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-第四章-オータムクラウド国編-

-第四章十五節 押し付け合いとリーダー襲名と魔王の条件-

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さて話は改めて誰がクランのリーダーになるかで悩み始める!…その際やはり

ライザがリーダーになる事は許されず、ライザを除いた三人で決める事になる

のだが…


「…やっぱモツじゃね?…こん中で一番適任なのって?…」


「……俺もそう思うんだけど?…

…本人の意志的には?…」


__チラッ?……


「…うぅ~ん……俺も勘弁願いたいな…

自分で言うのもなんだけど…俺ってリーダーの補助が得意だし?…

その方が俺としても楽だし…」


まず最初に白羽の矢が立ったのはモツであった。推薦としてはマサツグと

レイヴンの二人であって、モツの頭のキレ具合や瞬時の状況判断など!…

まさに適任!と言った様子で話し合っては本人に確認を取るのだが!…

その肝心の本人は悩んだ様子で難色を示すとやんわり断る!…その際

自分でもクランを起ち上げる時の立ち位置を考えた様子で、リーダー補佐に

回りたいと言い!…理由としては自分の性に合って居るのはそっちと!…

あと楽が出来るからと言った様子で二人に苦笑いをして見せると、次の

白羽の矢が放たれる!…そしてその着弾先は…


「…となるとレイヴンは?…

レイヴンだって頭は良いし!…それにこう言った作業も着々と堅実に進める…」


「え!?…いやいやいやいや!!…

俺だって勘弁願いたいよ!!……と言うよりも…

この形の奴がクランマスターとか!…

これじゃあどこぞの地下霊廟のボスか!って言われそうなんだが?…」


「ッ!…地下霊廟?…」


「ホラ!…サキュバスだったり!…悪魔を側近にしてる!…」


着弾先はレイヴンに向けられた様で…モツが駄目ならレイヴン!と言った具合に

マサツグが声を掛けると、レイヴンは慌てて首を左右に振って見せる!…その際

そんな面倒な事は御免!と言った具合に拒否反応を見せると、同時に気になる

事を口にし!…それは某・ラノベに出て来る同じ骸骨魔道の話で有り、自分の

格好からしてその手合いと間違えられるのでは?と苦笑いしつつボケて見せると、

話し方が悪かったのか…マサツグとモツには若干通じて居ない様子で首を傾げ

られ、その反応にレイヴンが改めて補足説明を付け足すと、漸く理解された様子で

二人が頷く!…


「ッ!…あぁ~……把握。」


「そもそも俺自身そうやって上の役職に就く事自体あんまり好かん!…

仕事でも現場で生きて居たい人間やから…」


「……そうなって来ると?…」


恐らくあの不憫な骸骨主人の話をして居るのだろう…何と無く把握した様子で

言葉を呟き!…二人が納得して居る一方でレイヴンが自身の意見を伝えると、

これでリーダー候補からレイヴンが消える!…その際既にモツはほぼほぼ

マネージャーを務める事が決まっており、本当に後は代表者と細かな役職を

決めるだけとなるのだが…次に白羽の矢が立ったのはアヤで有り!…マサツグ・

モツ・レイヴンの三人がアヤにチラッと視線を向けると、アヤも大体他の

メンバー宜しく!…慌てた様子で断り出す!…


__……チラッ?…


「……え?…わ、私!?…だ、ダメダメダメダメ!!!…

そんな役職にされたら気軽に酒場へ出掛けられなくなるし!!…

お酒も好きに飲めないじゃない!!…私は嫌よ!?…」


「いや理由よ!…てか寧ろアヤの取ってはその方が良いんじゃ?…」


「……もし楽しみを奪うって言うのなら!…それ相応の覚悟をしなさいよ?…」


__スチャッ!…ッ!?……


アヤは断る理由に酒場を持ち出し!…これまた何ともアヤらしい理由を口に

すると、全力で拒否をする!…その際リーダーを務めるに当たって責任等も

理解している様で…そんなアヤに対してマサツグ達は苦笑いをして見せ!…

更にツッコむよう言葉を口にすると、寧ろ好都合なのでは?と考え始める!…

この時その言葉を思いっきり口にしてアヤに何とか任せられないか?と言った

具合に悩み出すと、アヤも考えが有ると言い!…アヤはマサツグに対して

スッと弓に手を掛ける様な素振りを見せ!…まさかの本気具合にマサツグも

驚いた様子で戸惑うと、話は原点に戻って来る!…のだが!…


「……オホン!!…しゃ~ないなぁ?…

それなら俺が引き受けようやないかい!!…

元を正せばこの話も俺が振ったからであって!!…」


「「「いえ、本当に結構なので座っててください!…」」」×3


「ッ!?…何でやねん!!!…

どうしてもアカンのか!?!?」


__駄目だな?…駄目だ…絶対にダメ!!…


「何でやあぁ~~~!!!!……」


話が振出しに戻った所でライザが息を吹き返し!…改めて自身がリーダーになる

事を立候補するのだが、マサツグ達が一蹴する!…その際これまたハモる様にして

ライザに落ち着くよう声を掛けると、ライザは途端にツッコミを入れ!…この時

如何しても駄目なのか!?と説得をするよう声を掛けて見せるのだが、そのライザ

の言葉に対してマサツグがまず駄目だなと周りに確認をすると、モツが肯定する

よう返事!…更に止めを刺すようレイヴンが頷きながら大きく返事をすると、

そんな三人の言葉に対してライザが吠える!…そうして発狂するが如くショックを

受けているライザを余所に!…マサツグはふと視線をフィロに向けるのだが…


__……ッ!…チラッ?…


「…わっちもやらんぞ?…マサツグ…」


「ッ!…勘が鋭い!……一応理由は?…」


「……コホンッ!…出来る良妻とは夫を立てる事にある!…

夫を差し置いて自分が上に立つなど!…

それは愛する者にとって愚行を働くも同然の事じゃ!…

故に!…わっちはマサツグの後ろを二歩下がって…」


「……豪く古風な考えだな?…別に俺は構わんのに…

…てか、嫁を貰った覚えはないんだが?…シロも膨れてるし…」


フィロはマサツグの視線を感じ、更に考えを読んだ様子で直ぐに返事!…その際

クランのリーダーになる事を真っ先に断ると、マサツグを驚かせ!…その理由に

ついてマサツグが一応と尋ねると、フィロはマサツグの嫁としての持論を口にし

始める!…するとその話を聞く限り如何にも古風な考え方をしている様で、昔の

良い奥さんの立ち振る舞いを口にし!…しかしマサツグとしては全くそんな事を

気にする様な者ではなく、寧ろ隣を共に歩いて欲しいみたいに言うと、更に

ツッコミを入れる!…この時更にフィロの隣に居るシロに状態について口に

すると、フィロはその言葉で隣を確認…


「ッ!…何じゃと?…」


__ムッスウゥゥゥ~~!!!……


「ッ!…何じゃお主?…その様に膨れた所で事実は…」


「いやだからフィロは仲間であって嫁ではない!…OK?」


気になった様子で隣を見るとそこには猛抗議のシロのドアップ顔が!…勿論の

事ながら見事なまでに赤くブン膨れて居り、何も言わずフィロの事を睨み

続けると、フィロもそのシロの様子にツッコミを入れる!…その際マサツグとの

関係は決定事項と言った具合に言葉を口にするのだが、マサツグはその言葉に

対して更にツッコミ!…そうしてマサツグの家族内?…が内輪揉めを起こして

居る一方で、モツとレイヴンもこれで決まりと言った具合にある決断をすると、

マサツグに話しを振り始める!…


「……そうなるとやっぱ消去法でヤブしか残らないよな?」


「ッ!?…え゛!?…」


「……ていうかその方が楽な気がする!…

ヤブだったらポカやっても被害は小さそうだし…

何よりシモみたいに奇行には出ない!…」


「ッ!?…おい!…聞こえとるからな!?…

でも変人として見てる事には感謝する!!…」


もはや消去法で残って居るのはマサツグしかいないとモツが結論付け!…

マサツグにも聞こえるようそれしかない!と言うと、マサツグを戸惑わせる!…

その際マサツグは話を聞いた時点で酷く戸惑った表情を浮かべると、顔で

どうしてそうなった!?と訴え!…するとそんなマサツグを余所にレイヴンが

その理由を口にし始め!…この時やはりモツの決断に賛同した様子で言葉を

続けると、軽くライザの事をディスって見せる!…すると当然ライザはライザで

そのレイヴンの言葉に引っ掛かりを覚えると、レイヴンに食って掛かるよう

文句を言うのだが!…それでもキャラとして認めて貰えた事には感謝を示し!…

その怒っているのか感謝をして居るのか…何方とも言えない反応をされた事で

レイヴンが戸惑って見せて居ると、マサツグはモツに確認をする!…


「……本気マジで?…」


本気マジ本気マジ!…大本気マジだよ!!…

と言うか言い出しっぺはヤブだった様な気がするんだが?…」


「い、いやぁ…元の言い出しっぺはシモなんだが?…」


「ッ!…じゃあ、シモにリーダー任せるか?…」


「ッ!?……しゃ~ない!…腹括るか…」


「おいどんだけ任せたくないねん!!!

さすがに泣くぞ!?」


マサツグは何かの冗談を期待した様子でモツに先程の話が本気で有るかを

尋ねるのだが、モツはマサツグに大真面目と返事をし!…その際この話の

発端はマサツグと言い出し!…そのモツの言葉に対して戸惑いつつも違う

と言うと、モツはマサツグにある確認をし始める!…その確認と言うのも

ライザにクランチームリーダーを任せるかどうかという事で!…まるで

意地悪そうにニヤッと笑いマサツグへ質問をして見せ!…するとマサツグも

その質問に対してハッとした様子で目を見開き!…次には諦めた様子で

ガクッと肩を落とすと、次には覚悟を決める!…すると当然そんなやり取りを

目の前で見せられて居る事で、ライザは更にショックを受け!…勿論の如く

そんな会話をする二人に文句を言い!…モツが笑ってライザの事を誤魔化して

居ると、更にある問題が出て来る!…それはいざ代表者が決まってクラン

チームを起てると皐月に話した際、詳細を紙に書くのだが!…


「……てな感じで…俺がクランの代表をする事になった…」


「わあぁ!!…おめでとうございます!!…

…ッ!…では、此方の魔法紙に皆さんの情報の記入をお願いします。

記入は(名前)(Lv)(職業)(種族・性別)と言った感じです!」


「ッ!…あぁ、はいはい……ッ!………」


「……ッ?…何如何したんだ?…」


事の詳細を話し皐月から祝われると、その皐月はハッとした様子で一枚の紙を

マサツグに…皐月はその紙は魔法紙で出来ていると話すと詳細を書く様に

お願いをし始め!…マサツグもその話を聞いて皐月からその魔法紙を受け取る

と、まずは自身の名前を書こうとする…が、それも途端にピタッと固まって

しまっては動かなくなる!…それはまるで何かに気が付いた様子で、その後

冷や汗をダラダラ!…当然突如マサツグが固まった事でモツが反応して見せ!…

マサツグに何があったのか?と不思議そうに声を掛け出すと、マサツグは恐る

恐る頭を上げるなり皐月に質問をする!…


__……スゥ~……ッ?…


「…なぁ…皐月さん?…

…これって…の名前も書かなきゃダメ?…」


__………ッ!?!?…


「ッ!…え?…いえ…特にその様な規定は無いと思いますが?…」


この時のマサツグは言うまでも無く焦って居り!…その際マサツグがの事に

関して突如質問をし始めると、皐月は戸惑う!…それこそ深くマサツグ達の事情を

知らない皐月からすれば、当然不思議な質問で!…だが周りの知って居る者から

すれば直ぐに察した様で目を見開き!…マサツグ同様途端に何かに対して慌て

始めると、皐月はその様子に驚きながらも質問に答える!…すると内容としては

記入しなくてもいいとの事で、それを聞いてマサツグ達は安堵するのだが!…


「ッ!…マサツグよ!…わっちはペットではない!…

マサツグのお嫁さんじゃ!!…勿論しっかりとそこに名を記そうぞ!」


「ッ!?…い、いやちょっと待て!!…おちけつ!!…

少し考え直さないか!?…ここで公表するのは何かこう!!…

勿体ない様な!?…」


「そ、そうよ!!…事の次第によっては大事件になるのよ!?」


「……お主達がわっちの為を思って居るのなら感謝をしよう!…

じゃがわっちはこの事を大々的に!…それこそ全世界に広めたいのじゃ!!」


何と無く察したのかフィロは途端に猛抗議!…その際ペットじゃない!と

言い張ると、譲れない様子でマサツグの嫁を名乗り!…そしてその魔法紙に

名前を書く事も絶対に譲らず!…マサツグが慌てて止めに入ると、何とか

言葉巧みに誤魔化そうとする!…この時マサツグはその気にさせようと

フィロに言葉を掛けると、隠したい!と言った具合に話して見せ!…アヤも

事の事態に気が付いた様子で慌てて援護し始め!…これは大スクープに

なってしまう!とフィロに同じく説得を試みるのだが!…やはりフィロは

折れようとしない!…寧ろ堂々宣言したい!と言った具合にやる気を見せる

と、もはや止められる雰囲気ではなく!…事態を知らないモツは何故に?と

戸惑い!…何と無く察したライザとレイヴンは如何したものかと悩み出すと、

その行く末を見ていた!…しかし!…


「…まだ書かんのか?…ほれ?…書かんのなら早う寄こせ!…」


「ッ!?…ッ~~~……」


フィロはマサツグが名前を書き終わるのを待つのだが、マサツグは一向に

記入せず!…寧ろフィロから守る様にして魔法紙を護り!…そんな様子に

痺れを切らした具合にフィロがマサツグを急かすと、徐に手を伸ばし

始める!…すると当然そんなフィロの様子にマサツグも焦りを覚えると、

更に魔法紙を護ろうと高く腕を伸ばすのだが!…その一方でモツはフィロに

対して違和感を覚え!…何か関連的に引っ掛かりが有る様子で悩み出すと、

次にはフィロの正体に気が付いた様子で反応する!…


「……ッ!…あれ、フィロ?…

…そう言えば狐耳だし九本のモフモフ尻尾も付いてる……あれ?…

何か?…何処かで覚えが?……ッ!!……ッ!?!?!?…

…嘘だろ!?!?…」


「ッ!…あぁ、本ちゃん!?…これには深い訳が!?…」


__ッ!!…ングッ!!……


「ッ!?…シロ!!…今だけはレイヴンの顔に張り付いて良いぞ!!」


モツもまさかマサツグが魔王様をテイムしたとは思っても居なかった様で、

分かった瞬間目を見開き!…それと同時に当然驚き戸惑い!…思わず声に

出してマサツグに質問しようとすると、レイヴンが止めに入る!…その際

訳が有る様に慌てて手を伸ばし声を掛けるのだが、次にはモツも理解した

様子で言葉を飲み込み!…モツよりも先にレイヴンが有る言葉を口に仕掛け!…

マサツグもそれに気が付いてシロにレイヴンへ消し掛けるよう指示を出すと、

シロは上機嫌で飛んで行く!…


__キュピィーーン!!!…ンバッ!!!…


「ッ!?…ちょお!?!?…のわああああぁぁぁぁぁ!!!」


「……ふぅ…これで世界は守られた!…」


「いや護られてないし!…

…それよりもマジで言ってるのか?…単に同じ名前とか?…」


シロはマサツグに許可を貰った事でレイヴンにフェ○スハガー!…そのまま

ガッシとしがみ付くとレイヴンの顔を舐め倒し!…レイヴンもレイヴンで

モツの口を止める所ではなくなってしまうと、マサツグの命令に対し戸惑いの

声を上げては悲鳴も上げる!…そしてレイヴンが悲鳴を上げている一方で

マサツグもやり切った様子で額の汗を拭い!…そんなマサツグの様子にモツが

ツッコミを入れ!…マサツグの事実を確認するよう戸惑いながらも声を掛けると、

マサツグも隠せない事を分かって居るので説明する…


「……察しが良い様で…でも残念ながらこれがご本人様…

正真正銘!……大きな声では言えないが…

俗に言う妖炎の魔王!…フィロネウス様とはこの子狐の事だ!…」


「…付け添えるならマサツグのお嫁さんじゃがの?」


「ッ!?……ヤブ…魔王の嫁さん貰ったのか?…」


「貰ってない!!…ただそう言ってるだけ!!…」


モツの察しの良さに感心しつつ!…マサツグも事情を説明するようフィロを

紹介すると、同時にあの魔王である事も話し出す。この時やはり周りに

漏れないようヒソヒソとモツに話すと、やはりモツはその事実に驚き慌て!…

そんな二人の会話にフィロも突如参加し始め、聞こえて居たと言った様子で

自身の立場を都合よく話すと、そのフィロの言葉で更にモツは戸惑い出す!…

そしてマサツグに疑惑と戸惑いの視線を向けると、マジか?…と正気を疑う

よう声を掛け!…そのモツからの問い掛けに対してマサツグは否定!…

フィロの狂言である事をモツに話すと、フィロはその隙を突いてマサツグから

魔法紙を盗って見せる!…


「…隙だらけじゃぞ?…」


__パシッ!!…ッ!?…


「ッ!?…しまった!!!」


「っとぉ!……何をそんなに心配して居るのか知らんが?…

別に慌てる様な事でも無かろうてや?…マサツグ?…

既にこの様な可憐な女子を連れて歩いて居るのじゃから…

もう隠しようがない程に視線を集めて居るわ!…ほれ、サラサラッと!…」


マサツグを嘲笑うかの様に一瞬で魔法紙を奪い!…その様子にモツとアヤが

戸惑って居ると、マサツグも取られた事に慌て始める!…そして肝心の魔法紙を

奪ったフィロはと言うと、マサツグの心配など上の空で!…ただもう隠す事も

出来て居ないと魔法紙をヒラヒラとさせて見せ!…自身の美貌が故仕方がないと

言葉を続けては、その魔法紙に自身の名前を書いて見せる!…するとそのフィロの

行動にマサツグ達を大慌て!…慌ててフィロから魔法紙を盗り上げるのだが!…


「ッ!?…ちょ!?…な、何を!!……ッ!?…」

 --------------------------------------------------------------------

 NAME  フィロネウス

 LV.    40

 JOB   無職(マサツグのお嫁さん♥)

 RACE   妖狐 女

 --------------------------------------------------------------------


「……え?…」


「ふ、普通だ!……いや一部普通じゃないが!…」


__…プッ!…クスクスクスクス!……ッ?…


フィロから魔法紙を取り上げ!…すぐさま何を書いたのか確認すると、その内容に

驚く!…そこに書かれて有ったのは意外と普通の内容で、何処にも魔王等の物騒な

文字はなく!……まぁ一部可笑しい所が見られるものの本当に特筆してヤバい!と

言ったモノはなく、マサツグは戸惑い言葉を漏らし!…モツも横から覗く様にして

普通と言うと、後から自身の言葉にツッコミを入れる!…さてそうして驚いて居る

とフィロもそんなマサツグ達の様子にクスクスと笑い!…皐月も皐月で先程からの

様子に戸惑い、一体何が起きているのか分からず!…ただジィ~ッとマサツグ達の

困惑する様子を見せて居ると、フィロはある事を話し出す!…


「…くっふふふふふ♪…のうマサツグや?…

お主は今こう思って居る事じゃろう?…

何故職業が[魔王]でないのか?…」


「ッ!!……」


「ひとつ面白い事を教えてやろう!…

[魔王]と言うのは就く者でない!…なる者なのじゃ!…

故に誰でもその魔王たる器!…いや、切っ掛けを持って居る!…

それこそ!…お主やお主!…無論、マサツグ?…お主自身!…もな?…」


「ッ!?…」


マサツグ達の戸惑い様を見て笑い!…徐にマサツグの疑問を読んだ様子で

質問をし始めると、マサツグ達もそのフィロの質問で頭を上げる!…その際

やはり戸惑った表情でフィロに視線を向けると、フィロはそんな様子を

笑いながら魔王について語り出し!…現役魔王様が言うには襲名するモノ

ではなく、成り上がるモノらしく!…誰もがその素質がある事を仄めかすと、

モツやアヤ…そしてマサツグの事を指差して見せる!…その時のフィロの

様子はまさに魔王たる風格を放っては、妖しく微笑み!…そんな笑みを

向けられたモツやアヤは当然驚き戸惑い!…これが本物の魔王かと!…

かつてバルデウスを目の前にした時の事をふとモツが思い出して居ると、

マサツグだけは何事も無いのかフィロに注意をする!…


「……それは良いとして!…迂闊に外でそういう態度を見せるな!!…

これでまた騒ぎにでもなれば!!!…」


「……なぁ~に、心配ないのじゃ!…

わっちとてそこまで馬鹿ではない!…

マサツグと共に歩もうとする以上!…

必要以上に力を解放する事は有りはせん!…」


「いやそう言う問題じゃ無くてなぁ~!!」


「……何でヤブは動じて無いんだ?…」


フィロの様子に対してマサツグは普通!…いや寧ろフィロの飼い主として

毅然?…とした態度を見せると、その様子にモツやアヤは驚きを覚える!…

この時マサツグは注目を集める事を嫌った様子で注意をするのだが、

フィロは反省する事無く軽く流し!…自分は大丈夫!と言った具合に

返事をして見せ!…マサツグもそんなフィロの態度に更なる注意を口に

すると、呆れて見せる!…するとそんな二人のやり取りを見てモツが

疑問を覚えると、思わずマサツグにツッコみを入れるのだが!…とにかく

そんなこんなで話は進み!…魔法紙にマサツグ・モツ・アヤの名前を

書いて行くと、残るはライザとレイヴン…そしてシロのみになる!…


__サラサラ…ペラッ……


「…とりあえずこんな物で良いか…後はライザとレイヴンとシロだけなんだが…

…シロォ~?…それ位にしてちょっとこっちに来なさぁ~い!」


「ッ!…はいです!!」


__ンバッ!!…ドサアァ!!…


ライザは何か別の事に気が付いた様子でいつの間にかこの場に居らず、

レイヴンは今だシロに顔を集られては藻掻いて居た!…そしてマサツグ達が

一通り名前を書いた所で漸くシロから解放され!…シロもマサツグに

呼ばれた事でマサツグに向かい飛んで行くと、レイヴンはその場に

崩れて倒れる!…そうしてその場で消耗した具合に息を切らして居ると、

その一方でマサツグはシロに名前を書かせ!…


「ほらシロォ?…ここにシロのお名前を書いてくれぇ?」


「はいです!!…えぇ~っと…」


__かきかき!……ッ!…


「…いつまでへばってんだぁ?…シロが書き終えたらレイヴンの番だぞ?」


「ぜぇ!…ぜぇ!…だ、誰のせいだと思ってんだ!!…この野郎!!…」


シロに日記を書かせて良かったと!…マサツグがシロに指示を出すと、シロは

何の疑いも無く悩みながら自身の名前を書いて行き!…その一方で後ろで

へばって居るレイヴンに気が付き!…マサツグが早く起きろ!とばかりに声を

掛けると、レイヴンはそのマサツグの言葉に文句を言う!…当然今だ息の

整っていない様子で文句を言うと、そこへライザが帰って来て!…その手には

何故かソフトクリーム…腹が減ったのかそれを食べながらマサツグ達の様子を

見ると、何の気なしに声を掛ける!…


「……何やこの状況?…何か有ったんか?…」


「……お前は自由過ぎんだよ!…

まぁそのメンタルの強さだけは尊敬に値するが!…」


「……はぁ?…」


自分が居ない間に何事が?と言った具合に何食わぬ顔で質問をし始め!…

その質問に対してモツが呆れた様子でライザにツッコミを入れると、ついでに

そのメンタルの強さにも感服する!…何故ならあれだけ周りからコケにされた

にも関わらず、全く堪えて居ない様子でケロッとしており!…何ならソフト

クリームを買いに行く位の豪胆さも見せて居り、本当にコイツだけは!…と

言った様子で言葉を口にすると、そんなモツの言葉にライザは首を傾げて

見せる!…さて、そんな色々な事が有ったものの…何とか残り三人の署名も

終わり!…皐月がその書類を確認している一方で、改めて話題はフィロに

向けられると、マサツグは質問攻めに遭って居た!…


「……で!!…これは如何言う事なんだ!?…

確かに前のワールドニュースで目を疑う様な報道が有ったのは知ってるけど!!…

まさかそれが友人に居るとは思わねぇじゃなぇか!!…

ただでさえフェンリルの子供を連れてるってのに!!…」


「お、落ち着けよモツ!!…これには色々と事情が有ったんだ!!…

…フィロからも説明してくれよ!!…」


「んん~?…ったく!…しょうの無い旦那様じゃ♥…

女子のわっちに馴れ初めを説明させるとは♥…」


「……無駄に意味深にするんじゃねぇ!」


当然である!…まさかの友人が魔王をテイムしたのだから!…何も知らない

モツはマサツグに詰め寄ると事情説明を求め出し!…マサツグもそんなモツに

対して受け止めるよう両手を前に差し出すと、落ち着かせようとする!…

その際事の原因であるフィロに慌てて事情を説明させようとするのだが、

フィロはそれを何か勘違いした様子で…頬を染めながらマサツグやその他の

メンバーに照れて見せるとモジモジとし始め!…そんなフィロの様子に

マサツグがツッコミを入れると、フィロは事の経緯を説明する!…そして

この時シロはマサツグを取られまい!とマサツグの腹にしがみ付いては、

フィロに対して膨れて居り!…しかしそんな事など御構い無しに!…ここから

先はマサツグとフィロによる漫才!…みたいな説明が始まるのであった!…


因みに余談では有るのだがここで一つ説明を…このゲームにおける魔法紙とは

特殊なモノで、が書けない仕様になって居る。故に魔法紙はこの世界ゲーム内

おいて重要な書類等に良く使われる事となっており、先程のクランチーム

起ち上げの際!…マサツグが慌てたのはフィロが魔王である事を誤魔化せない

と気付いたからである!…そしてもしこれが虚偽の申告をした場合!…

この魔法紙にはその嘘を見破る機能が付いて居る訳で、[You are a liarあなたは嘘つきです]と

表記されてはその魔法紙は二度と使えない!…悪用する事も出来ない仕様に

なっており、事務を担当する者達からは絶大な信用を得て居る代物なの

であった。

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 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

幼馴染達にフラれた俺は、それに耐えられず他の学園へと転校する

あおアンドあお
ファンタジー
俺には二人の幼馴染がいた。 俺の幼馴染達は所謂エリートと呼ばれる人種だが、俺はそんな才能なんて まるでない、凡愚で普通の人種だった。 そんな幼馴染達に並び立つべく、努力もしたし、特訓もした。 だがどう頑張っても、どうあがいてもエリート達には才能の無いこの俺が 勝てる訳も道理もなく、いつの日か二人を追い駆けるのを諦めた。 自尊心が砕ける前に幼馴染達から離れる事も考えたけど、しかし結局、ぬるま湯の 関係から抜け出せず、別れずくっつかずの関係を続けていたが、そんな俺の下に 衝撃な展開が舞い込んできた。 そう...幼馴染の二人に彼氏ができたらしい。 ※小説家になろう様にも掲載しています。

【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜【毎日更新】

墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。 主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。 異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……? 召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。 明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

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