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彼らの日常と蠢く影
第141話:年上には敬語を使おう
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忍者部の部室へと移動した一同の前に、改めて自分麻耶が立つ。
「改めまして、雑賀麻耶です!今日からこちらでお世話になることになりました!よろしくお願いしますっ!!」
麻耶はそう言って、再び深々と頭を下げた。
「いやいやいや、麻耶姉ちゃん、どゆこと!?」
そんな麻耶に、全員を代表して重清がつっこむ。
「どゆこともなにも、まんまの意味よ。私、1中の忍者部を辞めてきたのよ。
あんな卑怯なことする人たちと一緒になんて、修行したくなかったし。」
ない胸を張ってそう言い切る麻耶の言葉に、ソウがあっと声を上げる。
「そうか。麻耶さんも血の契約者だから、向こうの顧問の先生に縛られないんですね。」
「あら、あなたは確か、ウチのトクを倒したソウ君ね。
その通りよ。本当はおばあちゃんの所でお世話になるつもりだったんだけど、初めての弟子に手一杯だぁって、ここを紹介してくれたのよ。」
「ま、そういうことだ。お前らも、麻耶の強さはよく分かってるだろ?色々と学ぶことも多いんだ。麻耶の中学卒業までの間、仲良くやってくれ。」
ノリが、そう一同に笑いかける。
ノリの他人事のような笑顔にそれぞれが反応に困っていると、
「よ、よろしく。」
ケンがボソッと言葉を漏らした。
「ま、あんたの強さは俺らも身を持って分かってるからな。よろしくな。」
シンが、そんなケンの様子にニヤつきながらもそう言うと、
「がっはっは!よろしく頼むぞ!」
ノブもそう言って笑っていた。
「あんた達は、あの時の3人ね。刀を上手く操っていたのがケン、幻術が上手かったのがシン、そしてゴリラがゴリだったわね。」
麻耶がそれぞれの顔を見ながら、そういったあと、恒久に目を向ける。
「えっと、キミは?」
「恒久。伊賀恒久だ。中忍体には出てなかったから、まともに会うのは初めてだな。俺はモニター越しにアンタのこと見てたけどな。」
「あ。あなたが茜の言っていたムッツリ君ね。」
「誰がムッツリじゃいっ!っていうかアカめ!人のことなんて紹介してやがんだっ!!」
久々の恒久のつっこみが炸裂する。
その時。
「っていうかあなた達さぁ。」
そう言った麻耶の姿が突然消える。
「「「「いってぇ!!!」」」」
直後、シン、ケン、ノブ、恒久が頭を抑えて叫び、麻耶が元いた場所に現れて拳をさすって笑顔で立っていた。
「私の方が年上なのに、なんで当たり前のようにタメ口なのかしら?」
シン「なにするんだ、ですかっ!」
ノブ「っていうか俺は、ゴリじゃなくてノブだ、です!」
ケン「痛いけど、これはこれで。」
恒久「シゲっ!雑賀家の女はどんな教育受けてんだっ!!」
約1名がおかしな扉を開きつつ、4人が思い思いに叫ぶ。
「麻耶姉ちゃん、おれも敬語じゃなきゃダメ?」
「いや、呑気かっ!!」
重清の言葉に、頭を抑えて恒久が恨みがましそうにつっこむ。
そんなことを無視して麻耶は、
「あんたはいいわよ、いつもどおりで。重清から敬語で話されるなんて、なんだかむず痒いし。」
「流石麻耶姉ちゃんっ!おっぱいちっちゃいけど器はでかおごっ!!!」
その言葉を残して、重清はその場から消え、皆が気付いた時には壁にめり込んでいた。
「いやー、これはまた、騒がしくなったねー。」
「ほんとですねぇ。」
麻耶の被害を受けなかったショウとソウがそれぞれプレッソとチーノを撫でながら、呑気にお茶を啜っていた。
一体どこからお茶を出したのだろうか。
方や、麻耶のやりたい放題っぷりをみていたノリはというと。
(あー、こりゃ間違いなく雅様の孫だわ。これまでの中忍体ではしっかりしてそうだったから安心してたけど、こっちが素か。
あー、雑賀家の血、甘く見てたわー。)
1人、物思いに耽っていた。
「そういえばー。」
手に持った湯呑を置いて、ショウがプレッソを撫で続けながら麻耶を見る。
「1中、中忍体はどうなるのー?」
「あんたはショウ、だったわね。1中なら、私が抜けたから人数足りなくて出場できなくなったわね。
まぁ、そうでなくても出場は出来なかったと思うけど。」
「んー?それはどういうことかなぁー?」
「あんた、いつもそんな話し方なのね。まぁいいわ。えっと・・・」
麻耶はそこで少し言い淀んで重清をチラリと見たあと、おもむろに口を開く。
「コトが、忍者を辞めたのよ。」
「えっ。なっ、なんで!?」
その言葉に、めり込んでいた壁から出てきた重清が反応する。
「罪悪感を感じたんじゃないかしら。あの日も、帰りずっとぼ~っとしてたし。」
コトを元々は可愛い後輩だと思っていた麻耶にとっても、コトが忍者を辞めたことは非常に悔いの残る結果であった。
それでもそれを表に出さず、気丈に振る舞う麻耶であった。
「そっかぁ・・・」
「重清、会いに行こうなんて考えないでね?あの子はもう、何も覚えていないんだから。」
「わ、わかってるよ。」
「いや、お前今、絶対会いに行こうと思ってただろ?」
「プレッソ、わかっててもそこに触れないのが優しさよ。」
「うるせーぞプレッソ!それにチーノ!その優しさは、それはそれでなんか辛くなるからっ!!」
「あんた達、ホント仲良いわね。」
「「どこがだよっ!!」」
「そうでしょう?」
ハモる重清とプレッソ。そして、そんな2人微笑ましく見る、チーノ。
こうして2中忍者部は新たな仲間を加え、更に騒がしくなったのであった。
「改めまして、雑賀麻耶です!今日からこちらでお世話になることになりました!よろしくお願いしますっ!!」
麻耶はそう言って、再び深々と頭を下げた。
「いやいやいや、麻耶姉ちゃん、どゆこと!?」
そんな麻耶に、全員を代表して重清がつっこむ。
「どゆこともなにも、まんまの意味よ。私、1中の忍者部を辞めてきたのよ。
あんな卑怯なことする人たちと一緒になんて、修行したくなかったし。」
ない胸を張ってそう言い切る麻耶の言葉に、ソウがあっと声を上げる。
「そうか。麻耶さんも血の契約者だから、向こうの顧問の先生に縛られないんですね。」
「あら、あなたは確か、ウチのトクを倒したソウ君ね。
その通りよ。本当はおばあちゃんの所でお世話になるつもりだったんだけど、初めての弟子に手一杯だぁって、ここを紹介してくれたのよ。」
「ま、そういうことだ。お前らも、麻耶の強さはよく分かってるだろ?色々と学ぶことも多いんだ。麻耶の中学卒業までの間、仲良くやってくれ。」
ノリが、そう一同に笑いかける。
ノリの他人事のような笑顔にそれぞれが反応に困っていると、
「よ、よろしく。」
ケンがボソッと言葉を漏らした。
「ま、あんたの強さは俺らも身を持って分かってるからな。よろしくな。」
シンが、そんなケンの様子にニヤつきながらもそう言うと、
「がっはっは!よろしく頼むぞ!」
ノブもそう言って笑っていた。
「あんた達は、あの時の3人ね。刀を上手く操っていたのがケン、幻術が上手かったのがシン、そしてゴリラがゴリだったわね。」
麻耶がそれぞれの顔を見ながら、そういったあと、恒久に目を向ける。
「えっと、キミは?」
「恒久。伊賀恒久だ。中忍体には出てなかったから、まともに会うのは初めてだな。俺はモニター越しにアンタのこと見てたけどな。」
「あ。あなたが茜の言っていたムッツリ君ね。」
「誰がムッツリじゃいっ!っていうかアカめ!人のことなんて紹介してやがんだっ!!」
久々の恒久のつっこみが炸裂する。
その時。
「っていうかあなた達さぁ。」
そう言った麻耶の姿が突然消える。
「「「「いってぇ!!!」」」」
直後、シン、ケン、ノブ、恒久が頭を抑えて叫び、麻耶が元いた場所に現れて拳をさすって笑顔で立っていた。
「私の方が年上なのに、なんで当たり前のようにタメ口なのかしら?」
シン「なにするんだ、ですかっ!」
ノブ「っていうか俺は、ゴリじゃなくてノブだ、です!」
ケン「痛いけど、これはこれで。」
恒久「シゲっ!雑賀家の女はどんな教育受けてんだっ!!」
約1名がおかしな扉を開きつつ、4人が思い思いに叫ぶ。
「麻耶姉ちゃん、おれも敬語じゃなきゃダメ?」
「いや、呑気かっ!!」
重清の言葉に、頭を抑えて恒久が恨みがましそうにつっこむ。
そんなことを無視して麻耶は、
「あんたはいいわよ、いつもどおりで。重清から敬語で話されるなんて、なんだかむず痒いし。」
「流石麻耶姉ちゃんっ!おっぱいちっちゃいけど器はでかおごっ!!!」
その言葉を残して、重清はその場から消え、皆が気付いた時には壁にめり込んでいた。
「いやー、これはまた、騒がしくなったねー。」
「ほんとですねぇ。」
麻耶の被害を受けなかったショウとソウがそれぞれプレッソとチーノを撫でながら、呑気にお茶を啜っていた。
一体どこからお茶を出したのだろうか。
方や、麻耶のやりたい放題っぷりをみていたノリはというと。
(あー、こりゃ間違いなく雅様の孫だわ。これまでの中忍体ではしっかりしてそうだったから安心してたけど、こっちが素か。
あー、雑賀家の血、甘く見てたわー。)
1人、物思いに耽っていた。
「そういえばー。」
手に持った湯呑を置いて、ショウがプレッソを撫で続けながら麻耶を見る。
「1中、中忍体はどうなるのー?」
「あんたはショウ、だったわね。1中なら、私が抜けたから人数足りなくて出場できなくなったわね。
まぁ、そうでなくても出場は出来なかったと思うけど。」
「んー?それはどういうことかなぁー?」
「あんた、いつもそんな話し方なのね。まぁいいわ。えっと・・・」
麻耶はそこで少し言い淀んで重清をチラリと見たあと、おもむろに口を開く。
「コトが、忍者を辞めたのよ。」
「えっ。なっ、なんで!?」
その言葉に、めり込んでいた壁から出てきた重清が反応する。
「罪悪感を感じたんじゃないかしら。あの日も、帰りずっとぼ~っとしてたし。」
コトを元々は可愛い後輩だと思っていた麻耶にとっても、コトが忍者を辞めたことは非常に悔いの残る結果であった。
それでもそれを表に出さず、気丈に振る舞う麻耶であった。
「そっかぁ・・・」
「重清、会いに行こうなんて考えないでね?あの子はもう、何も覚えていないんだから。」
「わ、わかってるよ。」
「いや、お前今、絶対会いに行こうと思ってただろ?」
「プレッソ、わかっててもそこに触れないのが優しさよ。」
「うるせーぞプレッソ!それにチーノ!その優しさは、それはそれでなんか辛くなるからっ!!」
「あんた達、ホント仲良いわね。」
「「どこがだよっ!!」」
「そうでしょう?」
ハモる重清とプレッソ。そして、そんな2人微笑ましく見る、チーノ。
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