極道の密にされる健気少年

安達

文字の大きさ
上 下
319 / 617
駿里がお仕置きされた話

飲み込めない *

しおりを挟む
「んく゛っ、ぅ、んっ、んんんっ!」



前立腺を擦られているがために駿里は上手く食べ物を飲み込むことが出来ない。そのため寛也も駿里の口をなかなか離してくれない。ゴクリと飲み込む…それだけのはずなのにそれすらも難しくなるほど駿里は感じでしまっていたのだ。



「んん゛っ、んん゛っ、ぅ…ふっ、んんん゛っ!!」



2人の唾液がまぜ合わさって駿里はご飯の味すら感じない。何を食べさせられたのかすら忘れてしまった。そんな状況でも必死に飲み込もうとする。だが出来ない。1つ良かった点は寛也が少量のご飯を口に入れてきたということだ。もし少量でなければ駿里はもっと苦しんでいたと思うから。まぁそこは寛也の配慮だろうがその配慮をするなら口を離して欲しいと駿里は心から思った。だって今寛也は駿里の口を犯すように舌を動かしてきているのだから。




「ん゛っ、ぅ、んん゛っ、ふ゛…っ、ぅ、んんん゛っ、んん゛っ!!」



早く…早く飲み込まないと終わらない。まだ一口目だ。それなのにこんなに手こずっている。だが仕方がないのだ。寛也は今駿里と深いキスをしながら前立腺を擦ってきているのだから。しかも駿里が逃げられないように体を押えながらだ。そんな器用なこと駿里には出来ない。不器用だから。だからご飯だって上手く飲み込めない。飲み込むことに集中すると寛也がグリッと前立腺を押してくる。前立腺の方に集中すると早くのみ込めと言わんばかりに寛也に舌で催促される。せめてどちらかにしてくれれば出来たことかもしれない。だがどちらにせよそれは不器用な駿里には難しい事だった。だから…。



「んん゛っ、んん゛っ、ん゛っ!!!」



せめて口を離せと駿里は寛也の舌を軽く噛んだ。もちろん血が出ない程度だから痛くも痒くも無いはずだ。しかし駿里がそんな抵抗を見せても寛也は離してくれなかった。



「ふく゛っ…ぅ、んんん゛っ!!!」



寛也は離してくれないどころかより前立腺を擦ってきた。そのため駿里は足をばたつかせ逃げようとするが寛也は離さない。きっと寛也は駿里が飲み込むまでこれを本当に続ける気なのであろう。それならば駿里が自分自身で何とかするしかない。だから駿里は頑張って頑張って飲み込むことに成功した。



「ん……っ、ぅ、ぷはっ!!」

「下手くそすぎだろお前。暫くやらなかったから忘れちまったか?」



そもそも口移しが上手でも嬉しくなんかない。それにずっと駿里は口移しを避けてきた。そのため上手くできるわけがなかった。だがそんな寛也に今構っていられるほど駿里は余裕が無い。こんな長いこと深いキスをされその上前立腺まで擦られた。だから駿里は息を整えるので必死なのだ。



「ぅ…はぁっ…、はぁっ…、はぁっ…っ、でき、なぃっ、つかれたっ、」

「甘ったれたこと言ってんじゃねぇよ。まだ一口目だろうが。」

「そうだけ、ど…っ、うゃっ、ぁ、んっ、だ、めっ!」



まだ駿里が息を整えている真っ最中だと言うのに寛也は再び前立腺を擦ってきた。その寛也のせいで駿里はまた快楽地獄に逆戻りだ。だが今回は口移しをまだされていない。だからまだマシだったがそれでも駿里はこの気持ちよさに苦しんでいた。



「いやっ、ぁっ、きもち、の、いらなっ、ぃ!」

「疲れたのか?」

「あぅっ、ふっ、ん、つか、れたっ、むりっ!」

「そんなに?まだちょっとだろ。」

「むりっ、できなっ、ぃ、むりっ、ぁ!」



そんなに?じゃない。寛也は呑気にそんなことを言っているが駿里は色んな意味で限界なのだ。このまま寛也にキスをされ前立腺を擦られていたら自分から寛也を求めてしまいそうになる。虚しくなってもう体は限界のはずなのに寛也を求めてしまいそうで怖いのだ。その上ただ単に身体が辛い。そしていつ寛也が暴れ出すか分からない恐怖。色んなものが混ぜ合わさっているがために駿里はこんなにも拒絶をするのだ。



「はなしっ、いやっ、ゆびっ、ぁ、ぬい、てっ、いやっ、ぁ!」

「お前が抜けねぇように締め付けてくんだろうが。」

「あっ、ぃ、してなっ、してなっ、ぃ、あぁっ、ぁっ、うっ、ぁ!」

「そうか?まぁどっちでもいいが次行くぞ。」



寛也はそう言うとご飯を自分の口に放り込んだ。先程同様に少量のご飯を。そして駿里の息が整っていることを確認すると逃げられないよう顔を鷲掴みにし唇を合わせた。



「んぅっ!」



駿里の口の中にご飯が入ってきた。だがこの時駿里は覚悟していた。さっきのように長引かせないと。だから口に入ってきたご飯を直ぐにゴクリと飲み込んでやった。そんな駿里をみて寛也は直ぐに口を離してくれた。



「ん…っ、ぅ、ぷはっ、ぁ、ふ…っ、ぅ、」

「上手になってんじゃねぇか。さっきとはまるで大違いだな。」

「…っ、ちかやっ、おれ普通に食べたいよ。」

「駄目だ。」

「…おわる、きがしないっ!」

「何言ってんだ。お前なら出来るって。お前が頑張れば早く終わるんだぞ。それに挿れやしないから。そこの約束はちゃんと守ってやる。だから頑張れ。」



駿里はその寛也の言葉に腹が立ったが挿れないという約束はどうやら守ってくれるようなのでそこは安心した。駿里が1番腹立つのは寛也がこの状況を楽しんでいるということだ。キスをする度乱れる駿里をみてその度に興奮している。寛也がそんなふうに興奮すればするほど激しく前立腺を擦られる。全てが悪循環だ。だから駿里は絶対早く終わらせてやるといわんばかりに気合を入れた。その道しか駿里が寛也から逃げられる方法は無いから。



「わかった、がんばる…っ。」

「いい子だぞ駿里。」



そういい頭を撫でてきた寛也だが駿里はこの時誓った。必ず寛也に復讐してやる…と。そして再び寛也が唇を合わせようと駿里の顔を鷲掴みにしてきた。
しおりを挟む
感想 200

あなたにおすすめの小説

執着攻めと平凡受けの短編集

松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。 疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。 基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)

ヤクザに囚われて

BL
友達の借金のカタに売られてなんやかんやされちゃうお話です

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

処理中です...