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あや様リクエスト
お義兄さん
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*駿里視点
「もしもし、駿里です。槐さんですか?」
俺はちょっと緊張して姿勢を正した。その様子をみて康二さんは笑っていたけど俺はそんなこと気にならないぐらい槐さんとの電話に集中していた。
『駿里か。久しぶりだな。元気だったか?』
槐さんの声…!いつぶりだろう。この声が聞けたのは。色々あったからなぁ。けどこうして槐さんと電話出来て良かった。
「はい!元気です!槐さんは元気でしたか?」
『ああ。俺も元気だ。それはそうとお前俺の家に遊びに来てくれるんだって?』
「はい!」
『そりゃ楽しみだな。久々に寛也の顔も見たいものだ。いつでもいい。お前が来たい時に来たらいい。だが俺がいる時に来てくれ。駿里の元気な顔をこの目で見たいからな。』
本当に槐さんは優しい。俺の事を本当の弟のように可愛がってくれて気にかけてくれている。それがどれだけ嬉しいことか。家族のいない俺にはよく分かる。
「俺も槐さんに会いたいです。」
『はは、そうかそうか。親父も会いたがってたからそんなに会いたいなら明日にでも来るといい。駿里、寛也と一旦電話を変わって貰えるか?』
「分かりました!寛也、槐さんがお電話変わってって。」
「ああ。」
俺は寛也に電話を渡してそのあと康二さんの近くに行った。電話の内容を康二さんに言いたかったから。
「康二さん…!」
「ん?どうした?」
康二さんは急に近くに来た俺に何も文句を言わず迎え入れてくれた。それも寛也の様子をちゃんと見ながら。さすがだ…。
「あのね!槐さんが明日来てもいいよって!」
「そうか。良かったな。」
「康二さんも来る…?」
「当たり前だ。俺は護衛としてお前らを守るために行く。」
「休まないの…?」
「休むぞ。何せ組長のご実家だからな。」
「なら良かった。」
「ん?良かった?」
そうだよ。良かったよ。だって康二さん目の下にクマが出来てるんだもん。それも俺のせいで…。
「うん。だって康二さん俺のせいで休めてなかったから。」
「…余計な心配かけちまってたみたいだな。すまない駿里。けど俺は大丈夫だ。こうしてお前の元気な姿を見るだけで疲れが取れるからな。」
「それは俺のセリフだよ。」
「あ?」
「俺も康二さん見るだけで元気が出る。」
「…そうか。なら良かった。」
康二さんは何故か少し驚いた顔をしてそう言った。俺は時々康二さんが何を考えてるのか未だに分からない時がある。今がそれだ。少し驚いたような顔をしたと思ったら幸せそうな顔をしたんだ。幸せならいいけど…何故か寂しそうな顔をするから心配になる…。
「寛也、もう少し電話長引きそうだね。」
「そうだな。その間お前はここにいればいい。」
って言いながら康二さんが俺の肩に手を回してきたんだ。そして俺の事をちょっとだけ引き寄せた。だから俺は康二さんに体重を預けた。
「うん。そうする。」
「ああ、そうしろ。志方が戻ってきたら襲われちまうからな。」
「はは、なんだそれ。ていうか志方さん遅いね。」
「あいつ絶倫だからな。いっぱい抜いてんだろ。」
苦笑いして康二さんはそう言ったけど康二さんの方が俺は絶倫だと思う。言わないけどね。言ったら康二さん興奮するから。今すっごく康二さんは性欲を我慢してるはずだから。
「志方さんらしいね。」
「そうだな。お、駿里。組長が電話終わりそうだぞ。」
「ほんと…?」
俺は康二さんにそう言われて寛也の方を見た。そしたら康二さんの言う通り電話が終わりそうな感じの雰囲気を寛也が出していた。ほんとに康二さんって視野が広いなぁ。
「ああ。ほら組長がお前のこと手招きしてるぞ。行ってこい。」
「うん!」
俺は康二さんに言われた通り寛也のところに向かった。そしたら今度は寛也が俺の肩に手を回してくれた。そんな寛也から俺は携帯を受け取った。
「兄貴が最後にお前と話したいってよ。」
「ありがとう寛也。」
「ああ。」
「もしもし、駿里です。槐さんですか?」
俺はちょっと緊張して姿勢を正した。その様子をみて康二さんは笑っていたけど俺はそんなこと気にならないぐらい槐さんとの電話に集中していた。
『駿里か。久しぶりだな。元気だったか?』
槐さんの声…!いつぶりだろう。この声が聞けたのは。色々あったからなぁ。けどこうして槐さんと電話出来て良かった。
「はい!元気です!槐さんは元気でしたか?」
『ああ。俺も元気だ。それはそうとお前俺の家に遊びに来てくれるんだって?』
「はい!」
『そりゃ楽しみだな。久々に寛也の顔も見たいものだ。いつでもいい。お前が来たい時に来たらいい。だが俺がいる時に来てくれ。駿里の元気な顔をこの目で見たいからな。』
本当に槐さんは優しい。俺の事を本当の弟のように可愛がってくれて気にかけてくれている。それがどれだけ嬉しいことか。家族のいない俺にはよく分かる。
「俺も槐さんに会いたいです。」
『はは、そうかそうか。親父も会いたがってたからそんなに会いたいなら明日にでも来るといい。駿里、寛也と一旦電話を変わって貰えるか?』
「分かりました!寛也、槐さんがお電話変わってって。」
「ああ。」
俺は寛也に電話を渡してそのあと康二さんの近くに行った。電話の内容を康二さんに言いたかったから。
「康二さん…!」
「ん?どうした?」
康二さんは急に近くに来た俺に何も文句を言わず迎え入れてくれた。それも寛也の様子をちゃんと見ながら。さすがだ…。
「あのね!槐さんが明日来てもいいよって!」
「そうか。良かったな。」
「康二さんも来る…?」
「当たり前だ。俺は護衛としてお前らを守るために行く。」
「休まないの…?」
「休むぞ。何せ組長のご実家だからな。」
「なら良かった。」
「ん?良かった?」
そうだよ。良かったよ。だって康二さん目の下にクマが出来てるんだもん。それも俺のせいで…。
「うん。だって康二さん俺のせいで休めてなかったから。」
「…余計な心配かけちまってたみたいだな。すまない駿里。けど俺は大丈夫だ。こうしてお前の元気な姿を見るだけで疲れが取れるからな。」
「それは俺のセリフだよ。」
「あ?」
「俺も康二さん見るだけで元気が出る。」
「…そうか。なら良かった。」
康二さんは何故か少し驚いた顔をしてそう言った。俺は時々康二さんが何を考えてるのか未だに分からない時がある。今がそれだ。少し驚いたような顔をしたと思ったら幸せそうな顔をしたんだ。幸せならいいけど…何故か寂しそうな顔をするから心配になる…。
「寛也、もう少し電話長引きそうだね。」
「そうだな。その間お前はここにいればいい。」
って言いながら康二さんが俺の肩に手を回してきたんだ。そして俺の事をちょっとだけ引き寄せた。だから俺は康二さんに体重を預けた。
「うん。そうする。」
「ああ、そうしろ。志方が戻ってきたら襲われちまうからな。」
「はは、なんだそれ。ていうか志方さん遅いね。」
「あいつ絶倫だからな。いっぱい抜いてんだろ。」
苦笑いして康二さんはそう言ったけど康二さんの方が俺は絶倫だと思う。言わないけどね。言ったら康二さん興奮するから。今すっごく康二さんは性欲を我慢してるはずだから。
「志方さんらしいね。」
「そうだな。お、駿里。組長が電話終わりそうだぞ。」
「ほんと…?」
俺は康二さんにそう言われて寛也の方を見た。そしたら康二さんの言う通り電話が終わりそうな感じの雰囲気を寛也が出していた。ほんとに康二さんって視野が広いなぁ。
「ああ。ほら組長がお前のこと手招きしてるぞ。行ってこい。」
「うん!」
俺は康二さんに言われた通り寛也のところに向かった。そしたら今度は寛也が俺の肩に手を回してくれた。そんな寛也から俺は携帯を受け取った。
「兄貴が最後にお前と話したいってよ。」
「ありがとう寛也。」
「ああ。」
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