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番外編
〜オメガバース〜 隠し事 *
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「あっ、そうだ。」
「どうした?」
「俺、志方さんに話したいことがあったんだ。」
「また今度にしろ。俺の傍から勝手に離れんな。」
駿里が起き上がろうとすると寛也に引き戻された。
「今日じゃないと忘れちゃいそうだもん。」
「こんな匂い出してるお前をアイツらに会わせる訳ねぇだろ。」
「匂い?」
え、嘘だよね。俺ってそんなに臭い?言われないよりは言ってくれた方がありがたい。だが、いざ面と向かって言われるとかなりショックだ。しかも相手は夫の寛也。駿里は恥ずかしすぎて顔を合わせられなかった。
「なんか勘違いしてんな。お前そろそろヒートが来るだろ?いつもはあの薬で抑えてたようだが今回は飲んでない。だからフェロモンが漏れてんだよ。」
「そういうことか。俺臭いのかと思っちゃった。でも全然匂わないよ?」
「フェロモンってのは自分じゃ気づけねぇよ。だが、アルファにはその匂いが分かるから俺以外と絶対会うなよ。」
圧たっぷりに寛也にそう言われ駿里は嬉しそうに頷いた。ただ、不安もある。なにせ久しぶりのヒートなのだから。それが寛也にも伝わったらしく優しく抱きしめてくれた。
「大丈夫だ。今日は俺がずっとそばにいるから安心しろ。怖くないからな。」
「うん。」
「とりあえず飯食おう。」
食べ終わった頃には既に火照り、体が疼きを感じるまでになっていた。久しぶのこの感覚に駿里は混乱する。
「駿里、大丈夫か?」
「大丈夫。俺ちょっとベットで休んでくるね。」
「…ああ。」
駿里は寛也に平常を装ってそう言い寝室まで行った。
「怖いっ、熱いよっ…。」
ベットに寝転んだ時には駿里は平常を装う事ができないほど体が本格的にヒートに侵されていた。火照って息苦しい。苦しい。怖い。頭がふわふわする。
「はぁっ…はぁっ…やっぱり無理だっ、耐えらんないよっ、特効薬打つ…。」
駿里は避妊薬と抑制剤以外にも特効薬を隠し持っていた。しかも特効薬の事は寛也に言っていない。困った時にいつでも飲めるようにこの寝室のクローゼットに隠していたのだ。しかしーーー。
「ここに入れてたはずなのにっ、なんでっ…!」
この場所に入れたのは確かだった。だが、どこ探しても何度探してもそれが見つからない。それもそのはず。寛也が特効薬のことに気づいて没収していたのだから。いくら駿里が探してもあるはずがない。
「んんっ、ぅ、寛也早く来てっ、どこにいるの…?」
「やっと呼んだか。俺はここにいるぞ。」
自分に頼るより前に特効薬の所に行ったことは許せなかったが、結果的に自分に泣きついてきた可愛い駿里をみて寛也はその怒りが収まった。
「遅いよっ…。」
「悪い悪い、お前があまりにも可愛くてな。」
「はやくっ、ほしいよっ…。」
ベットに来た寛也に駿里は抱きつきながらそう言った。
「先に解してからだ。」
寛也が後孔に指を挿れて前立腺を擦る。気持ちいい。でも指では足りない。寛也が欲しい。一度達したのに体の熱が収まる兆しがない。
「うぁっ、んん、ちかやのがっ、いいっ、んん、ぁっ、」
「可愛すぎんだろ。」
「どうした?」
「俺、志方さんに話したいことがあったんだ。」
「また今度にしろ。俺の傍から勝手に離れんな。」
駿里が起き上がろうとすると寛也に引き戻された。
「今日じゃないと忘れちゃいそうだもん。」
「こんな匂い出してるお前をアイツらに会わせる訳ねぇだろ。」
「匂い?」
え、嘘だよね。俺ってそんなに臭い?言われないよりは言ってくれた方がありがたい。だが、いざ面と向かって言われるとかなりショックだ。しかも相手は夫の寛也。駿里は恥ずかしすぎて顔を合わせられなかった。
「なんか勘違いしてんな。お前そろそろヒートが来るだろ?いつもはあの薬で抑えてたようだが今回は飲んでない。だからフェロモンが漏れてんだよ。」
「そういうことか。俺臭いのかと思っちゃった。でも全然匂わないよ?」
「フェロモンってのは自分じゃ気づけねぇよ。だが、アルファにはその匂いが分かるから俺以外と絶対会うなよ。」
圧たっぷりに寛也にそう言われ駿里は嬉しそうに頷いた。ただ、不安もある。なにせ久しぶりのヒートなのだから。それが寛也にも伝わったらしく優しく抱きしめてくれた。
「大丈夫だ。今日は俺がずっとそばにいるから安心しろ。怖くないからな。」
「うん。」
「とりあえず飯食おう。」
食べ終わった頃には既に火照り、体が疼きを感じるまでになっていた。久しぶのこの感覚に駿里は混乱する。
「駿里、大丈夫か?」
「大丈夫。俺ちょっとベットで休んでくるね。」
「…ああ。」
駿里は寛也に平常を装ってそう言い寝室まで行った。
「怖いっ、熱いよっ…。」
ベットに寝転んだ時には駿里は平常を装う事ができないほど体が本格的にヒートに侵されていた。火照って息苦しい。苦しい。怖い。頭がふわふわする。
「はぁっ…はぁっ…やっぱり無理だっ、耐えらんないよっ、特効薬打つ…。」
駿里は避妊薬と抑制剤以外にも特効薬を隠し持っていた。しかも特効薬の事は寛也に言っていない。困った時にいつでも飲めるようにこの寝室のクローゼットに隠していたのだ。しかしーーー。
「ここに入れてたはずなのにっ、なんでっ…!」
この場所に入れたのは確かだった。だが、どこ探しても何度探してもそれが見つからない。それもそのはず。寛也が特効薬のことに気づいて没収していたのだから。いくら駿里が探してもあるはずがない。
「んんっ、ぅ、寛也早く来てっ、どこにいるの…?」
「やっと呼んだか。俺はここにいるぞ。」
自分に頼るより前に特効薬の所に行ったことは許せなかったが、結果的に自分に泣きついてきた可愛い駿里をみて寛也はその怒りが収まった。
「遅いよっ…。」
「悪い悪い、お前があまりにも可愛くてな。」
「はやくっ、ほしいよっ…。」
ベットに来た寛也に駿里は抱きつきながらそう言った。
「先に解してからだ。」
寛也が後孔に指を挿れて前立腺を擦る。気持ちいい。でも指では足りない。寛也が欲しい。一度達したのに体の熱が収まる兆しがない。
「うぁっ、んん、ちかやのがっ、いいっ、んん、ぁっ、」
「可愛すぎんだろ。」
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