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志方と島袋に連れ去られる話
爆発 *
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*駿里視点
「そうだ。その調子で奥まで挿れてみろ。」
寛也はそうやって簡単に言うけどそう簡単じゃないんだよ。俺は違和感しかない。ほんとに嫌でたまらない。多分それが顔に出てしまったらしく寛也が俺の頭を撫でてきた。
「なぁ駿里。なんでこんなことすんのかってお前思ってんだろ。」
「…え?あ、っ、」
バレてる…。けど都合がいいや。いつもと違うお仕置きをしてきた寛也に俺も不信感を抱いてたから。
「これは俺なりの気遣いだ。」
「きづ、かい…?」
何言ってんの寛也…。気遣いって俺全然嬉しくないよ。
「そうだ。さっきもお前の事イカせたし疲れてんだろ。本当は気絶するまで泣かせてぇけどそれをしたらお前の体が限界を超えちまうからな。だから体力を使わずにお前の嫌がる仕置きをしてんだ。」
寛也にそう言われて俺は思わず黙り込んでしまった。確かに寛也の言う通りイクのは嫌だ。もうイキたくない。けどこれはこれで別の嫌さがあった。恥ずかしいのはもちろん違和感しかないことをやらされ続けて俺はこの場から逃げたくて仕方がなかった。
「お前もそっちの方がいいだろ?」
何言ってんだよ…。そんなわけない。そんなわけないじゃんか。俺は寛也と…こんな風に体を繋げたくなんかない。
「ほら駿里、分かったらさっさとやれ。」
なんで…。寛也はなんで…。俺の事好きなんじゃないの?だったらどうしてこんなことするの。前の俺たちとは違うじゃん。監禁されてた頃とは違う。今は愛し合ってる。なのに…なんでよ。
「……………きらいだ。」
「は?」
俺は気づけば寛也にそう言っていた。寛也が1番怒るであろうその禁句言葉を。
「大っ嫌いだ…。」
俺はネジが取れてしまったように寛也に2度もそう言ってしまった。けど後悔はしてない。寛也は驚いた顔をしてるけど知ったこっちゃない。もう我慢できない。
「お前それ本気で言ってんのか?」
「そうだよ。」
俺はこれまでかつて見せたことがないぐらい寛也に強気でそう返した。だから寛也もびっくりしてる。けどびっくりしてるだけで俺の事を離そうとはしてくれなかった。強い力で変わらず俺の事を拘束し続ける。
「…離せよ。」
「おい駿里。何の真似だ。」
「…早く離して。」
寛也が怒ってる。今はもう驚いた顔すらしてない。本気で怒ってる顔だ。いつもの俺だったら焦ってただろうな。この後にされることなんて簡単に想像できるから。けど感情の大爆発を起こした俺は止まらなかった。
「離せってば…っ!!」
「離すわけねぇだろ。」
「なんでっ、いやっ、て言ってんのに…っ!」
「そうか。でも離さねぇよ。」
寛也がそう言って俺に馬乗りになったまま俺の両腕を掴んできた。それも物凄い力で。だから俺はその時痛みが走ってしまい顔を顰めてしまった。けど負けない。今は寛也から離れたくて仕方がないから。それは自分でも驚く程に。
「や、めろ…っ、よ!」
「お前こそどういうつもりだ。」
どうもこうもあるか。全部寛也のせいだ。
「寛也が嫌いになったんだ…っ!」
「は?」
「だから離せって言ってんのに…っ!」
「それなら尚更離してやれねぇな。」
「意味わかんない…っ!!」
「それは俺のセリフだぞ駿里。」
俺がこんなに言っても寛也は俺の話を聞いてくれないの?俺と話し合いをしてくれようとしないの?なんで…だよ。
「仕置きが嫌になったのか?けどお前が悪いんだろ?なのになんだよその態度は。」
また俺が悪いって…。寛也は少しも自分が悪いなんて思わない。なんでなの。
「なんだよそれ…っ。」
「は?」
「全部全部俺が悪いって!寛也も悪いのに!」
「…お前自分が何言ってんのか分かってんのか?」
「分かってるよ!」
「…そうか。」
寛也の低い声が響いた。ああ…俺殺される。快楽で殺されるんだろうな。でも…こんな関係ってただの言うこと聞く奴隷じゃんか…。
「そんなに俺に仕置きされてぇなら望みのままにしてやるよ。」
「そ、そうやってすぐ身体に教えこんでやるって言って俺のこと好き勝手するのなんなんだよ…っ!!」
「お前のせいだろ?なぁ駿里。」
「なんで全部俺のせいにすんだよ…っ!!!」
「他に何がある。なぁ駿里。教えてくれよ。」
横暴にも程がある。俺の知ってる寛也はこんなんじゃない。優しくて俺のことを考えてくれて部下みんなに慕われてる人だ。かっこいい人なんだ。なのに今は全然違う。別人だ。だから俺は康二さんが昔言ってたことを思い出した。寛也は俺を前にすると余裕が無くなるって。けど…それでも…。
「…おれはっ、」
俺は許せない。余裕が無くなるからなんだ。俺の事大切にしてくれないことにそれは関係ないじゃないか。
「あ?なんだよ。ハッキリ言え。」
「俺は寛也の性処理なんかじゃないっ!」
「何を言い出すのかと思えば当たり前だろ。俺はお前を愛してんだから。」
「…だったらなんでこんなことするの。」
「躾がなってねぇからだ駿里。」
それって俺が家出をしようとしたことに対して…?それとも今こうやって俺が寛也に反抗してること…?それとも他のことなのかな…。いやもうどうでもいい。
「…なら出ていく。」
「あ?正気かお前。」
「出ていくから。躾がなってない俺なんて寛也は必要じゃないでしょ…。」
決して本心じゃない。寛也以外俺は考えられない。考えたくない。けど今は距離をとる事が大事だと思ったんだ。だから俺はそう言った。このまま嫌な雰囲気のまま寛也と体を重ねたくなかったから。だけど…。
「出ていくだと?許さねぇよそんな事。」
「そうだ。その調子で奥まで挿れてみろ。」
寛也はそうやって簡単に言うけどそう簡単じゃないんだよ。俺は違和感しかない。ほんとに嫌でたまらない。多分それが顔に出てしまったらしく寛也が俺の頭を撫でてきた。
「なぁ駿里。なんでこんなことすんのかってお前思ってんだろ。」
「…え?あ、っ、」
バレてる…。けど都合がいいや。いつもと違うお仕置きをしてきた寛也に俺も不信感を抱いてたから。
「これは俺なりの気遣いだ。」
「きづ、かい…?」
何言ってんの寛也…。気遣いって俺全然嬉しくないよ。
「そうだ。さっきもお前の事イカせたし疲れてんだろ。本当は気絶するまで泣かせてぇけどそれをしたらお前の体が限界を超えちまうからな。だから体力を使わずにお前の嫌がる仕置きをしてんだ。」
寛也にそう言われて俺は思わず黙り込んでしまった。確かに寛也の言う通りイクのは嫌だ。もうイキたくない。けどこれはこれで別の嫌さがあった。恥ずかしいのはもちろん違和感しかないことをやらされ続けて俺はこの場から逃げたくて仕方がなかった。
「お前もそっちの方がいいだろ?」
何言ってんだよ…。そんなわけない。そんなわけないじゃんか。俺は寛也と…こんな風に体を繋げたくなんかない。
「ほら駿里、分かったらさっさとやれ。」
なんで…。寛也はなんで…。俺の事好きなんじゃないの?だったらどうしてこんなことするの。前の俺たちとは違うじゃん。監禁されてた頃とは違う。今は愛し合ってる。なのに…なんでよ。
「……………きらいだ。」
「は?」
俺は気づけば寛也にそう言っていた。寛也が1番怒るであろうその禁句言葉を。
「大っ嫌いだ…。」
俺はネジが取れてしまったように寛也に2度もそう言ってしまった。けど後悔はしてない。寛也は驚いた顔をしてるけど知ったこっちゃない。もう我慢できない。
「お前それ本気で言ってんのか?」
「そうだよ。」
俺はこれまでかつて見せたことがないぐらい寛也に強気でそう返した。だから寛也もびっくりしてる。けどびっくりしてるだけで俺の事を離そうとはしてくれなかった。強い力で変わらず俺の事を拘束し続ける。
「…離せよ。」
「おい駿里。何の真似だ。」
「…早く離して。」
寛也が怒ってる。今はもう驚いた顔すらしてない。本気で怒ってる顔だ。いつもの俺だったら焦ってただろうな。この後にされることなんて簡単に想像できるから。けど感情の大爆発を起こした俺は止まらなかった。
「離せってば…っ!!」
「離すわけねぇだろ。」
「なんでっ、いやっ、て言ってんのに…っ!」
「そうか。でも離さねぇよ。」
寛也がそう言って俺に馬乗りになったまま俺の両腕を掴んできた。それも物凄い力で。だから俺はその時痛みが走ってしまい顔を顰めてしまった。けど負けない。今は寛也から離れたくて仕方がないから。それは自分でも驚く程に。
「や、めろ…っ、よ!」
「お前こそどういうつもりだ。」
どうもこうもあるか。全部寛也のせいだ。
「寛也が嫌いになったんだ…っ!」
「は?」
「だから離せって言ってんのに…っ!」
「それなら尚更離してやれねぇな。」
「意味わかんない…っ!!」
「それは俺のセリフだぞ駿里。」
俺がこんなに言っても寛也は俺の話を聞いてくれないの?俺と話し合いをしてくれようとしないの?なんで…だよ。
「仕置きが嫌になったのか?けどお前が悪いんだろ?なのになんだよその態度は。」
また俺が悪いって…。寛也は少しも自分が悪いなんて思わない。なんでなの。
「なんだよそれ…っ。」
「は?」
「全部全部俺が悪いって!寛也も悪いのに!」
「…お前自分が何言ってんのか分かってんのか?」
「分かってるよ!」
「…そうか。」
寛也の低い声が響いた。ああ…俺殺される。快楽で殺されるんだろうな。でも…こんな関係ってただの言うこと聞く奴隷じゃんか…。
「そんなに俺に仕置きされてぇなら望みのままにしてやるよ。」
「そ、そうやってすぐ身体に教えこんでやるって言って俺のこと好き勝手するのなんなんだよ…っ!!」
「お前のせいだろ?なぁ駿里。」
「なんで全部俺のせいにすんだよ…っ!!!」
「他に何がある。なぁ駿里。教えてくれよ。」
横暴にも程がある。俺の知ってる寛也はこんなんじゃない。優しくて俺のことを考えてくれて部下みんなに慕われてる人だ。かっこいい人なんだ。なのに今は全然違う。別人だ。だから俺は康二さんが昔言ってたことを思い出した。寛也は俺を前にすると余裕が無くなるって。けど…それでも…。
「…おれはっ、」
俺は許せない。余裕が無くなるからなんだ。俺の事大切にしてくれないことにそれは関係ないじゃないか。
「あ?なんだよ。ハッキリ言え。」
「俺は寛也の性処理なんかじゃないっ!」
「何を言い出すのかと思えば当たり前だろ。俺はお前を愛してんだから。」
「…だったらなんでこんなことするの。」
「躾がなってねぇからだ駿里。」
それって俺が家出をしようとしたことに対して…?それとも今こうやって俺が寛也に反抗してること…?それとも他のことなのかな…。いやもうどうでもいい。
「…なら出ていく。」
「あ?正気かお前。」
「出ていくから。躾がなってない俺なんて寛也は必要じゃないでしょ…。」
決して本心じゃない。寛也以外俺は考えられない。考えたくない。けど今は距離をとる事が大事だと思ったんだ。だから俺はそう言った。このまま嫌な雰囲気のまま寛也と体を重ねたくなかったから。だけど…。
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