430 / 743
-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-
-第五章三十五節 騒動の原因とヴェルの教えと窮地から窮地!…-
しおりを挟む__きゃあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!…
「逃げろ!…逃げろぉぉぉぉぉ!!!」
「ッ!?…一体何だってんだ!?…」
幾らモンスターが湧くのが日常とは言えさすがに爆発?…いや衝撃音が響くと
危機感を覚える!…そしてその衝撃音を聞いた人だかりも不味いと感じ!…
一目散に逃げるよう慌て出すと、辺り一帯に悲鳴も響く!…ある者はまるで
襲われたかの様に悲鳴を!…またある者は周りに逃げろ!と訴え…気が付けば
マサツグの受け答えをして居たドワーフも居らず、マサツグも戸惑った様子で
脚を止めて困惑をして居ると、そこへオリハ達も合流する!…そして!…
「兄さん何事!?……って、アレ!!」
__シュウウゥゥ~~!!……ズシィィィンン!!…ズシィィィンン!!…
「ッ!?…な!…何よこれ!!…
こんな動く岩なんて見た事ないわよ!…」
オリハが事情を尋ねる様にマサツグへ言葉を!…しかし次には直ぐに理解した
様子で別の言葉も!…その際マサツグが居る場所より奥の方を指差し!…何か
ヤバい物を見つけた様に焦った表情を浮かべて居ると、そのオリハの指差す
モノが近付いて来て居るのか!…重く地面に響く音を響かせ歩き!…更に何か
噴き出す嫌な音までもが聞こえて来ると、アヤが慌てた様子で言葉を!…
さすがに見た事が無いのか、これは生き物!?…と言った風に言葉を口にして
見せて居ると、その一方でマサツグが構え出す!…
__チャキッ!!…スラァ…フォン!!…
「…ストーンゴーレム!!…呪術で動く岩の化物だ!!!…
こいつを倒す方法はコアを破壊すれば良い!!」
「ッ!?…ゴ、ゴーレムゥ!?…いやゴーレムって…アレよねぇ!?…
人為的に生み出すか…精霊が作り出すかの!…って事は何処かに精霊が!?…」
相手が何であろうとマサツグが持っている武器は一種類だけ!…刀を抜き!…
その際初めて見た様な反応を見せるアヤにも説明を口に!…倒し方についても
コアを狙え!と…珍しくマサツグがアヤに物を教えている姿を見せて居ると、
リーナもそれを聞いて抜剣する!…そして直ぐに攻撃へ転じれるよう剣を
構えて行くと、その腕に力を!…そのままマサツグ達はそのゴーレムとの
戦闘に!…とは行かず!…前方でゴーレムにやられたであろうドワーフ達の姿…
恐らくは話に聞いた自警団の者達が倒れているのをマサツグが見つけて行くと、
アヤに返事をしつつオリハにも指示を飛ばして行く!…
「それは分からんがとにかく!……ッ!!…オリハ!!…
お前は先にあのドワーフの救助に当たってくれ!!…
俺とアヤとリーナでこのデカ物を相手にする!!!」
「ッ!?…本気で言ってる!?…そいつガチガチに岩で出来てるけど!?…
兄さんソイツ刀で斬れるの!?…本当に大丈夫!?…
…と言っても放って置く訳には行かないし!!…ッ~~~!!…
…リーナさんはレイピア!…アヤさんは精霊魔法が使えるけど相手にするには!…」
オリハに人命救助を任せるとゴーレムと睨み合い!…自分達はゴーレムを相手に
する!と…となるとその言葉にオリハも戸惑った様子で途端にオロオロ!…
今自分の持っている武器の相性が悪いと言う事に気が付いて居るのか!?と…
ツッコミを入れつつ倒れている人もチラッと確認をして行くと、その場で判断に
困ったようマゴマゴとする!…と言うのもマサツグに今ここで倒れられると
面倒で、かと言って転ている人を放って置く訳にも行かず!…せめてもと思い
状況を確認!…ゴーレムを相手にする上で何か得策は!!…と考えるのだが、
マサツグがそれを良しとしない様子でオリハを急かす!…
「良いから行け!!!…
あのままだと戦闘に巻き込んじまうかもしれん!!…
被害を最小限に抑える為だ!!…急げ!!!」
__ッ!!……チラッ?……ッ!…コクリッ!…
「ッ!……ハァ…ったく、無理しないでよ!?…
この後まだアダマンタイトを掘りに行くんだから!…」
倒れて居る者達を最優先に!…マサツグは急げ!と文句を…その際まだ息が
有ったとして巻き込むのは危険!と…オリハに被害を押さえる様に言葉を
続けて見せると、オリハもそんな様子にビクッとする!…その際この時の
マサツグの様子と言うのは本気で有り、先程まで喧嘩をして居た時の様な
様子は全く無く!…となるとオリハとしても動かざるを得なくなってしまい!…
チラッと思わずリーナの方に視線を向けると、リーナも気が付いた様子で
反応する!…するとリーナはオリハの視線に対してコクッと頷き、オリハも
気が付いた様子で目をハッと見開き!…次には割り切った様子で溜息一つ!…
マサツグに倒れるな!と文句の言葉を残して行くと、オリハはその自警団の
救出に当たって行く!…
__ババッ!!…シュン!!…シュン!!…
「ッ!…当たり前だ!!…」
__チャキッ!!…カッ!…ギリィ!!…
「いつでも良いわよ!!…遠慮なく突っ込んじゃって行きなさい!」
オリハは一人飛び出して行くとゴーレムの足元を潜り抜け!…一気にその倒れて
いる自警団の元へ!…その際マサツグもオリハの文句に対して返事をして行き!…
如何やって倒すか?で一旦悩む様な素振りを見せて行くと、その背後ではアヤと
リーナも動きを見せる!…この時リーナはスッと剣を突きの構えに持って行き!…
アヤは弓に矢を番えてゴーレムを狙い!…この時マサツグに突っ込んでも
大丈夫!と…援護の準備は出来て居る事を口にすると、次にはマサツグではなく
リーナが動く!…
__グッ!!…ダンッ!!…ッ!?…
「エルレイド!!…」
{ッ!!…初っ端ぶっ放す気か!?…ってまぁコイツを倒すんならそれが一番か…
だが問題はその後だ!…コアが幾つ在るかにもよるが…何発これをぶっ放せる…}
まるでアヤの言葉を信用した様にリーナは地面を蹴って見せ!…するとマサツグも
その様子に気が付いた具合に驚きを露わに!…だがそんなマサツグの事など御構い
無しに!…リーナはいつもの様にあの突き技を繰り出すよう肘を引いて発射体勢に
入って行くと、ゴーレムの頭に狙いを定める!…となるとマサツグもそんな様子に
直ぐに納得!…最善の策と考える一方でしかし不安を覚え!…と言うのもリーナの
あの突き技はまだ未知数な所が有る訳で、一体何発まで打てるのか?…場合に
よっては限界が来る方が早いのでは?と考えて居ると、そんなマサツグの不安を
リーナは見事に吹き飛ばして見せる!…
「ドゥ・フルーレ!!!」
__ボボッ!!…ドドウゥ!!!…
「ッ!?…うえええぇぇぇ!!!…」
__コオオォォ!…バゴオォォォォォォンンン!!!………。
リーナがやって見せたのは二段突き!…あの威力を瞬時に二発作り出した様子で!…
その際その二撃はそれぞれ頭と胸に一発づつ直撃!…見事に外部装甲である岩を
砕き!…中からコアらしい物を露出させて見せると、その様子にマサツグが思わず
固まってしまう!…と言うのもあの凶悪な突きを二発繰り出せる様になった事に
驚きを隠せず!…何ならコアも早々に見つけた!と…思わず目が点になっては放心
状態…その一方でリーナが不服そうに表情を歪ませ文句を言うと、止めをマサツグに
託そうとする!…
「…チッ!…さすがにコアごと貫く事は出来ないか!…
マサツグ!…すまないが止めを!!…」
「………。」
「…ッ!?…な、何をしているマサツグ!?…早く止めを!!」
まだ安定しない!とばかりに言葉を!…そしてマサツグに止めを任せようとする
のだが!…この時マサツグはまだ放心したまま固まっており!…口をぽか~んと
開けてただ刀を握り締めて戸惑って居ると、そんな様子にリーナも戸惑う!…
何もそんな困惑される様な事等して居ない!と…慌てた具合にマサツグへ声を
掛けるのだが!…その間にもゴーレムは攻撃態勢に入り出し!…リーナの突きを
受けても尚怯む様子を見せないで居ると、痺れを切らしたアヤが動く!…
__バシュバシュ!!…パキ、パキィィィィィンンン!!!…ッ!?…
「……ふぅ…ッ!!…何やってるのよマサツグ!!…
まさかゴーレムにビビッた訳!?…急に固まっちゃって!!…」
「ッ!!……い、いや…どちらかと言うと…リーナの方?…
てか何だよアレ!?…あんな器用な事お前が出来る筈が無かったのに!!…」
マサツグとリーナの様子を見かねてかアヤが矢を速射!…それぞれコア二つを
貫き!…するとゴーレムはその機能を停止!…コアから徐々に徐々にと怪しい
光が失われて行くと、アヤもふと一息吐く…そして次には固まって居る
マサツグに対して文句の言葉を口にすると、何をビビって居るの!?と言うのだが…
マサツグはその言葉でハッと我に返るなり言い訳を!…リーナが予想以上に
成長をして居る事に驚きを隠せない!と口にすると、次には褒めて居るのか
貶して居るのか?…微妙な言葉でリーナに声を掛けて行く!…となるとそんな
マサツグの言葉に対してリーナもピクッ!と…次にはショックを受けた様な
カチンと来た様な!…
「ッ!?…し、失礼な事を言うな!!…
私とてマサツグと再会するまでの間!…
師匠とお母様にミッチリ鍛えて貰って居たのだぞ!?…
…確かに二撃放つのに苦労はしたが…
それでもお前に負けじと頑張って来たのだぞ!?」
「ッ!?…わ、分かった!!…そうだな!!…
リーナだって強くなろうとするもんな?…俺が悪かった!…」
とにかくマサツグの言葉に対して文句を口に!…自分でも努力をして居た事を
口にすると、リーナはマサツグに詰め寄り抗議をする!…するとマサツグも
そんなリーナに対してドウドウと、両手を前に出して落ち着く様に声を掛け!…
となるとこれにてゴーレムの騒動も一件落着!…無事戦闘も終わったと思われる
そんな中!…オリハがその自警団のドワーフをせっせこせっせこと救助をして
居ると、ふとある気になる事を!…
「……よし!…とにかくこれで安全圏!!…
ってか向こうはもう終わったかな?…異様に静かだし…
…とにかくこっちも…」
「ッ!…ま、まってくれぇ!…」
「ッ!…え?…」
「…まだ終わってねぇ!……アレはそん所そこ等のゴーレムと違う!…
アイツは…アイツはぁ!……ッ~~~……」
__……ッ?…スッ…ッ~~~~……ッ!?…
とにかくその倒れて居たドワーフ達を被害の及ばないであろう場所に!…この時
異様なまでに静かな事を気にするのだが、まぁそれも戦闘が終わったのだろうと
気にせず…そして全員を避難させた所でオリハは戻ろうと、しかしその助けた内の
一人がオリハを呼び止め!…何か焦りを覚えた様子である事を伝えようと腕を
必死に伸ばすと、オリハも呼ばれた事でハッと気付く!…そしてそのドワーフに
対してオリハが駆け寄って行くと、ドワーフはまだ終わって居ない!と…何か
知っている様子で意味深な事を!…しかし徐々に徐々にとその声のトーンは落ちて
行き!…となるとオリハは如何言う事?と気になり…そのドワーフの口元に自身の
耳を近付けて行くと、次には恐ろしい話を耳にする!…
さてその一方そんなオリハの話など知らない三人はと言うと、更にある異変に
見舞われようと!…と言うのも倒したと思われたゴーレムに動きが!…徐々に
コアに光が戻り!…何か点滅する様な不気味な光を目にすると、三人は慌て様を
見せて居た!…
__ゴゴゴ…ゴゴゴゴゴ!…
「……ッ!?…おい嘘だろ!?…まだ動くのか!?」
「ッ!?…そんな!!…ちゃんとコアを狙った筈!!…」
「ッ!!…コアを破壊し切れていないと言う事か!!…
…クッ!!…道連れにする気か!!…」
ゴーレムは最後の力を振り絞る様に体を動かし!…徐々に徐々にとマサツグ達に
近付き!…となると遅れてマサツグが気が付いた様子で驚きを露わに!…アヤも
それに反応して信じられない!と言った具合に言葉を口に!…とにかく慌てに
慌て!…如何したら良い!?とばかりに悩んで居ると、リーナもその動きを見て
何かに気が付いたのか!…不味い!と言って苦虫を噛む様な表情を浮かべる!…
と言うのもそのゴーレムはマサツグ達を押し潰そうとして居るのか?…両手らしき
部分を広げて見せると、倒れて来ようと歩いて来ており!…
__ズシィィィンン!!…ズシィィィンン!!…
「…クッ!!…今から攻撃するか!?…だがルーティーンが!!…」
「今から逃げるにしてもどっちに!?…前はゴーレム!…後ろは町!…
逃げ場が!!…って、来たぁ!!…」
__ガツンッ!!…ゴオオオオォォォ!!!…
迎撃をするにも時間が足りず!…リーナは更に慌て!…アヤも逃げ場がない事で
慌てに慌て!…もはやパニックになって居るのかただアワアワとして見せて居る
と、遂には射程圏内に三人を入れたのかゴーレムは倒れる体勢に入って来る!…
もはや自身の命?…を犠牲に!…とにかく倒す事しか考えていない挙動を見せる
と、次には躓く様にして倒れ!…となるとそんな様子を目の前に!…アヤと
リーナがそれぞれ身を守る様にその場で縮こまるよう身を丸めて見せて居ると、
マサツグだけは奇策に出る!…
「ッ!!…刹那!!…」
__ヴウン!!……ババッ!!…チャキンッ!!…スウゥゥ…
「……まだ行ける!!…画竜点睛!!!」
マサツグは倒れて来るゴーレムを目の前に、徐に刹那を発動!…そして超反応状態
に入ると抜刀の構えを!…態々抜いた刀を一度戻し、!…腰を落として倒れて来る
ゴーレムを見据えて行くと、その体に狙いを定める!…まぁ狙いを定めると言っても
相手デカ物のため外す訳も無いのだが!…どちらかと言うと更に集中する様な!…
そして自身の間合いを読み切り!…集中力を極限にまで高めて見せると、次には
ゴーレムに向かって技を放つ!…それこそその場で抜刀をして見せると、無数に
斬撃を!…相手が岩の塊だろうと関係無いとばかりに乱舞すると、一人でその巨体を
支えて見せる!…
__チャキッ!!…スラアァ!!……ズガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!…
「ッ!!……ッ?…ア、アレ?…え?…何で?……ッ!?…」
「バ、馬鹿な!!…無茶だマサツグ!!!…」
「無茶でも何でもやらにゃならんだろうが!!!…
うおおおおおおおおおお!!!」
当然そのマサツグの振る刀とゴーレムの体からはトンデモナイ音が!…となると
アヤとリーナもその音に吃驚してビクッと反応をして見せ!…次には恐る恐る
目を開けて状況を確認!…するとそこでマサツグがゴーレムを支えている!…
必死に刀を振り回している様子を目にして行くと、更に目を見開き驚いて見せる!…
その際リーナが慌てた様子で無茶だ!とマサツグに言うのだが、マサツグは
やるしか無い!とそれでも続け…必死にゴーレムの体を斬り刻み続け!…何か
ゴーレムの体から湯気の様なモノが出て居る事にも気が付くのだが、マサツグは
それでも刀を振るのを止めようとしない!…そしてこの時何を思ったのか!…
ふとある事を思い出し始めると、マサツグはその時の事で更にある事を思い出そう
とする!…
__ズガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!……ッ!!…
〈……お主…岩を斬った事は有るか?…〉
〈ッ!……岩を?…〉
〈そうじゃ!…で、如何なんじゃ?〉
この時マサツグが思い出して居たのはヴェルとの修行時の記憶で有り、ヴェルは
徐にマサツグへ質問を…と言うのも岩を斬った事が有るか?と藪から棒に尋ねて
見せ、マサツグもそう尋ねられた事で不思議そうに…若干戸惑いを覚えながらも
ヴェルに再度確認の言葉を口にすると、ヴェルも頷き肯定をする!…そして再度
マサツグに斬った事が有るかについて質問をすると、マサツグは思い出す様に
返事を…
〈…うぅ~ん…まぁ一回か二回かな?…でもどれも偶然の出来事で…
自分から面と向かって斬ろうとした訳じゃあ無いかな?…〉
〈ッ!…うんうん!…いや十分じゃ!…
してその時どの様な感触を得た?…或いは感覚は?…〉
〈ッ!?…えぇ!?…か、感触ぅ!?……って言われても…
気分は伝説の剣を抜く様な感じだったとしか…
斬る時なんていちいち意識して無いし…〉
〈……んん…まぁそうじゃろうな?…
敵を相手にして居るとなればそんな所じゃろうて…〉
戸惑いながらも体験した事を話して行き、ヴェルもそれを聞いて頷くと更に
質問!…と言うのもその斬った時の感触などについて詳しくと話し!…
その話をされてマサツグも更に戸惑った様な反応を見せると、更に話しを
続けて行く!…その際マサツグは抜く際の事は覚えて居ると話すのだが、
斬った瞬間の事は覚えていない!と…するとそのマサツグの言葉にヴェルも
納得した様子で言葉を!…その状況を想像するよう言葉を続け!…何か
意味深な様子を見せて行くと、マサツグもさすがに何?と尋ねる!…
〈…で、その事がどうかしたの?…何かやっちゃいけないとか?…〉
〈ッ!…あぁそんな難しい事じゃあないんじゃ!…
ただ少し試してやろうと思ってな?…〉
〈ッ!……え?…〉
__…今現在…
{…思い出せ!!…
あの時ジッチャンから教えて貰った[正しい岩の斬り方]!!!…}
それこそ何かその感覚を覚えている!…と言うよりも岩を斬る事に問題が
有るのか?と、ヴェルに質問をするのだが…ヴェルはその質問に対して
首を左右に!…とにかく違う事を口にすると、次には試すと口にする!…
となると当然そんなヴェルの言葉にマサツグも戸惑い!…ってここで記憶は
一旦終わり!…現実に返って来た所でマサツグがそれを実践する様に
目を凝らし始めると、あるモノを探す!…そしてそのあるモノと言うのも
目に見えない!…マサツグの視界だけにポツ…ポツ…と映り出すと、更に
回想も頭の中で!…
__……フッ…フッ……フフフフフフッ!…
〈…良いか?…如何なるモノであれ必ずしもと言って良い程弱点がある!…
それは自然界においても!…先程言った岩をもそれは例に漏れぬ!…
では如何やってその弱点を見つけるのか?…と言った所なんじゃが…
何とも説明が難しくてのぉ?…強いて言うならばそれは線で!…
その斬ろうとして居るモノに対してふと出て来ると言った所じゃろうか?…
…よぉく目を凝らし物体に集中!…すると切れる線と言うのが分かって!…
後はその線に沿って真っ直ぐに刃を降ろす!…
恐らくは練度を重ねる事によって自ずと分かる様になるのじゃろうが?…
まぁそこはお主次第と言う事じゃな?…精進あるのみじゃ!!…〉
〈…えぇ……〉
「ッ!!…線って!!…これの事かあぁぁぁぁ!!!」
マサツグの頭の中では最後のレクチャー!…そのモノの弱点を見つけて斬ると言う
モノが再生され!…とは言ったもののヴェル自身も詳しくは分かって居ない様で!…
多分熟練度を上げれば見える様になるんじゃないのかなぁ~?みたいに軽い説明を
されると、当然マサツグも戸惑って見せる!…そしてそれが終わった所で今現在!…
マサツグの目の前にはその無数の線が入ったゴーレムの体が映っており!…
マサツグとしてもこれを本能的に察知して行き、次にはその線に向かって刀を!…
まるでバターを斬るが如く滑らせて行き!…徐々に徐々にとそのゴーレムの体に
異変をもたらして行って見せると、リーナはその様子に無理だと叫ぶ!…
「この馬鹿者!!…幾らお前でもさすがに!!…」
「ッ!!…ってか、お前らこそ俺が受け止めてる間に何で逃げない!!…
俺を置いて逃げてオリハに助けを求める事の出来たろうがよ!!…
…てかぁ!!…」
それこそ無茶はするな!と口にするのだが、マサツグとしては無理をせざるを
得ない状況で!…何ならまだ逃げて居ない事に文句を言い!…出来たであろう
選択について話して行くと、リーナはその話にハッとする!…と言うのもその
考えが無かった様子で言われて初めて気が付いた様な反応を!…だがそんな事を
言っている間にもマサツグは斬撃を繰り出し続け!…遂には最後の一撃と
ばかりに一度納刀!…ゴーレムの体に向かい横一閃の斬撃を大きく繰り出して
行って見せると、次にはそのリーナ達の目の前で不可思議な光景を作って見せる!…
__フゥオン!!!……ビタッ!!……ッ!?…ッ!?!?…
「残念ながら!…もう斬っちまったよ!!…
うおらあああああああ!!!」
マサツグが最後の一撃を放つとゴーレムの体は宙に止まり、それ以降降って来る
様子を見せず!…その光景は宛ら時が止まったかの様な光景であり!…アヤと
リーナもそんな状況に戸惑いを隠せない様子で固まってしまうと、次には辺りを
見回し始める!…しかし何処を見てもそんなゴーレムの巨体を受け止めて居る
物など何処にもなく…マサツグだけが何かを知っている様子でふとある事を口に
すると、次にはゴーレムに向かって蹴りを繰り出す!…すると次の瞬間!…
__ドゴォ!!…ぼごぉ!!…フッ…ドガッシャアアァァァァン!!…
「ッ!?…ッ!?!?…」
__ガラガラガラガラ!!……キンッ…
マサツグが蹴りを加えたのはゴーレムの胸部!…するとその部分だけがぼご!!っ
と音を立てると、次には減り込む様にして貫通し!…その刳り貫く様にして
蹴られた胸部はそのまま地面に…大穴の開いたゴーレムはそのまま地面に倒れ!…
アヤとリーナもその大穴のお陰で助かり!…とにかく一体全体何が起きて居るのか
分かって居ない様子でただただキョトンとして見せて居ると、次にはゴーレムが
崩壊する!…それはまるでただの瓦礫になるようガラガラ!と…音を立てて崩れる
と無数の岩が地面に転がり!…その一方でマサツグは静かに刀を納刀!…そして
終わった!とばかりにフッと一息吐いて見せると、二人に声を掛けようとする
のだが…
「……ふぅ!…ジッチャンの話聞いといて良かったぁ~!!…
ッ!…あ、そうだ…そっちは大丈…」
__ババッ!!…ガッシ!!…ズアァァ!!!…
「マサツグよ!!!」
「ぶおぅ!?…って、き…急になんだ!?…」
マサツグがアヤとリーナに声を掛けようとした瞬間、リーナは突如として
マサツグに駆け寄り!…そして次にはマサツグの両手を握った所で詰め寄る
様に!…目をキラキラとさせながらマサツグの事を大声で呼んで見せると、
勿論マサツグを驚かせる!…となるとマサツグもそんなリーナの様子に
如何した!?と…慌てた様子で声を掛けて行くのだが!…リーナはただ興奮
した様子で鼻息荒く!…マサツグに詰め寄りある事について尋ね始めると、
更にマサツグを戸惑わせる!…
「い!…今の技は何だ!?
あの巨体を浮かすだけでなく切り刻むとは!?…」
「ッ!?…い、いやぁ…
前にも似た様な奴をこんな感じで斬った事があるだけで…
別に凄いとかは…」
__ガッシ!!…ッ!?…ギュウウウウゥゥゥ!!!…ッ~~~!!!…
「やはりお前は凄い!!!…さすが私の見込んだ男だ!!!…」
リーナが聞いたと言うのも先程の技!…と言ってもどちらの話だろうか?…
とにかく興奮した様子でマサツグに詰め寄り!…今のは!?とヒーローを
目の前にした子供の様に質問をすると、マサツグは戸惑った様子のまま返事を
する!…その際一から説明すると面倒なので、別のゴーレムと戦った時と
同じ様にと答えるのだが…それでもリーナの興奮は収まらない様子で!…
突如マサツグの事をギュッと抱えて腕に力を入れ出すと、マサツグの腰を
サバ折りに!…とにかく凄い!と口にする…となるとマサツグとしても
キツイ訳で、すかさずリーナの腕をタップするのだが!…
__タップタップタップタップ!!…ギュウウウウゥゥゥ!!!…
{ッ!?…こ、コイツ!!…俺の体を圧し折るつもりか!?…
確かに格段にパワーが上がったみたいだが!!…
…そのパワーの矛先を俺に向けるなぁ~!!!…}
「……ンン!!…何か喜んで居る所悪いけど?…
そのままだとマサツグの腰がポッキリ逝っちゃうわよ?…リーナ?」
マサツグがタップしようがリーナは離さず!…マサツグもこの状況に慌てに
慌てて戸惑って居ると、更に腰への負荷が掛かる!…何なら自身の体の中から
ミシミシ!と…嫌な音まで聞こえて来出す始末で有り!…終いには声を上げる
事すらままならなくなり!…徐々に徐々にと締め落とされ!…マサツグも
この窮地を如何脱するか!?ととにかく思考を駆け巡らせて居ると、アヤも
我に返った様子でリーナを止める!…その際リーナの近くで咳払いをすると、
呆れた具合にマサツグが折れると口にし!…するとそんなアヤの言葉にピクッと
反応!…そしてふと視線をマサツグに向けて青褪めている様子を目にすると、
次には慌てて解放する!…
「ッ!…え?…あ、あぁ!?…わ、私とした事が!?…」
「ッ!…ガッハ、ゲッヘ、ゴッホ!!……ッ~~~…
…あぁ~…ゴーレムにやられるんじゃなくて…
まさか仲間内に殺され掛けるとは!…」
「す、すまない!…つい興奮して!…だ、大丈夫か?…」
「…とにかく!…あんな事まで出来ちゃうなんて!…
本当に凄いわね、マサツグ!…ありがと!…助かったわ!…」
自身の腕の中で青褪めるマサツグを目の前に!…リーナが慌てて驚いた具合に
マサツグの体を解放すると、マサツグも解放された事で咳き込み始める!…
それこそ呼吸を整えようと!…少しの間呼吸困難に襲われてしまう訳なのだが…
それも徐々に収まると次には苦言を!…リーナに殺され掛けたとツッコミを
入れる様に言葉を口にして行くと、リーナも慌てて謝り始める!…この時
本気で心配した様に顔を覗くと、目で申し訳ないと訴え!…その一方でアヤも
マサツグにお礼を言い!…何とかこれにて本当に一件落着!と言った雰囲気を
見せて居ると、そこへオリハが戻って来る!…
__タッタッタッタッタッ!!…ザザァ!!…
「兄さんドワーフ達は避難させたよ!!……ゴーレムは!?…」
「……お前の足元…」
「ッ!…え?……もしかして…この瓦礫の山?…
ッ!?…ちょ!?…マジィ!?…」
オリハは何やら慌てた様子で戻って来て!…まずはドワーフ達を避難させて来た
事を口にするのだが!…次には辺りを見回してゴーレムは何処!と…とにかく
そのゴーレムに何かある様子でオリハが慌てた反応を露わにすると、マサツグも
きょとんとして見せる!…そして次にはオリハの足元に転がって居ると説明すると、
オリハもその言葉に戸惑い!…と言うのも最初は何を言って?とばかりに、しかし
その岩を見て確信したのか!…何やらトンデモナイ勢いで更にオリハが青褪め
出すと、慌てようも派手になる!…となるとそんなオリハの様子に当然困惑!…
マサツグが何事?と声を掛けるのだが…
「……ッ?…おいおい一体如何したってんだよ?…
もうコイツは動かねぇって!…この通りただの瓦礫に!…」
「その助けたドワーフ達から聞いた話なんだけど……
如何やらそのゴーレムの体は「爆弾岩」で出来ているタイプらしくて…
迂闊に攻撃するとドカン!!…って!…
だからあのドワーフ達も攻撃出来ずにやられたみたいなんだけど?…」
__ビクゥッ!?……チラァ?…
「……え?…」×3
何を心配する必要がある?とばかりに声を!…マサツグはもう大丈夫!と
言った具合にオリハへ笑って見せるのだが!…オリハはそんなマサツグの
話に被せる様に!…ある重大な事を口にして行くと、マサツグ達を青褪め
させる!…と言うのもその件のゴーレムは爆弾岩で出来ているらしく、
迂闊に攻撃すると爆発すると!…だが今の現状それはもっとヤバい事に
なっており!…もしオリハの言う通り事が本当ならば!…ここはもう爆弾
地帯となっており、迂闊に動ける状態では無いと!…そうなるともはや
四人は遭難したも同然で有り!…四人仲良く一歩も動く事が出来なくなって
しまうと、ただ冷や汗を掻きながら救援が来るのを待つのであった!…
0
お気に入りに追加
551
あなたにおすすめの小説
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!
吸血鬼公爵に嫁いだ私は血を吸われることもなく、もふもふ堪能しながら溺愛されまくってます
リオール
恋愛
吸血鬼公爵に嫁ぐこととなったフィーリアラはとても嬉しかった。
金を食い潰すだけの両親に妹。売り飛ばすような形で自分を嫁に出そうとする家族にウンザリ!
おまけに婚約者と妹の裏切りも発覚。こんな連中はこっちから捨ててやる!と家を出たのはいいけれど。
逃げるつもりが逃げれなくて恐る恐る吸血鬼の元へと嫁ぐのだった。
結果、血なんて吸われることもなく、吸血鬼公爵にひたすら愛されて愛されて溺愛されてイチャイチャしちゃって。
いつの間にか実家にざまぁしてました。
そんなイチャラブざまぁコメディ?なお話しです。R15は保険です。
=====
2020/12月某日
第二部を執筆中でしたが、続きが書けそうにないので、一旦非公開にして第一部で完結と致しました。
楽しみにしていただいてた方、申し訳ありません。
また何かの形で公開出来たらいいのですが…完全に未定です。
お読みいただきありがとうございました。
理不尽陛下と、跳ね返り令嬢
たつみ
恋愛
貴族令嬢ティファナは冴えない外見と「変わり者」扱いで周囲から孤立していた。
そんな彼女に、たった1人、優しくしてくれている幼馴染みとも言える公爵子息。
その彼に、突然、罵倒され、顔を引っ叩かれるはめに!
落胆しながら、その場を去る彼女は、さらなる悲劇に見舞われる。
練習用魔術の失敗に巻き込まれ、見知らぬ土地に飛ばされてしまったのだ!
そして、明らかに他国民だとわかる風貌と言葉遣いの男性から言われる。
「貴様のごとき不器量な女子、そうはおらぬ。憐れに思うて、俺が拾うてやる」
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_3
他サイトでも掲載しています。
傍若無人な姉の代わりに働かされていた妹、辺境領地に左遷されたと思ったら待っていたのは王子様でした!? ~無自覚天才錬金術師の辺境街づくり~
日之影ソラ
恋愛
【新作連載スタート!!】
https://ncode.syosetu.com/n1741iq/
https://www.alphapolis.co.jp/novel/516811515/430858199
【小説家になろうで先行公開中】
https://ncode.syosetu.com/n0091ip/
働かずパーティーに参加したり、男と遊んでばかりいる姉の代わりに宮廷で錬金術師として働き続けていた妹のルミナ。両親も、姉も、婚約者すら頼れない。一人で孤独に耐えながら、日夜働いていた彼女に対して、婚約者から突然の婚約破棄と、辺境への転属を告げられる。
地位も婚約者も失ってさぞ悲しむと期待した彼らが見たのは、あっさりと受け入れて荷造りを始めるルミナの姿で……?
問答無用!でランキングブレイカー!! ースキル、グラビアこそ最強最高ですー
ずれたもん(旧 心絵マシテ)
ファンタジー
この世界はランキングが全てだ! ランキング主義こそが絶対遵守の法であり、完全なる正義!!
上位者には力と富、栄光が与えられ、下位のモノは存在する価値すら認められない。
そんな歪な世界に俺、マイトはランキングが上げられない冒険者として転生召喚された。
未開の船上ダンジョン、そこでともに戦う五人の冒険者は最糞な連中だった。
人を見るなり「帰れ!」とのたまうリーダー格の賢者。
「どうでもいいけど……」が口癖のどうでも良くない女盗賊。
頭でなく、下半身で思考する戦士男。
ことあるごとに「すみません」と謝罪を繰り返すポンコツ、聖女。
謎の老婆こと心のリーダー、ワカモトさん。
そこに俺をふくめた六人で魔王を討伐するはずだった……。
どこをどう間違えたのか?
いつしか、俺達パーティーはランキングポイントを稼ぐための冒険者狩りになり果てていた。
俺たちの悪事は露見され、次第にポイントが稼げなくなる中、ついにパーティー内で仲間割れが勃発した。
スキルブックが戦闘に役立たないという理由で即刻、追放される、俺。
粗暴なリーダーの振る舞いに、温厚なワカモトさんがついにブチ切れ、今度はリーダーの賢者までもパーティーを追い出される羽目に!?
そこには仲間同士の美しい絆は一切、存在しない。
ただ、俺を中心に冒険者たちと魔王による血で血を洗う大乱闘が始まる。
すべては己が夢の為、呪いをその身に受けながら俺は、真の冒険者としての第一歩を踏み出す。
物語のようにはいかない
わらびもち
恋愛
転生したら「お前を愛することはない」と夫に向かって言ってしまった『妻』だった。
そう、言われる方ではなく『言う』方。
しかも言ってしまってから一年は経過している。
そして案の定、夫婦関係はもうキンキンに冷え切っていた。
え? これ、どうやって関係を修復したらいいの?
いや、そもそも修復可能なの?
発言直後ならまだしも、一年も経っているのに今更仲直りとか無理じゃない?
せめて失言『前』に転生していればよかったのに!
自分が言われた側なら、初夜でこんな阿呆な事を言う相手と夫婦関係を続けるなど無理だ。諦めて夫に離婚を申し出たのだが、彼は婚姻継続を望んだ。
夫が望むならと婚姻継続を受け入れたレイチェル。これから少しずつでも仲を改善出来たらいいなと希望を持つのだが、現実はそう上手くいかなかった……。
キーナの魔法
小笠原慎二
ファンタジー
落とし穴騒動。
キーナはふと思った。今ならアレが作れるかもしれない。試しに作ってみた。そしたらすんばらしく良くできてしまった。これは是非出来映えを試してみたい!キーナは思った。見回すと、テルがいた。
「テルー! 早く早く! こっち来てー!」
野原で休憩していたテルディアスが目を覚ますと、キーナが仕切りに呼んでいる。
何事かと思い、
「なんだ? どうした…」
急いでキーナの元へ駆けつけようとしたテルディアスの、足元が崩れて消えた。
そのままテルディアスは、キーナが作った深い落とし穴の底に落ちて行った…。
その穴の縁で、キーナがVサインをしていた。
しばらくして、穴の底から這い出てきたテルディアスに、さんざっぱらお説教を食らったのは、言うまでもない。
兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!
ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。
自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。
しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。
「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」
「は?」
母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。
「もう縁を切ろう」
「マリー」
家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。
義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。
対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。
「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」
都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。
「お兄様にお任せします」
実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる