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39 何やってんだろね ☆すけべ注意!!!
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「……壁?」
「そう。俺に背中を向けて」
「え……っ」
まさか、もう? そんな予感が背筋を貫き、それからやや遅れて、うっすらと恐怖が背筋を這いのぼる。……いや、でも、どうせいつかやることなら、別にそれが今でも……って、何だってそれが既定路線になってんだオイ。別に、こいつにヤラせると決まったわけじゃ……
でも……やるんだろうな、やっぱ。
そんなことを考えながら、俺は言われるまま奴に背を向け、目の前の壁に両手をつく。
「足を閉じて」
「えっ? あ……」
続いてのリクエストに、あ、そっちね、と、正直に言えばほっとする。いわゆる素股ってやつ。閉じた内股にナニを突っ込んで、内腿との摩擦でもって楽しむプレイ。まぁ……未開発の俺にしてみればこっちの方が助かるのは事実だが、一方で、拍子抜けする自分も確かにいる。ったく何なんだよ俺は。心と身体がバラバラで、正直、自分で自分がよくわからない。
そんな俺の閉じた内股に、ひたり、と触れる強い熱。やがてそれは、汗だか何かの体液だかのぬめりを借りながら、じわじわと奥に埋められてゆく。っつーか、改めて思うけどやっぱデカいな。先端に至っては俺の玉に届き、どころか軽く押し上げてさえいる。
やがて腰同士がぴったりと重なったところで、ウェリナは俺の身体を背後から強く抱き寄せる。一回りは大きなウェリナの懐にすっぽりと収まる俺の身体。くっそー抱き枕じゃねぇんだぞ俺は!
などと内心で毒づく俺をよそに、ウェリナはおもむろに腰を前後し始める。
「アル……っ」
ふたたび耳朶を襲う吐息。熱くて……痺れる。
「ああ……アル、アルっ……」
律動のたび、ウェリナの先端が俺の玉裏を擦る。さらに、大きく張った鰓が敏感な内股を抉るように擦って、その淫靡な摩擦に、俺はまたしても未知の快感を拾わされる。こうしたプレイの存在自体は前世の頃から知っていたし(というか耳年増の童貞が知らないプレイなんて存在するのか?)今更驚きはしない。ただ、てっきり諸事情で穴を使えない人間が相手をイカせるためのサービス的なものだと認識していたから、つまりその、知らなかったのだ。これ……ひょっとして素股をする側も感じるやつ?
「っ……あ……」
ふと目を落とすと、俺のオレがいつの間にか頭をもたげはじめている。つーか、ついさっきイッたばかりだろうがお前はよ! だが事実、オレは先端から物欲しそうによだれを垂らし、二度目の絶頂を兆しているのだ。
そんな俺の欲望をなおも煽る、ウェリナの熱い囁き。
「いい……気持ちいいよ、アル……っ」
「っ……!」
感じてるのか。こいつ、俺で……
不意に腰が抜け、ずるすると膝が崩れる。ところがウェリナは、腕にのしかかる俺の重みなどものともせずに律動を速めてゆく。もはやオナホ同然の雑な扱いに、しかし、俺の身体はなぜか高揚してしまう。あのクールでいけすかないウェリナが、配慮もクソもなく俺を貪っている……
「アルっ、アルっ……アル……!」
ウェリナの手が俺の側頭を掴み、無理やりに振り返らせる。そのまま俺たちは、やや無理な体勢で身を捩りながらも、俺の肩越しにくちびるを重ねた。そうやって、なまぬるい唾液を存分に啜り合いながらふと俺は思う。これは、俺の熱だ。ウェリナの口腔から啜る唾液。搾り取る熱。吐息。それらは紛れもなく、余すところなく、俺のものなんだ。
アルカディアのものじゃない。
「……愛してる」
ウェリナの言葉に呼応するように、まず俺のオレが弾け、続いてウェリナの巨砲が熱を解き放つ。床や壁に盛大に散った二人分の欲望をぼんやりと見下ろしながら、改めて、やっちまったなぁと俺は思う。そうして襲来する二度目の賢者タイム。いやほんと、何やってんだろね俺ら。
「そう。俺に背中を向けて」
「え……っ」
まさか、もう? そんな予感が背筋を貫き、それからやや遅れて、うっすらと恐怖が背筋を這いのぼる。……いや、でも、どうせいつかやることなら、別にそれが今でも……って、何だってそれが既定路線になってんだオイ。別に、こいつにヤラせると決まったわけじゃ……
でも……やるんだろうな、やっぱ。
そんなことを考えながら、俺は言われるまま奴に背を向け、目の前の壁に両手をつく。
「足を閉じて」
「えっ? あ……」
続いてのリクエストに、あ、そっちね、と、正直に言えばほっとする。いわゆる素股ってやつ。閉じた内股にナニを突っ込んで、内腿との摩擦でもって楽しむプレイ。まぁ……未開発の俺にしてみればこっちの方が助かるのは事実だが、一方で、拍子抜けする自分も確かにいる。ったく何なんだよ俺は。心と身体がバラバラで、正直、自分で自分がよくわからない。
そんな俺の閉じた内股に、ひたり、と触れる強い熱。やがてそれは、汗だか何かの体液だかのぬめりを借りながら、じわじわと奥に埋められてゆく。っつーか、改めて思うけどやっぱデカいな。先端に至っては俺の玉に届き、どころか軽く押し上げてさえいる。
やがて腰同士がぴったりと重なったところで、ウェリナは俺の身体を背後から強く抱き寄せる。一回りは大きなウェリナの懐にすっぽりと収まる俺の身体。くっそー抱き枕じゃねぇんだぞ俺は!
などと内心で毒づく俺をよそに、ウェリナはおもむろに腰を前後し始める。
「アル……っ」
ふたたび耳朶を襲う吐息。熱くて……痺れる。
「ああ……アル、アルっ……」
律動のたび、ウェリナの先端が俺の玉裏を擦る。さらに、大きく張った鰓が敏感な内股を抉るように擦って、その淫靡な摩擦に、俺はまたしても未知の快感を拾わされる。こうしたプレイの存在自体は前世の頃から知っていたし(というか耳年増の童貞が知らないプレイなんて存在するのか?)今更驚きはしない。ただ、てっきり諸事情で穴を使えない人間が相手をイカせるためのサービス的なものだと認識していたから、つまりその、知らなかったのだ。これ……ひょっとして素股をする側も感じるやつ?
「っ……あ……」
ふと目を落とすと、俺のオレがいつの間にか頭をもたげはじめている。つーか、ついさっきイッたばかりだろうがお前はよ! だが事実、オレは先端から物欲しそうによだれを垂らし、二度目の絶頂を兆しているのだ。
そんな俺の欲望をなおも煽る、ウェリナの熱い囁き。
「いい……気持ちいいよ、アル……っ」
「っ……!」
感じてるのか。こいつ、俺で……
不意に腰が抜け、ずるすると膝が崩れる。ところがウェリナは、腕にのしかかる俺の重みなどものともせずに律動を速めてゆく。もはやオナホ同然の雑な扱いに、しかし、俺の身体はなぜか高揚してしまう。あのクールでいけすかないウェリナが、配慮もクソもなく俺を貪っている……
「アルっ、アルっ……アル……!」
ウェリナの手が俺の側頭を掴み、無理やりに振り返らせる。そのまま俺たちは、やや無理な体勢で身を捩りながらも、俺の肩越しにくちびるを重ねた。そうやって、なまぬるい唾液を存分に啜り合いながらふと俺は思う。これは、俺の熱だ。ウェリナの口腔から啜る唾液。搾り取る熱。吐息。それらは紛れもなく、余すところなく、俺のものなんだ。
アルカディアのものじゃない。
「……愛してる」
ウェリナの言葉に呼応するように、まず俺のオレが弾け、続いてウェリナの巨砲が熱を解き放つ。床や壁に盛大に散った二人分の欲望をぼんやりと見下ろしながら、改めて、やっちまったなぁと俺は思う。そうして襲来する二度目の賢者タイム。いやほんと、何やってんだろね俺ら。
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