極道の密にされる健気少年

安達

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志方と島袋に連れ去られる話

駿里の決断 *

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「…そ、それはだめっ、」



駿里は少し自分の中で意志は揺らいだようだったが寛也という存在がいる中で他の男に抱かれることを自ら選択するような事はしなかった。そんな駿里を見て松下は正直悔しかった。こういった場面ですら駿里は松下を見ないのだから。そのため松下は少しだけいじけてしまう。



「なら協力は出来ねぇな。このまま組長と喧嘩するしかねぇな。」

「……………。」



松下の言う通りだ。これまで駿里がどれだけ頑張ってきても寛也との関係を変えられなかった。ただひたすらに寛也の言うことを聞く現実を変えられない。それがダメだと駿里は痛いほど分かっている。だがそれでも松下の出した条件を駿里は飲むことは出来なかった。



「そ、それ以外ならなんでもするから…っ!」

「いらねぇよ。俺はお前を抱きたいんだ。」

「…でもっ、」



松下に抱かれるのはダメだ。寛也が悲しんでしまう。それが原因でまた喧嘩を繰り返してしまうかもしれない。だからそんな選択をしてはいけない。いけないんだ。



「…抱かれるのはいやだ。」



寛也との問題を解決したい駿里だが1人でするには限界が見えていた。だから1番寛也のことを知っていて駿里とも本音で話せる松下に力を借りたかった。だがやはり抱かれるとなるのはダメだと駿里はそう言った。



「そうか。」



前の駿里なら俺で素直に松下に抱かれていたであろう場面。なのに駿里は抱かれようとしなかった。そのため松下は悔しかった。だから松下は駿里に対して少し意地の悪いことを考えてしまった。



「まぁ駿里が組長とこのままでもいいんならそれでいいんじゃねぇの?お前が組長の気に触ることをしたらお仕置きされて言うことを聞く生活がしてぇならそうすればいいじゃねぇか。」

「……………っ。」



松下は自分でもわかっている。意地の悪いことを言っていると。そもそも松下が他の条件を駿里に出せば解決する話。だが松下はそれをしなかった。そこまでしてまで駿里を抱きたかったのだ。だから松下は駿里をここまで追い込んでいる。



「おい駿里。嫌ならどうすればいいか考えろ。お前が動かねぇと何も変わんねぇぞ。」



松下は徐々に駿里を誘導していった。まるで駿里の逃げ道を塞いでいくようにして…。



「なぁ駿里。そうやって悩んでる暇ねぇんじゃねぇの?組長帰ってくる前にやらねぇと手遅れになっちまうぞ。」



松下は着実に駿里の選択肢を狭めていった。そのため駿里は益々追い詰められていく。松下に抱かれることは避けたい。だが避けてしまえば寛也との関係が悪くなってしまう。そんな風に考え込んでいる駿里に松下は最後の追い打ちをかけた。



「このままだともしかしたら組長はお前のこと監禁しちまうかもな。」



松下は少し厳しいが駿里にそう言った。本当にそうなる確率はあるから。そしてそれを駿里も分かっている。先程実際に寛也がここを出る時駿里は身体中を拘束されてしまったのだから。だから松下にこう言われた駿里は…。



「…わかった。」



と、言うしかなかった。そうする他方法が見つからなかった。そんなことをしなくてもきっと寛也は駿里を監禁することはないだろう。今の寛也は駿里の泣く姿を見るのは辛いと思っているのだから。だがそれを駿里は知らない。だから松下はそこを利用したのだ。全ては駿里を抱くために。



「駿里。二言はねぇな?」

「…ない。」



後から嫌だと言っても逃げられないように松下は駿里にそう言わせた。そして嬉しさが松下の中で膨らんでいく。それもそうだろう。駿里を抱くことができると決まったのはいつぶりか分からないほどなのだから。



「いい子だ駿里。」



松下はそう言うと駿里の体を撫でるように触りながら駿里にキスをした。それも深い方のキスを。



「…っ、んっ、ふっ、ぅ、」



駿里はどうも体が強ばってしまう。松下に抱かれるのは久しぶりというのもあるが何よりも少し嫌だった。だから松下に深いキスをされ体を撫でられる度硬直来てしまうのだ。



「なーに。緊張してんのか?」

「…ちがっ、」

「まぁ久々だもんな。けどやめねぇよ。お前もそれを承諾したもんな。」



そうだ。松下の言う通り。今更逃げることなんてできない。それに駿里が松下から逃げれたとしてもその時は寛也との問題が解決できない。だから駿里は腹を括るしかないのだ。



「…わかっ、てる。」

「いい子じゃねぇか。」



松下はそういいニヤッと笑うと駿里の服を徐々に脱がしていった。まるで駿里の反応を全て楽しむかのようにして。



「相変わらずお前の体は綺麗だな。」



松下は駿里の上の服を全て脱がすとお腹やら胸やらを撫で回し始めた。それがくすぐったかった駿里だが初めは我慢していた。声を出してしまえば松下が興奮すると知っていたから。けれど限界はある。くすぐったいのに耐えるのは至難の業だ。だから駿里は思わず松下の手を掴んでしまった。



「…っ、ちょ、やっ、」

「ん?何だよ。」

「くすぐっ、たぃっ、からっ…。」

「どこが?」



松下は意地の悪い顔をして駿里にそう言った。松下が駿里のくすぐったいと感じる場所を知らないはずもないのに。だから駿里は思わず松下を睨んでしまう。



「いっちょ前にに睨んでんじゃねぇよ。協力してやんねぇよ?」

「あっ、いやっ、ま、まって…っ!」



松下は自分のことを睨んできた駿里のペニスを服越しに揉み始めた。それに慌てた駿里は松下から逃げようと身を捩ったが逃げられるはずがなかった。何せ相手は力の差がありすぎる松下だから。



「おい暴れんな。まじで協力すんのやめるぞ。」



今日の駿里には脅しが効く。だから松下は好き放題するつもりなのだ。これを言えば駿里が大人しくなると知っているから。



「やだっ…。」

「だよな。なら大人しくしろ。俺を受け入れろ。」



松下はただ駿里を抱くだけなのは嫌なのだ。ちゃんと受け入れて欲しい。嫌がられるのは嫌なのだ。そのため松下は…。



「なぁ駿里。お前自分でズボン脱げよ。」

「…っ、や」

「嫌とは言わせねぇよ。まぁお前が俺に協力して欲しくねぇなら別にしなくてもいいけどな。」



松下は悪い笑みを浮かべながらそう言った。駿里には選択肢を与えずに全て自分の思うがままに駿里を動かせる。普段出来ない事だ。やろうと思っても駿里はいつもキスさえも拒んでくるから。だから松下は今抑えが効かなくなってるのかもしれない。



「…やる。」

「ん。いい子。」



松下はそう言って駿里にキスをした。唇が当たるだけの軽いキスだ。そしてその後駿里を起き上がらせて…。



「ほら。早くしろ。パンツも脱げよ。」




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