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挑戦
129話 涙
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「やめろよ!」
駿里はかなり大きい声で抗議を上げたか御手洗の中にいる寛也には聞こえていない。いつまでも寛也に頼りきっていたらダメだと、駿里は腕を掴まれている男の手に爪を立てて抵抗を続ける。
「チッ痛てぇな。この悪い手癖治してやんねぇとな。」
男はそう言って駿里の髪を鷲掴み脅すようにドスの効いた声で言った。その男の態度に駿里は怯えずに男を睨み続けた。
「威勢がいいなお前。」
腕を掴んでいる男と違う別の男が駿里に歩み寄ってきて頬を撫でるようにして顔を近づけてきた。
「この綺麗な顔。できるだけ傷つけたくないな。言ってる意味、分かるよな?」
早くしないと体調を崩した寛也が異変に気づき、飛び出してくる。そのことを恐れた男たちは苛立ち始めていた。
「ほら行くぞ。」
「行くわけないだろ!」
「ならいい子にさせるまでだ。」
男はポケットから注射器を取り出して液体を器具に入れた。
「これはただの睡眠薬だ。お前ら、暴れないようにしっかり押えてろよ。手元狂ったら大変だからな。」
「わかってるよ兄貴。」
駿里は動けないようにうつ伏せにされその上に馬乗りにされた。
「お兄ちゃん早くしてよね。あいつが出てきちゃうじゃない!」
「そう焦るな。」
男が駿里の首筋に注射器を当て針が少し肌の中に入った時ーーー。
「ぐぁっ!」
駿里の体が急に軽くなった。周りを見渡せば男たちは完全に気を失ってのびていた。
「駿里、大丈夫か?」
寛也が焦った様子で駿里のところに走ってきた。
「遅くなってごめんな。ここは後で消毒しとこうな。」
「ちょっと!あたしのこと無視してんじゃないわよ!女だからってなめないでくれる?あんた何様なわけ?あたしの駿里を取らないでよ!」
「俺はあなたのものではありません。」
寛也は駿里がそういうと分かっていたのか冷静に怒ることなく立っていた。
「…え」
駿里に言われた言葉に相当堪えたようで女は納得いかない顔で立ち尽くしていた。
「これは駿里のために言ってるのよ!こんなくそヤクザのところにいたらダメになる、だからあたしの元で生涯安泰に暮らせばいいじゃない。今まで私に口答えする奴なんていなかったのよ?誰にも襲われずに済むのになんでわかんないのよ!」
「あなたのところいた方がダメになります。それに俺は寛也以外考えられません。行こう、寛也。」
「待て駿里。」
寛也は駿里を後ろに隠して女の方を向いた。
「なんで俺たちがここにいることが分かった。」
「それぐらい自分で考えれば。あんたの部下が裏切ったんじゃないの?」
「悪いがそれは確実にない。正直に言え。でないと表で生きられないようにしてやるぞ、例え女であろうと、な。」
女は寛也がそう言ったのを聞いて鼻で笑った。
「そうね、あんたらほんとに宗教みたいにだものね。気持ち悪いわ、命を捧げるなんて言っちゃって。」
「俺の質問に答えろ。」
「めんどくさい。分かってんるんでしょう?盗聴器よ!それ以外に何があるのよ。どこにあるかまでは教えてあげないけど、ね。」
女は寛也から駿里に視線を移してそう言った。駿里を見ながらずっとニヤニヤ、としている。
「旭川様!!!」
大きな音がしたのを聞きつけて女将さんが駆け込んできた。
「…どうなさいましたか?」
「なぁ女将。この女はここの従業員か?」
女将さんが寛也の指さした女性を見ると顔を強ばらせた。
「違います。ですが、つい最近しつこく旭川様について尋ねてきた女性です。」
「そうか、ひとまず警察を呼んでくれ。あとは頼んだ。」
「承知しました。」
寛也は後始末は全て女将さんに頼みこの場を後にしようとした。
「駿里少し待ってくれ。」
「え?」
寛也は駿里の首にかけてあるネックレスと自分の首にかけてあるネックレスを取って女に投げつけた。
「な、なんで。」
お揃いのネックレスなのにそれも寛也に投げつけられてかなりのショックからその場に立ちつくす。
「盗聴器はこれだろ、ずっと聞いてたんだなお前。ほんと気持ちわりぃ。」
「あら残念。これからは駿里の、私の愛しい人の喘ぎ声が聞けなくなるのね。でも絶対私は諦めない。駿里を自分のものにする。待っててね。」
「行こう駿里。」
寛也に手を引かれながら部屋に戻っている最中駿里は頭がパンクしそうになっていた。ネックレスを買ったのは当分前の話だ。ということは、それからずっと盗聴されていたということになる。
「駿里、ゆっくり息をしろ。」
駿里はずっと全ての会話を聞かれていると思うと気持ち悪くなって物凄い吐き気が襲ってきた。
「ごめんな、俺がちゃんと気づいてやれなかったから。あいつのことはもう忘れよう。またお揃いのを買いに行こうな。」
駿里はゆっくりと頷いた。
***********
動けない駿里を寛也が抱き上げて部屋まで連れていきベッドに優しく寝かせた。
「ネックレス明日買いに行きたい。」
「ああ、行こう。」
ーーーそのついでに指輪も買うか。
寛也は心の中でそう言って駿里の頭を優しく撫でた。
「顔色が良くなったな、良かった。」
「寛也のおかげだよ、俺頭使いすぎてお腹空いた。」
「ははっ、普段頭使わねぇからだろ。何食べたい?」
起き上がった駿里の肩を抱いて寛也は笑いながら言った。
「白い恋人食べる。」
「俺のことか?」
「違うよっ、今日お土産やさんで買ったやつ!」
駿里がいつもの調子を取り戻して寛也も一安心したようにお土産を取りに行った。
「ありがとう、寛也も食べよ。」
「そうだな。」
寛也は駿里から受け取って一口で食べた。
「食べるの早っ、寛也これ食べたことある?」
「昔天馬がよく作ってたから食べたことはあるが、本場の味は初めてだ。」
「俺も初めて食べる、美味しいね!」
「そろそろ俺もお前を食べたいんだが」
寛也はそう言いながら駿里の浴衣の中に手を忍ばせた。
「いいだろ?」
「…眠いからやだっ」
別に嫌なわけじゃないが、さっきのことがトラウマになっている駿里はもしかしたら誰かにまた声を聞かれているかもしれないと思うと怖くなったのだ。それだけでは無い、寛也に物凄く申し訳ないとも思っていた。
「大丈夫だ、他のものはちゃんと検査してるからよ。駿里からのプレゼントだったから嬉しくて検査しなかったんだよ。だから二度と誰にも聞かれねぇよ。」
駿里の心の内を察した寛也はフォローするようにそう言った。そして寛也は駿里が責任を感じているという事も分かっていた。
「俺のせいでごめん。」
「なんで謝ってんだ、ふざけんじゃねぇぞ。お前は何も悪くない。」
「だって、…俺が買ったネックレスだもん。」
「お前はただ単にネックレスを買っただけだ。悪いのは盗聴器を忍ばせてたアイツらだろ?責任なんてバカのこと感じてんじゃねぇよ。」
寛也がどれだけフォローしようとも駿里の顔から申し訳ないと思う気持ちが消えない。
「まぁでも気持ちわりぃよな。日常会話全部聞かれてるなんて許せないよな。…駿里おいで。」
寛也は駿里の方を向いて自分の腕の中に来るように言った。駿里は少し迷ったようだかゆっくりと寛也の腕の中に入っていった。
「俺の前で我慢すんな。」
「…ぅ……っ、……グス……」
嗚咽を押し殺して涙を流す駿里を見てやっばり殺すべきだったな、と寛也は思った。
ーーー後で森廣に連絡しねぇとな。
いくら大臣の孫とは言え、あの時の約束を守らなかったので寛也は制裁をくだす判断をした。
「…っごめ、ん………、ちかやっ……」
寛也はそれから何も言わずに駿里を抱きしめ続けた。
今の駿里に何を言っても届かないだろうと思ったからだ。駿里が落ち着いてからちゃんと話し合おうとしたのだ。
「落ち着いたか?」
「…っうん。」
「良かった。」
涙が出なくなるほど泣き続けた駿里は疲れたらしくウトウトし始めた。それに気がつくと寛也は駿里の頭を優しく撫でた。
「駿里」
寛也がそう呼ぶが、駿里から返事が返ってこない。どうやら寝てしまったようだ。駿里を起こさないように座ったまま森廣に電話した。
『もしもし、何かありましたか?』
「悪ぃな夜遅くに。丘邊のあの情報をマスコミに流せ。」
『承知致しました。』
「頼む。」
森廣は深堀してくることをしなかった。きっと何があったのかを察したということだろう。
寛也は駿里を布団に寝かせると自分も隣に横になり、明日行く店を調べ始めた。
「今日は何も起きていない、全部悪い夢ってことにしような。」
そう言って寛也は目をつぶった。
駿里はかなり大きい声で抗議を上げたか御手洗の中にいる寛也には聞こえていない。いつまでも寛也に頼りきっていたらダメだと、駿里は腕を掴まれている男の手に爪を立てて抵抗を続ける。
「チッ痛てぇな。この悪い手癖治してやんねぇとな。」
男はそう言って駿里の髪を鷲掴み脅すようにドスの効いた声で言った。その男の態度に駿里は怯えずに男を睨み続けた。
「威勢がいいなお前。」
腕を掴んでいる男と違う別の男が駿里に歩み寄ってきて頬を撫でるようにして顔を近づけてきた。
「この綺麗な顔。できるだけ傷つけたくないな。言ってる意味、分かるよな?」
早くしないと体調を崩した寛也が異変に気づき、飛び出してくる。そのことを恐れた男たちは苛立ち始めていた。
「ほら行くぞ。」
「行くわけないだろ!」
「ならいい子にさせるまでだ。」
男はポケットから注射器を取り出して液体を器具に入れた。
「これはただの睡眠薬だ。お前ら、暴れないようにしっかり押えてろよ。手元狂ったら大変だからな。」
「わかってるよ兄貴。」
駿里は動けないようにうつ伏せにされその上に馬乗りにされた。
「お兄ちゃん早くしてよね。あいつが出てきちゃうじゃない!」
「そう焦るな。」
男が駿里の首筋に注射器を当て針が少し肌の中に入った時ーーー。
「ぐぁっ!」
駿里の体が急に軽くなった。周りを見渡せば男たちは完全に気を失ってのびていた。
「駿里、大丈夫か?」
寛也が焦った様子で駿里のところに走ってきた。
「遅くなってごめんな。ここは後で消毒しとこうな。」
「ちょっと!あたしのこと無視してんじゃないわよ!女だからってなめないでくれる?あんた何様なわけ?あたしの駿里を取らないでよ!」
「俺はあなたのものではありません。」
寛也は駿里がそういうと分かっていたのか冷静に怒ることなく立っていた。
「…え」
駿里に言われた言葉に相当堪えたようで女は納得いかない顔で立ち尽くしていた。
「これは駿里のために言ってるのよ!こんなくそヤクザのところにいたらダメになる、だからあたしの元で生涯安泰に暮らせばいいじゃない。今まで私に口答えする奴なんていなかったのよ?誰にも襲われずに済むのになんでわかんないのよ!」
「あなたのところいた方がダメになります。それに俺は寛也以外考えられません。行こう、寛也。」
「待て駿里。」
寛也は駿里を後ろに隠して女の方を向いた。
「なんで俺たちがここにいることが分かった。」
「それぐらい自分で考えれば。あんたの部下が裏切ったんじゃないの?」
「悪いがそれは確実にない。正直に言え。でないと表で生きられないようにしてやるぞ、例え女であろうと、な。」
女は寛也がそう言ったのを聞いて鼻で笑った。
「そうね、あんたらほんとに宗教みたいにだものね。気持ち悪いわ、命を捧げるなんて言っちゃって。」
「俺の質問に答えろ。」
「めんどくさい。分かってんるんでしょう?盗聴器よ!それ以外に何があるのよ。どこにあるかまでは教えてあげないけど、ね。」
女は寛也から駿里に視線を移してそう言った。駿里を見ながらずっとニヤニヤ、としている。
「旭川様!!!」
大きな音がしたのを聞きつけて女将さんが駆け込んできた。
「…どうなさいましたか?」
「なぁ女将。この女はここの従業員か?」
女将さんが寛也の指さした女性を見ると顔を強ばらせた。
「違います。ですが、つい最近しつこく旭川様について尋ねてきた女性です。」
「そうか、ひとまず警察を呼んでくれ。あとは頼んだ。」
「承知しました。」
寛也は後始末は全て女将さんに頼みこの場を後にしようとした。
「駿里少し待ってくれ。」
「え?」
寛也は駿里の首にかけてあるネックレスと自分の首にかけてあるネックレスを取って女に投げつけた。
「な、なんで。」
お揃いのネックレスなのにそれも寛也に投げつけられてかなりのショックからその場に立ちつくす。
「盗聴器はこれだろ、ずっと聞いてたんだなお前。ほんと気持ちわりぃ。」
「あら残念。これからは駿里の、私の愛しい人の喘ぎ声が聞けなくなるのね。でも絶対私は諦めない。駿里を自分のものにする。待っててね。」
「行こう駿里。」
寛也に手を引かれながら部屋に戻っている最中駿里は頭がパンクしそうになっていた。ネックレスを買ったのは当分前の話だ。ということは、それからずっと盗聴されていたということになる。
「駿里、ゆっくり息をしろ。」
駿里はずっと全ての会話を聞かれていると思うと気持ち悪くなって物凄い吐き気が襲ってきた。
「ごめんな、俺がちゃんと気づいてやれなかったから。あいつのことはもう忘れよう。またお揃いのを買いに行こうな。」
駿里はゆっくりと頷いた。
***********
動けない駿里を寛也が抱き上げて部屋まで連れていきベッドに優しく寝かせた。
「ネックレス明日買いに行きたい。」
「ああ、行こう。」
ーーーそのついでに指輪も買うか。
寛也は心の中でそう言って駿里の頭を優しく撫でた。
「顔色が良くなったな、良かった。」
「寛也のおかげだよ、俺頭使いすぎてお腹空いた。」
「ははっ、普段頭使わねぇからだろ。何食べたい?」
起き上がった駿里の肩を抱いて寛也は笑いながら言った。
「白い恋人食べる。」
「俺のことか?」
「違うよっ、今日お土産やさんで買ったやつ!」
駿里がいつもの調子を取り戻して寛也も一安心したようにお土産を取りに行った。
「ありがとう、寛也も食べよ。」
「そうだな。」
寛也は駿里から受け取って一口で食べた。
「食べるの早っ、寛也これ食べたことある?」
「昔天馬がよく作ってたから食べたことはあるが、本場の味は初めてだ。」
「俺も初めて食べる、美味しいね!」
「そろそろ俺もお前を食べたいんだが」
寛也はそう言いながら駿里の浴衣の中に手を忍ばせた。
「いいだろ?」
「…眠いからやだっ」
別に嫌なわけじゃないが、さっきのことがトラウマになっている駿里はもしかしたら誰かにまた声を聞かれているかもしれないと思うと怖くなったのだ。それだけでは無い、寛也に物凄く申し訳ないとも思っていた。
「大丈夫だ、他のものはちゃんと検査してるからよ。駿里からのプレゼントだったから嬉しくて検査しなかったんだよ。だから二度と誰にも聞かれねぇよ。」
駿里の心の内を察した寛也はフォローするようにそう言った。そして寛也は駿里が責任を感じているという事も分かっていた。
「俺のせいでごめん。」
「なんで謝ってんだ、ふざけんじゃねぇぞ。お前は何も悪くない。」
「だって、…俺が買ったネックレスだもん。」
「お前はただ単にネックレスを買っただけだ。悪いのは盗聴器を忍ばせてたアイツらだろ?責任なんてバカのこと感じてんじゃねぇよ。」
寛也がどれだけフォローしようとも駿里の顔から申し訳ないと思う気持ちが消えない。
「まぁでも気持ちわりぃよな。日常会話全部聞かれてるなんて許せないよな。…駿里おいで。」
寛也は駿里の方を向いて自分の腕の中に来るように言った。駿里は少し迷ったようだかゆっくりと寛也の腕の中に入っていった。
「俺の前で我慢すんな。」
「…ぅ……っ、……グス……」
嗚咽を押し殺して涙を流す駿里を見てやっばり殺すべきだったな、と寛也は思った。
ーーー後で森廣に連絡しねぇとな。
いくら大臣の孫とは言え、あの時の約束を守らなかったので寛也は制裁をくだす判断をした。
「…っごめ、ん………、ちかやっ……」
寛也はそれから何も言わずに駿里を抱きしめ続けた。
今の駿里に何を言っても届かないだろうと思ったからだ。駿里が落ち着いてからちゃんと話し合おうとしたのだ。
「落ち着いたか?」
「…っうん。」
「良かった。」
涙が出なくなるほど泣き続けた駿里は疲れたらしくウトウトし始めた。それに気がつくと寛也は駿里の頭を優しく撫でた。
「駿里」
寛也がそう呼ぶが、駿里から返事が返ってこない。どうやら寝てしまったようだ。駿里を起こさないように座ったまま森廣に電話した。
『もしもし、何かありましたか?』
「悪ぃな夜遅くに。丘邊のあの情報をマスコミに流せ。」
『承知致しました。』
「頼む。」
森廣は深堀してくることをしなかった。きっと何があったのかを察したということだろう。
寛也は駿里を布団に寝かせると自分も隣に横になり、明日行く店を調べ始めた。
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