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-第四章-オータムクラウド国編-
-第四章三十二節 緊張感あるギルドと天然なクロエとお得意ラッキースケベ-
しおりを挟むさて、今日は打って変わってギルドへ!…色々と準備を整え終えた後マサツグ達は
ギルドへと向かうのだが…その際それと無く昨日の事について大丈夫だったかを
探ると、何やら変な奇妙な話を耳にする!…それはあの大量の死屍累々の話では
なく、何やら別の話で…思って居たのと違う話が出て来てマサツグ達は戸惑い!…
思わず許された?…等と考えて居ると、その話に思わず興味を持ち出す!…では
その違う話とは一体何なのかと言う話なのだが……
「……女将さん!…なんか面白い話はないかい?」
「ッ!…面白いお話ですかぁ?」
「そう!…えぇ~っと…例えばなんだけど…
町の表通りでトンデモナイ事が起きてたとか?…」
「ッ!…あぁ!…その手の話なら!…
…何でも今日はギルドの方で何かピリピリした空気が感じられるとか…
近い内に大作戦でも有るのか?って位に緊張感が漂っているらしいですねぇ?…」
「…ッ!……え?…」
事の話を聞いたのは女将さんからであった…それこそ昨日の事を警戒しつつ!…
マサツグが何の気なしを装い今日のニュース的な物を聞き出したのだが、
女将さんはマサツグの話し掛けに明るく返事!…その際マサツグ達がやった
忍者達の話ではなく!…何やらギルドの話をし始めると、厳戒態勢が引かれて
いる様な事を言い出す!…この時その緊張感をまるで何かイベントが有る様に
女将さんは嬉々として語り出すと、当然その話にマサツグは戸惑い!…何なら
今日もシロを抱えているオリハも戸惑い!…一体如何言う事と言った?様子で
返事をすると、女将さんはその発信元について話し出す!…
「…ついさっき帰って来た冒険者さん達が顔を青くしてて……
『何か…今日のギルドおっかなかったな?…』
『……アレが立ってちゃ仕事にならんだろうに…』
と言った具合に話し合って居たんですよぉ~?…
だから思わず気になっちゃって!…聞いたお話によると
ギルドマスターさんが怖かったと…
とにかく仕事どころでは無い!…と仰ってましたねぇ…」
「……一体如何言う事なんだ?…」
「……今日の仕事止めにする?…」
「…いや、一応顔だけ出して来よう…気になるのと情報収集…」
女将さんはやはりおしゃべり好きなのか、その話を客である冒険者達から
聞いたと…何でも最初はその冒険者達がそう話して居たらしく、女将さんも
興味を持った所で話を聞きに行き!…如何言う事なのかを詳しく聞いた所で、
ギルド内が謎の緊張感に包まれて居るのが分かったらしい!…その際その
現場を見て来た冒険者達はとにかく怖かったと話したそうで、顔を青くして
居たと!…何なら化け物でも居る様な口振りだったらしく!…マサツグ達も
その話を聞いて更に戸惑ったよう言葉を零して居ると、オリハが今日の
仕事について止めようかと言い出す…しかしそんな話を聞かされては気に
なるのが人の性と言うもので!…マサツグは戸惑いながらもギルドに向かう
事を決めると、情報を集める事を最優先にする!…さてそうして女将さんから
話を聞いて一行はギルドに向かい歩みを進めるのだが、その際道中では…
__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…
「……多分同業者だろうな?…揃いも揃って何か様子が変だ…」
「…皆強張ったり緊張したりしてるね?……やっぱりさっきの話…」
「…でもそんなおっかない奴がギルドに居たっけか?…
…居たのは胸糞悪い奴だけだったと思うが?…」
「……居たの?…そんな奴…」
ギルドに向かう道中…最も目に付くのはマサツグ達と同じ冒険者達の様子で、
それぞれが何やら怖かったとばかりに緊張…或いは話に有った通り青褪めたりと…
町の人達より目立つ感じでその警戒具合を見せては異様さを物語っていた!…
勿論マサツグ達もそれを見てやっぱり変!と零すと、釣られた感じで警戒を
強め出し!…改めて話を思い出すようギルドの話を口にし!…その際マサツグが
鹿之助の事を口にすると、オリハもその話を聞いて妙に興味を持ち出す!…
実はオリハ自身そう言う胸糞悪い奴をぶっ飛ばしたくなるのが性らしく、
「ざまぁ!」と言った話が大好物で!…マサツグからそんな話が聞けるのか?と
感じたらしく尻尾を振って興味を持ち!…シロもそんなオリハの様子に
気が付いたのかマサツグが話すよりも先にシロが当時の事を話し出すと、二人は
楽しくキャッキャと言い出す!…
「ッ!…はいです!!…えぇ~っと…
皆に迷惑を掛けたり!…ご主人様を馬鹿にしたり!…
お猿さん達と一緒になってご主人様を襲ったり!…
さつきお姉ちゃんに手を出そうとしたり!…
本当に最低の人だったのです!!…
…シロ達はご主人様に止められてたから助けられませんでしたが…
それでも最後はご主人様が思いっきりぶっ飛ばしたのです!!」
「ッ!…へぇ~!……それは見て見たかったかも…
…ついでにあわよくば私も…」
「…お前が手ぇ出すと冗談にならんのだが?…
それに!…あん時はクラスアップの試験をやってる最中…って、うわぁ…」
シロはまるでマサツグの武勇伝を語る様に!…その鹿之助と言う者がどんな奴
だったのかを簡単に話すと、嬉々としてオリハに説明をし出し!…その説明も
本当に簡単かつ単略的に!…マサツグが鹿之助をぶっ飛ばしたと言う事実を
オリハに話すと、オリハも笑顔でそんなシロの話に相槌を打つ!…さながら
その様子は傍から見れば本当に仲の良い甥っ子と叔母の様で!…或いは親子の
様にも見えてしまい!…オリハもその場に居れば!…みたいな事をシロに
話しては笑って見せ!…マサツグもそのオリハの言葉に対して呆れた様子で
ツッコミを入れると、その際シロの説明だけでは足りなかった部分を付け足し
始める!…のだが、その前にギルドへと辿り着いてしまい!…そこでギルドの
玄関前で屯して居る冒険者達の様子を!…中の様子を伺う様にしてとにかく警戒
して居る冒険者達の姿を見つけると、話は本当だったのだ…と言った具合に
言葉を零す!…そして…
「クッ!…クッソォ~!…
折角アプデが来たから試しに転職しようと思ったのに!!…
アレじゃ転職どころの騒ぎじゃ!!…」
「入りたいのに入れない!!…何なの!?…このプレッシャー!!…」
「…ちょっとした強敵モブと遭遇するよりこっちの方が圧が有る!…」
「……奴からはやると言ったらやる!と言う鋼の意志を感じる!!…
凄味が有る!!…」
各々入れないと言った様子で悶々としており、ある者は転職を!…と思い来た
様だがこの有様で…他にも仕事を受けに来たのだろうがプレッシャーを感じて
尻込みしてしまい!…またある者はその圧を強敵と比べてはこっちの方が
ヤバいと!…はたまたある者は何処かで聞き覚えの有るジョ○ョ的な台詞を
口にし!…とにかく立ち往生すると言った様子を見せて居た!…そして当然
そんな様子から見るにギルドに入ろうとしてもまずはその立ち往生して居る
人達が邪魔な訳で!…マサツグも溜息を吐きつつ先陣を切るよう人混みを
掻き分けてギルドに入ろうとすると、そこである者を見つける!…
「……ハアァ~…朝っぱらからこれかよ!…
…あぁ~…はいはぁい、人が通りまぁす!!…通してくださぁい!!」
__グイグイッ!…グイグイッ!……ポンッ!!…
「ふぅ~……ン?…ッ!?…」
__ズモモモモモモモモ!!!…
「…顔こっわ!!!」
マサツグが先陣を切るとその後ろを付いて来る様にオリハ達が!…その際
シロはオリハに抱えられており、フィロはオリハの背にくっ付き!…
とにかくマサツグ先導の下、共にギルドへ入館!…そこでマサツグと
一緒にギルドの受付カウンターで仁王立ちするクロエの姿を見つけると、
マサツグ達は揃って思わず驚いてしまう!…この時そのクロエの出で立ちと
来たら相当な物で!…確かに受付カウンターの前に立って居るのだが
超威圧的!!…腕を組んでは真っ直ぐにその訪問者達を睨んでおり、
不機嫌なのかその背中からは思いっきり黒いオーラ的な物まで見えると、
更に威圧感をマシマシにする!…当然そんな様子を見てしまったマサツグも
思わず本音をポロッと零すと、そのクロエの眼光はマサツグに向けられ!…
__ッ!…ギランッ!!…ッ!?…
「……おい貴様ぁ!…ちょっとこっちに来い!…」
__どよぉ!?……ババッ!!…
「ッ!?…不味った!…つい本音が!!………ッ…」
マサツグの言葉に反応してクロエは視線をマサツグに!…その際同時に
マサツグの事を指差し受付カウンターの前に来るよう言葉を口にすると、
その遠巻きに見ていた冒険者達の視線はマサツグに向けられる!…勿論
周りからはマジか!?と言わんばかりにどよめきの声が!…オリハもそ
んなマサツグに対して[死んだわ…]とばかりに視線を送り!…マサツグも
ハッと気が付いた様子で自身の口が滑った事に後悔し!…少し間を開けて
覚悟を決めたよう一歩前へと踏み出して行くと、その様子に周りの
冒険者達は更にどよめく!…
__……コッ…ッ!?…どよぉ!?…コッ…コッ…コッ…コッ…
「…な、何でしょうか?…ギルマス?…」
__ッ!?…ズモモモモモモモモ!!!…
背中に全冒険者達の視線を集めつつ!…マサツグ一人そのクロエの構える
受付カウンターの前へ移動すると、意を決した様子で声を掛ける!…すると
その時後ろからはまるでマサツグを勇者と見るよう!…話し掛けた事に
これまた絶句!…ただただなんて肝が据わった奴なんだと言った様子で
見守られ!…クロエもクロエでそんなマサツグを前に体勢を崩す事無くただ
背中から黒い気を放ち続けると、次にはマサツグにこう話しかける!…
「……貴様に一つ問いたい!…
……何故奴らはあの様に玄関前で屯して居るのだ?」
「ッ!……へ?…」
「…あの一件から少し皐月の様子が優れぬから私が代わりをして居るのだが…
私がここに立つとあの様に…まるで小動物にでもなったかの様に震え始める!…」
それこそマサツグに対して眼光を鋭く先程の事について怒るのかと思って居た
のだが、クロエは次に質問が有るとばかりに疑問の表情を浮かべ!…これには
マサツグもクロエの変わり様に思わず戸惑ってしまい!…気の抜けた声で
クロエに友達のようへ?…とだけ返事をすると、クロエは構わずマサツグに
質問をし始める!…その際こんな事になった事の顛末から話す様に皐月の
代わりを務めて居ると話すと、マサツグは当然更に戸惑い!…しかしクロエは
マサツグの事など御構い無しに説明を続け!…自分がさも皐月の様にフレンドリー
に接して居ると言った具合に話をすると、冒険者達の事を可笑しいと言い出す!…
「…見て見ろあの大男を…私をチラチラと見ては震えて!…
小熊の様では無いか!…そして何やら職員の様子も何かたどたどしい!…
…確かに普段は執務室に籠って居るので職員達との接触はあまり無いのだが…
それでもこれはあまりにも!…あまりにも可笑しいのではないのだろうか!?」
__……ッ……
「…そして貴様はついさっき私を見て顔が怖いと言った!…
これは如何言う事か!?…スマンが私に分かり易く説明を!!…」
その冒険者達が可笑しい事を例えるよう一人の冒険者を徐に指差すと、マサツグも
振り向き!…するとそこにはクロエの言う通りゴツイ鎧を着た大男の冒険者が…
その男はこちらをチラチラと見ると何かに怯えて居る様子でドリンクを飲み!…
職員達の様子が可笑しい事についても触れると、周りの職員達もどう接したら
良いのか分からず!…ただ困惑した具合に自身の業務を進めて居た!…そうして
周りの様子が可笑しい事にクロエは首を傾げて見せ!…それでも自分に非がある
事を分かって居ない様子で!…その事を改めてマサツグに問い掛けるよう言葉を
口にすると、マサツグもその話を淡々と聞かされて我慢が出来なかったのか!…
遂には相手が誰であろうと構わない!と言った具合にツッコミを入れる!…
「ッ~~~~!!!…アンタは天然かあぁ!!!」
「ッ!?…なっ!?…て、天然だと!?…
わたしはそんなぽやっと等!!…」
「そう言う所なんだよ!!…
てか普通受付カウンターの前でそんな堂々とギルドマスターが
仁王立ちしてたら普通はビビるっての!!…
何なら相手の事を殺しかねん勢いで睨むわ!…背中から変なオーラは出すわ!…
それの何処が普通だって話だよ!!!…
これじゃあ皐月もビックリして無理にでも代わるって言い出しかねんぞ!?」
「ッ!?…なっ?!…バ、馬鹿な!?…この私が!?……
受付の仕事も出来て居ないと言うのか!?…」
「……と言うより、出来ない!…が正解だと思うが?」
クロエの話を聞いている間マサツグもツッコみたくて仕方がなく!…遂には
爆発した様子でクロエを指差しツッコミを入れると、さすがのクロエもその
ツッコミにビックリした様子で目をパチパチとさせる!…そしてマサツグの
ツッコミを聞くなり自分は天然じゃない!と慌てた様子で文句を言おうと
するのだが、マサツグのツッコミは止まず!…改めてそこが可笑しい!と
ばかりにクロエに言うと、今さっきまでのクロエの様子を語り!…その際
相手を殺しかねんと過剰に説明!…そのマサツグからのツッコミを受けて
初めて自覚をしたのか!…これまた驚いた様子で一歩後ろに仰け反ると、
ショックを受ける!…それこそ自分は完璧にこなして居ると思って居た様で、
否定された事にシュンとし…マサツグも一通りツッコんだ所で落ち着き始め!…
クロエの言葉に対して出来て居ないと改めて冷静にツッコミを入れると、
クロエは腕を組んだまま悩み始める!…
「ッ!?………うぅ~ん…」
「……はあぁ~…とにかく!…
まずはその威圧感を放つ事から止めたらどうですか?…
ただでさえ軍服来て仏頂面なんですから!…
その気が無くても警戒されますよ…」
「ッ!…し、しかし私が持って居る物はこの手のモノしか…」
「筋金入りか!!……まぁとにかく!…
一回だけでも良いからこの警戒を解けば後は
順序だって分かってくれると思うんですけどね?…」
宛らマサツグに指摘されて盲点だったと言わんばかりに悩み出し!…マサツグも
そんなクロエの反応に呆れつつとにかく感じている事を口にすると、止める様に
注意する!…その際マサツグが注意したのはその威圧感で、まるで本物の軍人
みたく圧を放って居ると!…それこそ表情の見直しから服装と色々と助言をし、
それだけでも印象は変わると説明をするのだが!…クロエはそれを聞いて更に
腕を組み悩み始める!…何故ならクロエもそれで良いのならやると言った気概を
見せるのだが、持っている服は全部軍服らしく!…更にはクロエ自身は別に
仏頂面をしている訳では無く、ただデフォがこれなだけで…その事をマサツグに
話し戸惑って様子で意見を求めると、マサツグをそれを聞いて更にツッコミを
入れ出す!…さてそうなって来ると先程の指摘も改善が難しいと考えたのか、
マサツグも悩み…二人して悩み出した事で周りもその様子に違和感を持ち!…
何を考えて居るのか?と困惑する様な様子を見せて居ると、ここでシロが一人
動き出す!…
__……スポンッ!!…
「ッ!?…ちょ!…あっ!…シ、シロちゃん!?…」
__テテテテテテテ!!…ピョイン!!…ガッシッ!!…
「ッ!?…どわああぁぁ!!……」
この時シロはオリハに抱えられており!…その抱えられて居る腕から抜け出す
よう一度は勢いを付ける様な挙動を見せると、次には地面に向かいスポンと
抜け出す!…すると当然いきなりシロが抜けだした事でオリハも驚くと、慌てて
シロを呼び止めようとするのだが!…シロは地面に着地をするなりマサツグへ
向かい一直線!…そして勢い良くマサツグの後頭部に向かい飛び付いて行き!…
ガッシとシロがしがみ付いた所でマサツグもその衝撃によろめいたよう前のめり
に仰け反ってしまうと、次には事故が起きる!…
__スゥ…ダン!!…ぽよん♥……どよぉ!?!?……
「……お、おいおい!…アイツ死んだぞ?…」
「じ、事故とは言えこれは!!…」
__………
それこそマサツグとクロエとでは身長差が有って!…二人の間には受付カウンター
なるモノが有るのだが!…何ならマサツグは慌てて転けまいとカウンターに手を
突き!…シロを落とさず踏ん張って見せようとすると、それでもシロの体重も
重なってか勢いが付いてはクロエの胸にダイブする!…ダイブした際マサツグは
顔から突っ込んで行くと、意外とクロエも有るのかぽよん!とマサツグの顔を
跳ね!…周りでその様子を見ていた冒険者達も一斉に「ヤバ!!…」と言った
具合にどよめきを挙げ!…ある者が某・格闘漫画宜しくマサツグが死んだと口に
すると、その当事者達である二人は固まって見せる!…正確には動きたくても
動けない!…動いたら動いたで死にそうな気がして!…マサツグが顔を挙げずに
固まって居るとクロエも何故か沈黙しており!…二人揃って謎の沈黙具合を見せて
居ると、周りからはそれは嵐の前の静けさの様に受け取られる!…
{……どうする!?…なしてこうなった!?…
何でこうも毎回気不味いラッキースケベが起きるのか!?…
これが分からない!!!……とにかくこの状態は不味い!…
何とか顔を挙げたいが!!……}
__……スッ…ピクッ!…
{…駄目だあぁ!!!…
何か動いた瞬間ドタマぶち抜かれそうな気がするぅ!!!…
…とは言えこのままの状態は非常に悪い!!…
何ならシロちゃんがヤキモチを焼いて居るのがヒシヒシと感じられるうぅ!!!…
何とか脱出する方法は無いのか!?…
こういう時リセットボタンが欲しくなる!!…
…まぁ元々そんなモノある訳がなぇんだけどなぁ!!!…}
そして倒れたマサツグ自身も自分の状況について絶望を感じ!…戸惑いと焦りを
覚える一方で、この窮地を脱したいと!…とにかく何とか静かに頭を上げよう
とするのだが!…その際クロエがそれに反応したようピクっと動きを見せると、
マサツグもその気配を察してはまた動けなくなってしまう!…それこそ自身の
頭に銃口を突き付けられている様な、重くヤバイプレッシャーを感じ!…それと
同時に事故とは言えマサツグのラッキースケベにシロがヤキモチを焼き出し!…
マサツグの頭を緊箍児宜しくギュッと締め付ける様に抱き締め始めると、それにも
耐えなくてはいけない状況になってしまう!…さてそうなって来るとマサツグと
してはやり直したい!と言った気持ち的にリセットをしたいのだが、そんな物が
有る訳がなく!…ただ時間だけが刻々と過ぎて行き!…周りの冒険者達もその
様子を緊張した様子で見守って居ると、先にクロエが口を開く!…
「……おい。」
「ッ!?……は、はい?…何でしょう?…
後、先に言い訳をさせて貰うならこれは事故…」
「そ、それは分かって居るから早く退けろ!…
は、恥ずかしいでは無いか!…」
__……ん?…
マサツグの視点からでは当然クロエは見えないのだが、クロエからは何か
ヒシヒシと感じられるモノが有り!…クロエに声を掛けられた事でマサツグも
ビクッと反応して見せ!…恐る恐るクロエに怯えつつ返事をすると、先に
言い訳も口にする!…するとクロエはそのマサツグの言い訳を素直に聞き入れた
様子で、早く退けろと!…この時クロエからは何やら恥かしがる様な様子が
伺え!…本人自身も恥ずかしいと口にすると、周り者達はその予想して居た
流れと違う事に戸惑いを受ける!…それこそマサツグに対して鉄拳制裁を
加えるのではないのかと思われたのだが、クロエは乙女の様に恥じらい!…
それこそこういう場面に免疫がない様子で固まっており!…全員が全員その
予想外のギャップに何かキュンとするモノを感じて居ると、マサツグも何とか
頭を退ける!…
「……んどっこいしょ!!……ふぅ~!…
シ、シロ!!…いきなり飛んで来たら危ないだろ!?…」
「むぅ~~~!!!…」
「……ギルマスもすんません!!…事故とは言え何と言うか!…
…ご、御馳走さまです?…」
「ッ!!!…き、貴様ぁ!!…銃殺刑に処されたいか!!!…
…わざわざ流してやったと言うのに!!…もう良い!!…
何処にでも行ってしまえ!!!」
やっとの思いで頭を上げ!…何とか立て直せたとばかりに一息吐くと、事の原因で
あるシロに注意をする!…その際慌てた様子でマサツグがシロに注意をすると、
シロは頬を膨らませては今だヤキモチを焼いて居り!…それでもマサツグの注意は
聞いた様子で…頬を膨らませながらもそのシロの尻尾はシュンとした様子を見せて
居ると、マサツグも一応はそれを見て納得をする!…さてそうなると次は迷惑を
掛けたギルドマスターに謝り始めるのだが!…思う様に言葉が出て来ない上に頭が
混乱して居るのか!…マサツグは思わず素直に本音をポロっと漏らしては頭を
下げ出し!…それを聞いたクロエも顔を赤くしながら文句を言うと、まるで子供に
戻ったよう腕を振り上げては怒って見せる!…さてそうするとマサツグもクロエに
追い出される様にしてカウンターを離れると、これが良いきっかけになったのか…
__……コッ…コッ…コッ…コッ…
「ギ、ギルドマスター?…」
「ッ!!…な、何だ!!…私は今!…」
「い、いえ…そのぉ…仕事を受けたいのですが?…」
「ッ!…何?……ッ!…」
__ゾロゾロ…ゾロゾロ…
次には冒険者達の警戒も解けた様子で、次々にそのクロエの立っている受付
カウンターの前に冒険者達が並び出し!…それこそやはり若干の警戒は残して
居るものの続々と集まってはクエストや転職!…詰まって居た物が取れて
一気に流れ込むよう!…カウンターを増設して事の対応に当たる等!…珍しい
事に発展しては、てんやわんやの作業に追われるのであった!…そしてこの
事態に一番に驚いて居たのはクロエであり、冒険者達を捌きつつ!…何なら
時たま妙な熱視線を感じつつとにかく作業に追われており!…落ち着きを
見せたのはゲーム内時間にしてお昼頃!…さすがのクロエも疲れたと言った
具合に思わず溶けそうになって居ると、最後にマサツグ達がカウンターに立つ!…
「……何の用だ?…」
「いや何の用だじゃなくて!…話をしに来たんですよ!!…
元々そのつもりで来たのにあの状態になって!…
寧ろ何事かって聞きたい位でしたよ!…」
「……そうか…それはすまなかったな…
…皐月も毎日こんな大変な目に遭って居たのか…
オマケにあのような馬鹿者共に…」
「ッ!…そう言えば!…その皐月ちゃんは大丈夫なんですか!?…
休みを取らせる程って!!…」
もはや今日の業務は終わりにしたいと言った具合に疲れており、マサツグ達が
立った所でダラけて居り…そんなクロエの様子にマサツグも改めてツッコミを
入れ!…そもそもの原因はクロエに有ると言った具合にツッコミを入れると、
余りの多忙具合に圧倒されたのか!…クロエはもはや考える事すら放棄した様に
返事をする…そして改めて受付嬢と言う仕事の過酷さを知った様子で言葉を
口にすると、マサツグもハッと思い出した具合に質問をし!…その質問と言う
のも最初に聞いた皐月が今日休みと言う話の事であり、改めて皐月は大丈夫
なのか!?とクロエに容態について尋ねると、クロエは態勢を整えるなり返事を
する!…
「んん?…あぁ……大した事は無い!…
ただあの様な事が有ったから慰安と言う意味で有休を使わせただけだ…
…別に怪我等はして居ない…」
「ッ!…そうか…それならいいんだけど…」
「……で、何の話をするのだ?…町の他愛ない噂話なら…
宿屋の女将にでも訪ねた方が良いと思うが?…」
「ッ!…じ、実は…」
クロエが言うには皐月は無事らしく、彼女の精神を労わる的な意味でも休ませた
らしい…確かに人質に取られた上に刃物をチラつかされ!…精神的に疲弊して
居ても可笑しくはなく!…マサツグもその話を聞いて納得したと同時に安堵した
様な不安感を覚えた様な!…とにかく皐月の事が心配な事には変わらず!…
どっちとも言えない微妙な反応をクロエに見せて居ると、クロエは本題に入るよう
声を掛ける!…その際マサツグが求める話に置いて噂話程度なら宿屋で聞くよう
勧め出すと、マサツグ達もハッとしては本題に入り!…ただ聞きたい事と言うのは
昨日のあの一件の事であって!…やはり聞き辛い!と言った風にマサツグが
恐る恐るクロエに話を振り出すと、クロエはその話を聞くなり首を傾げる…
「……てな具合の話が有って…大丈夫なのかなと…」
「……ッ?…その様な話はこっちに入って来ては無いなぁ?……とは言え…
それはイベントでしかないから別に気にする様な事でも無いだろうに…
その現場を誰かに見られたからと言ってペナルティが発生すると言った
心配もない…する必要もない!…
今まで通り活動をしててくれて構わないとだけ答えておこう!…」
「ッ!…そ、そうか!…ふぅ…」
「……にしてもそのイベントが?…
…近々大型のイベントが起きると言う事か?…
だとすると此方も色々と…」
粗方の説明をクロエに話すとクロエは問題無いと…何ならそんな話はギルドに
入って来ていないとマサツグに話し!…それはイベントで有り何かしらの事件
では無い事をマサツグ達に説明をし始め!…改めてそれに関してペナルティの
心配をする必要も無い事を話すと、マサツグ達は安堵する!…
さてそう聞かされた所でマサツグ達が一息吐いてホッと胸を撫で下ろして居る
と、その一方でクロエはクロエで何か思う所が有る様子で!…次には悩んだ
具合に備えるよう言葉を口にし始め!…まるで何か一波乱起きる様な事を
続けて口にすると、一人悶々と考え続けるのであった!…
…因みにその会話がきっかけでクロエが運営の人間であると!…オリハに
静かに悟られてしまった事をこの時マサツグとクロエは全く気付いていない
のであった!…
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※基本的にちょっと残念な夫婦のお話です
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
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貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
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