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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-

-第五章七十九節 採寸と興奮するドレッグと木のマネキン-

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「…さて色々有った訳なんじゃが改めて!……

えぇ~よっこいしょっと!!……おぉ~い!!!…

お前さん達ぃ~!!…戻って来て居るのなら工房の方に来てくれぇ!!!…

少しやりたい事が有る~!!!…」


「ッ!……ジッチャンが呼んでる?…とにかく行ってみるか。」


マサツグ達の居る部屋に向かってドレッグが呼び掛け!…マサツグ達も呼ばれた

事に気が付き反応すると、言われた通りにその工房の方へと向かって行く。その際

リーナから大剣を返して貰うとシロとフィロを再度脇に抱え!…一体何が有るの

だろう?と…膨れながらも尻尾を振るそんな二人を抱えながらその呼ばれた方へと

向かって行くと、そこで慌しい光景を!…ドレッグが各々の採寸をしている様子が

そこに在った。


__シュルシュル…ピッ……ピッ……カキカキッ…


「ふむ……さてモツ殿は軽装の方が良いのか?…それとも重装派か?…」


「ッ!…え、えぇ~っと…じゃあ、間の中装備って出来ますか?」


「ッ!…中装備じゃな?…あぁ構わんとも!…

ではこれでモツ殿とマサキ殿の採寸はこれでよし!…

…くまさん殿~!…そちらはどうですかな?…」


この時ドレッグはモツの採寸をしつつ好みの装備を確認し、モツも戸惑いながら

質問に答え!…と言うのも完全オーダーメイドの装備で有り!…これに初めてで

戸惑うしか無い!と言った様子でとにかく返事をして見せると、ドレッグは笑い

ながら出来る!と…さも安心する様に声を掛けていた。そしてその採寸と言うのも

勿論男女に別れて居り、女性の方はくまさんに協力を仰いだ様で…直ぐ隣の部屋で

既にアヤの採寸を終え!…ドレッグもくまさんに確認を取るよう声を掛けると、

その部屋からくまさんが…


「こっちも大丈夫です~!!

ただこの方法で合っているかが不安ですが~!!…」


「ふむ…どれどれ……あぁ大丈夫じゃ!…って、ん?…

おぉマサツグ殿にリーナ殿!…来たか来たか!…

既に採寸を始めておるからお前さんはコッチに!…

リーナ殿はそっちで採寸をしてくれ!…さっさと作業を済ませてしまうぞ!」


「ッ!?…あ、あぁ…」


顔だけを出してそのアヤの採寸票を渡して見せると、これで合っているか?と

質問!…するとドレッグもそれを受け取って確認して行き!…笑顔で問題が

無い事を口にすると、途端にマサツグ達が来ている事にハッと気付く!…そして

次にはマサツグ達に採寸をさせる様に声を掛けると、リーナ達は隣の部屋!と…

勿論シロとフィロの二人も含まれており!…マサツグがシロとフィロを離して

戸惑いながらも返事をすると、くまさんが再度二人に声を掛ける!…


「……リーナちゃんとシロちゃんとフィロちゃんはこっちねぇ!!…

ドレッグさんの前で鎧や服は脱げないでしょ?…」


「……チッ!!…マサツグの体が見れると思うたのに!…」


「…馬鹿言ってねぇで早く採寸して貰ってこい!!…全く!!…」


「……ッ!…逆に覗きに来ても良い…」


「早く行ってこい!!」


勿論呼び寄せる様に声を掛けるとリーナとシロは素直に移動!…が、フィロだけは

マサツグの背中を見詰めて居り…と、次には何か勿体ない!とばかりに舌打ち…

その際思いっきり本音の言葉を漏らして行くと、その言葉を聞いたマサツグから

ツッコミを受ける!…それは呆れた様な馬鹿にする様な…とにかく相変わらず!と

言った言葉で!…すると次にはフィロもハッと!…逆にマサツグに覗いて貰えば

良い!と名案思い付いた様子でふとその言葉を口にすると、更にマサツグから

ツッコミを受ける!…この時何故かシルビィーナもその手が有ったか!みたいな

顔をすると、既に採寸を終えて居るアヤからツッコミのチョップを受け!…

とにかく現場は慌ただしく!…マサツグも溜息を吐きながらドレッグの元へと

向かって行くと、そこで採寸を受けて行く!…


「……はあぁ~……」


「はっはっはっはっは!…

お前さんも中々にモテて居るのぅ!

羨ましい限りじゃわい!…」


「…笑っているけど大変なんだぞ?……

焼もち焼かれるわ八つ当たり喰らうわ!……」


溜息を吐くマサツグにドレッグが採寸をして行くのだが、その際笑いながら茶化す

様に言葉を!…何なら羨ましい!とマサツグに言葉を口にして行き!…あの洞窟の

時同様手早く採寸を済まして行くと、マサツグもそんなドレッグに対して言葉を…

分かるまい!と言った事を口にする!…この時誰とは言わなかったが直ぐに思い

当たるよう口にすると、本当に疲れている表情を露わに!…が、ドレッグはそれが

花!と言っては笑いに笑い!…


「はっはっはっは!…何を言うお前さん!…

男は女に焼きもちを焼かれて叩かれて……

それで輝き一人前になって行くんじゃよ?…」


「ッ!…ははは…そう言うもんかね?…」


__シュルシュル…ピッ……ピッ……カキカキッ…


「…ふむ、前より筋肉が付いている分一回り大きくなったな……

その調子だと今の胸当てを着けるのでも一苦労していそうじゃな?…」


これも一つの経験である!とばかりにドレッグは語り!…今の内に命一杯味わって

置く様な事を続けて話すと、マサツグも苦笑いをしながら返事をする!…この時

既にお腹一杯!と言った様子で疲れた表情も露わにすると、その間にもドレッグは

パパッと…やはり前回の時とは違っている様子で採寸結果を口に!…そして今の

現状について自身が思った事を続けて話すと、マサツグも苦労話を漏らして行く。


「…まぁね?…その前に一回死に掛けた事も有ったし…

何ならそのせいで肩紐が切れ掛かってるし…」


「…うぅ~む、あまり無茶はするモノではないぞ?…

命を落としては意味が無いからの……

して、前と一緒で軽装で行くのか?…」


「いや、ここ最近敵の攻撃を受けたら結構痛いし…

…って言うか面倒なのにしか当たって無いし…

だから動きも損ないたくないって言うかぁ…

…そんな動きの方を重視した中装備なんて出来る?…」


今までにあった事を思い出す様に言葉を口に…そしてその結果がコレと…ドレッグに

見せるよう今着けている防具を外して行き!…その際その防具の肩口の紐を見せて

行くと、そこで肩紐が切れ掛かっている事を見せ…するとドレッグもそれを見て若干

驚いた反応を露わに!…顎に手を当てては悩む様な!…この時マサツグを心配して

更に言葉を口にしすると、装備について前と一緒の方向で行くのか?と尋ねて行く。

するとマサツグはその質問に対して難題を!…最近モンスターの攻撃が痛い!と…

と、言うよりは面倒な敵と当たって居る事を口に!…装甲を中装に!…尚且つ素早さ

も失わない装備は出来ないか?と申し訳なさそうに尋ねて行くと、ドレッグはそれを

聞くなりピクっと…


「ッ!…ほほぅ?…面白い事を言う!…

…では今まで同様の動きが出来る中装備が欲しい訳じゃな?…」


「ッ!…そ、そうなんだけど……」


「成程成程!!…う~ん!…

…出来ん事は無いが少しばかり素材が足りんな…」


「ッ!……因みにそれってどんな?…」


さも面白い注文が来た!とばかりに反応して見せ、そしてマサツグの居る方に

振り向くなりニヤッと!…その際再度確認する様に声を掛け!…マサツグも

そんなドレッグの反応に戸惑った様子で肯定すると、ドレッグは納得した具合に

何度も頷く!…すると次には出来ない事も無い様子で悩み出すと、次にはやるに

しても素材が無い!と…と、その言葉にマサツグもピクっと反応して見せ…

恐る恐る何が足りないの?かについて質問をすると、ドレッグはある話をし

始める!…


「う~ん…例えばなんじゃが?…

サマーオーシャンでお前さんの胸当てを作った時!…

防御面を補強する為にあの最下層のワイバーンの素材を

使った事は覚えておるな?…」


「ッ!…あ、あぁ…あのシロがトカゲ臭いって言っていた奴だよな?…」


「そうじゃ!…竜の皮や鱗はそのまま使ってもかなりの強度を誇り!…

何より軽い防具を簡単かつ強固に作る為には必需品!と言っても良いレベルで

必要不可欠なんじゃ!…じゃから最も重宝されるのじゃが!…

生憎今回はそんな竜の皮も無ければ鱗も無い!…

軽量化した中装備を作るとなるとやはりそう言った素材が必要なんじゃが…」


この時ドレッグは過去にマサツグの防具を作った時の事を引き合いに出すと、

ある話を覚えているか?と…何でもワイバーンの素材を使った事を口にし出し!…

マサツグも覚えていた様子で戸惑いながらも返事をすると、その際シロが嫌煙して

居た事も口にする。するとドレッグも覚えている様子で頷き肯定をして見せると、

次にはその話に出て来た竜型のモンスターが落とす素材が無い!と…それが如何に

重要なのか?をマサツグに語り!…と、同時に要望の防具を作るのが難しい事を

続けて話すと、何か打開策を考える様に!…腕を組む素振りを見せて行くと、

マサツグもハッと思い出したよう!…ある物をアイテムポーチより引っ張り出す!…


「へぇ~……ッ!…あっそうだ!…じゃあ…」


__コッコッコッコッ……ゴソゴソ…ザラァ!!…


「ん?…ッ!?…こ…これは!!…」


マサツグが近くに有ったカウンターの所まで移動をすると、その思い当たる素材を

ザラっと!…さもぶちまける様にカウンターの上に転がし!…それにドレッグも

気が付いた様子でそのマサツグの居る方に視線を向けると、そこでトンデモナイ

物を目にする!…と言うのもそこに転がっていたのは先程話し出て居た素材であり、

何ならあの時の物より更に上等と!…キラキラと黒光りしては死して尚も威嚇を

している様な!…とにかくそんな素材にドレッグも驚いた様子でその素材の元へと

歩いて行くと、途端にその目は厳しいモノに!…一気に職人眼へと変わって行く!…


__……スッ…チラッ…チラッ…スゥ~……


「…この大陸に来る途中で飛行船が襲われて…

そいつ等を討伐した時に拾った素材なんだけど…

…如何、使える?……」


「ッ!?…こ、ここに来る途中って!…

まぁた再会するまでの間に面倒な事を…」


「いや、襲われたくて襲われた訳じゃないし!…

……ただでさえ高所恐怖症なのに!…

飛行船が襲われたってなった時はさすがに生きた心地はしなかったぜ?…」


「ッ!…ははは……だろうなぁ……」


ドレッグはその素材を一つ一つ吟味!…まるで検品をする様にその目で!…手で

撫でて具合を事細かに確かめて行くと、その隣ではマサツグが事情を説明!…

事の経緯を話して行き、その話を聞いてモツがまたぁ!?とばかりに驚いて見せる

と、マサツグもモツの反応にツッコミを入れる!…その際自ら襲われた訳では無い

事を口にすると、思い出した様子で青褪め!…と、そんなマサツグの反応を見て

モツも察したよう!…思わず想像をしたのか同じ様に若干青褪める様なそんな

様子を見せて居ると、次にはドレッグが笑みを!…さも玩具を見つけた子供の様に

目を輝かせ始める!…


「ふむ!…ふむ!!……これならば文句なし!!…

いや、ワシが想像をしていたよりも!!…マサツグ殿!!!」


「うぇえぇ!?…は、はいはい?…」


「これならお前さんのご要望の軽い動きの妨げにならない!!…

中装備が作れそうじゃわい!!!…

中にはワシも見た事の無い皮や鱗!…角に骨が混じって居るが…

これらを使えばワシも作った事の無い恐ろしい武具が出来そうじゃ!!!…

ほれ、この黒い鱗に皮!!…軽いのにさも鋼の板の様に丈夫!!!…」


「ッ!?…お、おう…」


ドレッグは一人納得したよう頷くと、次にはマサツグの方を振り返って手を取り!…

するとマサツグも突如手を取られた事で驚き戸惑い!…それでも何とかドレッグに

何が有った?とばかりに返事をすると、次にはドレッグから作れる!と…それも

恐ろしいモノが作れる!と返事を受ける!…この時ドレッグはその素材に興奮した

様子で話し出すと、何が凄いのか?をマサツグに説明!…その際戸惑うマサツグを

そっちのけ!…中でも皮が凄い!と語って行くと、実演するようナイフを目の前で

研いで見せる!…


「これ程の物となると!!…それはトンデモナイ強敵であったのじゃろうなぁ!!…

見てみぃ!!!…いつも使っておるこのナイフがこの皮で研げるのじゃぞ!?…

このナイフはオリハルコンで出来て居るのじゃがそのオリハルコンを研ぐ事が

出来るとは!!…一体何をして手に入れたのやら!!…」


「ご、ご要望に沿えて何よりです……じゃあ頼めるかな?…」


パッと見ただナイフを研いでいる様にしか見えないのだが、ドレッグが言うには

ナイフはオリハルコン製と…皮が負けるどころか研げることに驚きを示し!…

とにかく有り得ないと言った驚きの表情を露わにすると、思わずマサツグに詰め

寄って行く!…その際その手には研がれたばかりにナイフが手に!…マサツグも

思わず両手を上げて分かった!と…決して刺される事は無いであろうがそれでも

怖い!と感じて怯え!…それでもドレッグにこれで如何?と、作れるかどうかに

ついて質問をすると、ドレッグは勿論とばかりに返事をする!…


「あぁ、任せてくれ!!!…

ガイアの名に賭けてとびっきりの防具を作って見せよう!!!…

…ただしこれだけの人数の武具を作るとなると勿論時間が掛かる!…

それだけは勘弁してくれ!…」


「ッ!…あたりまえじゃねぇか!…

こっちもそんな一日二日で出来るとは思っていないって!!…

…因みに物は試しで聞くけど?…予定ではどれ位?…」


「ッ!……うぅ~ん…今から掛かって四日かのぅ?…」


「それでも四日かよ!?…」


ドレッグは胸を張って任せてくれ!と豪語、その際自身が信仰して居る神の名か

誓いを立て!…と、同時に時間が掛かる事を予めマサツグ達に説明し出し!…

勘弁してくれ!と苦笑いをしながら謝って見せると、マサツグも分かって居る!

と言って了承!…ドレッグに大丈夫である事を返事する!…しかしやはり少しは

気になる様子である事を、と言うのもどれ位時間が掛かるのか?と…何と無く

気を遣わせない様にマサツグが言葉を口にし、するとドレッグもその言葉に対して

スッと返事して見せ!…それでもこの人数を四日で仕上げる事を口にすると、

マサツグがツッコミを入れる様に驚いて見せる!…そしてその言葉に全員が驚いた

様なそんな反応を見せて居ると、次にドレッグは何故四日で済むのか?を

説明し出し…


「あぁそうじゃ!!…基本鎧を作らないといけないのが…

お前さん、モツ殿、リーナ嬢の三人!…

胸当てだとシロの嬢ちゃんと後は…オリハ嬢くらいかの?…

マサキ殿やくまさん殿、アヤ嬢やフィロの嬢ちゃんは

鎧や胸当てではなく魔術師が着るような法衣じゃしな…

胸当てを作るのに然程時間は掛からんし…

法衣に関してはワシが作るより遥かに良い店を知っておるから

そっちに外注を!と考えておるしな?…

まぁざっと見て四日と言った所じゃな?…」


「は、はぁ…」


{…さも当然の様に言ってるけどさすがドワーフ一の鍛冶師だな……}


ドレッグはさも普通とばかりに淡々と話す!…何でも最初から作業を分担する

事を考えていたらしく、一番に時間が掛かるのはマサツグ・モツ・リーナと!…

その上で時間が少なくて済むのも説明し出すと胸当て組と法衣組とでジャンルを

分け!…法衣組に至っては馴染みの店が有るのか?…そちらに制作を依頼する事を

更にマサツグ達に説明すると、結果四日と話をする!…さてそうして説明をして

貰った所で人並程度の知識しか持っていないマサツグ達は理解が出来ていない

様子で言葉を零すと、この作業を簡単に言うドレッグに改めて驚き!…と、そんな

反応にドレッグもピクッと!…何か勘違いした様子でふと気が付いた様なそんな

反応をして見せると、更に話しを続ける!…


「…ん?…あぁ!…勿論法衣類に関しても安心してくれ!…

ワシが唯一信頼し腕を認めた職人に任せるつもりじゃからな!!…

…ただなぁ?…」


「ッ!…え?…」


「ドレッグさ~ん!!…はい、これ!…

リーナちゃんとシロちゃんとフィロちゃんの採寸表!…」


と言うのもドレッグはマサツグ達が外注に不安を持って居る様に見えたらしく、

安心するよう言葉を!…何でもその腕はドレッグが認める程のモノであり、

腕だけは確かである様な…しかし何か引っ掛かりの有る様な意味深な喋り方を

して見せ!…マサツグ達もその喋り方に何か引っ掛かりを覚え始めて居ると、

次にはくまさんが会話に乱入!…残りの女性陣の採寸票を渡して行く!…


「ん?…おぉ、すまない!…いやぁ、助かり申したくまさん殿!!…

…これで全員分じゃな?…これで作成に着手出来る!…

…では、始めるとするかのぅ!!…」


「ッ!?…え?…えぇ~!?…」


__ギッ!…ガチャッ!!!…


くまさんから採寸票を手渡されるとドレッグも話を中断してお礼を言い!…

次には作業に掛かる!と…その際先程まで話していた会話も中途半端!…

突如話を切られた事で何かマサツグ達も戸惑い気になった反応を見せ!…

話の続きは!?と言った声を上げて行くのだが、ドレッグが構わず壁に有る

レバーの様な物に手を掛ける!…そして徐にそれを音を立てて倒して見せると、

次には何やら工房全体が揺れる様な!…


__ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!……ガチャン!…ガチャン!…


「ッ!?…な、何だ何だ!?…」


「こ、工房全体が!!…揺れている!?…」


「ッ!…あっはっはっはっはっは!!…なぁに、大した事ではない!!…

…ただこの工房の本当の姿が露わになるだけじゃよ!…」


「ッ!…え?…」


工房全体がまるで地震に遭っている様に振動し始め!…と、同時に何か歯車同士が

噛み合う様な音も聞こえ出し!…勿論これにはマサツグ達も驚愕して見せ!…各々

戸惑った様子で言葉を口に!…しかしドレッグはその様子を見てケラケラと笑い!…

さもいつもの事!とばかりにマサツグ達へ大丈夫と声を掛け出して行くと、その

言葉にマサツグ達は戸惑って見せる!…と言うのも今だ微振動を繰り返して何やら

不安感を煽る一方で、シロも急ぎ飛び出して来るとマサツグの脚にしがみ付き!…

と、その一方で鍜治場の方では異変が!…何やらカンカン!と、ハンマーで鉄を

叩く様な音が聞こえて来ると、マサツグ達もその音の正体を確かめ出す!…すると

そこには…


__カン!!…カン!!…ッ!…クルッ?…カン!!…カン!!…


「ッ!?…な、何これ!?…」


そのカンカンと音の聞こえて来る方向に振り向くと、そこには熱々に熱した鉄を

自動で叩く鉄の人形が姿を現しており!…そうなると先程までなかった光景に

マサツグ達も驚愕して見せ!…これは一体!?とばかりに戸惑った反応も露わに

して見せて居ると、いつの間にか揺れも収まって居る事にふと気が付く!…

そして自動で鉄を一心不乱に叩き続ける人形の姿を見て何か奇妙なモノを見る様に

固まっていると、ドレッグは更にその様子を見て笑い!…


「あぁっはっはっはっはっは!!…ほぉれ動き始めた!!…

これがこの工房の本当の姿じゃ!!…

と言うのもこの工房は実はカラクリ屋敷の様なモノでなぁ?…

今回の様に大口の仕事が来た時!…

さすがのワシでも一人では対応し切れん場合が有るから…

このカラクリを使って時間の短縮を図れる様になっておるんじゃ!…

まぁこのカラクリ達にやらせる事と言ってもこう言う風に

鉄を叩かせる事位じゃがな?…」


マサツグ達が驚いて居る事に笑って居るのかそれとも工房が無事動き出した事で

笑って居るのか?…とにかくドレッグはこれが本当の姿!と…何なら他にもまだ

仕掛けが有る様子で話しを口に!…使うのも大量受注が来た際と、滅多に使わない

事を続けて話すと、これで作業をすると言う!…と言ってもカラクリにやらせる

のは鉄の精錬!…それだけらしく…が、マサツグ達を驚かせるには充分であり!…

フィロも異変に気が付いた様子で着替えて部屋から出て来ると、次にはその光景に

目を輝かせ!…


「何じゃ何じゃ?…急に白いのが飛び出して……ッ!?…えぇぇぇ!?…」


__カン!!…カン!!…カン!!…カン!!…ピコピコッ!…ピコピコッ!…


「……さて、こっちも……」


__ピッ!…ピッピッピッ!!……ピピピ!!!…


この瞬間フィロは子供に!…まさかの光景に目を輝かせ!…いい意味で期待を

裏切られたようその場で固まり凝視をすると、ただただその鉄を叩く音に耳を

ピコピコと動かして見せる!…そしてそんなフィロを放置する様にドレッグも

更に作業をすると、若干離れてポツンと別の機械の元へ!…そこにはまるで

コピー機?…いやタイプライターの様なモノが置いて有り、ドレッグは採寸票を

片手に何やらその機械にポチポチと数字を打ち込んで行く様な…そんな様子を

見せて居ると、今度は別のカラクリが動き出す!…と言うのも天井には緊急脱出

に使われそうなハッチが設備されており、そのハッチが開いたかと思うと丸太が

ストンと!…


__ガコン!!……ジャキィン!!!…ニェ~~~~~!!!……


「ッ!…うむ!…少しばかり工房を開けて居ったから…

ちゃんと動くかどうか不安じゃったが、問題は無さそうじゃな!!…」


「え、えぇ…」


__……チンッ!!……


落ちて来た様にそこには太っい丸太が立って居り!…すると次には丸鋸みたい物が

ジャキンと登場し!…次にはもはやオーバーテクノロジーの域に入り!…その打ち

込んだであろう数値を元に!…その採寸結果通りの木のマネキンを作り始めると、

ドレッグも無事動き出した事に安堵!…マサツグ達はこれまた世界観…と言った

具合に驚愕する!…そしてそんなSFチックな様子を目にして約数分!…そこには

モツを型にしたであろうマネキンが!…何ならレンジで温め終えたかの様に軽い

音も聞こえて来て!…それを合図にドレッグが装置からそのマネキンを取り出して

見せると、その出来に更に安堵する!…


「おっ!…出来たか!…どれどれ…

…うむ、サイズも完璧じゃな!!…さて次は……」


__ポチポチ…ポチポチ………ガコン!!…ニェ~~~~~!!!…


メジャーで一通りマネキンを確認し、そしてまた採寸表を片手にポチポチ…

と、こんな感じで全員分のマネキンを用意し始め!…モツを始めとする

男性陣のマネキン全てをまず生産し終えて見せて行くと、次に女性陣のモノ

へと掛かって行く!…この時男性陣のモノとは入力の仕方が違うのか、

何やら若干てこずる様子を…が、程無くして解決したのか打ち込み開始!…

その際やはり採寸票を片手に!…まずリーナの物から掛かって行くと、

ここでドレッグがある事を注目をする!…


「……よしよし!…これでいい筈!……さて…

次はリーナ嬢か…どれどれ?……ん?…

Lの106!?……かなり大きいな!!…」


「ッ!?…ッ~~~~!!!…」


「っ!…ん?…何が大きいんだジッチャン?…」


「ッ!?!?……」


この時ドレッグが注目したのは男なら言わずもがなな所であり、その大きさに

思わず目を剥き!…そして純粋にポロっと驚きの言葉を漏らしてしまい!…

そんなドレッグの様子にリーナもピクっと反応して見せ!…そして何か赤くなる

なり恥かしがる様なそんな素振りを見せて行くと、次にはマサツグの耳にも

入ったのか?…マサツグは不思議そうに質問をする!…その際一体何の事なのか?

を何も考えずに尋ねて行くと、これにはリーナも慌て始め!…するとドレッグも

何も考えていない様子で反応して見せ、次にはそのまま言葉を…


「ん?…あぁ、リーナ嬢のバス……」


「うわああああああああ!!!!

ド…ドレッグ殿~~~!!!!」


「んぶ!!……っ!…おっと、すまんすまん!

ワシとした事が…あっはっはっはっはっはっは!!!!」


「……え?」


「ぅ~~~ッ!……」


が、それをさせまい!と言った具合にリーナがドレッグに飛び付き!…そして

手でその口を塞ぎ!…この時顔を真っ赤にしながら猛抗議!…と言っても目で

必死に話すな!と訴え!…ドレッグもその様子に気が付きハッとした様な

そんな素振りを見せて行くと、次には笑いながら謝り出す!…と、これには

マサツグも何が何だかの様子でえ?…っと、その一方でリーナはドレッグを

睨み!…この時子犬みたいに唸って見せ!…ドレッグも気を取り直した様子で

改めてマネキンを作って行くと、ここでもまたリーナに受難が!…と言うのも…


__……チンッ!!……ッ!?!?…


「っ!…さて出来たな!…では取り出して…」


「わ!…わわわわ!…私がやろう!!…

何せ自分の事だからな!!…ま、任せてくれ!!…」


今までのマネキン同様直ぐに完成!…が、次にはリーナがハッとした様子で慌て

出し!…と言うのもこのままでは隠した意味がないでは無いか!と…ドレッグも

出来た事に反応して見せ、そしてそのリーナのマネキンに手を掛けようとした

次の瞬間!…リーナから待った!の声を掛けられる!…するとドレッグもその

言葉に吃驚した様子で反応すると、思わずマネキンから飛び退き!…と、そんな

ドレッグを目の前にリーナは自分でやる!と…明らかに動揺が隠せない様子で

言葉を口にして行くと、これまたドレッグもハッと反応!…察した様子でリーナに

任せる!…


「ッ!……ム?……ッ!…あっ…そうじゃな!…では頼む!…

ただ引っ張り出すだけじゃから難しくはない!…」


「あ、あぁ!!…わ、分かった!…」


__ガコンッ!……トッ…トッ…トッ…トッ…ガコッ!…


「……ッ?…何かさっきからリーナの様子が可笑しい様な?…」


リーナに任せる際ドレッグも何か気遣う様に言葉を口に!…するとリーナもそれに

反応して慌てて返事を…そして無事に自身のマネキンを回収した所で隠す様に!…

マサツグ達のマネキンが置かれて有る場所に!…更にその後ろに隠す様にして自身の

マネキンを置いて行くと、その様子にマサツグも不信感を…何かリーナの様子が変!

と口にする!…そして以降はリーナがまるでマネキンを守る様に仁王立ちをすると、

顔を真っ赤にしながらまた唸り!…


「ぅ~~~ッ!……」


「……ッ?…さっきから何でマネキンの前に突っ立てるんだ?…

何か気になる事でもあるのか?…」


「ッ!?…い、いや!?…何でもない!!…

何でもないからに近付かないでくれ~!!…」


「……え?…そう言われるとぉ?…」


__コツッ…コツッ…コツッ…コツッ…


「ッ!?……ッ!?!?…」


それはさも何か有る様に見て取れ!…マサツグもやはり気になった様子で言葉を

口に…それは直球で何か有るのか?と質問して行き、その質問に対してリーナが

更に慌てたよう返事をすると、ここで墓穴を掘って行く!…と言うのも思いっきり

自身のマネキンに何かがある事を口にすると、マサツグとしても更に気になり!…

結果としてはマサツグを呼び寄せる口実になり!…気になると言った様子で

マサツグが徐々に徐々にとそのリーナの隠しているマネキンの方へと寄って行くと、

更にリーナは困惑!…顔を真っ赤にしながらマサツグとの謎の攻防戦を始めるので

あった!…

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 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

彼女をイケメンに取られた俺が異世界帰り

あおアンドあお
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俺...光野朔夜(こうのさくや)には、大好きな彼女がいた。 しかし親の都合で遠くへと転校してしまった。 だが今は遠くの人と通信が出来る手段は多々ある。 その通信手段を使い、彼女と毎日連絡を取り合っていた。 ―――そんな恋愛関係が続くこと、数ヶ月。 いつものように朝食を食べていると、母が母友から聞いたという話を 俺に教えてきた。 ―――それは俺の彼女...海川恵美(うみかわめぐみ)の浮気情報だった。 「――――は!?」 俺は思わず、嘘だろうという声が口から洩れてしまう。 あいつが浮気してをいたなんて信じたくなかった。 だが残念ながら、母友の集まりで流れる情報はガセがない事で 有名だった。 恵美の浮気にショックを受けた俺は、未練が残らないようにと、 あいつとの連絡手段の全て絶ち切った。 恵美の浮気を聞かされ、一体どれだけの月日が流れただろうか? 時が経てば、少しずつあいつの事を忘れていくものだと思っていた。 ―――だが、現実は厳しかった。 幾ら時が過ぎろうとも、未だに恵美の裏切りを忘れる事なんて 出来ずにいた。 ......そんな日々が幾ばくか過ぎ去った、とある日。 ―――――俺はトラックに跳ねられてしまった。 今度こそ良い人生を願いつつ、薄れゆく意識と共にまぶたを閉じていく。 ......が、その瞬間、 突如と聞こえてくる大きな声にて、俺の消え入った意識は無理やり 引き戻されてしまう。 俺は目を開け、声の聞こえた方向を見ると、そこには美しい女性が 立っていた。 その女性にここはどこだと訊ねてみると、ニコッとした微笑みで こう告げてくる。 ―――ここは天国に近い場所、天界です。 そしてその女性は俺の顔を見て、続け様にこう言った。 ―――ようこそ、天界に勇者様。 ...と。 どうやら俺は、この女性...女神メリアーナの管轄する異世界に蔓延る 魔族の王、魔王を打ち倒す勇者として選ばれたらしい。 んなもん、無理無理と最初は断った。 だが、俺はふと考える。 「勇者となって使命に没頭すれば、恵美の事を忘れられるのでは!?」 そう思った俺は、女神様の嘆願を快く受諾する。 こうして俺は魔王の討伐の為、異世界へと旅立って行く。 ―――それから、五年と数ヶ月後が流れた。 幾度の艱難辛苦を乗り越えた俺は、女神様の願いであった魔王の討伐に 見事成功し、女神様からの恩恵...『勇者』の力を保持したまま元の世界へと 帰還するのだった。 ※小説家になろう様とツギクル様でも掲載中です。

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つ物なのかな?

アノマロカリス
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よくある話の異世界召喚。 ネット小説や歴史の英雄話好きの高校生の洲河 慱(すが だん) いつものように幼馴染達と学校帰りに公園で雑談していると突然魔法陣が現れて光に包まれて… 幼馴染達と一緒に救世主召喚でテルシア王国に召喚され、幼馴染達は素晴らしいジョブとスキルを手に入れたのに僕のは何だこれ? 王宮からはハズレと言われて追い出されそうになるが、幼馴染達は庇ってくれた。 だけど、夢にみた迄の異世界… 慱は幼馴染達とは別に行動する事にした。 自分のスキルを駆使して冒険する、魔物と魔法が存在する異世界ファンタジー。 現在書籍化されている… 「魔境育ちの全能冒険者は好き勝手に生きる!〜追い出した癖クセに戻って来いだと?そんなの知るか‼︎〜」 の100年前の物語です。 リュカが憧れる英雄ダン・スーガーの物語。 そして、コミカライズ内で登場する「僕スキなのか…」がこの作品です。 その作品の【改訂版】です。 全く同じな部分もあれば、新たなストーリーも追加されています。 今回のHOTランキングでは最高5位かな? 応援有り難う御座います。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
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 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

幼馴染達にフラれた俺は、それに耐えられず他の学園へと転校する

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俺には二人の幼馴染がいた。 俺の幼馴染達は所謂エリートと呼ばれる人種だが、俺はそんな才能なんて まるでない、凡愚で普通の人種だった。 そんな幼馴染達に並び立つべく、努力もしたし、特訓もした。 だがどう頑張っても、どうあがいてもエリート達には才能の無いこの俺が 勝てる訳も道理もなく、いつの日か二人を追い駆けるのを諦めた。 自尊心が砕ける前に幼馴染達から離れる事も考えたけど、しかし結局、ぬるま湯の 関係から抜け出せず、別れずくっつかずの関係を続けていたが、そんな俺の下に 衝撃な展開が舞い込んできた。 そう...幼馴染の二人に彼氏ができたらしい。 ※小説家になろう様にも掲載しています。

【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜【毎日更新】

墨笑
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『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。 主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。 異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……? 召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。 明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。

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