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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-
-第五章八十九節 オカンの圧とコスプレ一行と乙女の戦!…-
しおりを挟む「うむ!!…良い出来じゃと思うぞ!
初めての異国の設計図にもここまで対応し、完成度を高めたのじゃ!!
自信を持つと良いぞ?……じゃが、確かに地味じゃのぅ…
もう少し攻めても良かったかもしれん…」
「ヒィッ!!……」
その場でクルクルと回っては具合を確かめ…赤面するアデルを余所にフィロが
アデルの腕を褒めると、同時に自身の設計に些か不満が有るのか零し始める!…
その際まだ盛り足りない!と言った事を口にすると、自身の胸元を弄ったり
裾を弄ったり!…するとそれを聞いてアデルもビクッと反応して見せ!…何か
自身が恥ずかしい思いをする様にとにかく顔を赤くしてプルプルとすると、
思わずくまさんの後ろに隠れてしまう!…それはこれ以上開ける事に対して
抵抗があるよう!…何かおっかなびっくりな反応を露わに!…だがフィロは
御構い無しにある事を断行!…例え目の前に男の目があろうともやり始めると、
そのフィロの行動にマサキも戸惑う!…
「うぅ~ん……よし!!…もうちょっとだけ崩すかのぅ!!」
__しゅる…ッ!?…バッ!!…
「ッ!?…えぇ!?」
__グワッシィ!!!……ッ~~~!!!…チラッ?…
と言うのもフィロは更衣室に行く事無くその場で帯を!…となると当然着物も
スルっと緩み、危うく北半球だけでなく南半球!…つまりはフルオープンで
デカいメロンが零れそうになると、慌ててアヤが止めに入る!…その際マサキも
男であるわけだから当然反応!…しかしくまさんがマサキの視界をブロックし!…
この時アデルはやはりくまさんの後ろに!…そして両手で顔を隠しつつ、それでも
やはり気になるのか指の隙間から見る様にして顔を真っ赤にして居ると、一方で
アヤが戸惑いの言葉を!…
__ガシッ!!…グイィ~~!!…
「ちょちょちょ!!!…フィ、フィロ!?…貴方何をやってるの!?」
「……ッ?…何をと申しても帯を緩めて…
更に大胆に攻め様として居るのだが?…」
「のだが?…じゃ、無いでしょ!?…
もっと周りの目の事も考えなさい!!!!」
危うくフルオープンになりそうだった所でアヤがギリギリ着物を掴み!…そして
持ち上げるとその着物でフィロの体を包み!…すると次にはフィロに対して
文句に近い注意の言葉にし出し!…何をやって居る!と動揺した具合に声を掛ける
と、フィロはさもキョトンとした様子で首を傾げ…別に問題無い様子で振舞って
見せる!…その際素直に自身がしようとした事についても触れて行くと、アヤは
当然更にツッコミ!…フィロに恥じらいを持つよう更に注意!…女の事して
如何なの!?とばかりに注意をすると、フィロは呆れた様子で鼻で笑う!…
「フン、だいじょ~ぶじゃ!!…篭絡させるのはマサツグだけ!…
それに見られても恥ずかしい様な体はしとらん…」
「こっちが大丈夫じゃないの!!!!…
貴方のせいでこっちまで変な目で見られ始めたら如何するのよ!!!!」
「ッ!!…わっちは只マサツグを落とそうとしているだけなのにぃ~?…」
「膨れても駄目な物は駄目!!!!」
自分が如何言った目で見られるかに関しては全く気にせず、ただマサツグだけに
固執しており!…何ならやはり相当自身の体に自信が有る様子で言葉を零し!…
アヤをあしらう様に大丈夫!と言って聞かせようとすると、勿論アヤが抗議を
する!…と言うのもフィロだけじゃなくて周りに迷惑が掛かる!と、何とか理解を
させようとするのだが!…フィロはアヤの言葉に対して膨れて見せ!…自分は
間違っていないとばかりの反応を見せると、更にアヤが怒って行く!…だが幾ら
アヤが怒ろうフィロは分からず!…遂には口論一歩手前に!…しかしここで
くまさん出陣!…マサキの目から手を放し…ゆっくりとアヤとフィロが揉めている
方へと歩いて行くと、何故かアデルも付いて来る!…
__スッ…ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…
「え?…あの!…えぇ!?…」
__ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…ピタッ…
「だから!!!…ッ!!…って、くまさん?…」
「……ッ?…如何されたと言うのじゃお義母様?…」
この時アデルは戸惑った様子!…しかししっかりとくまさんの後を付いて来て
居り!…その際戸惑った様子で言葉を漏らして見せるのだが…くまさんは気に
していない様子で二人の元までやって来ると、二人の間に立つよう仁王立ち
する!…すると二人も気が付いた様子でピタッと止まると、次にはくまさんに
戸惑いの視線を…と、この時アヤがくまさんに言葉を!…フィロもくまさんの
事をお義母様と言って戸惑って見せると、次にはくまさんがある事を!…
「………。」
__スッ…ガッシ!!…ヒョイッ!…スッ…ポスン…
「……え?」
「え?……」
この時くまさんは黙して語らず!…眼下にフィロを見下ろして見せ!…と、そんな
様子を見せて居ると次には動き、徐にフィロを捕獲!…そして自身も片膝を立てて
その場に座り!…そしてその膝の上にフィロを乗せて何処かで見覚えのある構えを
取って見せると、次にはフィロの尻に手を添える!…それは言うまでも無くマサツグ
お得意のお尻ぺんぺん!…となると二人も戸惑った様子で言葉を零し!…が、
くまさんは止まる事無く更に動き!…フィロの尻目に大きく右腕を振り上げて行く
と、次には会心の一撃を放って見せる!…
__…ズオォ!!!…ブゥン、パアァァァァァンンン!!!……
「ッ!?!?!?!?……」
くまさんが振り上げた右腕は吸い込まれる様にフィロの尻に!…しかも芯で捉える
とそれは振動を伝える様にプルン!と震え!…と、同時にその尻を叩いた音は
店内にも響き!…もはや快音と言っても良い程の音が聞こえて来ると、買い物を
して居るお客達も何の音?と…思わず戸惑った反応を見せる!…そしてその一撃を
間近で見た者達はと言うと、ビックリした様子で現場を凝視!…アヤは思わず目が
点になった様子で口をポカンと!…アデルは単純にびっくりした様子でくまさんの
後ろからそれを見てると、次にはフィロも悲鳴を上げる!…
「ッ!!!!!……
ひぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!……」
「ヒィッ!!!…」
会心の一撃を喰らったフィロは大きく体を仰け反らせ!…そして慌てて両手で
自身の尻を押さえ!…何なら相当堪えたのか若干涙目になっており!…とにかく
尻を摩ってヒィヒィ言い!…何処かまだ悶絶している様なそんな反応を見せて
居ると、次にはアヤが何故か悲鳴を上げて見せる!…と言うのもアヤも幼少期に
喰らった事が有るのだろうか、思わず自身の尻を押さえては若干引き!…その際
自身の母親の事を思い出したのか、とにかく何か酷く戸惑った様な反応を見せて
居ると、次にはくまさんが忠告を!…
「フィロちゃん?…無闇に肌を出さない…周りに迷惑を掛けない…いいね?…」
「~~~ッ!…ッ~~~~!!!…
し…しかしお義母様!!!
ここまでしないとマサツグは振り向いては!!…」
「いいね?……」
「元の姿でも!!…」
「い・い・ね?……」
何か重低音で響いて聞こえて来そうなくまさんの忠告にこれまた動揺!…アヤと
アデルは戦々恐々とし!…だがフィロもそこは慣れている様子を見せて行き!…
例えくまさんだろうと言い訳を!…如何してもマサツグを振り向かせたい旨を
話すのだが、くまさんは決して揺るがず!…徐々にその圧を強めて行く!…それは
笑顔で詰め寄って行くと、決して視線を外す事無く!…真っ直ぐフィロを見詰め
続け!…その度に同意を求めるよう声を!…何なら再度右手を掲げ!…いつでも
もう一発放てる!とばかりの圧を更に掛けて行くと、遂にはフィロが折れて
しまう!…
「……ハイ…」
__ッ!!…折れたあぁ~~~!!!……
何なら脅迫するよう振り上げられた右腕はプルプルと力を溜めるよう痙攣をして
見せ、目は獲物を狩る強者の目をしており!…そして今の自分はまな板の上の鯉
の状態となっており!…これが最後の忠告!と…フィロ自身も理解した様子で
次に完全降伏をして見せると、その様子に一同唖然!…心の中で驚いて見せる!…
と言っても思いっきり表情には出て居る訳で、決して隠せてはいないのだが…
ともかくこれにて調教完了!…くまさんも同意を得た所で腕を降ろし、次には
叩いたフィロの尻を撫でて労わり始めて行くと、アヤが更に驚いて見せる!…
{……一応この姿でも魔王は魔王!…
それをたった一撃で心を折るなんてこの人何者なの!?…
…マサツグもそうだけど…本当にこの家族って一体どうなってるの!?……}
「…はあぁ~やれやれ…まぁ気持ちは分からんでも無いんだよ?…
何せあの子鈍感だからぁ~…そう言った行動に出たくなるのは分かるけど!…
そう言うのは周りに迷惑の掛からない!!…二人っきりの時にやりなさい!…
それだったら大丈夫だから!!」
「って…ええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?…」
改めて思うマサツグの家族の異様性について!…口には出さないが驚き戸惑い、
アヤは一体何者!?と考え続け!…と、その一方でくまさんもフィロに対して
若干のフォローを!…と言うのもマサツグの母親として理解はしている様子で
言葉を零し!…全部を否定するのではなく!…時と場所を選ぶ様にフィロに
諭すよう話をすると、そのくまさんのアドバイスにアヤが驚愕!…襲う事を
承諾した事に声を上げる!…本来なら我が子を思うとそれに対して抑制をする
よう話をする所であるのだが、寧ろ何か進めている様に聞こえ!…すると
そのくまさんの返事を聞いてフィロもパァッと!…それこそ先程まで落ち込んで
居た様子から一転!…認めて貰えた事に感激するよう笑みを浮かべて見せて
行くと、次にはくまさんに抱き付きに掛かる!…
「ッ!!……はいなのじゃ!!!…お義母様!!!」
__ガッシ!!!…
「はいはい…分かったからちゃんと着物を着なさい。
でないと一向に帰れないからねぇ~?…」
くまさんの言葉に対してフィロは返事!…そしてやはりお義母様と呼び!…
と、そんなフィロに対してくまさんも微笑んで可愛がり!…まるで孫の面倒を
見るよう!…改めてちゃんと着物を着る様に声を掛けると、フィロの着付けを
手伝い始める!…因みにくまさん自身着付けは知らない筈なのだが、この時は
何故かスッと手伝え…その一方でアヤは終始困惑した様子で立ち尽くし!…
マサキもその騒動が終わるまでの間!…椅子に座って何か暇そうにして見せる
と、腕を組んでは天井をジィっと見詰めていた。別にこれと言って理由は勿論
無いのだが、とにかく騒ぎが終わった事で腰を上げ…その一方でアデルも終始
困惑!…唖然とした様子で立ち尽くし、世の中には色んなお客さんが居る
のだなぁ~…と言う事を学習すると、何故かもっと頑張ろうと思うのであった!…
さて法衣組も新しい装備を手に入れて心機一転!…最後にお会計を済ませよう
とするのだが…
「…じゃあ、お代は幾らかしら?…
ここまでの良い物を仕立てて貰ったんだから
こっちも奮発しちゃうわよ?」
「ッ!…あっ…い、いえいえ!…お代は結構ですよ!!…
お代は既にドレッグおじさんの方から頂いてますので!!」
「ッ!…え?…そうなの?…」
「はい!!」
ここはアヤが全員分を立て替えるつもりで財布を取り出し、そしてアデルに金額を
尋ねるのだが…アデルはそれにピクッと反応すると慌て始め!…お題は要らない
事を説明すると、その理由をドレッグと語って行く。何でも前払いで既に受け取って
いる様子であり、アヤもそれを聞いて思わず戸惑い!…が、アデル破損アヤに対して
再度大丈夫!と…笑顔で頷き店の玄関口の方へと移動すると、アヤ達を送り出そう
として見せる!…
__トットットットット…ガチャッ!…カラン、カラン、カラァン!……
「…さぁ!!…
その姿をお仲間さん達とドレッグおじさんに見せて上げて下さい!!…
きっとお仲間さん達も新しい姿の皆さんを見たいと思っている筈です!!!」
「ッ!…フフフッ!!…そうね!…
…じゃあ、ありがとう!!…小さな職人さん!!…
また何か有ったらお願いするわね!!」
「ッ!!…はい!!…またのお越しをお待ちしております!!!」
この時新たな装いを手に入れた一行よりも喜ぶ様にアデルが笑うと、玄関の扉を
開け!…と、そんなアデルの様子にアヤもフフフ!と笑ってしまい!…それでも
アデルに感謝をするよう笑顔で返事をして見せると、次の機会の話をする!…
とまぁ言ってもそれがいつの事になるのかは不明なのだが、アデルの事を職人!
と言い…するとアデルもそんなアヤの言葉にフフフ!と笑い…改めて送り出す
よう最後の言葉を口にすると、アヤ達はその開けられた玄関を潜って行く!…
__コッ…コッ…コッ…コッ…
「ありがとうな!」
「ありがとう!!」
「ありがとうなのじゃ!!」
「はい、こちらこそ!!…ありがとう御座いました!!!」
玄関を抜ける際マサキ達もアデルにお礼の言葉を口に!…するとアデルもそれを
聞いて嬉しそうに笑って見せ!…最後の最後まで笑顔を絶やさず!…去って行く
マサキ達に手を振って見送り続ける姿を見せると、何かマサキ達は娘に見送られる
様な!…そんな不思議な感覚を覚えて行くのであった!…そして一行はマサツグ達
の待つドレッグの工房へと戻って行くのだが、その道中何か妙に視線を感じ!…
と言うのもその視線は如何にも通行人から感じられるモノであって…それは商人で
あったり同業者であったり…とにかく珍妙な物を見る様な目で見られては異様に
視線を集めていた!…
__……ッ!!!……どよ!!……
{なっ!…何でこんな所に真島○郎が!?……
で…でも名前はマサキだし……コスプレ!?…}
{な…何故ここに熊が!?…それもエプロンをしておる!?…
まるで主婦の様な格好をしておる!!……}
{これは何かのイベントなのか!?……
それとも別の何かが起きているのか!?…}
{{{一体如何してこうなっている!?……}}}
「…ッ!!」
と言うのも改めてマサキ達の格好と言うのはやはり奇妙で、知って居る者から
すればネタか何かと悩んでしまい!…何なら普通に熊が居る事にも戸惑う始末で…
道行く者達はとにかくギョッと!…そして辺りから聞こえてくる微妙などよめき…
視線等にアヤだけで無くマサキやくまさんもピクッと反応を見せると、何事か?
と辺りを見渡し始める。するとこの時凝視をして来る者達と偶々視線が合ったり
すると、その者は途端にマサキ達から視線を逸らし!…その後はそそくさと先を
急ぎ!…そんな者達の反応にアヤやマサキが戸惑った様なそんな反応を見せて
居ると、仲間内同士で話をする…
「……何なの?…急に視線を集めたけど何が起きているの?…」
「分からん…
分からんけど今注目を集めているのは俺等やって事は確かっぽいけど…
誰も目線を合わせようとせん…一体何やちゅうんや?…」
「…ほれ?…マサツグ達が待っているじゃろ?…早く行くぞぉ?…」
「え?…で、でも……」
因みにこの視線はドレッグの工房に戻るまでの間ずっと続き!…その度にアヤや
マサキは首を傾げ!…しかしこのメンバーの中でフィロだけは全く気にして居ない
様子で堂々歩き!…落ち着いた具合にアヤ達より前に出て歩き続けると、次第に
急ぐよう声を掛け始める!…すると当然そんなフィロの言葉にアヤが戸惑ったり
するのだが、フィロはそんなアヤの言葉に対して一応は理解している様子で…
と言うのも周りに対して強気な発言を!…鼻で笑うようフフンの大した事は無い!
と言って見せると、堂々とする様に言い聞かせる!…
「構わん!…見たい者が居れば見れば良いだけじゃ!…
…そんな見られて恥ずかしい格好をしておるのかや?…」
「い、いや…そうじゃなくて…」
「別に理解が要る様な格好をしている訳では無い!…
理解が出来ないのなら出来ないで放って置けば良い!!…
それより早くわっちはこの姿をマサツグに見せたいのじゃ!!…
皆急ぐぞ!!」
__トットットットット…
「あっ!…ちょ、ちょっと!!……」
フィロはさも目立ってなんぼ!と言う様に言葉を口にすると、逆に自信が無いのか?
とアヤに言い!…と、そんな事を言われた事でアヤは戸惑い!…フィロに対して
意味が違う事を口にしようとするのだが、フィロは構わず話を続ける!…と言うのも
如何目立とうが何だろうがそれは個人の自由!と言うと、何よりも優先すべきは
マサツグ!と…とにかく新衣装をお披露目したくて仕方が無いのか?…終いには
アヤ達を置いて行く様に更に歩くスピードを上げて見せると、そんなフィロの様子に
アヤ達をも戸惑う!…さてそうして足早に現場を後にして行くと、一方でその様子を
見ていた者達は…
{{{結局あれは何だったんだ!?…}}}
結局理解出来なかった様子でアヤ達を見送り、その後はある種伝説に…何なら
ドワーフファミリアに現れた熊と真島○郎の噂は一部冒険者達の間で広まり!…
掲示板等を賑わせる事に…そして当の本人達はそんな騒ぎになってしまう事を
知る由も無いのであった!…さてそうして足早に歩いて行くフィロを追い駆けて
アヤ達も駆けて行くが、遂には追い付けずにドレッグの工房へ!…そして一足
先に工房へ戻って来たフィロは扉前で呼吸を整え!…そして決意をしたよう
堂々と玄関を開けて中に入って行って見せると、この時大声でマサツグを呼ぶ!…
__……すぅ……ッ!…バァン!!!……
「ただいま戻ったのじゃ~~!!!!
マサツグは!?…マサツグはいずこにぃ~~~~!!!!」
「ッ!?!?!?………っくりしたぁ~~!!…
そんなに叫ばなくても聞こえてるっつ~の!!…
…ったく!、おかえり~…」
それこそ帰って来て開口一番フィロのただいまの大声が工房内に響き渡ると、
マサツグやモツがビクッとした様子で耳を押さえ!…と言うのもその行動から
察するに五月蠅かったらしく!…マサツグが文句を言う様にフィロへお帰りと
声を掛けて行くと、オリハやリーナも一緒に驚く!…と、その際シロはまるで
フィロが帰って来るタイミングが分かっていたのか?…この時マサツグの傍に
寄ってくると、何故かマサツグの背中へ張り付き…
__トテテテ…ガッシ!!…ヨジヨジ…ヨジヨジ…チラッ…
それは何かに対して身構える様な素振りであり!…定位置に付くよう背中に
しがみ付くと、フィロの動向をチラリッ…この時何故かシロはフィロに対して
警戒を強め!…マサツグはマサツグでそんなシロの様子を気にしない!…
さもいつもの事の様に振舞って見せるよう立って居ると、シロを背中に張り
付けたままフィロを見ていた。さてその一方でフィロの大声に驚いたリーナは
と言うと、勿論フィロに対して文句を口に!…
「何をそんなに叫ぶ事が有ったと言うのだ!!…
お陰で耳がキンキンする!……」
「…まぁ、この子自体がマサツグ命!…の子だからね……
新しい衣装を見て欲しいって感情が昂ぶった結果なのかもしれないけど…」
「おぉ、さすがはモツ!!…
この調子だと名参謀と呼ばれる日も近いやも知れんぞ!!」
「…はあぁ~……
だからっていきなりドアをぶち破る勢いで開けて大声で叫ぶか普通?…
フィロも子供じゃないんだからもう少し落ち着きを…」
耳を押さえてはキンキンする!と、当然喧しい!とばかりに文句を言い!…
するとそんなリーナの言葉に対してモツも苦笑いをしつつ…フィロがここまで
興奮している理由を察した様子で話しをすると、フィロもピクッと反応する!…
そして大正解!とばかりにモツの事を褒めて行くと、モツを指差しながら
尻尾を振り!…と、そんな会話を聞いてマサツグは呆れて溜息を吐き!…
フィロに対して落ち着く様に声を掛けて行くと、次にはフィロが文句を漏らす!…
「ッ!!!…何を言うかマサツグよ!!!…
女にとって愛しい者に服を見て貰うと言うのは戦と同義なのじゃぞ!?…
それを言うに事欠いて落ち着きを持てじゃと~~!!!…
最初から分かっていた事じゃがマサツグは乙女心を心得てなさ過ぎじゃ!!!
それでもわっちはこの新たな装いを見て貰おうとあの服屋から走って来て!!…
いの一番に帰って来てマサツグにこの姿を見せようと!!…」
「…はあぁ~ッ……」
__ッ!?…ふるふる!…ふるふる!…
それこそ乙女の一大決心!とばかりにこれが如何言う事なのかを説明し出すと、
マサツグは疎過ぎ!と文句を言い!…何ならそのフィロの言葉にシロやリーナも
思わず賛同するよう頷いて見せ!…フィロは更に畳み掛けるよう文句のラッシュ!…
ここまで急いで来た事も含めて話をするが!…マサツグは首を左右に振る!…
それはまるで長話は御免と言った様子で呆れて見せると、両手を上げては溜息を
吐き!…と、そんな反応を見せるモノだからフィロもショックを受け出し!…
自身に魅力が無いのか?と…若干涙目になりながら震えて俯く様な素振りを見せて
居ると、マサツグはまた溜息を吐いては簡潔にまとめる!…
「…はあぁ~…要はフィロの格好を見て感想を言えば良いんだな?…
…そうだな…普通に可愛いと思うぞ?…
まぁ、当たり前っちゃあ当たり前なんだが…
フィロって基本その体形なのによく着物が似合うよな?…」
「…だから!!…マサツグにこの衣装を!!……ッ!…
…今何と?…」
別に一々言わなくても良いだろう?と言った様子で呆れて見せると、マサツグは
サラッとフィロを褒めて行く。何なら普段からそう思って居た様子で当たり前!と…
と、同時にフィロの体系的な事にも不思議がり…とにかくフィロは総じて可愛い事を
肯定すると、フィロは文句を言おうとするのだが!…それも途端にピタッと違和感を
覚えては首を傾げ、若干考えた後ハッ!と…するとフィロはもう一度訪ねる様に
マサツグに問い掛け!…マサツグもマサツグでそんな問い掛けに対して若干面倒
臭そうにして見せると、フィロに向かってしゃがんで手を伸ばす!…
__…スゥ…ポンッ…なでなで…なでなで…
「…あんまり何回も言わせてくれるな!…
…良く似合ってると思うぞ?俺は!…」
「ッ!…ッ!!…ッ~~!!……ッ!!…フ、フン!!…
今回はこの程度で許してやるが!…次の時はこうは行かないのじゃ!!!…
良ぉく覚えておく事じゃな!!!……ッ~~~!!!…」
{…チョロイン……}×3
マサツグが伸ばした手はフィロの頭に…そしてその手がフィロの頭を撫で始める
と、マサツグが若干恥ずかしそうにしながら再度感想を口にする!…その際若干
文句が混じった様にもなるのだが、マサツグは微笑みながら似合っている!と…
と、そんな風に声を掛けられた事でフィロもパァッ!と頬を染め!…思わず目を
見開きマサツグを凝視!…そして思わず泣いてしまいそうになって行くと、次には
ハッと我に返る!…そこからは謎のツンデレを発揮をすると、素直じゃない様子を
見せるのだが…感情を隠し切れない様子で尻尾はガン振り!…マサツグもそれに
気が付いてかずっとフィロの頭を撫でて居ると、徐々に場の空気は柔らかくなる!…
さてそんな様子を見てモツやオリハもほわっとなって見せて居ると、次にはやはり
お約束の展開か…
「……ッ♥」
__……しゅるしゅる…ぱさぁ…
「……ッ!!…ちょ!!」
「フィロ!!…お前!!……ッ!!…」
機嫌が良くなって来た所で突如フィロが自身の着ている着物の帯を緩め始める!…
そして次には最初リディスの服屋でやって見せた花魁スタイルにへと変わって行き、
次にはいつもの様に色仕掛けへと転じ!…と、そんなフィロの変わり様にモツや
リーナも慌てて戸惑い!…マサツグも褒めた途端にこれだ!と…やはりフィロに
止めるよう言葉を掛けようとするのだが、フィロはもう止まらない様子を見せて
行く!…そしてそんな中オリハはドレッグの鍛冶に夢中になって行くと、自身の
剣がいつ出来るのか?と言った期待の目を向けて居り!…
__カァン!!…カァン!!…カァン!!…カァン!!…
{…まだかなぁ~……
速く試し斬りしたいなぁ~……}
のう、マサツグや♥…
わっちが着物を着る理由はまた別にある事を知っているかや♥…
一つは慣れた服装と言う意味も有るが…もう一つは異性を♥…」
焦る三人を余所にオリハは自身の世界に入っており、とにかく自身の剣はまだか?
と…その間にもフィロは更に開けて見せて行き!…この気を逃すまい!と更に
躍起になるようマサツグに色仕掛けを掛けて行くと、煽る様な言葉も口にする!…
するとここで異変が!…と言うのも本来ならいつも通りマサツグが無理やりにでも
止めると言った行動に出るのだが、何故かマサツグはフィロを一切止めようと
せず!…
__………。
「こら!!…止めないか!!」
「い、今からでも遅くない!…止めるんだ!!!」
__しゅるしゅる…ひらひら…
ただ聞こえて来るのは外野からの静止を促す声であり、この時モツは見ない様に
顔を隠し!…紳士的な振る舞いでフィロに止めるよう声を掛けるが、やはり
止まらず!…リーナも卑怯!と…若干私怨が混じっている様な感じで顔を赤く
しながら注意をするが!…当然フィロは止まりはしない!…その間にもフィロは
徐々に完全体に!…そして開け切った所でフィニッシュに入って行くのだが!…
「気に入った異性を…誘惑しやすいと言う意味の有るんじゃよ?♥」
__…チュッ♥……ッ!?…
自身の色香を最大限に!…開けた格好でマサツグを誘惑!…その際色々とヤバい
モノが見えそうなのだが…マサツグに止められる事無く最後までやり切った事に
フィロも勝った!と…最後に駄目押しの投げキッスでマサツグを仕留めに掛かろう
とすると、そこでフィロはあるモノを目に!…と言うのも開けて行く事に集中して
おり、肝心のマサツグが何故止めて来なかったのかを気にしておらず!…
__ガッシ!!!…
「シロバリアーー!!!」
「んな!?……」
そこで見たモノはシロがマサツグにフェイ○ハガーをしている様子で!…シロも
そんなフィロを眼下に睨んで行くと、やっぱりだ!言わんばかりの抗議の表情を
浮かべ!…何なら絶対に離さない!と言った鉄の意志具合も見せており!…
フィロに対してバリアー!と…とにかくマサツグの視界を奪っている様子を
見せて行くと、渡さない!と言った意思の強さも露わにする!…となるとそんな
様子を前にしてフィロも思わず驚き戸惑うと、次にはシロに文句を言うのだが!…
「……~~~~ッ!!!…何故こうも良いタイミングでぇ!!…
こりゃシロ!!!…お前がマサツグの顔に張り付いて居ては
このわっちの艶やかな姿が見せられぬではないか!!!…
…えぇ~い、早く離れぬか!!!」
「いやです~~~!!!
そんな姿のフィロをご主人様に見せる事は出来ないのです~~!!!
そんなに見せたければその格好でお外に出て踊っていれば良いのです!!!!」
「ッ!?…~~~~ッ!!!
この姿を見て良いのはマサツグだけなのじゃ!!!!
そこいらの馬の骨共に見せる気は毛頭無いわ!!!!」
「……なぁ、さっきから何が起きているんだ?…
急にシロがくっ付いてきたと思ったら目の前がブラックアウトして
見えないんだが?…何なら音も遮断されて聞こえないんだが?…」
フィロの文句に対してシロは真っ向から子供の様に!…勿論見せる気が無い事を
明言すると、煽る様にフィロへ言葉を続け!…何ならご丁寧にマサツグの耳まで
塞いでいるのか音をシャットアウト!…これにはマサツグも状況が分かって居ない
様子で固まっており!…下手に動く事が出来ずに戸惑った反応を見せて居ると、
その一方では更にフィロが文句を!…マサツグにしか見せない!と豪語する!…
さてここでマサツグとしてもそろそろ反応をしたい所なのだが、視界を奪われて
居るため迂闊に動けず…と言うのも下手に動けば何処かにぶつかる!…或いは
目の前に居るであろうフィロに怪我をさせるかもしれない事を考えると、とにかく
情報を求めるのだが…やはりシロが完全防御!…情報を得られないままさも
案山子の様に佇み固まって居ると、そこへアヤ達が帰って来るのであった!…
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おまけに婚約者と妹の裏切りも発覚。こんな連中はこっちから捨ててやる!と家を出たのはいいけれど。
逃げるつもりが逃げれなくて恐る恐る吸血鬼の元へと嫁ぐのだった。
結果、血なんて吸われることもなく、吸血鬼公爵にひたすら愛されて愛されて溺愛されてイチャイチャしちゃって。
いつの間にか実家にざまぁしてました。
そんなイチャラブざまぁコメディ?なお話しです。R15は保険です。
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2020/12月某日
第二部を執筆中でしたが、続きが書けそうにないので、一旦非公開にして第一部で完結と致しました。
楽しみにしていただいてた方、申し訳ありません。
また何かの形で公開出来たらいいのですが…完全に未定です。
お読みいただきありがとうございました。
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◇◇◇◇◇
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