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シマリス様リクエスト
静かに!
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*松下視点
「…………寝ちまってた。ここは組長のベットか?」
あーあ。我ながらやっちまった。酒が入っていたとはいえ組長の前であんな失態を…。しかも多分組長がここまで運んでくれたんだよな。てことは…。
「駿里と組長はソファで寝てる…。」
何してんだよ俺。組長に…良いソファとはいえどもあそこで寝かせるなんて…。部下として情けねぇ…。
「早く降りねぇと…。」
若干二日酔いっぽくなってたがそんなことどうでもいい。組長の所に行かねぇと。だから俺は急いで階段を駆け下りた。でも静かにな。もしかしたら駿里が寝てるかもしれねぇから。
「…怒ってっかなぁ組長。」
いやいや、怒っててもいいじゃねぇか。悪いのは俺なんだから。だから俺は腹を括ってリビングに繋がる扉を開けた。
「…ん?寝て…るのか。」
俺がリビングに入るとなんと組長も寝てた。明け方だから駿里が寝てるのは当たり前のことだ。けどあんなに寝が浅い組長が爆睡してんだ。俺は思わず泣きそうになっちまった。それぐらいこれは珍しいことなんだ。
「部屋も片付いてる…。」
昨日俺が飲んでた時は色々散らかってた。つーか…俺が散らかした。酒のつまみが欲しくて色んなもの開けたからな。それも多分組長が全部食べてくれてしかも片付けてくれてた。感謝しても…しきれねぇよ。せめて片付けだけでもしたかったのにそれすら出来ねぇじゃん…。
俺がそんな事を思いながら頭を抱えていると…。
「…ん?こうじ…さ?」
おっと、駿里が起きた。やべぇ。起き上がるの止めねぇと!組長が起きちまう!
「おはよ…」
「馬鹿、駿里静かに…!」
「…え?」
「組長寝てっから…!」
「あ、ほんとだ…。」
いつも組長と一緒に寝てる駿里は俺よりもよく知っているはず。組長が寝不足だってことを。それは組長という立場になってしまったことも関係してる。いつ死ぬか分からないからな。だからその分寝が浅くなっちまったんだ。だがその組長が今はリビングでこんなに寝てる。だから駿里も慌てて喋るのをやめた。
「な?だから組長を寝かせといてやろう。それより駿里、身体は大丈夫か?俺のせいでソファで寝かせちまってすまないな。」
「大丈夫だよ。康二さんもちゃんと寝れた?」
優しいなぁこいつは。俺の心配までしてくれんのか。俺のせいでソファで寝る羽目になったっていうのによ。
「ああ。お陰様でな。つか駿里、もう少しだけそのままでいれそうか駿里。お前が動いたら組長起きちまうだろうから。」
組長は今、こんなに爆睡してるんだ。だから俺は出来るだけ起こしたくなかった。組長には休める時に休んで欲しかったから。けど駿里が体制キツかったりしたらそれはそれで駄目だ。両方が気持ちよく寝てくれねぇとな。
「そうだね。このままでいる。」
「ありがとうな駿里。」
「俺の方こそありがとうね。」
俺は今、特に駿里に対して礼を言われるようなことをしてない。何に対しての礼なんだろうか。まぁいいか。こいつの笑顔が見れた事だしよ。
「駿里。腹減ってねぇか?なんか持ってくるけど。」
「ううん、大丈夫。もう一回寝るよ。」
「そうだな。それがいい。おやすみ駿里。」
駿里が寝てくれたら俺としても安心だ。こいつも昨日慣れない大人数でのパーティをしてるからな。その後俺と組長でちょーっとだけいじめちまったし。だから休んでくれてよかった。
「うん。おやすみなさい康二さん。」
「可愛いやつ。」
「…ふふ。」
目を閉じて寝ようとしてた駿里なのに何故か急に嬉しそうに笑い始めた。俺まで釣られて笑っちまいそうになったけどそこは耐えて…。
「なんだよ急に。」
「だってそれ康二さんの口癖だって思って。」
「は?そんな口癖ってほど言ってねぇよ。」
「えー言ってるよ。いつもいつも。」
いつもいつも…?俺ってそんなにこいつに可愛いって言ってたのか…?まじかよ。自覚全然なかった。無意識のうちに言ってんだろうな。
「そう…なのか?」
「うん。そうだよ。」
「そうか。まぁいいや。とりあえず寝とけ。おやすみ。」
「おやすみなさい康二さん。」
「ああ。」
今度こそ駿里は寝てくれた。一瞬で寝るところを見るとやはり駿里も完全に疲れが取れてないんだろうな。そんな駿里と組長に俺は毛布をかけ直して朝ごはんを作ろうとキッチンに向かっていった。
「さぁて、朝ごはんは組長と駿里の好きなやつ作るか。」
「…………寝ちまってた。ここは組長のベットか?」
あーあ。我ながらやっちまった。酒が入っていたとはいえ組長の前であんな失態を…。しかも多分組長がここまで運んでくれたんだよな。てことは…。
「駿里と組長はソファで寝てる…。」
何してんだよ俺。組長に…良いソファとはいえどもあそこで寝かせるなんて…。部下として情けねぇ…。
「早く降りねぇと…。」
若干二日酔いっぽくなってたがそんなことどうでもいい。組長の所に行かねぇと。だから俺は急いで階段を駆け下りた。でも静かにな。もしかしたら駿里が寝てるかもしれねぇから。
「…怒ってっかなぁ組長。」
いやいや、怒っててもいいじゃねぇか。悪いのは俺なんだから。だから俺は腹を括ってリビングに繋がる扉を開けた。
「…ん?寝て…るのか。」
俺がリビングに入るとなんと組長も寝てた。明け方だから駿里が寝てるのは当たり前のことだ。けどあんなに寝が浅い組長が爆睡してんだ。俺は思わず泣きそうになっちまった。それぐらいこれは珍しいことなんだ。
「部屋も片付いてる…。」
昨日俺が飲んでた時は色々散らかってた。つーか…俺が散らかした。酒のつまみが欲しくて色んなもの開けたからな。それも多分組長が全部食べてくれてしかも片付けてくれてた。感謝しても…しきれねぇよ。せめて片付けだけでもしたかったのにそれすら出来ねぇじゃん…。
俺がそんな事を思いながら頭を抱えていると…。
「…ん?こうじ…さ?」
おっと、駿里が起きた。やべぇ。起き上がるの止めねぇと!組長が起きちまう!
「おはよ…」
「馬鹿、駿里静かに…!」
「…え?」
「組長寝てっから…!」
「あ、ほんとだ…。」
いつも組長と一緒に寝てる駿里は俺よりもよく知っているはず。組長が寝不足だってことを。それは組長という立場になってしまったことも関係してる。いつ死ぬか分からないからな。だからその分寝が浅くなっちまったんだ。だがその組長が今はリビングでこんなに寝てる。だから駿里も慌てて喋るのをやめた。
「な?だから組長を寝かせといてやろう。それより駿里、身体は大丈夫か?俺のせいでソファで寝かせちまってすまないな。」
「大丈夫だよ。康二さんもちゃんと寝れた?」
優しいなぁこいつは。俺の心配までしてくれんのか。俺のせいでソファで寝る羽目になったっていうのによ。
「ああ。お陰様でな。つか駿里、もう少しだけそのままでいれそうか駿里。お前が動いたら組長起きちまうだろうから。」
組長は今、こんなに爆睡してるんだ。だから俺は出来るだけ起こしたくなかった。組長には休める時に休んで欲しかったから。けど駿里が体制キツかったりしたらそれはそれで駄目だ。両方が気持ちよく寝てくれねぇとな。
「そうだね。このままでいる。」
「ありがとうな駿里。」
「俺の方こそありがとうね。」
俺は今、特に駿里に対して礼を言われるようなことをしてない。何に対しての礼なんだろうか。まぁいいか。こいつの笑顔が見れた事だしよ。
「駿里。腹減ってねぇか?なんか持ってくるけど。」
「ううん、大丈夫。もう一回寝るよ。」
「そうだな。それがいい。おやすみ駿里。」
駿里が寝てくれたら俺としても安心だ。こいつも昨日慣れない大人数でのパーティをしてるからな。その後俺と組長でちょーっとだけいじめちまったし。だから休んでくれてよかった。
「うん。おやすみなさい康二さん。」
「可愛いやつ。」
「…ふふ。」
目を閉じて寝ようとしてた駿里なのに何故か急に嬉しそうに笑い始めた。俺まで釣られて笑っちまいそうになったけどそこは耐えて…。
「なんだよ急に。」
「だってそれ康二さんの口癖だって思って。」
「は?そんな口癖ってほど言ってねぇよ。」
「えー言ってるよ。いつもいつも。」
いつもいつも…?俺ってそんなにこいつに可愛いって言ってたのか…?まじかよ。自覚全然なかった。無意識のうちに言ってんだろうな。
「そう…なのか?」
「うん。そうだよ。」
「そうか。まぁいいや。とりあえず寝とけ。おやすみ。」
「おやすみなさい康二さん。」
「ああ。」
今度こそ駿里は寝てくれた。一瞬で寝るところを見るとやはり駿里も完全に疲れが取れてないんだろうな。そんな駿里と組長に俺は毛布をかけ直して朝ごはんを作ろうとキッチンに向かっていった。
「さぁて、朝ごはんは組長と駿里の好きなやつ作るか。」
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