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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-
-第五章二十四節 呼ばれた居間とお約束(宿屋・冬編)とリーナのモジモジ-
しおりを挟むさてそれは突然の事であった!…マサツグがいつもの様にゲームを起動させ、そして
ログインをしようとヘッドギアを被ろうとした途端!…自室の扉からノックの音が
転がって来る!…勿論それに反応してマサツグも一旦はヘッドギアを横に置くと、
一体誰がノックをして来たのか?と…そのノックの聞こえて来た扉の方にマサツグは
スッと近付き…返事をしつつ誰なのか?と声を掛けて行くと、そこでノックの主を
確認する!…
__ガチャッ!!…
「ッ!…親父?…どないしたん?…」
「いやぁちょっと頼みたい事が有ってやなぁ?…ちょっと来てくれるか?」
「え?…あぁ…うん…大丈夫だけど?…」
扉を開けるとそこに立って居たのは実の父、滅多に訪問をして来ない人物に
マサツグは若干驚き!…だが次には一体如何した?とその父親に質問を口に
して行き、父親も父親で何か頼みたい事が有った様子で笑いながらにマサツグへ
時間が有るかどうか?を尋ねると、何やら同行を求め出す!…それこそ珍しく
マサツグにある頼み事があるのか然程遠くはない様子で居間の方を指差すと、
すぐ終わると言った様子で返事を待ち!…となるとマサツグも戸惑った様子で
それに同意し…父親に言われるままにその用の有る居間へと向かって行くと、
そこである光景を目にする!…と言うのも…
__ヒタッ…ヒタッ…
「…で、用件は何?…滅多な事で人を呼ぶ事はないのに…」
「…それはやな…」
__ガラァ!!……ッ!…
「……実はコイツをな、使える様に接続して欲しいんや!…
この手の物はお前の方が得意やろ?」
居間に向かう途中疑問を口にしつつ…やはり滅多な事で呼びに来ない事に疑問を
感じていると、何やら父親は含みの有る様子で返事をする!…そしてそんな話を
して居る内に二人は居間に!…するとそこで見たモノと言うのは見覚えの有る!…
新品の状態のゲーム機一式とヘッドギアが二つ!…しかも嬉々とした母親が何か
待ってました!とばかりに座っている様子を目にすると、マサツグもそれを見て
若干驚く!…そして言わんとして居る事に何と無く理解をするよう戸惑って居る
と、父親は改めてマサツグにお願いを!…確かに母親は近所でゲーム好きの嫁で
通る位にゲームが好きな事は理解出来るのだが、肝心の父親はと言うとあまり
ゲームをしない方で…やったとしても某・有名落ちゲーで「ファイヤー」や
「アイスストーム」と唱えたり…レースゲームでコースを縦横無尽に走り回り…
麻雀をしていると言った姿しか見た事が無く、今回の様にMMORPGに挑戦しよう
と言う試みにやはり戸惑いを隠せないで居ると、マサツグは父親に質問をする!…
「……これは一体如何言う心境の変化で?…」
「ん?…いや別に?…ただ[まぁ]等が楽しそうにやってるから気になってや?…
それに最近の動画もおもろいのとんと見ぃひん様になったし…
丁度エェかと思て!…
後は仕事上で何か良い感じのアクセのデザインが浮かばへんかなと思てやな?…」
「ッ!…な、なるほど…」
余りの唐突さにマサツグが付いて行けず…その心境について戸惑った具合に質問を
すると、父親はキョトンとした様子で質問に答える!…と言うのも最近マサツグ達が
やって居るゲームを見て興味を持ったらしく、自分もやってみよう!と…その他
にも色々と理由がある様子で父親は語り!…仕事上でも何かいい刺激になる事を
期待した様子で話しをすると、マサツグは戸惑った様子のまま返事をする!…
因みに父親は服飾関係の仕事をしており、自身のオリジナルのアクセサリーを
作る事を仕事で趣味にして居り!…その際ゲームの中のアクセサリーやゲーム
キャラ・アニメキャラが着けているアクセサリーを参考にする等!…再現をして
みたり改造をした物を作る等!…とにかく色々と影響を受けた様子が見られる事も
屡々有るのであった!…そしてそう言った話を聞いてマサツグも納得した様子で
反応すると、再び話を…
「で、今回は俺達がやっているゲームを見てみたいと…」
「ほら、今[まぁ]がやってるゲームってテレビに繋いで見る事は出来へんし…
それにゲームの中って現実に無い物とかを使って物を作る事が出来るし、
そう言うのが面白そうやったから!…
まぁ…現実に無くてもそれっぽいのを作るって言う手もあるけど…」
「……OK、分かりました!…
じゃあサクッと終わらせるからちょっと待ってて…
あぁ~っと?……ッ!…うわぁ…本当に新品じゃん!…」
父親の意図を汲んだ様子でマサツグが言葉を…するとそのマサツグの言葉に父親も
更に理由を口に!…だが一番の理由としてはやはり面白そうと言う所に有って!…
興味があった様子で父親がそう話しをすると、マサツグも理解した様子で接続を
請け負う!…そうしてものの数分と掛からない内に本体を接続!…更にヘッドギアの
初期設定も終わらせ!…後はIDとパスワードを決める所まで持って行き、その後の
事を父親と母親の二人に設定させるようヘッドギアを渡すと、最後の説明を口に
する!…
「……これでよし!…
後はヘッドギアを被ってIDとパスワードを決めたら
キャラクターメイキング画面に飛ぶから頑張って!…
後、こっから先は俺がいちいち教えながらやる事は出来ないから!…」
「ッ!?…えぇ~!!…ちょ、ちょっと待てよ!?…
俺らこう言ったモン扱った事無いねんぞ!?…」
「えぇ~!!って言われてもこっちが困るんですけど?…はい、ヘッドギア!…
とにかく!…一度ダイブしたら多分分かると思うから!…
何なら現実と感覚は変わらないから!…
基本操作はゲームの中で教えるからまずはキャラを作って来てちょ!…
ッ!…あぁ~…後、俺は今ウィンタースノー連邦ってとこに居て
初心者には辛い場所に居るけど頑張って!…ほいじゃ!!」
「ッ!?…あぁ~おい!…」
後の事は外野から指示が出来ない事を口にすると、とにかくIDとパスワードを
決めろ!と…となるとそんな説明に二人は戸惑い!…自分達がまるっきりの
初心者である事を口にすると、更にマサツグに慌てて見せる!…だがマサツグ
としても外野から説明が出来ない以上、如何する事も出来ない!と…ただ現実と
感覚が変わらない事を口にすると、大丈夫!と言い…その際最後に今自分の居る
場所…ウィンタースノーに居る事を告げてその場を後にすると、当然の如く
父親が呼び止めようして見せる!…だがマサツグは止まる事無くその場を退場、
残された二人は戸惑い…しかしずっと戸惑って居る訳には当然行かず、渡された
ヘッドギアを被って行き!…マサツグに言われた通りIDとパスワードを作成する
と、不安を覚えつつも初めてのMMORPGを体感し出す!…
「……[まぁ]が部屋に戻ってしまったけど…大丈夫かな?…」
「まぁ、あの子が言うには煩わしいメールアドレスとかの設定はしなくて
良いみたいやし…
それに初心者にも優しい様に設定画面で案内人とかも来てくれるらしい…
大丈夫やと思うよ?…お父さん…」
「……やとえぇんやけどな?…」
一抹の不安を覚えつつ父親と母親はその息子達がハマっているゲームにダイブ!…
マサツグの言う通りに場面はキャラクターメイキング画面にへと移行して行き!…
その後は二人揃って自分好みにキャラを作り!…自身のアバターを作った所で
二人揃って最初に降り立つ大陸の設定へと入って行くと、漸く本編へと入って
行くのであった!…
さてその一方で両親を見捨てたマサツグはと言うと、自室に戻るとヘッドギアを
被り!…両親より先にゲームの世界へとダイブ!…そして最後に目を閉じたその
宿屋の天井を目にすると、いつもの様に動けない事に安堵していた…その際
マサツグの腹の上には大の字のシロが!…右にはリーナがしがみ付くよう眠って
居り、その反対側にはフィロが…両腕をガッチリとホールドされては動くに
動けず!…如何にも起きたくても起きれない状態にマサツグが悟りを開けそうな
気になっていると、徐に言葉を口にする…
「……何と言うかもうここまで来ると逆に安定と信頼の拘束力だよな?…うん…
…さてそんな事を言って居る場合じゃなくて…如何したものか?…」
__スヤァ~…スヤァ~…
「…てか何でリーナは隣で寝てるんだ?…コイツは確か隣の…
アヤと一緒の部屋だったと思うんだが?…」
状況を確認する様に首を左右に振って拘束を確認!…もはや安心すら覚えると
改めて言葉を…そして次には如何やってこの状況を脱したものか?と考え出し…
その脱出方法について考えを纏めようとして居ると、隣から安らかな寝息が…
と言うのも今だマサツグにしがみ付くよう眠るリーナが安心し切った表情を…
しかしながら当然マサツグは可笑しいとツッコミ!…何ならリーナはアヤと
同じ部屋だった筈!と更にツッコミを口にして行き!…リーナの寝顔をジッと
見詰め!…そして思わずその寝息に耳を澄ませて行くと、リーナの眠る素顔に
ドキッとする!…
__スヤァ~…スヤァ~…ッ!?……ッ…
「……おぉ~おぉ~…安心し切った表情で眠っておいでで…
こうやって大人しくしてたら物凄い美人なんだが?…
ってかこれじゃあ襲われても文句は言えんぞぉ?……襲わねぇけど…」
「……うぅ~ん…」
「ッ!…」
そのリーナの眠る素顔を目の前にマサツグは茶化す様に言葉を!…その際ポロッと
本音を漏らし!…だがそこは倫理観を持っている様子でやりはせん!と…改めて
どうやって抜け出すか?で朝から思考を働かせていると、ここでチャンスが!…
この時フィロは寝返りでも打とうとしたのか、若干ながらマサツグの腕の拘束を
緩め!…するとマサツグもその隙を見逃さないとばかりに直ぐに行動!…左腕を
大根の様スポッと手早く抜いて見せると、まずは左腕の自由を勝ち取って行く!…
__ゆる…ッ!!……スポぷよんっ♥…
「ん♥…うぅ~ん…」
「……ふぅ…ヒヤッとしたが何とかこれで!…
アレで起きてしまって居たらどうなる事か!…
…間違いなく在らぬ誤解を受けただろうな…
…で?…次は如何したものか?…」
フィロの拘束から逃れる際…フィロの胸に若干触れる事になってしまうと、上下に
揺れさせては反応させる!…となると勿論マサツグも若干ドキッとした反応をする
と、思わず警戒!…この時ここで起きたら余計な誤解を招くでは無いか!と…
ヒヤッとしつつも何とか自由を勝ち取れた事で安堵の言葉を口にし!…そして
今度は右側のリーナの拘束を気にし始めると、軽く腕を動かして見せる!…だが
その時リーナはフィロと違ってガッチリマサツグの腕をホールド!…簡単には抜け
出せそうにはあらず!…
__……ググッ!…ググッ!!…
「…う…んん~…」
__んぎゅぅ~~!!…ッ!!……
「…イカン…余計に拘束が……駄目だな…
ガッチガチで放す気配を見せない!…
…何なら今現在進行形で右腕を締め上げられている様な!…
…てか細くて綺麗な腕してるなぁ~…
何をどうやったらあんな高火力の技を撃てるんだ?…」
フィロみたく気を緩ませる気配も無ければ拘束は固まる一方!…寧ろ血が止まり
そうな程に締め上げられ!…何なら今だリーナは夢の中を微睡んでおり!…
一体どんな夢を見ればこんな締め上げる結果になるのか?と…マサツグが思わず
悩む様な素振りを露わにすると、更にある事が気になり始める!…と言うのも
改めてリーナの腕を見るととてもか細く!…まるで童話に出て来るお姫様の様な
腕をして居り!…そしてあの将軍に鍛えて貰っているにも拘らずこのしなやかさ
と!…指も白魚の様に整って居り、一体どの様にすればこの様な不可思議な体が
出来るのか?と…思わず考えさせられる様な具合に凝視をして居ると、更にその
視線は体に!…リーナの鍛えられた体へと向けられ始める!…
「……にしても本当に良い体……って、イカンイカン!!…
本能が表に!……しっかしホント…何をしたらこんな面白い事になるんだ?…」
__……ふにっ…ふにふに…
「ッ!…おっ?…案外柔っこい!…もっと筋肉質なのかと思ったが?…
ほほう?…他はぁ…っと……ッ!…ン?…」
前に事故で一度見た事が有るがそこには相変わらず見事なボン!キュッ!ボン!
が!…そして足は艶めかしくスラ~っと流れる様な流線に整って居り!…そして
ふと気が付いた事にその体には然程筋肉は付いて居らず…それを見てマサツグが
更に悩むようあの技は如何やって出せるのか?と悩み出すと、その疑問は興味に
へと変わって行く!…そして思わず左腕を回してスッと人差し指を構え出すと、
リーナを突き…するとリーナの腕は筋肉でガチガチと言う訳でなく、寧ろ
ふにふに!…そのやわっこいリーナの腕にマサツグは興味津々で面白がる様に!…
とにかく思った事を口にし!…何かその反応を感じて楽しむよう一人キャッキャと
して居ると、ここでふとある視線を感じ始める!…
__…じぃ~~~~!!…かああああぁぁぁぁ!!!…
「ッ!?…あっ…リ、リーナさん!…」
「……マサツグよ?…貴様…何をしている?…」
勿論マサツグは視線を感じた方に視線を…するとそこには顔を赤くして怒りと
困惑の色を浮かべたリーナがマサツグを凝視する姿があり!…起きた原因と
してはマサツグがリーナの腕を突いていたからであって、リーナもプルプルと
小刻みに体を震わせて見せると、ただただジッとマサツグを凝視する!…
となると当然マサツグもハッと我に返るなり慌て始め、戸惑った様子でリーナ
の名を…するとマサツグに名を呼ばれた事でスッとリーナも反応して見せ!…
如何言葉を掛けたら良いのか?…怒ったら良いのか?呆れたら良いのか?…
とにかく分からないまま思わず困惑した様子で徐にマサツグへ質問をして行く
と、マサツグは更に青褪めて見せる!…
「ヘアァ!?…い…いやこれは!…そ…そのう……」
__………。
「…な、何とか言ったらどうなんだ!?…
わ、私だって!!…この状況を!!……」
「ッ!!…ス、スマン!!…つい出来心で…」
「ッ!?…ッ~~~~!!!…」
何か聞き覚えの有る声を上げては慌てに慌て!…マサツグとしても如何言い訳を
したモノか?と…勿論説明次第によっては死ぬ未来しか見えて居らず!…ただ
説明出来ずにマサツグが青褪めたまま二人揃って微妙な雰囲気になっていると、
痺れを切らしたリーナが文句を言い出す!…その際一人恥かしそうな表情を
浮かべ出すと、リーナはモジモジとして見せ!…するとそんなリーナの文句に
対してマサツグも更に慌てて答え!…何を思ったのか誤解を招きそうな言い方を!…
となるとリーナもそう受け取った様子で更に顔を赤くして行き!…マサツグから
視線を逸らし顔を両手で隠して見せると、何やらモゴモゴとするよう悶絶する!…
さてそうして誰もがこの状況を見たらナニコレ?…とツッコミたくなる雰囲気に
なっていると、ここであるハプニングが…
「……ンン~!……」
{……こりゃお主!!…マサツグから離れんか!!!……えぇ~い!!…
…こうなれば実力行使!!…喰らえ!!…今必殺のぉ!!!…}
「んん…ふらいんぐどろっぷきぃ~~っく!!…」
__ドゴォ!!!…ッ!?…
ハプニングと言うのもフィロの夢見が悪いのか?…イライラとした様子で唸って
見せ!…と言うのもこの時フィロは夢の中でマサツグが他の女とイチャ付いている
夢を見ている様で、それを許せない!とばかりに報復!…大きく飛び上がっては
その女に向けてドロップキックを繰り出す!…しかし現実ではベッドに寝転がった
ままでマサツグにキック!…ちゃんと両足を揃えて脇腹を蹴って押し退けて行き!…
突如蹴られた事でマサツグも驚いたよう思わず体を跳ねさせると、更にハプニング
は続いて行く!…
「ッ!!…った!!…って、おわぁ!!…」
「ッ!?…きゃあぁ!!…」
{……ッ!?…って、このままだと不味い!!…動け俺の体ああぁぁ!!!}
マサツグは蹴られた衝撃でベッドから落とされ!…リーナもそれに連なるよう
落ち!…と言うのも元々一人用のベッドであったため容易に落下…二人揃って
体を重ねる様にしてベッドの下に落ちてしまうと、マサツグがここでハッと
する!…何故ならマサツグが落ちたと言う事は腹の上に乗って居たシロも落ちた
と言う事で、このままだとサンドイッチ!…となると勿論それは不味い!と
考えてはマサツグが途端に機転を利かせ!…リーナを押し潰さないよう床に
手を着き!…更にリーナの脚を巻き込まない様に膝で落下の衝撃に耐えて
見せると、朝から慌ただしい音が響き渡る!…
__ドタアアアァァァァン!!!…
「ッ!!…ッ~~~~!!!…たたたた!!…
…これもリーナに悪戯をした罰ってか?……おい大丈…夫?…」
この音で完全に目を覚ましたのかリーナは目をパチパチ!…そしてマサツグは
落下の痛みに耐え!…その際この痛みは余計な事をした罰かと…自身のやった
事に対して何か反省をする様な事を口にすると、次にはリーナの安否を気に
するのだが…この時リーナの体勢と言うのはマサツグに迫られている様な!…
自身の頭の両脇にはマサツグが両腕を着いて居り!…何ならその自身の股の
間にはマサツグの片膝が!…もはや床ドン状態でリーナは拘束されており!…
リーナ自身も事故と知りながら驚き戸惑った様子で固まると、マサツグに顔を
覗き込まれる!…となるとリーナもそんな様子に更に困惑!…しかし徐々に
意識がハッキリとして来たのか次には…
__………。っ!?…ポッポオォ~~~~~~!!!…
「……え?…」
「き、貴様あぁ!!…ッ!!…せ、責任を取れぇ~!!…」
「ッ!?…な、何で!?…」
突如ハッとするとリーナは真っ赤!…さも噴火しかねん勢いでカッカすると、
マサツグの事をキッと睨む!…それはまるでクッ殺状態!…何故か悔しそうな
表情を浮かべると涙目に!…そしてプルプルと震えて見せ!…となるとそんな
リーナの反応にマサツグも戸惑い!…一体何が有ったのか?とばかりに言葉を
漏らすと、次にはリーナが文句を言い出す!…それはまるで恥を掻いた!と
言いたげな様子!…マサツグに責任を求め出し!…何ならそれはまるで
精一杯の抵抗とばかりに涙声で!…勿論そんな台詞にマサツグもツッコミ!…
訳が分からない!と言った言葉を口にすると、次にはハッとして見せる!…
「……ッ!!…って、そうだシロ!!……ッ!…」
__ガッシ!!…すやぁ~…すやぁ~…
「ッ!?…さ、さすがと言うか何と言うか?…」
「……こ、これはどの様にして寝ているのだ?…」
マサツグがハッとした理由と言うのもシロに有り!…慌ててシロを潰して
居ないか!?と…その際マサツグは慌てた様子で自身の腹部に視線を向け!…
そこでだいしゅきホールドでしがみ付くシロの姿を!…この時シロは一切
動じず安らかな寝息を立てて居り…それを見てマサツグも当然の如く戸惑った
様子で思わずさすがと口にすると、リーナもその様子に疑問を持つ!…
と言うのも寝ているにも関わらず見事に張り付いていると、マサツグへの
執着に驚き!…だがずっとそうして居る訳にも当然行かず!…マサツグが
リーナの上から退いて旅の準備をし始めると、リーナもモジモジとした
様子で体を起こす!…
「……とにかくもう目は覚めたんだから!…っと!!…
…さぁ、今日は馬車に乗ってドワーフファミリアに!…って、どした?…」
「ッ!?…い、いや!!…な、何でも…無い……
…と言うか!…この件はまた落ち着いた時に聞かせて貰うからな!?…」
「ッ!?……はあぁ~…朝から如何してこうなる!…」
もはや慣れた様子でマサツグはシロをくっ付けたまま立ち上がり、そのまま
そそくさと準備をし!…と言っても既に準備はとうに終わらせており!…
次にシロの着替えに取り掛かって行こうとすると、そこでリーナの様子が
可笑しい事にふと気が付く!…何でもこの時のリーナの様子はと言うと、何か
モジモジとしており…まるでまだ物寂しそうな?…何か勿体無さそうな感じ
にも見て取れるようリーナがシュンとして見せて居ると、マサツグはリーナに
声を掛ける!…するとその呼び掛けに対してリーナはビクッと反応!…そして
慌てて何でも無い!と…そして次には誤魔化す様にしてマサツグに文句を
口にし!…その文句を聞いてマサツグも面倒な事になった…と思うと、改めて
好奇心は猫をも殺すと感じるのであった!…
さて場面は変わって宿屋の食堂!…各々が準備を終えて降りて来ると、
朝の挨拶を!…
「……ふっ…ああぁ~……ッ……おはよ~……ッ?…」
__モジモジ…モジモジ…チラッ?…チラッ?……ッ~~~~!!!…
「…え?…何?…何か有ったの?…」
一番最後にアヤとオリハが食堂にやって来ると、マサツグ達に挨拶!…
が、眠そうに欠伸をして居り…だが真っ直ぐマサツグ達の方にやって来ると
席に着こうと…それこそマサツグ達の座っているテーブルに視線を合わせて
行くと、そこで奇妙な光景を目にする!…と言うのも何やらリーナが一人顔を
赤くしてモジモジとした反応を露わにすると、マサツグの事をチラチラと
見て居り…となるとそんなリーナの様子を目にしたアヤは当然疑問を…
これは何?と言葉を口にし!…先に居たフィロやシロに意見を尋ねて行くと、
更に疑問を耳にする!…
「…分からん!…さっきからあの調子で…
何をモジモジしながらマサツグを見ておるのじゃ?…
何やら怪しいのぅ?…」
「……おトイレを我慢しているのでしょうか?…」
何でもシロとフィロにもその原因が分からないらしく、フィロはその様子に
怪しい!と…何なら女の勘が働いた様子でフィロはリーナを凝視しており!…
シロに至っては平和そのもの!…思った事をただ不思議そうに口にすると、
モシャモシャと一人朝食を食べていた!…もしこの場にラインハルトが居たら
まず間違いなく注意を受ける所だろうが、幸いな事に不在で!…この時の
リーナは完全に平常心を失って居り、とにかく何度もマサツグの事をチラ見
すると、気まずい雰囲気を作っていた!…
__チラッ?…チラッ?……ッ~~~~!!!…
「……なにこれ?…あの噂に聞いて居た王女様が乙女になってるんだけど?…」
「そんな事わっちに聞かれても困るのじゃ!!…」
__キッ!!……モジモジ…モジモジ……ッ……
もはやその様子は異様!…噂に聞いて居たモノとは違う!と…アヤも困惑しては
ただただ戸惑い!…リーナが乙女と化して居る事に昨日と様子が違う!と言った
事を口にすると、フィロがツッコミを入れ出す!…その際あからさまに何か
不機嫌な態度を取って見せると、ジッとリーナを睨むのだが!…しかし幾ら
睨んだ所で怯む様なリーナではなく、依然としてモジモジとしており!…何なら
マサツグもその様子に気が付いて居る様子で…如何にも何かやり難そうな反応を
見せて居ると、フィロが質問を口にする!…
「…ともかく!…やいマサツグ!!…これで揃ったが如何する?…」
「ッ!…そんなに慌てなくても……とにかく二人が飯を食い終えたらな?」
「……分かった!…
で、そっちは先程から何故そのようにモジモジとして居る?…
一体何が有ったと言うのじゃ!?…」
まるでマサツグに当たるようフィロは言葉を!…これから如何するか?と…
するとそんなフィロの様子にマサツグも慌てて戸惑って見せ!…とにかく
二人の食事を終えてから!と…一旦はフィロの言及から逃げる様な事を
口にし!…何とかフィロに一旦落ち着いて貰おうと両手でパタパタと扇いで
見せると、フィロも渋々納得した様子で返事をする!…しかしやはり
気に喰わないのは気に喰わない様子で次に言葉を!…リーナに対して
噛み付き出し!…一体何をそんなにモジモジして居るのか!?と…問い
詰める様にリーナへその言葉を口にして見せると、リーナもハッとした
様子で返事をする!…
「ッ!?…ふぇ!?…あ、あぁ…い、いや何も……ッ…」
「ッ!!…ちょ!!…と、とにかく落ち着け!…
一体如何したって言うんだ?……ってか何をそんなに勘ぐって?…」
「…ッ!?…うぅ~~!!…何じゃこのモヤモヤは!?…
如何にもわっちの勘が危険信号を鳴らして居る様な!?…」
明らかに戸惑った様子で返事!…そしてマサツグから視線を逸らすとやはり
モジモジ…これには更にフィロも勘繰り!…マサツグもその様子を察して
慌てて落ち着く様に声を掛けると、フィロの事を労わり始める!…それこそ
安心させる様に心配を!…しかしながらフィロはやはり気になる様子で!…
何か女の勘が鋭いのか?…やはりリーナの態度が気になる!と言った具合に
一人焦りを覚えて居ると、その様子にオリハは呆れて見せる!…
{……大体雰囲気で分かるけど…どうせアレでしょ?…
例に漏れず兄さんがラッキースケベしたみたいな?…
別にそんな騒ぐ程の事でも無いし…適当にはぐらかしてなあなあにしよ…}
「うぅ~ん!…うぅ~ん!……気になるのじゃ~!…変なのじゃ~!…」
__ッ!?……オロオロ!…オロオロ!……はあぁ~……
この時オリハは何と無く理解しており、マサツグに対して呆れ…と言うのも
事故と言う事を理解しては居るのだが、やはりその体質的な物に不信感を…
そして悟った所で騒ぐ程では無いと自己完結!…絶対に関わらない!と心に
誓い!…話を振られたとしてもはぐらかす!と…さも面倒事は御免の構えで
身構えて居ると、その一方ではフィロが!…何かやはり危機感を覚えては
唸っており!…その様子にマサツグとリーナが共に戸惑った様な!…とにかく
焦りを覚える様な反応を露わに!…何か誤魔化す手段は無いかと考え出すと、
更にその様子を見てオリハは呆れるのであった!…
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【第16回ファンタジー小説大賞】にて一次選考通過の[奨励賞]いただきました
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