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-第六章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~霊峰ウルフハウリング・前編-
-第六章六節 事後処理?…とまさかの町長!と慌てふためくアンジュ-
しおりを挟む突如現れたマサツグとモツの手によって喧嘩は仲裁!…ただ驚きと戸惑いだけが
辺りを支配し…そしてその喧嘩をして居た張本人達もこれには絶句!…一人はシロに
怒られた事で地味ショックを!…またある者は知られたくない過去がバレそうである
事に焦りを覚えると、何やら青褪める様なそんな反応を見せて居た。そして今だ
地面に座り込む件の者もモツをジッと見詰め続けると、一体何が起きたのか理解に
追い付いていない様子で座り込んでおり!…と、次には何をやったのか!と質問を…
とにかく納得出来ない様子で吠えて見せると、モツも剣を鞘に仕舞いながら答えて
見せる!…
「……ッ!?…わ、私の魔法を吸収した!?…
な、何なのだその剣は!?…何なのだお前達は!?…」
「ッ!…何か色々と戸惑って居るみたいだが…
まぁ簡単に言うと喧嘩を止めに来た!…
…ってか、助かったんだから固い事は言いっこ無しで!…」
「ッ!?……ッ……」
モツが剣を鞘に仕舞うとパルシディアナの魔法は消滅!…完全鎮圧してしまい!…
と、その様子を見た事でパルシディアナも納得が行かず!…とにかく噛み付く様に
言葉を口に!…それに対してモツも呼ばれた様な感じでピクッと反応をして見せる
と、次には宥める様にして返事をする。と言うのも助かっただけでも物種!と
ばかりに話して行くと、パルシディアナはそれを聞いてハッとした様な表情を
見せると黙ってしまい!…何なら不服そうな感じを残したまま!…しかし一理ある
様な具合にさも言い負かされた感じで黙って居ると、その一方ではまた別の質問が
飛び…
「…さてもう一度質問をしようか?…フィロ?…
何で急にこんな事をし始めたんだ?…
…確かに色々とやって来ては居るだろうが!…それでもこんな大事には!…
…いや、何度か在るし巻き込まれた事も有るか?…いやとにかく!!…
理由を説明して貰おうか!?…理由を!!…」
「ッ~~!!!…そ、それはぁ!……」
今回の騒動を起こした張本人?…にマサツグが尋問を!…それこそ先程の黒い
吹雪を免れた事でスッと元の状態に戻ると、視点をフィロが居る方に向け!…
何ならシロも定位置に戻る様子を見せており!…二人揃ってフィロの前へ!…
そしてこれは如何言う事か?と悪さをした子供を怒る様に言葉を掛けて行くと、
フィロもこれにはおっかなびっくり!…さも答え辛そうにオドオドする!…
それこそあちらこちらに視線をチラチラ泳がすと、手をモジモジとさせながら
遊ばせ!…が、それで許す様なマサツグでは当然無く!…マサツグはフィロの
前で仁王立ちをして見せると、オリハも徐々に落ち着いて来た様…と、同時に
事の発端について興味を持つ!…
「…聞いた話だと確か昔あの子と因縁がある感じではあったけど…」
__ッ!!…スッ…ッ!!……ジトォ~~~ン!!……ッ!?……ッ……
「本当にそれだけなの?……何かそれ以上に根が深そうな感じだったけど?…」
「ッ!…と言うと?…ヒロお前話を聞いたのか?…」
オリハは落ち着いた様子でその話に参加!…その際予め聞いて居た話をマサツグ達
にも話し…と、そんなオリハの話にフィロも途端にピクッと反応!…それこそ今
話されては敵わん!と言った具合に慌て出し!…何とかオリハの口を塞ぎたい所
ではあるのだが、マサツグが目の前に立っている以上不可能であり!…マサツグも
フィロの動きに対して警戒!…さも動いたら折檻!とばかりに睨みを利かす!…
そしてオリハに如何言う事かについて言葉を掛けると、更にオリハは話を…
「…一応は……ってかリアルの名前は今は止めて?…
ここではオリハ!…確かハーレムを取る取らないの話とかで?…」
「……こりゃまたフィロに限ってありそうな話を!…
となるとその取られたの話でまた揉めて?…で結果が今回のこの喧嘩と?…
…しかも聞いた限りだとまだ何か有りそうな感じと………はあぁ~…
…こうなると面倒だな~…」
__……モジモジ…モジモジ……じぃ~~……ッ!…チラァ?…
「…ん?…何だ?…まだ何か有るのか?…
まさかまだ暴れたりないとかって言うんじゃ?…」
オリハはとにかく聞いた話をベラベラと、何ならやはりまだ裏がある様子で話し
をし…となるとそれを聞いたマサツグも容易に想像!…或いは納得が行った具合に
途端に呆れる様なそんな反応を見せて行くと、この話は一筋縄では行かない!と…
顔に手を当て溜息を吐く!…そして色々と何故こうなったのか?について事件の
ピースを集めて居ると、今度はオリハがモジモジとし出し!…と言うのもその
視線はシロに向けられ…マサツグとシロもそれに気が付いた様子でピクッと反応!…
一体何事か?と言った具合に声を掛けると、次には奇妙な返事が…
「ッ!!…い、いやぁ!?…そ、そんなんじゃないけど!!……なんと言うか…」
__モジモジ…モジモジ…ッ?…
「…シ、シロちゃんに…嫌われて無いかと……」
マサツグの問い掛けに対してオリハは驚き戸惑った反応を、その際今だにモジモジ
としており!…と、そんなオリハの反応にマサツグとシロも首を傾げ…一体何を
そんなにモジモジして居るのか?と…ただ奇妙な反応を見せるオリハの事を見て
ジッと居ると、次にはオリハが言葉を口に…何でもシロに嫌われたのでは無いのか?
と不安を覚え!…今だにシロに怒られた事を引っ張っている様子を露わにすると、
その答えにマサツグは更に呆れる始末!…と、同時にもはや安心感さえも覚え
始める!…
「ッ!…はあぁ~……お前…違う意味で安定してんのな?…
まぁいいや…ついでに安定剤も出しといてやるか……シロォ?…」
「ッ!…はいです!!」
__ジャコンッ!!…ピョイン、スタッ!…テテテテ!…
「…いつでもだいじょ~ぶです!!!」
「よし!…じゃあ!!…」
それこそオリハにツッコミの言葉を口に!…そして次には何かを思い付いた様子で
安定剤を!と…と言うのも徐にシロを呼び!…シロも呼ばれた事で何かを察した
具合に返事をすると、一旦はマサツグの肩から離れて見せる!…するとマサツグは
徐に背負っている大剣を抜いて見せると、次にはオリハに対して構えて行き!…
それはまるで打席に入ったバッターの様に!…するとその大剣を構えるマサツグの
前にシロも何やら移動を!…トコトコと歩いて来ては身構え始め!…そして
マサツグに大丈夫!と手を上げて元気に声を掛けると、マサツグもそれを聞いては
大剣を!…大きく振り被るそんな素振りを見せて行く!…
__スゥ…ジャコン!!…
「ッ!?…え?…えぇ?…」
「…オリハァ~!…しっかり歯を食い縛れよぉ~!…
…と言ってもそんな強烈なのを打つつもりは無いが…」
「いや言ってる意味が分かんないんだけど!?…」
構図としてはまるでシロを大剣で打ち出そうとして居る様子に在り!…これを目撃
したオリハは当然困惑!…勿論まるで目的が分からない!と言った具合に目に見えて
戸惑いの表情を浮かべて見せ!…声も漏れ出す様にしてとにかく慌てる様も露わに
すると、そんなオリハの事など御構い無し!…マサツグは笑いながら忠告をする!…
それはやはりシロを飛ばす様な事を口にすると、オリハも当然ツッコミを入れるの
だが!…マサツグとシロはやる気満々!…オリハに向かって振り被り!…シロも
タイミングを合わせて飛ぶ様な姿勢を見せて居ると、次には驚くべき光景を!…
「…んじゃ行くぞぉ~!!…せぇ~の!!…」
「はいです!!!」
__グオン!!…ダンッ!!…
「ッ!!…ッ~~~行ぃって!!…こぉ~~~い!!!」
__グウゥオヒュン!!!…どよッ!?…
戸惑うオリハの事等お構いなし!…マサツグは行く!とだけ声を掛けると、大剣を
振り被り!…と、そのマサツグの声に合わせてシロも返事!…その際その場で
ピョン!と可愛く飛んで見せ!…マサツグも若干力を入れつつ大剣をフルスイング
して行くと、次には今までの経験を生かす様に!…マサツグが振った大剣は丁度
飛んだシロの足を捉えて行き、結果としてはそのままシロを射出!…要はマサツグが
カタパルトの役割になって、射出されたシロが砲弾!…となるとそんな様子を見た
周りの者達も驚愕して見せ!…一体何これ!?とばかりに見て居ると、シロもシロで
慣れたよう!…マサツグに行って来る!と返事をする!…
「行ってきまぁ~~~す!!!…」
__ヒュウウゥゥゥゥンン!!!…
「オリハ叔母さぁ~ん!!!」
「え!?…えぇ!?…」
その光景はまるでサーカスの人間大砲の様に飛んで行き、瞬く間にオリハへ
迫り!…と、飛んで行く最中シロはオリハへ向かって両手を広げ!…さも
受け止めて欲しい!とばかりに笑みを見せると、オリハもそんな飛んで来る
シロに対して狼狽え!…とにかく受け止めようと両手を広げる!…しかし
着弾地点はオリハの体ではなくオリハの顔面!…結果としては次にトンデモ
ナイ事が!…
__ヒュウウゥゥゥゥ…ガッシイィィィン!!!…
「ッ!?…い!…いったあぁぁぁ!?!?!?…」
「ウゴアアァァ!!!…」
飛来したシロは空中でクルリと体勢を変えると、そのままオリハの顔面に着弾!…
やはりフェイ○ハガーを披露して行き!…勢い良く捕まられた事でオリハもまるで
頭に銃弾を受けたかの様な仰け反り様を見せると、その場で奇妙な状態に固まって
しまう!…それは逆くの字に体が曲がってさもゾンビの様に両手を突き出すと、
脚も何か構える様に開いて居り!…だがオリハは決して倒れる事無く顔でシロを
受け止めおり!…しかし勢いが強過ぎたのか気絶!…本当にその格好のままで
オリハがピクリともしなくなってしまうと、モツやフィロが絶句!…何なら
パルシディアナも呆気に取られる!…さてそうして周りの者達全員が絶句して居る
と、シロが甘える様に追い打ちを!…
「オリハ叔母さぁん!…よしよしぃ~!…よしよしぃ~!…」
__グリグリグリグリ!!…グリグリグリグリ!!…
「ッ!?!?…なっ!?…」
「ッ!?…ちょ!!!…ちょちょちょストップ!!…ストォ~~~ップ!!!…
シロちゃんストップ!!!…もう大丈夫!!…もう大丈夫だから!!!…
そのまま首をホールドし続けるとオリハ叔母さんが死んじゃうから!!!…」
シロはオリハの顔に張り付きながら両足で首を絞めて行くと、更に両腕で頭を抱えて
頬ずりをする様に甘え!…何ならあやす様にオリハへ言葉を口にする一方!…しかし
そんなシロの対応とは裏腹にオリハは痙攣!…本当にお花畑が見えて居るのか?…
とにかく傍から見てもヤバい状況である事を露わにすると、モツが慌てて止めに
入る!…それこそハッとした様子で我に返ると、ホールドし続けるシロに慌てて声を
掛け!…何なら駆け付けるなり無理やりにでも引き剥がす様にしてシロの拘束を
解除!…するとシロも言われて気が付いた様子で反応して行き!…やり過ぎた?と
ばかりに戸惑った表情を見せて行くと、恐る恐るオリハに確認を取り出す!…
「ッ!?…わわわ!!…オ、オリハ叔母さん!?…」
__チィ~~~ン……
「…返事が無い…只の屍のようだ…」
シロが拘束を緩めてオリハの顔を覗き込むと、そこには白目を剥いた状態で泡を吹き
ながら気絶するオリハの顔が!…勿論シロの呼び掛けに対して返事をせず!…しかし
一切体勢を崩さない様子から最後に体を硬直させるだけの体力を残して行った事を
確認すると、モツは敬意を払う様に言葉を!…しかし死んで居ると口にする!…勿論
本当に死んでいる訳では無いので表現としては可笑しいのだが、オリハの状態を弄る
とするならこれが適切で!…と、何ならオリハの表情も心成しか本望と言った様な
モノを浮かべ!…誰もがそんな様子に思わず合唱をする様な!…十字を切る様な
そんな反応を見せて居ると、そこにギルド職員達がやって来る!…
__ダダダダダダダダダダダ!!!…
「ぜぇ!…ぜぇ!…す、すいません!!…
この広場で!…喧嘩が!…始まった!…と聞いて!…ぜぇ!…
仲裁に!…来たの!…ですが!…ッ~~~!!…はあぁ~!…
その喧嘩をしていた!…人達はどちらに!?…」
「ッ!?…え!?…え、えぇ~っと?…」
何やら武装した様子でギルド職員達が息を切らしながらやって来ると、息を絶え
絶えにしながら質問を!…何でもギルド職員達がやって来た理由は勿論喧嘩の
仲裁で有り!…その事についてマサツグ達に質問をし始め!…その問い掛けに
対してマサツグ達も返答に困った様子で思わずビタッ!と固まってしまうと、
はぐらかす様に言葉を零す!…と言うのもその喧嘩の原因はウチのペットの
不始末であり、何なら相手は負傷をしている事から加害者側で!…そうなると
勿論言葉選びも慎重に!…何とか穏便に済ませられないか?と言った具合に
必死に思考を働かせて居ると、そこに追加で女性が一人…
__トッ…トッ…トッ…トッ…トッ…
「ハァ!…ハァ!…待って!…やっと!…追い!…着いた!…
皆!…速過ぎ!……ッ~~~!!!…はああぁぁ~~……
…って、あれ?…マサツグさん…ではないですか?……これはぁ…」
「……とにかく落ち着いて深呼吸…待ってるから…」
「ッ!…は、はいぃ…」
後から遅れて走って来たのは何とこの大陸のギルドマスターのアンジュ!…何なら
運動不足が祟った様子で息を切らし…先に来ていたギルド職員達に情けない声を
掛け出すと、次にはマサツグ達の存在に注目!…何故ここに居るのか?と問い掛け
出す!…となると更にマサツグ達としてもバツが悪くなる!…と言うのも既に
分かって居る通りに相手は人間!…下手な嘘は勿論通じず!…が、とにかく自分も
落ち着く様に深呼吸を促し…アンジュも聞き入れた様子で返事をすると、互いに
深呼吸をし始める…
__すぅ~…はぁ~…すぅ~…はぁ~…
「…落ち着いたか?…」
「ッ!…は、はい…落ち着きました…す、すいません…」
互いに深呼吸をして若干落ちついて見せて行くと、次にはマサツグがアンジュに
落ち着いたかを確認…するとマサツグの問い掛けに対してアンジュはやはり若干
戸惑っている様子に在り!…それでも大丈夫!とばかりに返事をすると、続けて
申し訳無さそうにして見せる…その時のアンジュの様子は宛らまだ会社に慣れて
いない新入社員の様に見えてしまい、マサツグも思わず呆れた具合に苦笑いを
して行き…
「…で、用件は?…ギルマスが出て来る程の事件は起きては…
…いないとは言えないか…」
「は、はい!…実は今この町の広場で町長と冒険者が
喧嘩をしていると言う通報を受けまして!!…」
「ッ!……ん?…町長?…」
と、ここで改めて用件について更に質問!…若干はぐらかす様にして何も無い様な
事を口にするのだが…当然周りの様子から誤魔化せる筈もない訳で!…口にした
手前…やはり誤魔化せない様子でマサツグが更に言葉を漏らして行くと、アンジュ
も再度慌てて見せる!…その際通報を受けた事を口にするとトンデモナイ事を
サラッと言い!…となるとそれを聞いたマサツグとモツは聞き間違いか?と…
自分達の耳を疑う様に思わず言った言葉をそのまま復唱して居ると、アンジュは
更に話しを続ける!…
「は、はい!!…し、しかもその町長さん!!…
実は魔王クラスの実力の持ち主で!!…」
「んん!?…ちょ、町長で魔王クラスに強い?…」
「そ、そうなんですぅ!!…と、とにかく色々と不味いのです!!…
ここで町長さんに暴れられるとこの町は一瞬で封鎖状態になって!!…
誰も立ち入れなくなります!!!」
「ッ!?!?…」
何でもアンジュの説明によるとその町長は化け物の様に強いらしく、戦えるのか
その脅威を魔王クラス!と…となるとやはり先程までの話が聞き間違いじゃ
なかった事にマサツグ達も慌て出し!…アンジュの言った事をこれまた復唱!…
動揺を隠せない表情を露わにすると、更にアンジュがヤバい事を口にする!…
と言うのも彼女?…が本気を出すと封鎖レベルになるらしく、ギルドとしても
それは避けたい!と…すると一通りの話を聞かされてマサツグ達はビタッと
固まり!…驚きの表情のまま事の重大さを重く重く受け止め!…そして同時に
不味い事にもなった!と理解をし始めると、フィロに対して馬鹿!と考える!…
{…あの馬鹿!!…そんな奴に喧嘩を売ったのか!?…
…てか魔王クラスの町長って何!?…聞いた事ねぇよ!!…
最初に来た街にラスボスが居ましたってオチ!?…
んなゲームみたいな!!!…って、これゲームだわ…}
「それも冒険者さん達だけじゃなくてこの町のNPC全員もです!!!…
そうなるとこの大陸データの容量が凄まじい事になっちゃうんです!!!」
「ッ!…え?……えぇ!?…」
改めて頭の中で整理をする様に状況を理解!…そしてテンプレみたいな展開に
ツッコミを入れ!…と、その一方でアンジュはまた慌てに慌てて居る様な状態に
戻り!…何なら両手に拳を握って縦にブンブンと振り出す典型的な動きも見せて
行くと、更にトンデモナイ事をサラッと話す!…それこそ近くにはまだ何も
知らない冒険者達が居るにも関わらず!…データだの容量等と裏の話をし!…
何ならモツもまだ何も知らない内の一人で有り!…その話をし始めたアンジュに
え?と…とにかく戸惑う様なそんな表情を見せて居ると、マサツグもマサツグで
言い訳を!…必死に頭の中で文章を組み立て始める!…
{…とにかく如何説明したものか?…
まともに話したらまず間違い無くぺナルティは不可避!!…
かと言って嘘を言えば後でバレた時が面倒!!…
…あぁ~もう!!…どうしてこうなった!!!…}
「ですのでマサツグさん!!!」
「ッ!?…は、はい!?」
「もし喧嘩をしていた人を見掛けたのでしたら教えてください!!!
色々と注意をしないといけないのと罰則を与えないといけませんので!!!」
「ッ!?!?!?……」
それこそ嘆きながらに必死に言い訳を考えていると、アンジュが徐にマサツグを
呼び!…それこそ人見知りにしては珍しくピーカブーで詰め寄って行き!…
マサツグも突如声を掛けられた事で困惑!…何なら考えていた文章もフライア
ウェイして忘れてしまった様な反応を見せて居ると、アンジュは恐ろしい位に
鈍感な事を!…マサツグ達へ犯人を捜す事に協力を求める!…となると思って
いた反応と違うモノが飛んで来た事でこれまた困惑!…え?とばかりにまた
固まり…と、同時に助かったのか?と…とにかくアンジュの天然具合にただ
戸惑いを隠せない様子を見せて居ると、次には漸く動ける位には回復したのか…
幼女化したパルシディアナが立ち上がり始める…
「……ッ!…フッ!…っと…ふぅ~…
まさかここまでやられるとは露にも思わなかった!…
…やはり油断は大敵!…なのに何故私は毎回こうも引っ掛かってしまうのか!?…
…玉藻だけならまだしも!…
先程まで名も知らなかった冒険者にも遅れを取るとは!…」
__ヤイヤイ!…ヤイヤイ!!…
「…はぁ~…おい!…アンジュ!!」
先程までのダメージを感じさせない様子で身軽に立ち!…そして軽く体を動かし
始めると、次には反省!…それも暴れた事に対してではなく戦闘の結果について
であり!…仲裁に入られたにしても押されていた!と…まるで自身の負けを
認める様に悔しがる言葉を漏らして行くと、ふと揉めて居る様なアンジュの姿を
見つけ…次には呆れた具合に声を駆け出る!…それこそ事の経緯を説明しようと
呼び捨てでアンジュを呼んで見せると、アンジュも呼ばれた事でピクッと反応を
して見せ!…
「ッ!…へ?…って、誰?………ッ!?!?…
も、もしかして!!…いやもしかしなくても!!!…」
「…はあぁ~…相も変わらず落ち着きの無い!…
いい加減いい歳をして居るのだから!…少しは冷静さを!!…」
アンジュが振り向くとそこには小さくなったパルシディアナ!…しかしパッと見
では気付かないのかその幼女を凝視!…そして次には誰なのか?と問い掛ける始末
になって行き、パルシディアナもそんなアンジュの反応に呆れた態度を露わに!…
頭を抱えて首を左右に振るそんな態度を見せて行くと、その呆れる態度に面影を
感じたのか!…アンジュは途端にハッとした様子でパルシディアナ!と呼んで
見せる!…その際酷く戸惑った反応も露わにすると、更にパルシディアナはこれ
また呆れる反応を!…その際いい加減落ち着きを覚えろ!と声を掛けて行くのだが、
アンジュはパルシディアナを抱えるとさも人形を扱う様に!…本物であるかを
確認するよう色々と見回し始めると、ただただ目に見えて慌て続ける!…
__ガッ!!…ッ!!……クルッ!…クルッ!…クルッ!…
「な、何で!?…何でそんなに小さくなっているのおぉ!?…」
「…ッ!…ッ!!…ッ!!!…ッ~~~!!!…
えぇい、止めろ!!…この愚か者!!!」
__スゥ…ゲシッ!…
「あう!!…」
徐にパルシディアナを脇から抱えて見せて行くと、側面・背面・スカートの中と
確認をし出し!…そして小さくなった事に衝撃を受け!…パルシディアナにその
訳を慌てて尋ねて行くと、これにはパルシディアナもご立腹!…止めるよう言葉を
口にする!…そして若干勢いを付ける様なそんな素振りを見せて行くと、軽く
アンジュを足蹴にし!…と、足蹴にされたアンジュも怯んでしまい!…そのまま
後ろにノックバック!…パルシディアナも放された事でスッと地面に着地をする
と、アンジュに威張って見せて行く!…
「…っと…良いか、良く聞け!?…この喧嘩は私と玉藻との問題だ!!…
アンジュが出て来る様な話では無い!!…黙ってギルドに帰れ!!!」
「いたたたた……え?…た、玉藻って?…」
パルシディアナが腰に手を当て若干踏ん反り返ると、アンジュには関係無いと!…
それこそ邪魔をするな!とばかりに言葉を続け!…アンジュに撤収を言い渡そうと
するのだが、アンジュもこれには当然困惑!…そもそも元の話を理解出来ていない
様子で話しを続ける!…その際若干涙目になりながら蹴られた顎を摩って見せると、
聞いた事が無いのか玉藻の名前について誰?と…するとその名前が出て来た事に
マサツグもモツも反応!…勿論違う意味でなら知って居る訳ではあるのだが…この
場にそんな者が居たか?について疑問を持つと、不思議そうな表情を浮かべる!…
「ッ!……へ?…玉藻の前?…
あぁ~っと…最後は石に封印される?…」
「ッ!…封印?…何を言ってる!…
封印されて居たら今頃こうして出会う事など無いであろう!…」
「……ッ?…だったら誰の事を?…」
__ビクゥ!!…だらだらだらだらだらだらだらだら!…
それこそパルシディアナに確認を取るようマサツグが質問!…その際事の顛末
部分を用いて話しをするのだが…しかしパルシディアナはそんな訳無い!と…
現に今この場に居るよう話を続け!…何なら今だに苛立ちも隠せない様子で
ある方をチラチラと視線を送ると、その様子に更に困惑!…モツが誰?とばかり
に言葉を漏らす!…因みにこの時そのパルシディアナの視線の先にはオリハが
居り、そのオリハの後ろには玉藻の前が!…とにかくバレる事を恐れており!…
冷や汗をダラダラと掻きに掻いて如何逃げるかを考えていると、遂に正体が
バレてしまう!…
「んん!?…ッ!…あぁそうか、玉藻と言っても分からないか…」
__ビッ!!…
「そこに居る九尾の妖狐!!!…って、お前はさっきの冒険者…
じゃなくて!…その後ろに隠れている者こそ玉藻の前!!…
…いや!!…フィロネウスと呼んで欲しがっておったなぁ!?…この性悪狐!!!…
本当にその形は何なんだ!?……フィロネウス…
お前、いつの間にそんな体が縮んだと言うのだ?…」
「ッ!?…え!?…」
パルシディアナは徐にオリハへ向かって指を差すと妖狐扱い!…しかし当然違う
訳で!…と、パルシディアナもはたと見て違った事に訂正をして行き…が、再度
改まった様子で言葉を口にし!…その後ろに隠れているフィロこそ正真正銘!…
旧名・玉藻の前である事を堂々話すと、更にその身長が縮んで居る事についても
触れて行く!…と言うのも最後に見た時とは違うと語り!…マサツグ達もその
真実を聞かされた事で驚き戸惑い!…となると暴露された事でフィロは吹っ切れて
しまったのか!…次にはカチンと来た様子で陰から飛び出し!…またパルシディ
アナに喧嘩を売るよう言葉を口にし始めると、怒りを露わにして見せる!…
__カチン!!…ババッ!!…
「こりゃパルシディアナ!!!…
さっきからわっちの事をその名で呼ぶなと!!…
何度も言って居ろうが!!!…
わっちはその名を当の昔に捨てたのじゃ!!!」
「フン!!…幾らお前が名前を捨てたと言おうが!!…
私には今も昔も玉藻のままなのだ!!!」
「ッ!?…な!…なにょを~~~!!!」
フィロはやはりその名で呼ばれる事を嫌っている様子で有り!…パルシディアナを
指差すと文句を口に!…それこそ学習能力は無いのか!とばかりに言うのだが、
パルシディアナは御構い無し!…幾ら凄まれようともあしらう様にして言葉を
続け!…フィロが玉藻の前である事を肯定!…そして決してその呼び名が変わる事も
無い事を付け添えて行くと、フィロに挑発をして見せる!…するとこれにはまんまと
掛かった様子でフィロも反応をして行くと、次にはさも子供の様に言葉を漏らし!…
何なら尻尾を逆立ててムカ~ッ!とした表情を!…するとそれに対してパルシディ
アナも身構え始め!…第三ラウンドを始めようと言った雰囲気を見せて行くと、
アンジュが止めに入って行く!…
「ちょ!…ちょっと待ってください!!…で…でも、今のその…
玉藻さんでは明らかにパルシィとは渡り合えないと思うのですが…それは?…」
「ん?…あぁ、それはじゃなぁ~!…
そこで伸びておるオリハの体を使って!…
パルシディアナの奴とやり合ったのじゃ!!…
…もっとも憑依には妖力を消費するから
それを含めてこ奴と戦うのは骨が折れるのだがな?…
くふふふふ~~♪」
__あっ……
勿論また喧嘩を始められては敵わない!と言った具合にアンジュが間に!…
そして話題を変える様に質問を!…と言うのも今のフィロの状態ではとても
パルシディアナに勝てない!と…そう踏んだ上で今になって現状の状態に
ついて更に続けると、フィロは何も考えていない様子で返答を!…それも
クソ正直に答えて行く!…それはもう自分がやった!と言って居るに匹敵
する言葉で有り、さも自慢をする様に話し!…と、そのフィロの話を聞いて
マサツグがあっと…その証言だけでもう誤魔化す事は不可能になり!…実質
犯人が白状をした形になって行くと、マサツグはその場で青褪め!…次に
今後の身の振り方を考えるのであった!…
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◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
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【第16回ファンタジー小説大賞】にて一次選考通過の[奨励賞]いただきました
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