツグに謝り
出し!…
「ッ!?…も、申し訳有りませんマサツグ様!!…
説明不足だという事は重々承知していたのですが!…
ここ七合目からは吹雪が来ますとみるみる体力が奪われ!…
最悪凍り漬けになるのです!!…
ですからこの馬鹿弟子に早く洞窟を開ける様に言ったのですが…」
「は…ははは!…もう何が何だか…」
「…どちらにしても説明はもう少し欲しかったかしら……
でないとこれは驚く…」
「……常識に囚われてはいけないのだろうな…多分…」
説明が足りなかった事も重々承知!…しかしそれ程までに急いで居た事も口にする
と、とにかく腰を90度にして謝罪を!…何なら洞窟の入口を開けるのに手間取った
事についても謝罪をし続け!…その際やはりラグナスの事を馬鹿弟子と言って当たり
のキツイ様子も見せて行くと、その様子にモツも苦笑いをするしか無く!…と、その
隣ではアヤも言葉を漏らし!…各々色々と戸惑った反応を見せて居ると、シルビィの
警戒通りに突如雲行きは怪しく!…山から吹き下ろす風も強くなる!…
__ビュオオオォォォォォォ!!!!…
「ッ!…さぁ、早く!…
ここは一度吹雪が来ると止むまで何者も住めない土地に変わる!…
極寒の魔の地に変わります!!…今日はここで休んだ後…
改めて女王様の居城へと案内致しますのでお急ぎを!!…」
「ッ!!…とにかく急いで皆避難!!…
もう縄は切っても解いても良いから洞窟へ!!…」
__おぉ(えぇ)!!…ザッザッザッザッ!!…
その山から吹き下ろす風は雪を巻き込み強くなると、まるでマサツグ達を冷凍保存
するかの様に冷たく襲い!…と、そんな様子にシルビィも急ぐ様に言葉を口に!…
まるでその厳しさを知って居る様に言葉を続け!…マサツグ達もそれを聞いて何か
嫌な予感を感じて行くと、全員に言う通りに指示を出す!…すると各々今まで腰に
括り付けていた縄を切って行くと、一目散にそのポッカリと開いた洞窟の中へと
駆け込み!…しかしこの時くまさんとオリハは今だ動けず!…そんな二人の様子に
マサツグとモツ!…更にはリーナが気が付いた様子で救助に向かうと、それぞれに
肩を!…
__ガッ!!…ザッ!……ザッ!…ザッ!……ザッ!…
「さぁ立つんだオリハ!!…傷はまだ浅いぞ!!」
「……ベ、別に負傷した訳じゃないんだけど…」
リーナはTP切れを起こしているオリハに肩を!…それはまるで負傷兵を抱える様に
オリハの体を運び!…何なら場面もそんな構図を想定して居るのか?…オリハに
傷は浅い!と…言われた本人も息を切らしながら小さくツッコミを入れて行くと、
何とかリーナと共に洞窟へ!…避難を完了させて行く!…そしてマサツグとモツの
二人はと言うと、その場でへたり込むくまさんを両脇から支えると、急ぎ洞窟に
向かい歩き!…
「行くぞモツせ~の!!…くまさんほら頑張って!!…
ほらあんよが上手!!…あんよが上手!!!…」
「…ま~ちゃん♪……後でシバく!!…」
「…今はそれ所ではないと思うが!?…」
この時まるでそのへたり込んで居たくまさんを子供扱い!…マサツグがくまさんを
囃し立て!…となるとその扱いが気に喰わなかった様子でくまさんが怒り!…後で
覚えてろよ?とばかりに言葉を呟くと、マサツグもマサツグでツッコミを入れる!…
さてそうして何とかくまさんの回収にも成功すると、次にはマサツグの頭にたん瘤
が…くまさんは有言実行!とばかりに拳骨を!…マサツグも頭を抱えて蹲り!…
それを見てシロとフィロがくまさんに恐怖!…同時にマサツグの心配をして行くと、
その日の移動を終えるのであった!…さて洞窟内でまた1日野営をする様に準備を
すると、マサツグ達はログアウト…そして何事もなく次の日を迎え!…マサツグも
いつも通りにログインすると、そこでとある光景を目にして行く!…
「……ん?……ここは?…
…って確か七合目の洞窟だったか………ッ!!…」
__ガッキイイイィィィン!!!……
「……さすが霊峰と言うか何と言うか…
シルビィが言って居た理由が分かったわ…」
マサツグがゲームにログインして目を覚ますと、まず目に入って来た光景と言うのは
自分達が入って来た筈の洞窟の入り口で!…と言うのもたった一晩でまた分厚い氷の
壁を生成されて有り!…洞窟の入り口を塞いである意味防寒の役割を担って行くが、
それでも尚洞窟内は氷室!…冷たい空気が漂って居た!…となると外は更にヤバい事
になって居るのか?と考えると、思わずゾッとしてしまい!…と、そんな事を考えて
居ると目の前に…これまたいつものお約束が表示されると、マサツグもそれに目を
通す!…
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「霊峰ウルフハウリング・七合目 オオカミの喉元 狼王城の螺旋階段」
霊峰ウルフハウリングの七合目・言い伝えられている霊峰の図で言うと喉元の
部分に有り、分厚い氷の壁で入り口が塞がれている洞窟。まずこの道を知って
いる者は居らず、居たとしてもこの氷の壁を突破する方法が無い限りはは
入れない。仮に入れたとしても次にはまた氷の壁で塞がれる為、準備も
無く入った者はそのまま閉じ込められる事になる。洞窟内は誰かが人工的に
整備したのか螺旋状の道が用意されており、その道は洞窟の上へと続いて
いる。まるで洞窟に入った者を歓迎するかのように…
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「…とにかくこれであの壁が一晩で出来た理由がよく分かった…
…で?…この状況は?…」
そこにはあの氷の壁の事とこの洞窟の事が書かれてあり、何の手段も無く入ったら
一方通行になる事が説明文として記載されて有って!…そしてその紹介文を一通り
読んだ所でマサツグは戸惑った表情を!…シルビィが言って居た通り!…どれだけ
青の吹雪がヤバいのか?を改めて理解を示して行くと、次には自身の周りに目を
向け始める…その際溜息交じりに言葉を零すと、もはや呆れるを通り越して苦笑い…
と言うのもそこにはミノムシ達がゴロゴロ!…マサツグの辺りには頭から毛布を
被り眠りこけるアヤやフィロと言った面々が居り!…それは洞窟の壁にもたれ
掛かったり地面に転がって居たりと様々!…多種多様の眠っている様が広がり
モゾモゾとして居ると、更に目を引くのは洞窟中央!…洞窟の中心では焚き火の番
をしているのか?…まるで某・篝火ダークファンタジー宜しくラグナスが胡坐を
掻きながら眠って居ると、耳をピクピクとさせていた!…
__パチッ!…パチッ!……ピクピク!…
「……ぷっ!…ッ~~~!!!…クックック!!…
…エ○ト瓶の補充も大丈夫そうだな?…」
__ピクッ!…プルルル!…ニョキィ~~!……
「……ん~~?…ご主人様~?…
おはようごじゃいましゅぅ~……」
その耳をピコピコと動かして居る事にも思わず笑ってしまうのだが!…何より
BONFIRE LIT…と、表記されそうな様子にマサツグは噴出すと堪えられず!…
その際その様子にちなんで思わず言葉を!…準備が出来て居そうである事を口に
すると、次にはその声に反応してかシロが起床!…眠い目を擦りながら徐々に
ニョキ~っと伸びて来る。その際シロはいつ潜り込んで来たのかマサツグの
毛布の中から生えてくると、マサツグに朝の挨拶を口にし!…と、その様子に
マサツグも若干驚きを露わに!…それがきっかけで完全に目を覚ました様子で
目を見開くと、次には徐々に落ち着き始める!…
「…ッ!!…いつの間に潜り込んで来たんだ?…このやんちゃ娘?…」
__むにむに!…むにむに!…
「ッ!…んん~!!…んん~!…
ご、ごひゅひんひゃまがねむいはひめはほろに~…」
__ハタハタハタハタ!…グイグイ!!…グイグイ~~!!…
その際生えて来たシロに微笑み掛けながら両手をシロの両頬に持って行くと、次には
シロの両頬を軽く揉み出し!…と、同時にいつ潜り込んで来たのか?を尋ね始め!…
その質問に対してシロも無抵抗ながらに揉まれ続けると、喋り難そうに返事をする…
この時満更でも無い様子で毛布の中ながら尻尾を振ると、もっとして欲しい!と
ばかりに頬を差し出し!…朝から甘々の様子を全開に!…自身から頬を揉まれに来る
シロを見てマサツグもピクッと反応すると、期待に答えるよう揉み続ける!…
「ッ!…この甘えた娘は!…」
__むにむに!!…むにむに!!…
「んん~!…ッ~~~♪…」
マサツグも愛くるしい!とばかりに言葉を漏らし!…シロも至福!とばかりに黙って
頬を揉まれ続け!…依然として朝から熱々の雰囲気を全面に!…するとそんな熱気に
当てられてか!…徐々に他のミノムシ達にもチラホラと目が覚めた様な動きが見れる
と、次には各々が目を覚ます!…その際毛布に包まりながら大きく伸びをする素振り
をして見せると、マサツグとシロの様子にも気が付いた様子で目をショボショボと
させ…
__ゴソゴソ…ゴソゴソ…
「…ん~……ふぁ…あぁ~…おはよ~…」
「ッ!…おはよう……」
「…おはよ~……あぁ…なのじゃ…」
眠い目を擦りながら欠伸をして見せ!…やはり何か眠り辛かったのかそんな反応を
露わにすると、寝惚けながらに挨拶をする!…となると挨拶をされたマサツグと
しても返事を返し、依然としてシロのほっぺをムニムニ!…と、ここで動いた事で
アヤ達が着込んで居た毛布はスルリと開け!…その身が一気に外気に晒されて
しまうと、途端にアヤやフィロにリーナはカッ!と!…一気に目を見開くなり声を
上げる!…
「「「ッ!?!?…さっぶ!!!」」」×3
__ビクッ!!!…ババッ!!…
「な、何ですか!?…敵襲ですか!?…
…って、あれ?…何も…居ない?…」
鎧にコートと着込んだ上で毛布を着て寝ていたアヤ・リーナ・フィロの三人で
あったが、毛布が開けた瞬間寒い!と叫び!…となるとまた毛布で身を包んでは
またミノムシ状態になって行き!…ここは五合目の時とは全然違う!と言った
様子で震えて見せると、その様子にマサツグも苦笑い!…と、同時にラグナスが
慌てて飛び起きて見せる!…その際バッ!と立ち上がって辺りに警戒をして行く
と、敵襲と誤解をした様子で!…しかし幾ら見回した所で敵は無く!…余計に
ラグナスがヘ?…とばかりに戸惑って居ると、次にはモツ達も目を覚ます!…
「……うぅ~ん…何だか騒がしいな…って、如何言う状況?…」
モツ達も眠い目を擦りながら体を起こすと、その周りの様子に若干戸惑い…
と言うのもそこにはミノムシがゴロゴロとして居て、そして慌てるラグナスの
姿が!…それぞれが異なった様子がある訳で推察しようにも何が如何なって
こうなったのか?…とにかく状況を理解出来ず、一人言葉を漏らし寝起きの
頭で状況を判断しようとして見せて居ると、一方でオリハはもはや考える事を
放棄!…素直にマサツグへ訳を尋ねる!…
「…目を覚まして開口一番に言うのもなんだけど…兄さん…事情説明を求む…」
「豪い慌ててる様にも見えるし…毛布に包まって震えとる?…」
「…朝から大騒ぎやねぇ~?……zzz」
完全に寝惚け切っている様子でマサツグに言葉を…そしてマサキも大体オリハと
一緒のタイミングで起きて来ると、ミノムシが転がっている様子に首を傾げ!…
最後にくまさんも起床し始め!…やはり今だ眠そうな様子でただ自身の思った事を
口にすると、さも物音で起きた様な感じで言葉を呟く!…そして洞窟内が色々と
騒がしくなって来た所で漸く全員が起床して行くと、ここでふとマサツグが全体を
見回した所でハッとある事に気が付き…
「……あれ?…シルビィは?…」
「え?…」
「いや…何処を見てもシルビィの姿が無くて…
…確か最後に見たのは俺の隣…でも見た所で居ないし…
もっと言うとその姿形すらない……どうして?…」
この時マサツグが気付いた事と言うのはシルビィが居ないと言う事で、幾ら
どんなに辺りを見回した所でその姿は何処にもなく…となるとそんなマサツグの
言葉にモツも疑問を覚えた様子で反応して見せ!…同じ様に洞窟全体を見回して
行くのだが、やはりその姿を捉える事は無く…まるで何処かに潜伏されて居る
様な違和感を覚える!…そしてマサツグも最後にログアウトする前の事を思い
出すと、その記憶を辿る様に視線を動かして行くのだが…やはりどんなに辺りを
見た所で姿は無く!…マサツグもこれには如何して?と言った様子で立ち上がる
と、次には自身が着込んで居た毛布をシロに…頭から被せて探す意欲を露わにする。
__……スック!…バフッ!…ふぁさ!…
「ッ!!……ン~…ぷあ!!…ご主人様?…」
「…争った形跡とかは無いから闇討ちに遭ったとは考えられない……
でも最後にシルビィを確認した所には毛布が畳まれた状態で置かれているし…」
この時突如頭から毛布を掛けられた事でシロがピクッと反応すると、次には
藻掻く様にして頭を出し…そして立ち上がって辺りを見回すマサツグを見詰め!…
不思議そうに何か有ったのか?について尋ねる様にマサツグを呼ぶと、一方では
マサツグが冷静に!…辺りの状況を探る様に観察をし出す!…その際シルビィが
着込んで居た筈の毛布を見つけて状態を確認して行くと、綺麗に折り畳まれて
置かれてある事から争い等が有った訳ではないと推察をし!…となるとマサツグは
身震い一つせずに移動を開始!…するとそんなマサツグの様子にアヤやリーナが
ギョッとして見せ!…次には戸惑った様子で言葉を各々零して行くと、とにかく
有り得ない!と言った反応を見せる!…
「うぅ~……ッ!?…えっ!?…嘘!?…
マ、マサツグ!…寒くないの!?…」
「ッ!?…そんな馬鹿な!?…
私も寒さには強い方だと思っていたのにこの様だぞ!?…
それも震え一つ無いなんて!?…」
「え?…いや別にこのくらい…」
二人は今だミノムシ状態から卒業できない様子で身を震わせ!…そして思った事を
各々口にして行くと、マサツグもそんな言葉を掛けられた事で戸惑い…しかし現に
何ともない事からマサツグは返事!…その際この寒さをこれ位と言ってさも大した
事が無い様に言って見せると、その言葉を聞いてアヤとリーナは更に吃驚!…
思わず固まる様なそんな反応を露わにする!…そしてそんな表情を見せて来る二人
に対してマサツグも更に戸惑ったよう固まって居ると、次にはそのマサツグの足元
に一匹のミノムシが…
__ずるずる…ずるずる…ッ!……ッ?…
「の、のぅマサツグ?…
お主はこの寒さ…何とも無いのかや?…」
「え?……んん~…まぁ、寒く無いと言えば嘘になるが…
そこまで寒くは無いかね?…俺一応熱がりだし。」
「ッ!?…あ、熱がりで片付けられる寒さでは無いと思うのじゃが……」
「あはははは…」
そのミノムシからは狐耳が…その際マサツグに縋る様にして本当に大丈夫なのか?
と質問をすると、マサツグは戸惑いながらも再び返事!…その理由に暑がりである
事を口にする。となるとその寒さに強い理由に対してただの暑がりだからで纏め
られると、当然その言い分にフィロは戸惑い!…到底片付けられる言葉では無い!
と漏らして行き!…やはり寒そうに毛布を頭から被って見せると、次にはそんな
マサツグに対して行動を!…何を思ったのかマサツグで暖を取ろうとする!…
「……まぁ良い…では少々失礼して…」
__…ぎゅっ!……
「っ!!…おぉ!!…ぬっくい!…ぬっくいのじゃ!!」
「ッ!?…ちょ!?…ちょっとフィロさん!?……
ストップ、スト~ップ!…そこは色々と不味いから!!…」
「ッ!!…ああああ~~~~~~!!!!」
それこそマサツグの体にしがみ付くとそのフィロノムシはヨジヨジ!と…張り付き
抱き付いては湯たんぽ代わりに暖を取り!…と、マサツグの言い分も分かるのか
温い!と言って喜び!…マサツグもそんなフィロノムシを相手に!…何なら幼女
らしからぬ部分が当たって思わず動揺をしてしまうと、フィロノムシに待った!を
掛けて行く!…しかしフィロノムシはマサツグに待ったを掛けられた所で離れる
事は無く、マサツグにしがみ付いて更に押し当て!…そしてその押し当てている
場所と言うのも非常に場所が悪い訳で!…更にマサツグも動揺!…何ならその様子
にシロも良しとしない様子で反応すると、毛布から脱皮!…尻尾と耳を逆立てて
見せる!…そして顔をムッとさせるなりそのフィロノムシに近づいて行くと、
文句の言葉を口に!…
「何をしてるですかフィロ!!…
今すぐご主人様から離れて下さい!!!」
「んん~…♥…嫌なのじゃ~♥…
洞窟の中はこんなに寒いのじゃ…離れはせん♥…」
「ッ!!…むぅ~~!!!」
__テテテテッ!…ガッ!…むい~~~!!!…
「離れるったら離れるです!!!…
体を動かせば寒さなんて気になら無くなるのです!!!」
この時フィロノムシはマサツグの臀部をガッチリホールド!…するとそれが許せない
のかシロはキャンキャン!と吠えて見せ!…が、幾ら吠えた所でフィロノムシは
一向に離れず!…寧ろもっと堪能したい♥とばかりにそのマサツグの腹部に擦り
寄って見せると、離れない!と零して行く!…するとそのフィロの言葉に更にプクッ
と膨れて見せると、次には強硬手段に!…と言うのも張り付くフィロノムシの背後に
回り!…そしてフィロノムシのお尻にスッと手を伸ばして行くと、思いっきりその
お尻を引っ張り!…無理やりにでも引き剥がそうとして見せる!…するとお尻を
引っ張られた事でフィロもピクッと反応すると、次には困惑の悲鳴を!…
「ッ!?…にょわあああぁぁぁぁ~~~!!!…こ、これ白いの!!!…
し、尻を!!!…乙女の尻を思いっきり引っ張るでない!!!…
ふ、ふんにゅ~~~!!!……し、しかし!!…
この千載一遇のチャンスを逃すのはわっちとしても遺憾!!!…
こうなれば根競べとしてくれようぞおおぉぉぉぉぉ~~~!!!!」
フィロの弱点はお尻なのか?…この時今までに聞いた事のない悲鳴を口に!…
そしてシロに対して文句を漏らし!…お尻が駄目である事を訴えるのだが、
シロは御構い無しに大根抜き状態!…顔を真っ赤にしてフィロを引き剥がそうと
必死になる!…するとフィロもそんなシロの必死の抵抗に対してギュッと歯を
食い縛って見せると、次にはこっちも!とばかりに抵抗の意思を!…と言うのも
フィロは離れまい!と言った鉄の意思を見せる様に!…両足でマサツグの膝を
カニ挟みで締め付け!…更に両手でも思いっきりお尻をグワシ!!っと掴むと、
中々にヤバい状態にへとなって行く!…
「ッ!!!…本性を現しましたね女狐!!!…
ご主人様はシロが守ります!!!!」
「……本性に関してはずっと前から駄々漏れだった様な気がするが?……
…ッ!?…ととッ!!……って、そんなツッコミを入れてる場合じゃなかった!…
コラ、シロとフィロ止めなさい!!…このままだと倒れるだろ!?…」
そのフィロの本気の抵抗にシロもハッと反応すると、次には続けて抵抗の意思を
露わに!…その際フィロをまるで害虫と見ている様で、謎の使命感を燃やす様に
して更にフィロのお尻を引っ張って見せると、フィロも歯を食い縛って抵抗!…
もはや本当に根競べと化して行く!…そんな中マサツグもシロの言葉に対して
ツッコミを入れると、徐々にバランスが取れなくなって来た様子で!…抵抗出来
ないままにフラフラとし出し!…その有様にマサツグもヤバい!と感じた様子で
注意をするが!…肝心に二人は御構い無し!…そして遂に事件が起きてしまう!…
__グラッ!…
「ッ!?…わ!…わ!?…わぁ!?!?…」
「ッ!?…きゃあ!!」
__ドタ~ン!!!…
「ぷぎゅる!!!…」
ついに耐え切れなくなった様子でマサツグ転倒!…その際慌てた声を出しながら
腕を振り回し!…何なら倒れる方向にはシロとフィロがくっ付いて居る様な状態
であり…勿論潰さない様にと最後まで抵抗!…しかし耐え切れない様子でやはり
そのまま押し潰す様な形で倒れてしまうと、せめてもとばかりに腕を!…何とか
地面と胸の間で空間を作ろうとして見せる!…すると次にはその肝心のシロと
フィロから軽い悲鳴を上がって行く、慌しい物音を立て!…
「いたたたた……シロ?…フィロ?…大丈夫か?…」
「は、はい!?…大丈夫なのです?…」
「…ッ?…大丈夫なのです?…何故に疑問系?…」
この時マサツグの作戦は功を奏したのか、シロはマサツグの目の前に!…その際
ビクッとした様子でシロは耳をピンとさせるとマサツグを見詰め!…マサツグの
質問に対して何故か声が裏返った様子を見せて行くと、自身の胸の前で祈る様に
両手を組み!…まるで壁ドンならぬ床ドンを決められた状態で固まって居た!…
この時その肝心シロはと言うと、まるで乙女になったよう頬を染めては困惑した
様子で微動だにせず!…
__……ポッ♥…
「……あれ?…シロ?…」
「ッ!!…は…はいです!!…大丈夫!…です!……♥…」
「……ッ?」
ポォ~っと憧れて居た様子でマサツグを見詰め!…マサツグもそんな今までに
見た事が無いシロの反応に若干戸惑うと、再度名前を呼んで見せ!…すると
シロは名前を呼ばれた事でハッと慌て!…次には慌てた様子のままマサツグに
大丈夫!と返事をするが、それも何処かたどたどしいまま…やはり乙女の様子
で固まって居た!…となるとこの鈍感男としても違う方に心配を固めて行って
しまうと、更に顔を近付けシロを心配!…
「シロ?…やっぱりどうかし…いや、今はとにかく体を起こそ…」
__ぐにっ!…
「……ぐに?…」
それこそ幼女相手に迫る様に!…するとシロも更にビクッとした様子で反応を
すると、何かを期待した様子でスッと目を閉じ!…が、当然そんな展開に発展
する事など勿論無く!…次にはマサツグがその下半身に違和感をふと覚えて行く
と、ピタッと動きと止め!…そしてその違和感の正体に視線を向ける!…すると
そこには今だ鉄の意思を見せる様にフィロの姿がそこに在り!…マサツグの足に
張り付いたまま後頭部に大きなたん瘤を拵え!…
「のじゃ~~~……」
「ちょ!!…フィロ!?…」
「絶対に……離れんのじゃ~~…」
「……伸びて尚この意志の固さ!…
もはや呆れを通り越して賞賛モンだな…
…よっと!!…」
如何やら見るにマサツグに押しつぶされて地面にも頭をぶつけた様子!…故に
目を回して伸びた様子で言葉を漏らし…しかしそれでも尚絶対に離れない!と
言った意思を見せ!…気絶して居るにも関わらずその根性を見せる様にしがみ
続けるとマサツグも驚いた様子!…戸惑った具合に言葉を零す!…すると
そんなマサツグの言葉に反応してか、フィロも更に言葉を漏らし!…と、その
言葉からも鉄の意思が感じられ!…マサツグもそんな様子を呆れを通り越して
感心を覚えたよう漏らして行くと、何とか腕の力だけで復帰!…フィロの介抱を
するのであった!…
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ヨーロッパの雰囲気出してますが、別物です。
(完結)異世界再生!ポイントゲットで楽々でした
あかる
ファンタジー
事故で死んでしまったら、神様に滅びかけた世界の再生を頼まれました。精霊と、神様っぽくない神様と、頑張ります。
何年も前に書いた物の書き直し…というか、設定だけ使って書いているので、以前の物とは別物です。これでファンタジー大賞に応募しようかなと。
ほんのり恋愛風味(かなり後に)です。
弟のお前は無能だからと勇者な兄にパーティを追い出されました。実は俺のおかげで勇者だったんですけどね
カッパ
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兄は知らない、俺を無能だと馬鹿にしあざ笑う兄は真実を知らない。
本当の無能は兄であることを。実は俺の能力で勇者たりえたことを。
俺の能力は、自分を守ってくれる勇者を生み出すもの。
どれだけ無能であっても、俺が勇者に選んだ者は途端に有能な勇者になるのだ。
だがそれを知らない兄は俺をお荷物と追い出した。
ならば俺も兄は不要の存在となるので、勇者の任を解いてしまおう。
かくして勇者では無くなった兄は無能へと逆戻り。
当然のようにパーティは壊滅状態。
戻ってきてほしいだって?馬鹿を言うんじゃない。
俺を追放したことを後悔しても、もう遅いんだよ!
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【第16回ファンタジー小説大賞】にて一次選考通過の[奨励賞]いただきました
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
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目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
秘密の聖女(?)異世界でパティスリーを始めます!
中野莉央
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将来の夢はケーキ屋さん。そんな、どこにでもいるような学生は交通事故で死んだ後、異世界の子爵令嬢セリナとして生まれ変わっていた。学園卒業時に婚約者だった侯爵家の子息から婚約破棄を言い渡され、伯爵令嬢フローラに婚約者を奪われる形となったセリナはその後、諸事情で双子の猫耳メイドとパティスリー経営をはじめる事になり、不動産屋、魔道具屋、熊獣人、銀狼獣人の冒険者などと関わっていく。
※パティスリーの開店準備が始まるのが71話から。パティスリー開店が122話からになります。また、後宮、寵姫、国王などの要素も出てきます。(以前、書いた『婚約破棄された悪役令嬢は決意する「そうだ、パティシエになろう……!」』というチート系短編小説がきっかけで書きはじめた小説なので若干、かぶってる部分もありますが基本的に設定や展開は違う物になっています)※「小説家になろう」でも投稿しています。
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