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決意
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とにかく楽しかった。二人きりの時間だけは――
ただ、これが学校での時間となるとそうはいかなかった。
「ヘイ、イエローモンキー!」
「くそジャップ、とっとと国に帰れ!」
朝、学校に顔を出すと、挨拶よりも先にそんな悪口がキッペーを出迎えた。そして、そんな悪口の主どもに実力で制裁を喰らわせるのが、いつしかレイの日課になっていた。
キッペーはつねに罵言と嘲笑のターゲットだった。
罵詈雑言は日常茶飯事。ときには殴られたり石を投げられることも珍しくなかった。
それを糺すべき先生たちは、しかし、そんな苛めにはまるで無関心で、むしろ白人社会の中に無理やり分け入ろうとする有色人種こそ図々しいのだと言わんばかりに冷笑的にこの状況を眺めていた。
そんな中、当のキッペーだけは、何も言い返さず殴り返しもせず、ただ黙々と学校に通いつづけていた。
ある時、キッペーの不甲斐なさに腹を立てたレイは我慢できずに言った。
「おい、何か言い返せよ。あの時、俺に言い返したみたいにさ!」
が、キッペーはただ黙って微笑み返すばかりで、結局、何も答えてはくれなかった。
へらへら笑ってばかりで、何を考えているか分からない連中――ふとレイは、そんなジュードの言葉を思い出し、まったくだよと呆れながらも、すっきりしないモヤモヤを胸のあたりに感じて嫌になった。
そんな状況にあっても、キッペーはつねにトップクラスの成績を保ちつづけていた。
もともと物覚えが速く利発なキッペーは、普通の子供が一日かけて覚える新しい数式をものの数分でものにしてしまう。新しく習った単語のスペルも、次の日にはもう完全にマスターしている。
ある時、どうやって勉強しているのかコツを訊ねると、
「コツっていうか、覚えられるから覚えてるだけ。だって、パパに教わる〝カンジ〟に較べたら断然簡単なんだもん」
カタカナだけで日本語の勉強をギブアップしたレイには返す言葉がなかった。
が、その頭の良さが、学校ではかえって仇を成したのは皮肉だった。当然のようにクラスメイトはキッペーを嫉み、ついには先生さえもあからさまに彼を冷遇するようになった。
いくらキッペーが手を挙げても先生は絶対に彼を指さなくなった。クラスでキッペー一人しか手を挙げていないときにも先生は無視を続け、挙句、こう言い放った。
「白い手はまだ挙がらないのかしら?」
教室は爆笑に包まれた。そんな中、まっすぐに手を挙げつづけるキッペーと、それを見守るレイだけが笑っていなかった。――レイは手を挙げた。
「あら、レイ。珍しいわね。あなたが手を挙げてくれるなんて」
「先生、その眼鏡嫌いなんでしょ?」
「眼鏡……何のことかしら?」
レイは、その白豚に似た若い女教師が、自分が男性教師にモテないのは眼鏡のせいだと思い込んでいるのを知っていた。
「どーせ物が見えないんなら、かけてても意味ないでしょ。いっそ外しちゃえば?」
「でも、これを外しちゃうと、みんなのことが見えなくなっちゃうでしょ?」
「だから、どーせ見えてないんなら何の意味もないじゃんって言ってんの。――それとも、モテないのは眼鏡のせいだって言えなくなるのが怖い?」
先生は顔を蒼くすると、金切り音のような悲鳴を上げて教室を飛び出していった。
放課後、レイは校長に呼び出され、散々に絞られたが、逆に女教師の差別発言についてしつこく責め立て、最終的に二度とキッペーを差別しない誓約まで分捕ってきた。
そのことを、アパートに帰ってキッペーに告げると、なぜか彼は哀しそうに目を伏せた。
「どうした?」
その不可解な反応にレイが問えば、
「僕が……手を挙げなければよかったのかな。……ううん、普通の学校じゃなくて、最初から日系人の学校に通っていれば……」
「そんなことない!」
慌てて否定したのは、キッペーにはどうしても今の学校に通いつづけてほしかったからだ。いや、小学校だけじゃない。できればずっと、キッペーには自分と同じ学校に通ってほしかった。中学も、高校も、それに大学だって、ずっと。
「……これは、親父の口癖なんだけどさ」
必死に言葉を探しながら、レイは言った。
「この国は、そもそも移民が集まってできた国なんだから、故郷や肌の色で差別するのはおかしいって、いつも口をすっぱくして言うんだ。その親父の爺ちゃんも、もともとはドイツからの移民だし、それに、俺のおふくろに至ってはイタリアの生まれだ。キッペーも知ってるだろ? うちのおふくろが、そこらへんのレストランで出されるピザなんか本当のピザじゃないっていつも文句垂れてんの」
「うん……」
「だからさ、移民の子供だからどうだとか、そんなこと、いちいち気にしちゃ駄目だってこと。誰が何と言おうと、お前はお前なんだからさ」
「……ありがとう」
だが、そう答えるキッペーの顔はひどく浮かなかった。
そうしてキッペーを庇ううち、次第に、レイに対するクラスの目も変わっていった。
もちろん、悪い方に、である。
「ようレイ、お前、最近ずっとあの猿と付き合ってんだってな」
「やめとけよ、あいつと付き合ってると、お前までジャップの味方だって思われちまうぜ」
あの〝ジャップ事件〟以来、すっかり疎遠になっていた幼馴染のトムとジュードが親切ごかしで忠告するのへ、レイは冷ややかに答えた。
「じゃあ訊くが、あいつ以上に付き合ってて楽しい奴がこの学校にいるのか? どうせ、誰かが兄貴の部屋からこっそり盗み出したピンナップを、みんなして眺めて騒ぐだけが能の連中に?」
トムとジュードは困ったように互いの顔を見合すと、とりあえず忠告はしたからなと言い残し、それきりレイには近づかなくなった。
二人に注意されるまでもなく、今やキッペーだけでなく自分にも冷たい眼差しが向けられつつあることをレイは知っていた。
が――それが何だ。
侮辱されたら殴り返してやるまでだ。石を投げてくる奴には、その倍の数の石を投げ返してやればいい。喧嘩を売られたらいつでも買ってやる。それが、自分とキッペーの名誉を護る喧嘩ならいつでも。
レイは実行を厭わなかった。自分とキッペーを侮辱する人間は手当たり次第に殴り飛ばし、蹴り飛ばした。生傷の絶えない日々が続いたがそれでも構わなかった。キッペーを護るためなら、そんな傷はまるで苦にはならなかった。
おかげで一年も過ぎるころには、もう誰も、レイの前でキッペーを侮辱する人間はいなくなった。
正義はなされた。あとは、この状態をどうにか保ちさえすれば……
だが、この時のレイはまだ気づいていなかった。
この頃から、キッペーの胸に人知れずある決意が生まれはじめていたことを。
ある日、キッペーと二人で街を歩いていたときのこと。通りすがりの、いかにも屈強な労働者風の男たちが、すれ違いざま唾でも吐き捨てるように囁いた。
「……ジャップ!」
レイは振り返ると、バッファローにアタックするコヨーテよろしく男に飛びつき、赤銅色に焼けたその頬を思いきり殴りつけた。が、たかが小学生の拳が大人の男に効くわけがなく、逆に軽々と胸倉を掴み上げられると、そのまま路面に叩きつけられてしまった。
それからは、ひたすら殴る蹴るの嵐だった。レイは、学校では無敵で鳴らした大柄の身体を惨めったらしく縮めたまま、ただ、暴力の雨が止むのを待つことしかできなかった。
だが、一番に堪えたのは男たちの蹴りでも、吐き捨てられる唾でもなかった。
「や、やめてください、やめて……やめてください!」
男たちの罵声に紛れるキッペーの悲痛な叫びが、何よりもレイの心を抉った。
無力で、未熟。そんな今の自分がレイは何よりも呪わしかった。
ようやく嵐が収まったとき、レイは自力では立ち上がれないほどぼろぼろになっていた。
服は破れ、身体じゅう痣だらけ傷だらけで、文字どおり襤褸切れのような様相に、通行人たちは例外なく眉をひそめた。
そんな中、一人、キッペーだけがその場にしゃがみ込み、不安げにレイを見つめていた。
「ごめんね」
そう呟くキッペーは、ひどく哀しげな目をしていた。
「何でお前が謝るんだよ」
「だって、僕と一緒にいるから、君まで、こんな目に……」
溢れる感情を必死に押し殺したかのような声だった。よく見ると、そのシャツの肩は破け、唇が切れてわずかに血が滲んでいる。ひょっとすると、レイを助けるために男たちに抗い、それで怪我を負ったのかもしれない。だとすればレイは、護るべきはずのキッペーを自分の手で傷つけたことになるわけだ。
俺があいつらに飛びかからなければ――いや違う。俺に、もっと力があれば……
「あのね、レイ」
ふとキッペーは、何かを振り切るように顔を上げると、言った。
「僕、日本の学校に転校しようと思ってるんだ」
ただ、これが学校での時間となるとそうはいかなかった。
「ヘイ、イエローモンキー!」
「くそジャップ、とっとと国に帰れ!」
朝、学校に顔を出すと、挨拶よりも先にそんな悪口がキッペーを出迎えた。そして、そんな悪口の主どもに実力で制裁を喰らわせるのが、いつしかレイの日課になっていた。
キッペーはつねに罵言と嘲笑のターゲットだった。
罵詈雑言は日常茶飯事。ときには殴られたり石を投げられることも珍しくなかった。
それを糺すべき先生たちは、しかし、そんな苛めにはまるで無関心で、むしろ白人社会の中に無理やり分け入ろうとする有色人種こそ図々しいのだと言わんばかりに冷笑的にこの状況を眺めていた。
そんな中、当のキッペーだけは、何も言い返さず殴り返しもせず、ただ黙々と学校に通いつづけていた。
ある時、キッペーの不甲斐なさに腹を立てたレイは我慢できずに言った。
「おい、何か言い返せよ。あの時、俺に言い返したみたいにさ!」
が、キッペーはただ黙って微笑み返すばかりで、結局、何も答えてはくれなかった。
へらへら笑ってばかりで、何を考えているか分からない連中――ふとレイは、そんなジュードの言葉を思い出し、まったくだよと呆れながらも、すっきりしないモヤモヤを胸のあたりに感じて嫌になった。
そんな状況にあっても、キッペーはつねにトップクラスの成績を保ちつづけていた。
もともと物覚えが速く利発なキッペーは、普通の子供が一日かけて覚える新しい数式をものの数分でものにしてしまう。新しく習った単語のスペルも、次の日にはもう完全にマスターしている。
ある時、どうやって勉強しているのかコツを訊ねると、
「コツっていうか、覚えられるから覚えてるだけ。だって、パパに教わる〝カンジ〟に較べたら断然簡単なんだもん」
カタカナだけで日本語の勉強をギブアップしたレイには返す言葉がなかった。
が、その頭の良さが、学校ではかえって仇を成したのは皮肉だった。当然のようにクラスメイトはキッペーを嫉み、ついには先生さえもあからさまに彼を冷遇するようになった。
いくらキッペーが手を挙げても先生は絶対に彼を指さなくなった。クラスでキッペー一人しか手を挙げていないときにも先生は無視を続け、挙句、こう言い放った。
「白い手はまだ挙がらないのかしら?」
教室は爆笑に包まれた。そんな中、まっすぐに手を挙げつづけるキッペーと、それを見守るレイだけが笑っていなかった。――レイは手を挙げた。
「あら、レイ。珍しいわね。あなたが手を挙げてくれるなんて」
「先生、その眼鏡嫌いなんでしょ?」
「眼鏡……何のことかしら?」
レイは、その白豚に似た若い女教師が、自分が男性教師にモテないのは眼鏡のせいだと思い込んでいるのを知っていた。
「どーせ物が見えないんなら、かけてても意味ないでしょ。いっそ外しちゃえば?」
「でも、これを外しちゃうと、みんなのことが見えなくなっちゃうでしょ?」
「だから、どーせ見えてないんなら何の意味もないじゃんって言ってんの。――それとも、モテないのは眼鏡のせいだって言えなくなるのが怖い?」
先生は顔を蒼くすると、金切り音のような悲鳴を上げて教室を飛び出していった。
放課後、レイは校長に呼び出され、散々に絞られたが、逆に女教師の差別発言についてしつこく責め立て、最終的に二度とキッペーを差別しない誓約まで分捕ってきた。
そのことを、アパートに帰ってキッペーに告げると、なぜか彼は哀しそうに目を伏せた。
「どうした?」
その不可解な反応にレイが問えば、
「僕が……手を挙げなければよかったのかな。……ううん、普通の学校じゃなくて、最初から日系人の学校に通っていれば……」
「そんなことない!」
慌てて否定したのは、キッペーにはどうしても今の学校に通いつづけてほしかったからだ。いや、小学校だけじゃない。できればずっと、キッペーには自分と同じ学校に通ってほしかった。中学も、高校も、それに大学だって、ずっと。
「……これは、親父の口癖なんだけどさ」
必死に言葉を探しながら、レイは言った。
「この国は、そもそも移民が集まってできた国なんだから、故郷や肌の色で差別するのはおかしいって、いつも口をすっぱくして言うんだ。その親父の爺ちゃんも、もともとはドイツからの移民だし、それに、俺のおふくろに至ってはイタリアの生まれだ。キッペーも知ってるだろ? うちのおふくろが、そこらへんのレストランで出されるピザなんか本当のピザじゃないっていつも文句垂れてんの」
「うん……」
「だからさ、移民の子供だからどうだとか、そんなこと、いちいち気にしちゃ駄目だってこと。誰が何と言おうと、お前はお前なんだからさ」
「……ありがとう」
だが、そう答えるキッペーの顔はひどく浮かなかった。
そうしてキッペーを庇ううち、次第に、レイに対するクラスの目も変わっていった。
もちろん、悪い方に、である。
「ようレイ、お前、最近ずっとあの猿と付き合ってんだってな」
「やめとけよ、あいつと付き合ってると、お前までジャップの味方だって思われちまうぜ」
あの〝ジャップ事件〟以来、すっかり疎遠になっていた幼馴染のトムとジュードが親切ごかしで忠告するのへ、レイは冷ややかに答えた。
「じゃあ訊くが、あいつ以上に付き合ってて楽しい奴がこの学校にいるのか? どうせ、誰かが兄貴の部屋からこっそり盗み出したピンナップを、みんなして眺めて騒ぐだけが能の連中に?」
トムとジュードは困ったように互いの顔を見合すと、とりあえず忠告はしたからなと言い残し、それきりレイには近づかなくなった。
二人に注意されるまでもなく、今やキッペーだけでなく自分にも冷たい眼差しが向けられつつあることをレイは知っていた。
が――それが何だ。
侮辱されたら殴り返してやるまでだ。石を投げてくる奴には、その倍の数の石を投げ返してやればいい。喧嘩を売られたらいつでも買ってやる。それが、自分とキッペーの名誉を護る喧嘩ならいつでも。
レイは実行を厭わなかった。自分とキッペーを侮辱する人間は手当たり次第に殴り飛ばし、蹴り飛ばした。生傷の絶えない日々が続いたがそれでも構わなかった。キッペーを護るためなら、そんな傷はまるで苦にはならなかった。
おかげで一年も過ぎるころには、もう誰も、レイの前でキッペーを侮辱する人間はいなくなった。
正義はなされた。あとは、この状態をどうにか保ちさえすれば……
だが、この時のレイはまだ気づいていなかった。
この頃から、キッペーの胸に人知れずある決意が生まれはじめていたことを。
ある日、キッペーと二人で街を歩いていたときのこと。通りすがりの、いかにも屈強な労働者風の男たちが、すれ違いざま唾でも吐き捨てるように囁いた。
「……ジャップ!」
レイは振り返ると、バッファローにアタックするコヨーテよろしく男に飛びつき、赤銅色に焼けたその頬を思いきり殴りつけた。が、たかが小学生の拳が大人の男に効くわけがなく、逆に軽々と胸倉を掴み上げられると、そのまま路面に叩きつけられてしまった。
それからは、ひたすら殴る蹴るの嵐だった。レイは、学校では無敵で鳴らした大柄の身体を惨めったらしく縮めたまま、ただ、暴力の雨が止むのを待つことしかできなかった。
だが、一番に堪えたのは男たちの蹴りでも、吐き捨てられる唾でもなかった。
「や、やめてください、やめて……やめてください!」
男たちの罵声に紛れるキッペーの悲痛な叫びが、何よりもレイの心を抉った。
無力で、未熟。そんな今の自分がレイは何よりも呪わしかった。
ようやく嵐が収まったとき、レイは自力では立ち上がれないほどぼろぼろになっていた。
服は破れ、身体じゅう痣だらけ傷だらけで、文字どおり襤褸切れのような様相に、通行人たちは例外なく眉をひそめた。
そんな中、一人、キッペーだけがその場にしゃがみ込み、不安げにレイを見つめていた。
「ごめんね」
そう呟くキッペーは、ひどく哀しげな目をしていた。
「何でお前が謝るんだよ」
「だって、僕と一緒にいるから、君まで、こんな目に……」
溢れる感情を必死に押し殺したかのような声だった。よく見ると、そのシャツの肩は破け、唇が切れてわずかに血が滲んでいる。ひょっとすると、レイを助けるために男たちに抗い、それで怪我を負ったのかもしれない。だとすればレイは、護るべきはずのキッペーを自分の手で傷つけたことになるわけだ。
俺があいつらに飛びかからなければ――いや違う。俺に、もっと力があれば……
「あのね、レイ」
ふとキッペーは、何かを振り切るように顔を上げると、言った。
「僕、日本の学校に転校しようと思ってるんだ」
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※作者Twitter【https://twitter.com/tiyo_arimura_】
※マシュマロ【https://bit.ly/3QSv9o7】
※掲載箇所【エブリスタ/アルファポリス/ムーンライトノベルズ/BLove/fujossy/pixiv/pictBLand】
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https://privatter.net/p/9716586
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