上 下
420 / 764
-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-

-第五章二十五節 身内からの噂と極道&熊?…とドワーフファミリアへ!-

しおりを挟む



何だかんだ遭ったもののアヤとオリハも食事を食べ終え、一同は漸く揃って

ギルドへ向かい始めるのだが…しかしここで更にふとある疑問が…と言うのも

その移動中も如何にもリーナの様子が可笑しく、何度もマサツグの事を見ては

モジモジ!と…そんな様子を見せるモノだから仕舞いにはアヤまでもがそんな

反応に疑問を持ち出し!…何か空気に違和感を感じるよう二人の事を交互に

見出すと、首を傾げて見せて居た!…そしてその疑問を本人達に尋ねるのでは

なく、何故かオリハにヒソヒソと…


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「……ねぇ、何かマサツグとリーナ様の様子が可笑しくないかしら?…

…何と言うかぁ?…余所余所しい感じがするのだけど?…

昨日何かあったのかしら?…」


「ッ!…うぅ~ん…どうでしょう?…

多分、アレじゃないでしょうか?…

アヤさんも知っていると思いますけど兄さんと騎士団長との一騎打ち…

アレがまだ尾を引いているとかじゃないんでしょうか?…」


一応本人達には聞かれない様に!…アヤがスッとオリハの隣に移動をすると、

オリハの耳元に声を!…この時率直に疑問を口にし、一体如何言う事なのだ

ろう?とオリハに意見を求め出すと、オリハもピクッとした様子で反応する!…

そしてアヤの疑問に対してオリハも返答!…薄々なぜなのか?と言うのは

分かっている様子で…だがそこはそのまま言うとまた余計な波を立ててしまう

訳であり、オリハとしても面倒!と…となるとはぐらかす様にしてアヤに答え!…

アヤもそれを聞いて何か違う様な?と言った具合に悩み出すと、腕を組んでは

首を傾げる!…


「……そうなのかしら?…それにしては何か違う様な?…

…そう言えば今朝なんでかリーナ様が隣に居なかったのよねぇ?…

…何処に行ってたのかしら?…」


{っ!?…い、いやいや!…

そこまで行ってたら気付きそうなモンだけどねぇ?…

…と言うかアヤさんもしかしてこう言うの鈍感?…}


首を傾げると更にある事を!…今朝同室だった筈のリーナが居なかった事に

ついても話をすると、妙に気になる!と…するとそんな話を聞いたオリハと

してもアヤに疑問を!…何なら何故気付かないの!?と思わずツッコミを

入れたくなるのだが、しかしグッと飲み込むと心の中で消化して行き!…

何かアヤに鈍感さを感じつつ!…とにかく黙ってアヤの疑問に耳を傾け続けて

居ると、遂にはギルドに辿り着いてしまう!…結果としてはその違和感の答えは

見つからなかった訳なのだが、オリハとしては誤魔化し切った訳で!…何か

静かな勝利を感じつつ!…とにかくマサツグ達がそのギルドの扉を開いて中に

入って行くと、そこには昨日見た光景が…見事に緩み切った光景が広がって

おり、カウンターにはオートマタのドラ子が…


__ガタンッ!…キイイィィィィィ!!……


「ッ!……いらっしゃいませ…皆様…」


「ッ!…お!…おはようドラ子!!…で、早速出悪いんだが?…」


「ッ!…お~い!!…マッサツッグちゃ~~ん!!」


「ッ!?…な、何だ!?…誰だ!?……ッ!?…」


ドラ子はいつもの様にカウンターでお仕事!…最初見た時同様に少し俯きながら

ジト目で業務に当たっており、誰かが入って来るのを検知するとそこでマサツグ

達に挨拶を!…するとマサツグ達もそんなドラ子に対して挨拶を!…そして件の

ドワーフファミリアへどの馬車に乗ったら良いのか?とその経路について尋ね

ようとして居ると、次には何者かに声を掛けられ遮られる!…その際何か聞き

慣れない馴れ馴れしい感じでマサツグが呼ばれ出すと、マサツグもその呼ばれ方に

戸惑いを感じ!…次には誰が呼んで来たのか?とその声の聞こえた方に視線を!…

するとそこには見慣れない冒険者が…いやある意味で見慣れた!…そんな冒険者が

マサツグ達に向けて手を振っており!…それを見てマサツグが更に戸惑いを感じて

いると、オリハもその冒険者を見てギョッとする!…


「ッ!……兄さんの知り合い?…ッ!?!?!?…」


「…いや~キャラクターメイキング?って言うの?

あれ初めてやるから時間が掛かって掛かって…

気ぃ付いたら何か見覚えの有るモンになっとったわぁ~!…

…ドヤ?…エェ感じやろ?…」


この時マサツグとオリハの目の前に居たのは某・奇天烈な極道の様な男性冒険者!…

見た目はまんまあの嶋野○狂犬と化しており!…髪は七三分け?…とあの独特の

髪型で整って居り、格好は蛇革ジャケットにあのピチピチのパンツ!…唯一違う点が

在るとするなら眼帯をして居ないと言う点であり、両目は健在!…しかし腰に佩いて

いるのはまんまドス(短刀)!…もはや狙って作られたのが一発で分かる風貌をして

おり、それを目の前にしたマサツグとオリハは固まってしまい!…だがその当の

本人は全く気にせず!…合流出来た事を喜ぶ様に話しをすると、更に他の者達を

困惑させる!…


「…え、えぇ~っと?……マ、マサツグのお知り合い?…」


「……ッ!!…

おぉ、何や豪いごっつ別嬪さん連れて歩いてんねんなぁ~!!…

羨ましい限りやでぇ~!!…」


「ッ!?…そ、それはぁ…どうも……」


その突然の登場にアヤも困惑!…思わずマサツグに確認を取り出すのだが…

そのアヤの声に反応したのはマサツグではなく冒険者の方で!…その冒険者は

アヤにチラッと視線を向けると別嬪さんと、アヤの容姿を褒め出し!…

そしてマサツグのパーティがハーレムと化している事を羨む様に言葉を続け!…

とにかくマサツグやその他のメンバーを困惑の渦に落とし込んで行くと、更に

困惑させる人物をもう一人!…いやもう一頭召喚する!…


「ちょっとお父さん!!…置いてかんとってぇ~!!…

…ッ!…おぉ!…当たり前っちゃ当たり前やけど…

全然レベルが違うなぁ?…」


慌て戸惑うマサツグ達の元にもう一人?…如何やらその冒険者と知り合いなのか、

慌てた様子で駆けて来て…それは重そうな感じでドスドス!と…何かまんま「熊」

がマサツグ達の元へとやって来ると、その冒険者に慌てた様子で話し掛ける!…

その際やはりマサツグと面識がある様子で話しをすると、レベルを気にした様子で

言葉を!…となるとその熊の登場に勿論一同は大困惑!…一体何が如何なって!?

と状況の理解に苦しむ様な反応を見せて居ると、マサツグがふとある物に

気が付く!…


「ッ!?…く、熊!?…熊が来て!?……って、[くまさん]?…

…ッ!?…って事はもしかしてくまさん!?」


「ッ!…良く分かったなぁ?…って、言った所でまぁ分かるかぁ~!…」


と言うのもその頭の上にはプレイヤーネームが、そこにはまんま[くまさん]と

書かれて有り…マサツグの知り合いの中でくまさんと言われると一人しか

居らず!…まさか!と思いつつもその名前を口にすると、次には向こうも

反応する!…その際マサツグに良く分かったなと言葉を掛ける一方で、ふと

気が付いた様子で分かるか!と…その見た目と言うのもまんま熊で有り!…

モデルとしてはツキノワグマか、少しデフォルメされている様子が伺えると、

マサツグ達に耳をピコピコと動かして見せる!…真○吾朗にツキノワグマ…

それが並んで立って居る様子はシュールでしか無く!…


{…ま、真島○郎と熊が並んで立ってる!…

何だこの奇妙な光景は?…}


「ッ!?…ッ!?!?…な、長年生きては来たが!…

二足歩行で!…しかも人間臭い動きで喋る熊は初めて見たのじゃ!…」


「ふおおおぉぉ!!…熊さん!…熊さんなのです!!…」


「……ッ!!…ンン!!!…え、えぇ~っと…すいません…

詳しくご説明を!…出来ればご紹介を頂ければ助かるのですがぁ?…」


マサツグもそんな様子に戸惑いっぱなし!…しかしずっとと言う訳では無い様で、

徐々に頭の中で整理の段取りを着け!…だがその足元ではフィロが驚き戸惑った

様子で言葉を!…さすがのご長寿様もこれには初めて様子で目を真ん丸に!…

そして熊を凝視しては人間臭い!と…シロも熊を見詰めては興味津々の眼差しを

向け続けて居ると、アヤがハッと我に返った様子で質問をする!…と言うのも

マサツグの知り合いである事には変わらないと、自己紹介を求め!…すると

そのアヤの言葉に二人も反応!…忘れていた!と言った具合にハッとして見せ、

マサツグ達に対してスッと改まった態度を取ると、次には自己紹介をし始める!…


「ッ!!…っと、そうやったなぁ~!……では改めて!…

ゴホン!…えぇ~…初めまして!…私の名前は「マサキ」と言います!…」


 -----------------------------------------------------------------------

「マサキ」

「駆け出し冒険者」     
 
 Lv.1    「裁縫師」       装備

 HP 220   TP 50      武器 トライアルナイフ(ドス)

 ATK 15+15   DEF 25+15  頭装 無し

 INT 15    RES 20    体装 トライアルメイル

 AGI 10    LUK 25      足装 無し

                装飾 無し

 MS [拳闘術Lv.1]      

 SS [裁縫LV.1]    [金属加工術Lv.1]  

        [技術向上]    [宝石加工術Lv.1]

  -----------------------------------------------------------------------

「私は「くまさん」と言います。

まぁ、文字通り熊です。」

 -----------------------------------------------------------------------

「くまさん」

「駆け出し冒険者」     
 
 Lv.1    「調教師」       装備

 HP 220    TP 50     武器 トライアルナックル

 ATK 15+15   DEF 25+15  頭装 無し

 INT 15    RES 20    体装 トライアルメイル

 AGI 10    LUK 25    足装 無し

               装飾 無し

 MS [拳闘術Lv.1]  [剣術Lv.1]      

 SS [調教術LV.1]    [料理術Lv.1]  

        [魔物使いの才能]    [畜産術Lv.1]

  -----------------------------------------------------------------------


{っ!?…ま、まさかこっちに合流して来るとは!…

地道に経験値を稼ぐのが面倒!…

…いや、と言うよりこっちに来る事で色々見ようって魂胆か!…

まぁ確かにまだ仲間が居るから助けられるけど!!…}


__……ブツブツブツブツ……ッ!?…


アヤの問い掛けにマサキとくまさんが返事をすると、更にマサツグとオリハが

戸惑い始める!…確かにマサツグの方はまだ二人がやり始めた事を知っては

居たが、オリハは全くで!…それでも二人はこの二人が自身の両親である事を

確信し!…マサツグに至っては早い!と…まさかの合流にここまでとは!?…

と言った様子で戸惑って居ると、オリハは何やら様子が!…と言うのも何やら

軽く天井を見詰め始め!…何かボソボソと言葉を口にして居ると、アヤが更に

確認を…似たりの名前を確認すると、ここである事を口にする!…


「…マサキ…さんに?…くまさんさん?…」


「あっ!…えぇ~っと…くまさんです…」


{っ!?……さか○クン現象が起きてる!…

でも確かにその名前だとそうなるわな?…}


アヤが口にした事と言うのも名前の呼び方…くまさんの名前は[くまさん]で…

これをさん付けで呼ぶと[くまさんさん]になってしまい…某・芸能人?…みたく

ややこしい呼び方になってしまうと、くまさんもそれを聞いて思わず慌てる!…

そうして苦笑いをしつつもくまさんが訂正を口にすると、アヤもハッとした

様子で戸惑い!…その様子はまるで初めての待ち合わせにて!…名前を間違えた

様な…若干気不味い空気になってしまうと、マサツグが心の中でツッコミを

入れる!…さてこれでこの騒動は終わらず!…次にはマサツグの元に一通の

ショートメールが!…


__…ピコォ~ン♪…ッ!……ヴウン!!……ッ!!…


 -----------------------------------------------------------------------

 差出人 オリハ

 件名  何で!?

 え!?何で!?何でここに親父とくまさんがいるの!?

 おれきいてないし!それに…親父が真○の兄さんみたいなってるのも

 聞いてない!!それにくまさんもくまだし!!…何ならツキノワグマだし!!

 一体如何いうことなの!これ!?

 -----------------------------------------------------------------------

{……いつもクールなオリハさんもこの慌てよう…

スマンが俺自身もまさかこうなるとは…

…説明は後でしようと思って居たんだが…

合流するのもこんなに早いとは思わなかった…}


__…チラッ!?…チラッ!?…チラッ!?…チラッ!?…


…メールの送り主はオリハから、そのメールからは酷く動揺が見て取れ…

と言うのもそのメールの文章の区切り方は滅茶苦茶であり!…いやそれよりも

区切れては居らず!…何なら途中で変換も面倒になったのか?…如何にも

ひらがなが多く!…マサツグも頭の中で再変換をして何とかその文章を読んで

行くと、もはや苦笑いをするしかなくなってしまう!…そしてオリハに対して

心の中で言い訳を口にして居ると、次にはオリハがあからさまにマサツグへ

視線を送り!…目を真ん丸にしては二人を指差し!…一体如何言う事!?と

言った具合に何か目でも動作でも訴える様な反応を見せると、とにかく

マサツグに説明を求める!…となるとマサツグとしても説明をするしか無く、

溜息を吐いては紹介を!…


「……はああぁ~……分かった、紹介するよ!…

…あぁ~っと?…さっき二人が紹介した通りこっちがマサキであっちがくまさん…

この二人は俺の古くからの付き合いで…オリハの知り合いでもある!…

特段怪しい人物って訳でもないから!…あぁとにかく安心してくれ!…」


「ッ!…おいおい!…親に向かって怪しいって…」


__ッ!?…シュン!!…ガッ!!…ッ!?…


マサツグはさも諦めた様子で説明を、その際自身の両親を古くからの親友!と…

決して両親である事を明かす事は無く!…ただ如何話したものか?と悩んだ

様子を見せつつ話をすると、勿論その話を聞いた実の父親が文句を言う!…

この時マサツグに対して不満を持った様子で表情をムッとして見せると、自ら

親である事を名乗ろうとするのだが!…当然それを良しとしない様子で

マサツグが止めに!…それこそ刹那を発動したのではないか?と言った反応

速度で止めに掛かると、はぐらかす理由について驚くマサキに話す!…


{いいから話を合わせてくれ親父!!…

ここで親だとかそう言う話をするとややこしくなる!!…

それにこれはオンラインゲームだ!…

下手な身内話を言うと色々と面倒になる!!…OK!?}


「ッ!?……わ、分かったわ…」


マサツグが周りに聞こえないようボソボソと耳打つ様な声でマサキに話しを!…

それと同時に鬼気迫る表情でマサキに訴え!…するとそんな必死な様子の

息子マサツグにマサキも戸惑って見せる始末で!…何か押されたよう…それでも一応は

理解した様子でマサツグの言い分に返事をして行き!…そして今度は合わせる

様に相槌を!…となるとマサツグもそれを見て安堵し始め、改めてアヤ達に

説明の続きを口にしようとして行くと、そこである物を目にする!…


「……ふうぅ~…と、とにかくそう言う事だから!…

本当に大丈…夫?…」


「くまさん…ふかふかなのです~…」


「ふかふかなのじゃ~…」


「あらあら~…」


__ッ!!…そわそわ!…そわそわ!…


マサツグがそこで見たモノとはくまさんに群がるシロとフィロの様子で有り、

宛らその光景は某・となりの○トロの様な!…くまさんのお腹にしがみ付きに

行ってはモフモフとお腹に顔を埋め!…二人揃って堪能するよう!…

何か癒されて居る様なそんな表情を見せて居ると、くまさんもそんな二人を

優しく受け止めて頭を撫でる!…この時くまさんはまるで娘が出来たみたいに

喜んで見せると、笑みを浮かべては二人の事を可愛がって行き!…するとその

一方ではそれを羨ましそうに見詰める者が!…と言うのもリーナがその様子を

見詰めてはソワソワ!と!…何か自分も!と言いたげな表情を見せて居ると、

マサツグもそんな様子を見ては噴出しそうになるのであった!…


「ッ!?…ッ~~!!!……この様子だと慌てる心配は必要ない?…」


「……そなや…多分大丈夫やで…」


思わず吹き出しそうになったのを我慢しつつ、その様子を見てもう慌てる心配は

ない!と…そんなマサツグの言葉に対してマサキが返事!…もう馴染んだ様子を

見てマサキ自身も何かホッとした様子を見せると、これにてこの話は終わりを

迎える!…その際一応アヤ達からも納得を得た所で話は戻り、元の移動の話に!…

その際幼女二人に集られて居るくまさんは嬉々としており!…本当に娘が出来た

様にとにかく二人の事を可愛がって居ると、嬉しい言葉を口にする!…


「…ゲームを始めて早々にこんな可愛らしい子供達に好かれるとは!…

このアバターが気に入られているのか、それともスキルが効いているのか…

…どちらにせよ娘が出来たみたいで嬉しいなぁ♪」


__ふかふか…ふかふか…


「…お、恐るべしモフモフ!…」


好かれた原因は分からずとも…何にせよ幼女二人に好かれた事で心を良くし!…

その一方でシロとフィロはモフモフを堪能!…とにかく顔を埋めひたすらに

くまさんのお腹をモフモフとし続けると、その様子にオリハが思わず驚く!…

やはりモフモフと言うのは強いのか!?と…若干嫉妬した様子でシロの嬉々とした

表情を見詰め!…その一方でマサツグももう安心した様子で話しを元に戻し!…

改めてカウンターに居るドラ子の元へと移動をすると、ドワーフファミリアへの

行き方を尋ねる!…


「さて、と!…スマンドラ子!…改めて聞きたいんだが?…

ここからドワーフファミリアに向かうにはどの馬車に乗れば良い?」


__コクリッ…


「はい、マサツグ様…

ここからドワーフファミリアに行くには此方が出している馬車に

乗るのが一番早く…安全に辿り着けると手段と思われます…

ご要望と有れば直ぐに手続きを…時間も然程掛かりません…

因みに所要時間も二日程で御座いますがその道中…

獰猛なオオカミに襲われる可能性があります…

しかしマサツグ様達は既に魔王とも互角に戦える程の実力の持ち主…

その心配も不要かと思われます…」


マサツグがカウンターに立ちドラ子に声を、件のドワーフファミリアへの行き方に

ついて尋ね!…するとドラ子もその問い掛けに対して頷き返事!…迷う事無くその

行き方について!…淡々と表情を変える事無く説明をすると、直ぐに準備は出来る

とマサツグに続ける!…そしてその道中における危険度についても説明をすると、

マサツグ達のレベルなら問題無い!と…そう説明をするドラ子にマサツグがふと…

ある事に気が付いた様子で次にピクッと反応をすると、ある事を尋ねる!…


「……ッ!…もしかしてドラ子って?…

…意外とお喋りするの好きだったりする?…」


マサツグが気になった事と言うのはドラ子の反応!…それも話している時の

様子で…と言うのも相も変わらず不機嫌そうに見えて居り、やはりジト目の

表情でマサツグに話しをするのだが、いざ喋らせて見るとペラペラ!と…

まるで話をするのが楽しそうに!…表情関係無くマサツグの目から見てそう

いう風に感じて見えると、徐にドラ子へ質問をするのだが!…ドラ子は

それを不満と受け取った様子で途端に反応!…ピクッと人間らしい戸惑う様な

様子を見せると、マサツグに謝り始める!…


「ッ!……申し訳ありません…

説明が長く…余計な事を言ってしまったでしょうか?…」


「ッ!!…あ、あぁ!…ゴ、ゴメン!!…聞き方が悪かった!…

いやただ単に!…そうして何かを話している時のドラ子って…

何か楽しそうに見えたから…」


ドラ子はマサツグに一礼、腰から深々と頭を下げ!…その際自身でも話が

長過ぎた!と…理解した様子でマサツグに迷惑だったか?を尋ね出すと、

マサツグも慌てて謝り出す!…当然マサツグもとしてもただ興味を持った

だけの言葉であったのだが、そう受け取られた事で驚き戸惑い!…その際

改めて詳しい意味をドラ子に話し!…何か興味を持った様にドラ子へ続けて

言葉を口にすると、ドラ子は更に反応する!…


「ッ!……」


「…あぁ~っと……あ、あはははは…

ふ、深い意味は無いから!…答えたくなければ無視してくれ…」


この時珍しい事にドラ子は若干瞳孔を開く!…それはまるで自身の図星を

突かれた様に!…そうしてマサツグに言われた言葉で固まってしまい!…

何か思う様に返事が出来ない様子を見せて居ると、マサツグも戸惑った

様子で言葉を続ける!…もし気に障ったのなら無視をしてくれ!と、

ドラ子に苦笑いをしながら言い訳を口にし…するとそのマサツグの言葉を

聞いてドラ子はハッ!と…途端に我に返った様なそんな反応をして見せると、

次にはマサツグに首を左右に振って見せる!…


__ッ!……ふるふる…


「…いいえ、問題ありません…

寧ろそう言った意図を汲めずに申し訳ありません…

…そうですね…私は人と話をすると言う行動が好きです…

…何故ならこうする事で自分も人間になれた様な気が致しますから……

{……ッ……ッ……ッ…………}」


「ッ!…え?…」


マサツグに気を遣うようドラ子は返事!…そして再度マサツグに謝り!…そして

そのマサツグの問い掛けに対して更に返事を口にし出し、自身でも話す事が好き

だと答え!…その理由に自身が人間になれた様な気がするとフッと笑みを浮かべて

見せると、マサツグもそれを見てハッとする!…言うまでも無くそれが初めての

ドラ子の笑みであって、マサツグはドラ子が笑った!と…しかし次には何か思い

詰めた様な表情を浮かべ、何やらボソボソと言葉を…すると聞き取れなかった

様子でマサツグも途端に疑問を…そして突如様子が変わった事にも当然戸惑い!…

一体何が?と気にする様な反応を見せると、ドラ子はスッと誤魔化しに掛かる!…


「……いえ、何でも御座いません…

因みに手続きの方は勝手に済ませてしまいましたが…

宜しかったでしょうか?…宜しければ直ぐに馬車へご案内出来ます…」


「え?…あ、あぁ…じゃ、じゃあ……ッ!…

親…じゃなかった…マサキとくまさんも一緒に行こうか?」


さすがオートマタと言った所か、ドラ子は直ぐにスンと元の態度に戻り…

そして既に手続きは終えて居ると口にし…いつでも馬車の所まで案内出来る

とマサツグに続けて見せると、一切の隙を与えようとしない!…すると

これにはマサツグも驚き戸惑った様子で反応して見せ、次には戸惑った

様子のままドラ子にお願いを!…その際ふと思い出した様子でマサキ達にも

声を!…一緒に付いて来るよう声を掛けると、マサキが反応するなり

心配をする!…


「ッ!…え?…いいんか?…

まだ始めたばかりで確実にまぁ達の足を引っ張ると思うけど…」


「ッ!?…ン゛ン゛!!……だ~いじょうぶだよ!…

いざ戦闘になったら俺とオリハとアヤで何とかするから!…

今くまさんに懐いているシロとフィロも十分な戦力だし、

二人を護る位どうって事は無いよ!…

それに二人だけじゃ最初にどう進めれば良いか分からないだろうしさ?…

今から行くドワーフの国は親…じゃなくて!!…

マサキにとっては良い経験になると思うしさ!」


「……マサツグよさっきから如何したと言うのだ?…

何やら言葉に違和感が?…」


マサキの心配と言うのも尤もで、始めたばかり故足を引っ張る!と…当然右も左も

分からない!…何なら戦闘チュートリアルですら怪しい!と言った様子でマサツグに

質問を口にすると、マサツグは大丈夫!と返事をする!…その際マサツグの呼び方に

対して注意をするよう咳払いをすると、二人を守れる位の戦力はある!と…何なら

シロとフィロも頭数に数えて行き、寧ろ堅牢と言った様子で言葉を口にする

のだが!…如何にもマサツグの言葉には引っ掛かりが!…と言うのもマサキ達の

事を親…っと言い!…となるとリーナもその事に疑問を持った様子でツッコミを

口に…何か可笑しいと言った様子で大丈夫かどうかの言葉をマサツグに掛けると、

マサツグは慌てて誤魔化しに掛かる!…


「ッ!?…ベ、別に問題ねぇよ!!…

それよりも!…行こうぜ?…な?…な?…」


「……ッ?…」


「…そうか…じゃあ、わかった!…マサツグ達に着いて行くわ!…

…あぁ、くまさんもそれで良いか?」


「ッ!…別に良いよ?…寧ろその方がありがたいし…

くまさん反射神経を使うのは辛いし…」


「ングッ!!…そ…そうか…

…ッ!…よし、じゃあ行きますか!!!」


まるで急かす様にマサツグが言葉を!…するとこれには当然リーナも疑問を

持ち!…しかしその疑問を受け付けない様子でマサツグはマサキ達の返事を

待ち…マサキ達もその話を聞いて納得した様に返事をすると、マサキは一応

とばかりに確認を取る!…その確認と言うのもくまさんに有り、くまさんは

その質問に寧ろ助かる!と…シロとフィロを可愛がりながら更に本音をポロリ…

それを聞いてマサツグは苦笑いをして見せ、そして視線をアヤとオリハに!…

するとそこには了承した様子でサムズアップしている二人が居り、リーナも

大丈夫!とばかりに頷き!…これで一行の進路は決まり!…改めてドラ子に

その馬車への案内を頼むと、漸くドワーフファミリアへと旅立つのであった!…


因みに移動の際シロとフィロはと言うと、くまさんのお腹に張り付き!…

それはもう某・ジ○リ作品の様にしか当然見えず!…マサツグとオリハは

心の中で噴き出すと、必死に笑うのを堪えるのであった!…

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】義姉上が悪役令嬢だと!?ふざけるな!姉を貶めたお前達を絶対に許さない!!

つくも茄子
ファンタジー
義姉は王家とこの国に殺された。 冤罪に末に毒杯だ。公爵令嬢である義姉上に対してこの仕打ち。笑顔の王太子夫妻が憎い。嘘の供述をした連中を許さない。我が子可愛さに隠蔽した国王。実の娘を信じなかった義父。 全ての復讐を終えたミゲルは義姉の墓前で報告をした直後に世界が歪む。目を覚ますとそこには亡くなった義姉の姿があった。過去に巻き戻った事を知ったミゲルは今度こそ義姉を守るために行動する。 巻き戻った世界は同じようで違う。その違いは吉とでるか凶とでるか……。

魔王のような聖女、略して魔女と呼ばれていますが…

ゆずこしょう
恋愛
マーレ国では昔から忌避される色がある。それが黒色だ。 キャロル・ロビンソン(16)は この国唯一の黒髪の持ち主である。 そしてそのことが原因で… 婚約者から婚約破棄されてしまう。 婚約破棄されたことは寧ろ喜んでいるくらいなのだが、このままこの国にいるとろくなことにならなさそうと感じたキャロルは急いでこの国を出ることにした。

突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます

ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。 何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。 何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。 それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。 そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。 見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。 「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」 にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。 「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。 「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。

前世の祖母に強い憧れを持ったまま生まれ変わったら、家族と婚約者に嫌われましたが、思いがけない面々から物凄く好かれているようです

珠宮さくら
ファンタジー
前世の祖母にように花に囲まれた生活を送りたかったが、その時は母にお金にもならないことはするなと言われながら成長したことで、母の言う通りにお金になる仕事に就くために大学で勉強していたが、彼女の側には常に花があった。 老後は、祖母のように暮らせたらと思っていたが、そんな日常が一変する。別の世界に子爵家の長女フィオレンティーナ・アルタヴィッラとして生まれ変わっても、前世の祖母のようになりたいという強い憧れがあったせいか、前世のことを忘れることなく転生した。前世をよく覚えている分、新しい人生を悔いなく過ごそうとする思いが、フィオレンティーナには強かった。 そのせいで、貴族らしくないことばかりをして、家族や婚約者に物凄く嫌われてしまうが、思わぬ方面には物凄く好かれていたようだ。

生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!

mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの? ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。 力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる! ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。 読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。 誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。 流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。 現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇 此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。

魔力無しだと追放されたので、今後一切かかわりたくありません。魔力回復薬が欲しい?知りませんけど

富士とまと
ファンタジー
一緒に異世界に召喚された従妹は魔力が高く、私は魔力がゼロだそうだ。 「私は聖女になるかも、姉さんバイバイ」とイケメンを侍らせた従妹に手を振られ、私は王都を追放された。 魔力はないけれど、霊感は日本にいたころから強かったんだよね。そのおかげで「英霊」だとか「精霊」だとかに盲愛されています。 ――いや、あの、精霊の指輪とかいらないんですけど、は、外れない?! ――ってか、イケメン幽霊が号泣って、私が悪いの? 私を追放した王都の人たちが困っている?従妹が大変な目にあってる?魔力ゼロを低級民と馬鹿にしてきた人たちが助けを求めているようですが……。 今更、魔力ゼロの人間にしか作れない特級魔力回復薬が欲しいとか言われてもね、こちらはあなたたちから何も欲しいわけじゃないのですけど。 重複投稿ですが、改稿してます

異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる

名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。

冒険がしたい創造スキル持ちの転生者

Gai
ファンタジー
死因がわからないまま神様に異世界に転生させられた久我蒼谷。 転生した世界はファンタジー好きの者なら心が躍る剣や魔法、冒険者ギルドにドラゴンが存在する世界。 そんな世界を転生した主人公が存分に楽しんでいく物語です。 祝書籍化!! 今月の下旬にアルファポリス文庫さんから冒険がしたい創造スキル持ちの転生者が単行本になって発売されました! 本日家に実物が届きましたが・・・本当に嬉しくて涙が出そうになりました。 ゼルートやゲイル達をみことあけみ様が書いてくれました!! 是非彼らの活躍を読んで頂けると幸いです。

処理中です...