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あや様リクエスト
勘のいい人
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*寛也視点
「…御子柴。」
「盗み聞きですか?」
「うるせぇな。」
「坊ちゃん。そういうのは本当によくないですよ。」
めんどくせぇのに捕まっちまった。こいつは昔から俺が何かをしようとしている時必ずいるんだよな。勘ってやつなのか。全く…。
「うるせぇって。つか御子柴はなんでここにいんだよ。俺はあいつらのことをお前に頼んだじゃねぇか。」
「坊ちゃんが盗み聞きしてたので。」
てことは俺が盗み聞きしてたのを御子柴はずっと見てやがったな。そんで俺が動き出すタイミングで話しかけてきた。こいつ…。
「んだそれ。俺のせいにすんなよ。」
「坊ちゃんのせいです。そういうところは昔から変わりませんね。」
「あ?」
昔…?何の話してんだ御子柴は。昔のことなんて覚えちゃねぇよ。
「坊ちゃんは昔から盗み聞きが好きでしょ?」
「…好きじゃねぇよ。」
「嘘をつかないでください。頭の話をよく盗み聞きして俺に怒られたのをお忘れですか?」
「あーもーうるせぇな。姑みたいになりやがって。」
「それは坊ちゃんのせいですね。坊ちゃんが変なことばかりするから俺がこうなるんです。」
「…もうそういうことでいいわ。御子柴、駿里の所に行くぞ。」
「そうですね。ずっと盗み聞きするわけにはいきませんもんね。」
「………………。」
…ほんと御子柴ってうるせぇやつ。けど言い返せねぇんだよな。正しいのは御子柴だし俺の事を守ってきてくれたっていう事実は変わんねぇからな。
「駿里。海斗。」
「あ、寛也!」
こっちは可愛いやつだな。俺が名前を呼んだだけなのに嬉しそうな顔しやがって。御子柴とは真反対だ。
「寛也、迎えに来てくれたの?」
そう言いながら駿里が俺に抱きついてきた。その様子を海斗は微笑ましそうに見てたがちょっと羨ましそうにしてた。まぁそうか。早く圷に会いたいよな。
「そうだ。海斗、お前も帰ろう。圷が待ってる。」
「はい。」
海斗も感情を出すよになってきたな。いい事だ。そうやって嬉しい時は笑えばいい。自由に過ごせばいいんだ。
「御子柴、海斗を送り届けてくれ。圷は広間にいる。」
「仕方ないですね。海斗、おいで。俺が送り届ける。坊ちゃんよりは俺の方が安全だから。」
「…御子柴。」
「冗談ですよ。じゃあ坊ちゃん、また。」
「そうだな。」
全く御子柴は…。親父も変わったやつが好きだよな。森廣といい…御子柴といい…。だが良い奴なのには変わりはない。森廣に至っては俺の事を育ててくれたからな。
「寛也。」
「どうした駿里。」
「今日の夜楽しみだね。」
可愛いやつ。今日は俺とお前だけで蛍を見に行くもんな。俺も楽しみだ。
「そうだな。」
「早く夜にならないかな。」
「だな。つーか駿里。海斗と何を話してたんだ?」
最後らへんは盗み聞きをしたから知ってるが全部は知らない。だから何話してんのか知りたかった俺は駿里にそう聞いた。
「……内緒。」
「気になるじゃねぇか。」
「…やだ。言わない。」
「顔が赤いぞ?」
りんごみたいに真っ赤になってやがる。食いてぇな。食いたくなる。だが我慢だ。今日は蛍見に行くからな。食うにしてもその後だ。
「う、うるさい!」
「なんだ。余計気になるじゃねぇか。」
「………………寛也のことだよ。」
「俺?」
「…うん。それだけしか言わない!」
「じゃあいい事か悪いことかだけ。教えてくれ。」
「…………っ。」
「駿里。頼む。」
「いい事に決まってんじゃん…ばか。」
「…御子柴。」
「盗み聞きですか?」
「うるせぇな。」
「坊ちゃん。そういうのは本当によくないですよ。」
めんどくせぇのに捕まっちまった。こいつは昔から俺が何かをしようとしている時必ずいるんだよな。勘ってやつなのか。全く…。
「うるせぇって。つか御子柴はなんでここにいんだよ。俺はあいつらのことをお前に頼んだじゃねぇか。」
「坊ちゃんが盗み聞きしてたので。」
てことは俺が盗み聞きしてたのを御子柴はずっと見てやがったな。そんで俺が動き出すタイミングで話しかけてきた。こいつ…。
「んだそれ。俺のせいにすんなよ。」
「坊ちゃんのせいです。そういうところは昔から変わりませんね。」
「あ?」
昔…?何の話してんだ御子柴は。昔のことなんて覚えちゃねぇよ。
「坊ちゃんは昔から盗み聞きが好きでしょ?」
「…好きじゃねぇよ。」
「嘘をつかないでください。頭の話をよく盗み聞きして俺に怒られたのをお忘れですか?」
「あーもーうるせぇな。姑みたいになりやがって。」
「それは坊ちゃんのせいですね。坊ちゃんが変なことばかりするから俺がこうなるんです。」
「…もうそういうことでいいわ。御子柴、駿里の所に行くぞ。」
「そうですね。ずっと盗み聞きするわけにはいきませんもんね。」
「………………。」
…ほんと御子柴ってうるせぇやつ。けど言い返せねぇんだよな。正しいのは御子柴だし俺の事を守ってきてくれたっていう事実は変わんねぇからな。
「駿里。海斗。」
「あ、寛也!」
こっちは可愛いやつだな。俺が名前を呼んだだけなのに嬉しそうな顔しやがって。御子柴とは真反対だ。
「寛也、迎えに来てくれたの?」
そう言いながら駿里が俺に抱きついてきた。その様子を海斗は微笑ましそうに見てたがちょっと羨ましそうにしてた。まぁそうか。早く圷に会いたいよな。
「そうだ。海斗、お前も帰ろう。圷が待ってる。」
「はい。」
海斗も感情を出すよになってきたな。いい事だ。そうやって嬉しい時は笑えばいい。自由に過ごせばいいんだ。
「御子柴、海斗を送り届けてくれ。圷は広間にいる。」
「仕方ないですね。海斗、おいで。俺が送り届ける。坊ちゃんよりは俺の方が安全だから。」
「…御子柴。」
「冗談ですよ。じゃあ坊ちゃん、また。」
「そうだな。」
全く御子柴は…。親父も変わったやつが好きだよな。森廣といい…御子柴といい…。だが良い奴なのには変わりはない。森廣に至っては俺の事を育ててくれたからな。
「寛也。」
「どうした駿里。」
「今日の夜楽しみだね。」
可愛いやつ。今日は俺とお前だけで蛍を見に行くもんな。俺も楽しみだ。
「そうだな。」
「早く夜にならないかな。」
「だな。つーか駿里。海斗と何を話してたんだ?」
最後らへんは盗み聞きをしたから知ってるが全部は知らない。だから何話してんのか知りたかった俺は駿里にそう聞いた。
「……内緒。」
「気になるじゃねぇか。」
「…やだ。言わない。」
「顔が赤いぞ?」
りんごみたいに真っ赤になってやがる。食いてぇな。食いたくなる。だが我慢だ。今日は蛍見に行くからな。食うにしてもその後だ。
「う、うるさい!」
「なんだ。余計気になるじゃねぇか。」
「………………寛也のことだよ。」
「俺?」
「…うん。それだけしか言わない!」
「じゃあいい事か悪いことかだけ。教えてくれ。」
「…………っ。」
「駿里。頼む。」
「いい事に決まってんじゃん…ばか。」
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