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誘拐
薬 *
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「あ、そうだボス。俺いい事思いついたんですけど話してもいいですか?」
「なんだ。」
凪がまた変なことを言い始めたと思いながらも暉紘は内容が気になったのでそう聞いた。
「ボスは庵が起きたら飯食わせるつもりですよね?」
「当たり前だ。」
「ですよね。」
「あ?それがなんだってんだよ。」
「薬入れましょうよ。」
「なんのだ?」
薬と言っても色々ある。特に暉紘らはマフィアだから取り扱う薬が多いのだ。もちろんその大半は違法だが暉紘は指示を出しているだけ。そのため捕まるのは下っ端たちや闇サイトで雇った金に群がる人間たち。だから暉紘らは捕まることがないのだ。捕まった下っ端たちも殺されるのが怖くて暉紘らの存在を明かさないから。
「決まってるじゃないですか。気持ちよくなっちゃう薬です。今ダメージを食らってる駿里には効果ありだと思いませんか?」
「そうだな。」
凪の言う通りだ。そう思った暉紘はそう言った。そして笑った。ダメージを喰らえば尚更薬の効果があるかろ。
「凪、その準備して飯を持ってこい。」
「承知です。」
凪はそう暉紘に言うとルンルンでこの部屋を後にした。そんな凪を見送ったあと暉紘はまた庵を抱きしめた。するとその時庵がぴくりと動いた。どうやら駿里が起きてしまったようだ。
「おはよう駿里。具合はどうだ?」
「…大丈夫です。」
駿里は暉紘の顔を見て涙ぐみそうになってしまった。目を覚ましたら寛也が目の前にいるかもしれない…なんてことを考えながら寝たから。
「そうか。なら良かった。今凪が飯作ってくれてるから後で食べような。」
「…はい。」
「調子がまだ悪そうだな。無理はするなよ。」
「…大丈夫です。」
そう…。大丈夫…。だって駿里は調子が悪いんじゃなくて…寛也に会えなくてただ寂しいだけだから。
「そうか。まぁそれならいい。凪が来るまで待っとけ、な?」
「…はい。」
「いい子だ。」
駿里が大人しくしていれば暉紘は優しい。だから駿里は益々反抗する気力すらなくなってしまう。酷くされるのはもう嫌だから…。
「もうすぐ来るはずだから腹を満たそう。食うのがきつかったら残してもいいから少しでも食べような。」
と、暉紘は言いながら駿里のおでこにキスをした。だが駿里はそれを拒まなかった。いや無関心だったと言った方が正しいかもしれない。それほどまでに駿里は喪失感に浸っていたのだ。そしてその時ご飯を作りに行った凪が戻ってきた。
「持ってきましたよボス。あ、駿里起きたのか。おはよう。」
「…おはよう、ございます。」
駿里は凪を無視せずに挨拶を返す。いい子にしていれば何もされないから。
「お前の口に合うかわかんねぇけどお粥作ってきた。刺激物はいに悪いからな。ちょっとでもいいから食べよう、な?」
と、凪は言いながら笑った。ニカッと笑った。その顔が松下と重なってしまう…。松下もそんな風に笑うから…。
「駿里?どうした?腹減ってねぇ?」
凪をみて固まってしまった駿里。そんな駿里をみて凪がそう言ってきた。今の凪は優しいから心配してくれているのだ。そして無理やり食べさせる気もない。だから凪は駿里にそう聞いたのだ。
「…あ、ごめんなさい。食べたいです。」
「ほんとに?無理しなくていいぞ。」
「お腹すいたから食べます…。」
実際駿里はお腹が空いていた。だから心配そうにそう言ってきた凪を真っ直ぐ見て駿里はそう答えた。
「そうか。なら食べような。でも無理はするなよ。」
「凪の言う通りだ。無理は禁物だからな。」
2人が異様に優しい。あの一件以来真も含めて暉紘らは確かに優しくなった。だが駿里は今の2人に違和感を覚えた。明らかに様子が変だったから。
「ほら、ゆっくり食べろ。」
と、言って凪は薬入りのお粥を駿里の口に近づけた。そしてそれを駿里は食べてしまった。そんな駿里をみて嬉しそうに暉紘と凪は笑う。そう。これこそが2人の様子が変な理由なのだ。駿里に薬を食べさせる。それを実行するまで2人は極端に駿里に優しくしていたのだ。それにせっかく駿里は気づいたのに薬に気づくことなく食べてしまった…。
「どうだ駿里。凪の料理はうめぇか?」
「ちょっとボス。なんですかその言い方は。俺の料理が不味いわけないでしょ。」
「ああ。知ってるさ。だがお前の料理が俺の口にはあっても駿里の口に合うかどうかは分かんねぇだろ?」
「まぁ確かに。それはそうですね。」
「だろ?」
そんな会話を聴きながら駿里はお粥を食べ続けた。お腹も空いていたし実際にお粥が美味しかったから。そして2人も優しかったから。だから駿里はこのおかゆに薬が入っているなんて考えもしなかったのだ。
「凪さん…。」
「は?お前今俺の名前呼んだのか?」
「…はい。」
「可愛いなぁ。俺はもはや食べてぇよお前の事を。」
「やめろ凪。駿里が話そうとしてただろうが。それを止めんじゃねぇよ。」
「あ、すまねぇ駿里。続き話してくれるか?」
「…お粥、美味しいです。」
と、駿里が言った途端凪は本当に嬉しそうに笑った。そして駿里のことを抱きしめた。可愛くて可愛くて仕方がなかったから。
「なんなんだよお前!可愛すぎだろ!」
「く、苦しいです…っ、」
「悪い悪い!つい調子に乗っちまった。痛くねぇか?」
駿里は凪に抱きしめられ頭を撫でられそう言われた。その時駿里は自分の体の異変に気づいた。暑い…。体の体温が徐々にだけど上がっていっている…。
「痛くは無いです…。」
そう。痛くはない。だが体は変。どこかおかしい。やっぱり駿里は体温が上がっていっている…。
「痛くはない?他になんかあったか?」
暉紘は全てわかっていながら駿里にそう言った。駿里には興奮作用と即効性のある薬を飲ませた。だから徐々に体温が上がり体は敏感になっていく。暉紘と凪はそれに戸惑う駿里もまた見るのが楽しくてたまらなかった。
「…あ、いや、大丈夫です。」
駿里は明らかに体が変だと気づいていた。だがそれを暉紘らに悟られたくなかった。そのため隠したのだ。そんなことをしてもなんの意味は無いのに。
「そうか。それならいい。てかさ駿里、お前ボスの歳知ってる?」
「…知ら、ないですっ、」
凪が話しかけてくるけど駿里は少しずつ会話に集中できなくなっていく。心拍数が上がっていくのもわかるほどに駿里は興奮してきていたから。それを知っていながら凪は駿里を追い詰めていく。
「それなら教えてやるよ。ボスはな、実は20代前半だぜ。凄くねぇか?その歳でマフィアのボスになったんだぞ。」
「それを言ったらお前もだろう凪。」
「俺は幹部止まりですから。真もそうですよ。」
「まぁそうだが俺の今があるのは間違えなくお前らのおかげだ。」
と、駿里が呼吸数を上げていく中2人は呑気にそんな話をする。そのため駿里は必死に息が上がるのを隠そうとした。だがそれを隠そうとすればするほど息が上がっていく。心拍数も上がっていく。そして駿里は何より変な気分になっていっていた。
「そりゃ嬉しい限りですね。つーか駿里。どうした?体調悪いか?」
「あ…っ、」
凪は笑いながら駿里の背中をさすりそう言った。それだけで駿里の体は反応した。
「おいおい駿里。どうしたよ。体調悪そうじゃねぇか。」
「ち、ちが…っ」
暉紘にもそう言われて駿里は否定した。体調が悪いんじゃないから。体調が悪いのではなく…体が…。
「あ、つく、て…っ、」
「暑い?体が?なら服脱ぐか?」
そう凪に言われたので駿里は頷いた。そんな駿里をみて凪はニヤッと悪い笑みを浮かべる。
「よし。脱がしてやる。そしたら少しは涼しくなるだろ。」
と、凪は言いながら駿里の服をどさくさに紛れて全部脱がせた。そしてそんな駿里を暉紘は自分の膝の上に乗せた。
「どうだ駿里。落ち着いたか?」
「あぅっ!」
暉紘はそう言いながらわざとらしく駿里の乳首を触った。そしたら当然駿里は反応する。即効性の興奮作用のある薬を飲まされているのだから。
「あ、悪い駿里。痛かったか?」
「……………っ、ぢか、」
そう。違う。痛いんじゃない。足りない。もっと…もっと…欲しい…。
「違う?ならどうしたんだ?」
全部分かっていながら凪はそう聞き続ける。いや分かっているからこそそう聞いたのかもしれない。駿里の口から恥ずかしい事を言わせるチャンスだから。
「から、だ…がっ、おかし、くて…っ、」
「駿里はどうされたい?」
暉紘はそう聞くことで駿里に選択をさせた。まだ少なからず駿里にも理性は残っているはず。その状況で暉紘らに助けを求めるということは駿里自ら暉紘らに体を差し出すということ。それが意味することは1つ。寛也以外の人物と駿里から望んでやるということだ。暉紘はそれを狙っていたのだ。
「…………っ、あ、のっ、」
「いいぞ。落ち着いたから言ってみろ。」
駿里に落ちるところまで落ちて欲しい。そう願う凪は駿里にそう言った。
「ふ…っ、ぅ、ふっ、」
苦しい…。暑い…。おかしくなりそうだ。頭がぽやぽやする。駿里は理性を失いそうになっていた。だがこのまま我慢するのも無理そうだ。駿里のペニスは何もされていないのに勃起状態にあり張り裂けそうなほど勃ち上がっているのだから。
「…っ、たすけっ、」
「ん?なんて言った?」
ちゃんと言葉に出して欲しい。そう思っている凪はわざと駿里にそう聞き返した。聞こえていたのに。
「…っ、た、すけて、くださっ、い、」
「何を?どうやって?」
「………………っ。」
凪にそう言われたが言いたくない駿里。それを言えばどうなるのか…。だがそれでも身体は苦しかった。体は快楽を求めている。だからその駿里を追い詰めるために凪と暉紘は…。
「駿里。ちゃんと言わねぇと分かんねぇぞ。」
「凪の言う通りだ。ほら駿里、お前がして欲しい事を言ってみろ。」
「…っ、おれ、のこと、だいてっ、くださ、っ、ぃ」
「なんだ。」
凪がまた変なことを言い始めたと思いながらも暉紘は内容が気になったのでそう聞いた。
「ボスは庵が起きたら飯食わせるつもりですよね?」
「当たり前だ。」
「ですよね。」
「あ?それがなんだってんだよ。」
「薬入れましょうよ。」
「なんのだ?」
薬と言っても色々ある。特に暉紘らはマフィアだから取り扱う薬が多いのだ。もちろんその大半は違法だが暉紘は指示を出しているだけ。そのため捕まるのは下っ端たちや闇サイトで雇った金に群がる人間たち。だから暉紘らは捕まることがないのだ。捕まった下っ端たちも殺されるのが怖くて暉紘らの存在を明かさないから。
「決まってるじゃないですか。気持ちよくなっちゃう薬です。今ダメージを食らってる駿里には効果ありだと思いませんか?」
「そうだな。」
凪の言う通りだ。そう思った暉紘はそう言った。そして笑った。ダメージを喰らえば尚更薬の効果があるかろ。
「凪、その準備して飯を持ってこい。」
「承知です。」
凪はそう暉紘に言うとルンルンでこの部屋を後にした。そんな凪を見送ったあと暉紘はまた庵を抱きしめた。するとその時庵がぴくりと動いた。どうやら駿里が起きてしまったようだ。
「おはよう駿里。具合はどうだ?」
「…大丈夫です。」
駿里は暉紘の顔を見て涙ぐみそうになってしまった。目を覚ましたら寛也が目の前にいるかもしれない…なんてことを考えながら寝たから。
「そうか。なら良かった。今凪が飯作ってくれてるから後で食べような。」
「…はい。」
「調子がまだ悪そうだな。無理はするなよ。」
「…大丈夫です。」
そう…。大丈夫…。だって駿里は調子が悪いんじゃなくて…寛也に会えなくてただ寂しいだけだから。
「そうか。まぁそれならいい。凪が来るまで待っとけ、な?」
「…はい。」
「いい子だ。」
駿里が大人しくしていれば暉紘は優しい。だから駿里は益々反抗する気力すらなくなってしまう。酷くされるのはもう嫌だから…。
「もうすぐ来るはずだから腹を満たそう。食うのがきつかったら残してもいいから少しでも食べような。」
と、暉紘は言いながら駿里のおでこにキスをした。だが駿里はそれを拒まなかった。いや無関心だったと言った方が正しいかもしれない。それほどまでに駿里は喪失感に浸っていたのだ。そしてその時ご飯を作りに行った凪が戻ってきた。
「持ってきましたよボス。あ、駿里起きたのか。おはよう。」
「…おはよう、ございます。」
駿里は凪を無視せずに挨拶を返す。いい子にしていれば何もされないから。
「お前の口に合うかわかんねぇけどお粥作ってきた。刺激物はいに悪いからな。ちょっとでもいいから食べよう、な?」
と、凪は言いながら笑った。ニカッと笑った。その顔が松下と重なってしまう…。松下もそんな風に笑うから…。
「駿里?どうした?腹減ってねぇ?」
凪をみて固まってしまった駿里。そんな駿里をみて凪がそう言ってきた。今の凪は優しいから心配してくれているのだ。そして無理やり食べさせる気もない。だから凪は駿里にそう聞いたのだ。
「…あ、ごめんなさい。食べたいです。」
「ほんとに?無理しなくていいぞ。」
「お腹すいたから食べます…。」
実際駿里はお腹が空いていた。だから心配そうにそう言ってきた凪を真っ直ぐ見て駿里はそう答えた。
「そうか。なら食べような。でも無理はするなよ。」
「凪の言う通りだ。無理は禁物だからな。」
2人が異様に優しい。あの一件以来真も含めて暉紘らは確かに優しくなった。だが駿里は今の2人に違和感を覚えた。明らかに様子が変だったから。
「ほら、ゆっくり食べろ。」
と、言って凪は薬入りのお粥を駿里の口に近づけた。そしてそれを駿里は食べてしまった。そんな駿里をみて嬉しそうに暉紘と凪は笑う。そう。これこそが2人の様子が変な理由なのだ。駿里に薬を食べさせる。それを実行するまで2人は極端に駿里に優しくしていたのだ。それにせっかく駿里は気づいたのに薬に気づくことなく食べてしまった…。
「どうだ駿里。凪の料理はうめぇか?」
「ちょっとボス。なんですかその言い方は。俺の料理が不味いわけないでしょ。」
「ああ。知ってるさ。だがお前の料理が俺の口にはあっても駿里の口に合うかどうかは分かんねぇだろ?」
「まぁ確かに。それはそうですね。」
「だろ?」
そんな会話を聴きながら駿里はお粥を食べ続けた。お腹も空いていたし実際にお粥が美味しかったから。そして2人も優しかったから。だから駿里はこのおかゆに薬が入っているなんて考えもしなかったのだ。
「凪さん…。」
「は?お前今俺の名前呼んだのか?」
「…はい。」
「可愛いなぁ。俺はもはや食べてぇよお前の事を。」
「やめろ凪。駿里が話そうとしてただろうが。それを止めんじゃねぇよ。」
「あ、すまねぇ駿里。続き話してくれるか?」
「…お粥、美味しいです。」
と、駿里が言った途端凪は本当に嬉しそうに笑った。そして駿里のことを抱きしめた。可愛くて可愛くて仕方がなかったから。
「なんなんだよお前!可愛すぎだろ!」
「く、苦しいです…っ、」
「悪い悪い!つい調子に乗っちまった。痛くねぇか?」
駿里は凪に抱きしめられ頭を撫でられそう言われた。その時駿里は自分の体の異変に気づいた。暑い…。体の体温が徐々にだけど上がっていっている…。
「痛くは無いです…。」
そう。痛くはない。だが体は変。どこかおかしい。やっぱり駿里は体温が上がっていっている…。
「痛くはない?他になんかあったか?」
暉紘は全てわかっていながら駿里にそう言った。駿里には興奮作用と即効性のある薬を飲ませた。だから徐々に体温が上がり体は敏感になっていく。暉紘と凪はそれに戸惑う駿里もまた見るのが楽しくてたまらなかった。
「…あ、いや、大丈夫です。」
駿里は明らかに体が変だと気づいていた。だがそれを暉紘らに悟られたくなかった。そのため隠したのだ。そんなことをしてもなんの意味は無いのに。
「そうか。それならいい。てかさ駿里、お前ボスの歳知ってる?」
「…知ら、ないですっ、」
凪が話しかけてくるけど駿里は少しずつ会話に集中できなくなっていく。心拍数が上がっていくのもわかるほどに駿里は興奮してきていたから。それを知っていながら凪は駿里を追い詰めていく。
「それなら教えてやるよ。ボスはな、実は20代前半だぜ。凄くねぇか?その歳でマフィアのボスになったんだぞ。」
「それを言ったらお前もだろう凪。」
「俺は幹部止まりですから。真もそうですよ。」
「まぁそうだが俺の今があるのは間違えなくお前らのおかげだ。」
と、駿里が呼吸数を上げていく中2人は呑気にそんな話をする。そのため駿里は必死に息が上がるのを隠そうとした。だがそれを隠そうとすればするほど息が上がっていく。心拍数も上がっていく。そして駿里は何より変な気分になっていっていた。
「そりゃ嬉しい限りですね。つーか駿里。どうした?体調悪いか?」
「あ…っ、」
凪は笑いながら駿里の背中をさすりそう言った。それだけで駿里の体は反応した。
「おいおい駿里。どうしたよ。体調悪そうじゃねぇか。」
「ち、ちが…っ」
暉紘にもそう言われて駿里は否定した。体調が悪いんじゃないから。体調が悪いのではなく…体が…。
「あ、つく、て…っ、」
「暑い?体が?なら服脱ぐか?」
そう凪に言われたので駿里は頷いた。そんな駿里をみて凪はニヤッと悪い笑みを浮かべる。
「よし。脱がしてやる。そしたら少しは涼しくなるだろ。」
と、凪は言いながら駿里の服をどさくさに紛れて全部脱がせた。そしてそんな駿里を暉紘は自分の膝の上に乗せた。
「どうだ駿里。落ち着いたか?」
「あぅっ!」
暉紘はそう言いながらわざとらしく駿里の乳首を触った。そしたら当然駿里は反応する。即効性の興奮作用のある薬を飲まされているのだから。
「あ、悪い駿里。痛かったか?」
「……………っ、ぢか、」
そう。違う。痛いんじゃない。足りない。もっと…もっと…欲しい…。
「違う?ならどうしたんだ?」
全部分かっていながら凪はそう聞き続ける。いや分かっているからこそそう聞いたのかもしれない。駿里の口から恥ずかしい事を言わせるチャンスだから。
「から、だ…がっ、おかし、くて…っ、」
「駿里はどうされたい?」
暉紘はそう聞くことで駿里に選択をさせた。まだ少なからず駿里にも理性は残っているはず。その状況で暉紘らに助けを求めるということは駿里自ら暉紘らに体を差し出すということ。それが意味することは1つ。寛也以外の人物と駿里から望んでやるということだ。暉紘はそれを狙っていたのだ。
「…………っ、あ、のっ、」
「いいぞ。落ち着いたから言ってみろ。」
駿里に落ちるところまで落ちて欲しい。そう願う凪は駿里にそう言った。
「ふ…っ、ぅ、ふっ、」
苦しい…。暑い…。おかしくなりそうだ。頭がぽやぽやする。駿里は理性を失いそうになっていた。だがこのまま我慢するのも無理そうだ。駿里のペニスは何もされていないのに勃起状態にあり張り裂けそうなほど勃ち上がっているのだから。
「…っ、たすけっ、」
「ん?なんて言った?」
ちゃんと言葉に出して欲しい。そう思っている凪はわざと駿里にそう聞き返した。聞こえていたのに。
「…っ、た、すけて、くださっ、い、」
「何を?どうやって?」
「………………っ。」
凪にそう言われたが言いたくない駿里。それを言えばどうなるのか…。だがそれでも身体は苦しかった。体は快楽を求めている。だからその駿里を追い詰めるために凪と暉紘は…。
「駿里。ちゃんと言わねぇと分かんねぇぞ。」
「凪の言う通りだ。ほら駿里、お前がして欲しい事を言ってみろ。」
「…っ、おれ、のこと、だいてっ、くださ、っ、ぃ」
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