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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-
-第五章六十一節 大移動と都市伝説?…と巨大なクレーター-
しおりを挟む__ダダダダダダダダ!!……
「あ、兄さん!!…モツさん!!!…」
「ッ!…オリハ、お前いつの間に外へ!…」
異変を知らせるべくオリハが慌てた具合に洞窟の中へと戻って来ると、突如
マサツグとモツの姿を見つけるなりを声を掛け!…するとマサツグも呼ばれた
事で途端にピクッと反応をして見せ!…オリハがいつの間にか外に出て居た
事で若干戸惑った様子を見せて居ると、オリハはそんな事よりも!とばかりに
話しを続ける!…何でもオリハ曰くアダマンタイマイが突如動き出した!と…
「そんな事より!!…外に居たら突然アダマンタイマイが動き始めたんだ!!…
まるで何かに導かれる様にゆっくりとだけど!!…」
「ッ!?……まさかとは思うけどまだデグレアント兵が!…」
「いや、操られているとか誘導されているとかそんな感じには見えなかった!!…
…まるで自分から何処かへ向かっている様にしか見えない!!…」
この洞窟の揺れの原因についてオリハが話し!…となるとモツもその話を
聞いてピクッと反応をして見せ!…そして次には何か嫌な予感を感じた
具合に話しを口に!…まさかまたデグレアントが!と…
暗躍し出したのでは?と疑いを持つ様な事を続けて行くが、オリハが違う!と
反論をする!…何でもオリハから見てアダマンタイマイからはそう言った類は
見られなかった様で、何か意志を持って動いて居る!と…
さもそれは平常である!と…とにかく突如動き出した事で各々が戸惑った
反応を露わにして居ると、ドンドンが慌てた様子で言葉を零す!…
「……ッ!?…ま、まさかそんな!?…予定よりまだ二日早いぞ!?…」
「ッ!…ドンドンそれは如何言う事なんだ!?」
「ッ!……たぶんアダマンタイマイは卵を産卵する為に!…
前々から用意して居た自分だけの場所に向かって移動し
始めたんじゃないかと思う!…」
「ッ!…え?…じゃあ別に問題ないんじゃ?…」
さもハッと気が付いた様子で目を見開き!…次にはまさか!と…
その際何か予定が有ったのか二日早い!と言葉を続け!…モツもその言葉を
聞いて更にピクッと反応すると、ドンドンに言葉の意味について質問をする!…
するとドンドンは若干戸惑った様子で言葉を口に…何でもアダマンタイマイは
産卵に向かっているのでは無いのか?と…するとそのドンドンの言葉に
マサツグもピクッと反応して見せ!…ただ産卵なら別に問題が無いのでは?と
話して行くと、ドンドンが更にその引っ掛かって居る事を続けて話し出す!…
「……まぁそうなんだが…ただ、産卵予定の日まで二日位早いんだ…
それがただただ気になって……何も無ければ良いんだが…」
「……つまりは若干早産気味って事か……ッ!!」
__ドッドド、ドッドド、ドッドド、ドッドド!!…グラグラグラグラ!!!!…
「うわあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!…」
「きゃああああぁぁぁぁぁぁ!!!!…」
この時ドンドンは最初に言った言葉の意味を話し出す!…二日早い!と言うのは
まさにその事で早産である!と、そしてその早産と言うのがドンドンにとって
何か気になるらしく!…ドンドンは若干悩む様な表情を浮かべて腕を組み!…
その一方でマサツグも漸く言葉の意味を理解出来たのか、話しを続けて行こうと
言葉を口にした瞬間!…次にはまた大きい揺れが一同を襲う!…その際その揺れ
と言うのも更に激しいモノになると、洞窟が崩壊しそうにも思えてしまうのだが…
しかしそこはさすがノームとドワーフが作った洞窟なのか!…一切崩壊する事無く
健在して居り!…ただノーム達やアヤ達が揺れに対して戸惑う声を上げ続けて居る
と、マサツグも戸惑った様子で言葉を零す!…
「こんなに揺られたら立つ事すら出来ないな!!…」
「…ッ!!…ここはしゃがんで揺れが落ち着くのを待った方が良いな!?…
下手に動けばその分体力を消耗しそうだ!!…」
この時恐らくアダマンタイマイは世にも珍しく走っているのだろう!…
揺れの感覚がまさにそれで!…となると当然立って居るのも困難になっては
フラ付き出し!…体感的には大地震!…マサツグが立って居られない!と
言葉を口にすると、モツがしゃがむ様に!と声を掛ける!…その際無理して
立って居る事でTPを消耗する事を続けて話すと、それを聞き入れた面々は
しゃがみ出し!…そして全員がしゃがんだ所で揺れが落ち着くまで耐え忍び!…
アダマンタイマイが走り出してから数十分後!…徐々に徐々にと揺れが
落ち着きを見せ始めると、マサツグ達は途端に様子を!と動きを見せる!…
__グラグラグラグラ…
「…ッ!…落ち着き始めた?…」
「…一度外の様子を調べた方が良さそうだな……ドンドンの言うとおり!…
まだ産卵なら良いがこれがデグレアント兵の差し金だとすると面倒だ!…」
「…そうだな…よし!…
俺とモツとオリハで外の様子を見て来るから皆は中で待っていてくれ!!…
くれぐれも「いのちをだいじに」っで頼むぞ!!」
それこそドンドンの言う通り産卵ならばいいのだが…もしこれが罠だとすると!…
アダマンタイマイは魔法耐性が低いので操られているのでは!?と、あくまでも
可能性を鑑みて様子を見に!…マサツグ・モツ・オリハの三人で洞窟の外に出る
事を考えると、その他の者達に留守番を任せる!…その際某・ドラ〇エ用語を
口にしてから三人は洞窟の外へと向かい!…が、何かリーナが心配した様子で
待った!を掛け…
「ッ!?…ま、待って!!…それなら私も一緒に!!…」
「ッ!…いや、万が一の事を考えてリーナは中で待っていてくれ!…
バルディアナみたいに姿を隠して奇襲をされたら終わりだ!…」
「ッ!!…し、しかし!!…」
外に行こうとするマサツグに近付き!…自分もついて行く!と口にすると、
心配した表情を見せ!…が、もしもの事を考えるとマサツグ達としては
戦力は置いておきたく!…マサツグはバルディアナの事を含めて待ってて
くれ!と…なんとかリーナを言い聞かせようとするのだが、リーナは
それでも!と食い下がる!…その際目をウルウルとさせると女性の顔を!…
が、マサツグには通じない!とばかりに次には!…
__クルッ…ガシッ!!…ッ!?……
「頼む!!!」
「ッ!!……わ、分かった!…
しかし何かあったら大声で叫んでくれ!!…
直ぐに助けに向かう!!…」
「っ!…あぁ、それで頼む!!……じゃ、行くぞ!!」
マサツグはリーナの居る方へ振り返ると突如リーナの肩を掴み!…
そしてジッと真っ直ぐにリーナの目を見詰め!…となると突然の
マサツグの行動にリーナもビクッと戸惑って見せ!…
目を見詰められた事でおとなしくなる様な…乙女な反応を露わに
すると、次にはマサツグにお願いをされる!…この時そのお願いと
言うのもやはりお留守番と言う言葉で有り!…
リーナもそれを言われた事でピクッと反応をして行き!…
だがやはり惚れた弱みなのかリーナはモジモジとしながら
引き下がり!…頬を赤らめマサツグの言う事を聞いた様子を
露わに!…しかしやはり心配している様子でマサツグを気遣う
言葉を口にすると、マサツグも笑顔で返事をする!…
さてそうしてリーナも宥めた所で三人は外に!…その際モツと
オリハはニヤニヤ!と…
「…さすがはマサツグさん!…リーナの扱いを手慣れてらっしゃる!…」
「ッ!?……それって如何言う事だよ!…」
「…リーナさん…完全に乙女の顔してましたモンね?…
…こんな兄さんの何処が良いのやら?…」
「ッ!?…オリハテメ!!…」
他の面々には聞こえないであろう距離で二人は声を…モツはマサツグを茶化す様に
言葉を口に!…と言うのもリーナの扱いに慣れて居る!と!…何か含みがある様な
感じで話をすると、当然マサツグが引っ掛かりを覚える!…
そしてモツもツッコむようよう文句を言うと、オリハの方からも言葉が!…
しかしそれはモツにではなくマサツグに向けられたモノであって、リーナは
変わって居ると!…実の兄を捕まえて[こんな]と言葉を口にすると、更に
マサツグをムッとさせる!…そしてマサツグがオリハに対して文句を言おうと
すると、次には仲裁に入るよう振動が!…
__……ゴゴゴゴゴゴ……
「ッ!?……っと…
少しはマシになったとは言えまだ揺れてるな……二人共転けるなよ?…」
「…分かってるよ!……分かっては居るが…っと…
こうも足元を地味揺らされるとやっぱ歩き難いな!…
まるで走る電車の中を手すり無しで歩いている感覚だな…」
「…それと揺れがマシになったとは言え……っと…
こうもずっと地面が揺れていると酔いそうになりますね…
…三半規管が嫌でも鍛えられる……」
不意を突く様に若干強めの振動が!…揺れの大きさとしては震度2~3位
だろうか?…とにかく突如揺れた事で三人は戸惑い!…マサツグが二人に
対してツッコミを入れる様に注意をすると、モツは苦笑いをしながら
返事をする!…その際やはり慣れていない様子で揺れを電車に例えて話を
すると、オリハも少し慣れ難い!と…別に酔ったとかそう言う訳では無い
のだが、体幹が鍛えられる!と続けて口に…そして三人は必死に揺れと
戦い続け!…中腰になりながらも出口へ向かい歩き続けて居ると、ここで
ふと疑問が出て来始める!…
__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…
「……ッ!…それにしてもオリハ、何でお前は外に居たんだ?…
確かあの遺跡が完成した時ぼぉっとしてた筈なのに?…」
「ッ!…あっ…あぁ…その事については触れないで貰えると…
…強いて言うなら風に当たりたかったとでも…」
__ッ!……プフッ!…クックックックックッ!!…
「……ッ?……まぁ…分かった…」
この時出て来た疑問と言うのも別に深いモノでは無いのだが、いつの間に表に
出て居たのか?と言う事で…ふと思い立った様にモツが言葉を口にすると、
それを問われたオリハは何か気恥しそうな様子を見せ…深くは語れない!と
はぐらかし!…とにかく風に当たっていた!とモツに戸惑った様子で返事を
すると、それを聞いたモツは首を傾げる!…だがオリハの言う事は聞いた様で、
悩む様子を見せつつも分かったと返事…その一方でマサツグは何か弱みを
見つけた!とばかりに悪い笑みを!…だがここでは言わず一人何か気味の悪い
笑みを浮かべ続けて居ると、三人は洞窟の出入り口にまでやっと来る!…
__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ……ッ!…
「…漸く外の光が見え始めたな!……」
「最初この道通った時はそんなに時間は掛からなかったのに…
かなり時間を喰ったな…ただ揺れているだけでここまで進み難いとは!…」
「でもこれで漸く外ですよ?…
もしこれで外に出たらデグレアント兵達が構えていた!…
何て事になったら……」
「……最初に言った通りに警戒で!…
いつでも武器を抜ける様にな!…んじゃ……行くぞ?…」
__コクリッ!……
外に繋がる出入り口からは日の光が差し込み!…その事からもう既に
夜は明けている事が良く分かり!…何なら片道数分の道を三十分掛けて
移動して見せ!…ただ揺れているだけでこの時間の掛かり様!と…
戸惑った様子で言葉を漏らしつつ…改めて外に対して注意を向けると、
マサツグが更に注意をするよう声を掛ける!…それこそこれが罠だった
として敵と遭遇しても戦える様に!と…いつでも動ける様にマサツグが
言葉を!…するとその言葉にモツとオリハは黙って頷き武器に手を!…
そしてそのまま外に向かって歩き出し!…日の光に目を眩ませつつ
外の様子を確認すると、そこで普通の光景を目にする!…
「ッ~~~!!!……ッ!……出て来たけどそれらしい影は無し…か…」
「[感知]!!……ふぅ…そうっぽいな?…
辺りに敵兵の影は無し!……如何やら俺が心配し過ぎたみたいだ…」
「ッ!……なぁんだ…期待外れかぁ~…」
「おい自重しろ、オオバーカーサー!…」
洞窟の外は至って平和!…日が昇って行く光景を三人は目にし!…するとそんな
様子にマサツグもフッと戸惑った様子で言葉を漏らし…モツも一応とばかりに
[感知]を発動して辺りの様子を伺って行くが、やはり何も居ない事で安堵する…
その際思い過ごしだった事をモツがポロッと口にすると、既に武器を抜いていた
オリハがガックリ!と…まるで期待をして居た!とばかりに期待外れと言葉を
口にして行き!…そのオリハの言葉にマサツグもピクッと反応をして見せると、
次には大馬鹿とバーサーカーを掛け合わせた言葉で軽くオリハを叱咤する!…
さてそうしてマサツグとオリハが言い合って居ると、その間にもモツがアダマン
タイマイの様子に目を向け始め!…
__ズズ~ン!!……ズズ~ン!!………
「…ッ!…やっぱりアダマンタイマイは何処かに向かって歩いているみたいだな…」
「あぁ…でもアダマンタイマイは何所に向かって移動しているんだ?…
確かこの先は切り立った[霊峰の壁]と地面に巨大な穴が開いた場所しか無い筈…」
「…ん?…[霊峰の壁]?…」
やはりアダマンタイマイはオリハの言う通りに何かに導かれるよう何処かへと
移動をし続けており!…その動向にモツも気になった様子で視線を動かし!…
するとマサツグもそんなモツの様子に気が付いた具合で声を掛け!…何と無く
何処かへ向かって居る事を口にすると、モツも気になる!と言った様子で
返事をする!…その際既にマップは頭の中に入って居るのか?…モツはアダマン
タイマイが進んでいる先を[霊峰の壁]と…となるとその聞き慣れない単語が
出て来た事でマサツグは戸惑い!…尋ねる様にその[霊峰の壁]と言う言葉を
復唱すると、モツは[霊峰の壁]について説明をする!…
「霊峰の壁ってのは文字通りに霊峰の壁って意味だ!…
あまりにも絶壁で誰も登れそうに無い山肌で…それが壁みたく見えるから壁。
一応名所で別名が[オオカミの胸元」って言われているな!…」
「ふ~ん…じゃあそのオオカミの胸元って言うのは?」
「その質問に答えるにはまずこの島の外観の説明からしないとな…
ヤブもこの大陸へは飛行船で来たんだろ?」
「え?…あぁ、そうだが?」
モツは[霊峰の壁]をまんま山の壁と言うと簡単に説明!…そしてその壁が名所で
ある事も話し!…その際更に気になるワードとして[オオカミの胸元」と!…
やはり聞き慣れないワードが出て来た事でまたもやマサツグが戸惑った表情を
浮かべて見せると、更に続けて質問をする!…勿論質問するのは[オオカミの胸元」
について、するとモツもそれに答えるには!とある事をと…と言うのも外観に
秘密が有るらしく!…徐に飛行船でこの大陸に渡って来た事を確認し出すと、
マサツグはやはり戸惑った様子で返事をする!…するとモツはそれを聞いて
それが鍵!と、更にある事を口に!…
「じゃあ、この大陸に霊峰がある事は知ってるんだな?…」
__ズズ~ン!!……ズズ~ン!!……
「ッ!…っと!…ふぅ……実はな?…この大陸には…
いや、この世界では一番大きな狼が見られるんだ!…」
「ッ!?…え?…ど、如何言う事なんだ?」
モツが説明をしようとすると突如揺れが!…が、そんな揺れも何とか踏ん張って
事無きを得ると、更に話を続け…何でもモツが言うにはこの大陸…いや世界には
世界最大の狼が居るらしく、この大陸で見られると!…と、いきなりそんな話を
し始めたモノだからマサツグは続けて更に戸惑い!…当然の様に如何言う事?と
意味について問い出すと、モツは続けてある話を話し出す!…
「まぁまぁ、話は最後まで…
で、その世界で一番大きな狼ってのがこの霊峰の事なんだ。」
「……え?」
「この大陸は如何にも!…霊峰より高い所から全体を良く見てみると、
如何にも狼が横たわって居る様に見えるらしいんだ!…
具体的にはまるで狼がその場で丸くなりつつ上半身だけを起こして居て!…
更に空へ向かって吠えている様に見えるらしい!…
だからそれに連なる山はそれぞれ狼の体・尻尾・後ろ足に見えるらしくて!…
このアダマン高原から見える平行して連なる山は前足!…
そして霊峰自身が狼の首と頭って感じに見えるらしい!…」
「ッ!!!…」
モツが話し出した話と言うのも先程の続きで、[霊峰の壁]・[オオカミの胸元」に
関係がある!と…と言うのもその話の中でちょくちょく出て来る霊峰に秘密が
有るらしく、モツはこの霊峰を狼と!…この世界の中で見られる一番大きな狼が
霊峰である事を口にすると、マサツグをへ?っとばかりに驚かせる!…そして
マサツグもその話を聞いてただ如何言う事?と言った具合に固まって居ると、
更にモツの説明は続き!…何でもそれぞれ山の成り方がその狼の部位に
なっているらしく、各部位を説明!…その際モツは心成しか嬉々とした様子で
話しており!…マサツグもそんなモツの様子を見て若干戸惑った様子を見えて
居ると、更にモツの説明を続きに続く!…
「…因みにこの話を聞いた他のプレイヤー達は本当かどうかを確かめるべく、
色んな方法で霊峰より高い場所へと挑んだらしい!…
…と言ってもモンスターの力に頼る他なかった訳なんだが…
とにかくペットの怪鳥やドラゴンに乗って上空に!…
で、このゲームの高度制限まで飛んで確認出来た者のがたったの五人!…
そしてその五人が言った答えは五人ともその狼が見えた!って話らしい!…
何でももう綺麗に見えたらしくてその姿を見たら証拠の写真を取るのも
忘れる位に感動したらしい!!…」
「ッ!?…ほ、ほう…」
更に語られたのはどうやってそれを確認したのかと言う事らしく!…
調査に挑んだ者達の話で!…方法としてはやはり空を飛べるモンスター達の
手を借りた様で、確認出来たのは五人だけ!…そしてその五人共見えたと
証言を口にすると感動した!と、後に語って居たらしいのだが証拠が無い様で…
と、とにかくそう目をキラキラとさせながら珍しく興奮するモツにマサツグは
戸惑い!…その返事も何か如何した!?と言わんばかりの戸惑い様が見て
取れるのだが、それでもモツは止まらない!…
「ただその五人はそのオオカミの姿を見た後…
何故か引退を宣言してこのゲームから姿を消したらしい…
すると他のプレイヤー達の間では嘘を隠す為とか運営に消されたとか
色んな事が言われてるらしいけど、ただ一つだけ…
この話には確かの事が一つだけある!…」
「……それは?…」
モツは続け様にその後の彼らの動向について語り出す!…が、その彼らはそれ以降
引退をした様でもうこのゲームには居ない!と…その際色々と下世話も飛んで居た
様子でモツは語り!…しかしそんな中でもやはり気になる事が有るらしく、それを
臭わせる様に言葉を!…となるとマサツグもそれを聞いて思わず返事してしまい!…
一体如何言う事?と言った具合に声を掛けると、更にモツは話しを続ける!…
「それは…まずこの話が出て来たのはこのゲームの運営チームが言った
何気ない一言から分かった事なんだ…
…あぁ、一言って言ってもドウイッターで呟いた程度の一言なんだが…
そこには…[このゲームには隠れた光景が隠れてその光景には
それぞれ何かしらのモチーフがある。]…って、書いてあったらしい!…」
この時次に話し出したのはある種都市伝説めいた話であり、この霊峰の他にもまだ
色々と隠れて居るモノが有る事を口に!…と言うのもその証拠にと、とある運営
チームの呟きを持ち出し!…その意味深な呟きからまだ他にも隠されて居るモノが
有る事を再度話すと、更にモツのテンションは上がって行く!…因みにこの時
オリハはそんなモツ達の様子に混ざりはせず!…ただアダマンタイマイの動向に
目を向け!…その場に座り込むとジッとイベントを待つ様な!…何か退屈そうな
様子を見せると、我関せずを貫いて居た!…で、話は戻って肝心のモツはと言うと…
「…っで、この呟きを見たの他のプレイヤーがある推理をし始めたんだ!!…
まずこの霊峰の名前は[霊峰ウルフハウリング]!…
この名前が付いているって事はまず狼が関係している!!…
そしてこの霊峰に住むレイドBOSSも狼!!……とことん狼づくしなんだ!!!」
「ッ!?…お、おう…」
「そしてこの消えた五人の証言!!
ここまで揃うとそうとしか考えられないだろ!!!」
「ッ!?!?…お…お…おう…」
親友のマサツグですら知らなかった一面?…のモツの様子は最高潮!…
如何やらミステリーを追うのが好きな様で…となるとそんなモツの様子に
マサツグは終始戸惑いっぱなしで!…ただただモツの言う言葉に対して
[お、おう]とだけしか言えなくなると、ずっとモツに圧倒され続けて
困惑して居た!…いつもなら冷静沈着なのだがこの時ばかりは立場が逆転?…
押されに押されてマサツグも後退り!…が、そんな話も長くは続かず!…
オリハが徐に何かに気が付いた様子で反応すると、マサツグとモツに
声を掛ける!…
「…ッ!…そのオオカミの胸元に辿り着いたみたいですよ~…
んで、アダマンタイマイの様子もおかしいで~す…」
「「ッ!……え?…」」×2
__ズズ~ン!!……ズズ~ン!!……
オリハは先程から話していた場所に辿り着いたと声を掛けると、更には
アダマンタイマイの様子が可笑しい!と!…が、オリハ自身特に慌てる様な
様子は全く無く…妙に落ち着いて居る!…いやテンションが低い様な反応を
見せて行くと、オリハの言葉にマサツグとモツが反応する!…
それこそ本当に着いたの?とばかりに前を見ると、そこには見事なまでに
反り返った絶壁が!…しかしアダマンタイマイは全く止まる気配を見せずに
前進し続け!…その際さも索敵する様に!…忙しなく首を左右に振って
見せて居ると、当然そんな様子にマサツグ達は何事!?と…
__ゴゴゴゴゴゴゴ……ゴゴゴゴゴゴゴ……
「ッ!?…な、何だ急に?…」
「何かを探している?…
…まぁ、確かにドンドンが言っていた事が本当だとするなら…
単純に卵を安全に産む為の巣穴探しだろうが……
アダマンタイマイに天敵なんているのか?…」
「…まぁ、この大きさだとまず…
余程のモンスターで無い限り襲おうと思わないと思いますけどね?…
…何か天敵が居るのでしょうか?……この亀に?…」
これは一体?とマサツグが話す一方でモツは仮説!…と言うよりもドンドンの
話を思い出した様子で!…単純に卵を産むなら安全に!と…巣穴を探している
のでは?話す一方でふと疑問を持ち出すと、続けてその疑問を口にする!…
何でもアダマンタイマイに天敵は居るのか?と、するとオリハもその疑問を
持った様子で言葉を…やはりこのデカさの亀を襲う!…或いは卵を狙うモノが
居るのか?と疑問を持つと、徐々にアダマンタイマイは有る場所に向かって前進!…
徐々に産卵場所と思わしき所へとやって来る!…
__ズズ~ン!!……ズズ~ン!!……
「ッ!…おいアレ!!…あれがさっき言っていた穴じゃないか?…
かなりデカイ上に底も深そうだし…何ならそれっぽい卵の殻?…
みたいなのも!…」
「……多分そうだろうな…何かモンスターの巣穴って訳でも無さそうだし…
かと言って何かあったとか、誰かが人為的に掘ったとかそう言う訳でも無さそうだ…
…何なら真っ直ぐその穴に向かって進んで行ってるし!…」
マサツグ達の目の前には途轍もない穴が!…軽く見ただけでもそれは
まるで隕石でも落ちて来たかの様なクレーター状になっており!…
規模にして丁度アダマンタイマイの体がすっぽりと入りそうな!…
とにかく途轍もなくデカい穴が地面に開いているのを目にすると、
それは雪を被っては更に異様さを物語っていた!…しかしアダマンタイマイは
その穴に向かってやはり前進をし続けており!…この間もやはり首を左右に
振っては索敵を欠かさず!…するとその穴の中心ではマサツグがふとある物を
見つけた様子で指を差し!…モツもここが件の場所!と言った具合に言葉を
零して確信をすると、三人は漸くアダマンタイマイの奇行の原因を突き止める
のであった!…
さてその一方でドレッグのアトリエではと言うと、日を跨いでしまった事で有る
異変が…
__……コックリ…コックリ……ッ!!…フルフルフルフル!!…
「……シロちゃん…少し寝たら?…さっきから凄い眠そうなんだけど?…」
「んん~!!…いやなのれす!…ごひゅひんひゃまを…
…ふあ…ああぁ~~……んにゃんにゃ…まってるのれす…」
「呂律も回ってないみたいだけど?…
それにあの子達が早々やられる事なんて無いと思うけど?…
…ほら…パパさん達も寝てるし…」
__ンゴオォ~~!…フシュ~~…ンゴオォ~~!…フシュ~~…
此方でも完徹をしていたのかシロが舟を漕いでおり…くまさんもシロを
抱えて徹夜!…この時くまさんは慣れている様子でシロに無理をしない様に!と
声を掛け…一度寝る様にシロを気遣い勧めるのだが、シロは頑なに嫌がると
首を左右に振って見せる!…それはまるでマサツグが帰って来るまで
起きて居る!と言って居る様であり、呂律が回らなくとも起きて居る!と!…
するとそんなシロの様子にくまさんも当然心配をするモノであり!…
その際マサツグ達の心配はいらない事を口にすると、椅子に座って寝て居る
マサキ達を指差して見せる!…と言うのもアレは信頼して居るからこそ
眠れるのだ!と…いびきを掻いて居る二人を出しに使い!…しかしシロは
それでも頑なに寝ようとせず!…やはり眠いのか舟を漕ぎながらマサツグの
帰りを待ち続けると、くまさんのお腹にしがみ付くのであった!…
因みにフィロは……
{……チッ!…何かがずっとこっちを見て居るな?…鬱陶しい!!…
…いっそ燃やして灰に!……っと、待て待て!!…
それをしている隙にマサツグ達が帰って来たら!…ッ~~!!!…
あぁ~~んもう!!!…マサツグよ!!…早く帰って来るのじゃ!!!}
外に何かが居るのを察知するとイライラ!…いっその事駆除しようか?とも
考えるのだが…マサツグのお嫁さんとしてお出迎えが出来なくては!と考えると
迂闊に動けず!…そのイライラを押さえながらただマサツグの帰りを首を
長くして待って居ると、心の中で文句を!…早く帰って来る様にと願うので
あった!…
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