極道の密にされる健気少年

安達

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齟齬

106話 焼餅 *

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駿里の服をぬがした後、寛也もズボンは着たままだったが上半身に来ていた服を脱いだ。



「駿里。お仕置きの前にここに印をつけろ」

「どうすれば良いの?」

「ここに口をつけて吸うんだ」



寛也は自分の首筋に駿里の顔を近づけさせ、キスマークをつけさせようとしていた。



「つかない」

「下手くそ」

「難しいんだもん」



駿里がどれだけ吸っても後がつかなかった。だが、諦めきれずもう一度挑戦した。すると寛也のチクッと首筋に痛みが走った。


「出来た!」

「上出来だ。ちょっと待ってろ」


寛也は駿里をソファに残し、自分は寝室に何かを取りに行った。帰ってきた寛也手にはガーゼとローションがあった。


「…それするの?」

「さぁ?」

「怖いことしないでよ」

「安心しろ。気持ちいいだけだ。あと、これはお前へのお仕置きだと分かってるか?文句を言うな」



駿里はお仕置きをされる恐怖から逃げようとする。寛也が前を向いている今がチャンスだと気づかれない様にゆっくりと逃げ始めた。それに寛也が気づかないはずがないとわかっていながらも逃げてしまう。



「駿里、どれだけお仕置きを追加されたいんだ?」



寛也は駿里が経った数センチ動いただけで感ずいた。そして後ろを振り返りソファに座らせた状態で両腕を頭上で拘束した。このソファは拘束機能がついているので駿里にとってとても厄介な物だった。



「…っとってよ」

「足も拘束されたいのか?」

「いやだ!」

「なら大人しくしてろ」


寛也は準備が出来たローションガーゼを駿里に見せびらかすように持った。駿里が足を動かさない様に結局拘束した。自分は机の上に座りガーゼを駿里のペニスの亀頭部に当て、ローションガーゼの端を持ちピンと張った。


「動かすぞ」


寛也は悪い顔して駿里の顔を見つめていた。



「駿里がキスをされた回数するからな。何回だったか?」


そう言いながら寛也はガーゼを駿里のペニスに当ててゾリゾリと動かし始めた。


「んあ!!…まっ、てぇ!、あぁあ!!!…あっあっ、あ!!」


駿里は苦手な亀頭部を刺激され続け、嬌声を上げ寛也の質問に答えられない。拘束されて逃げられないのにガーゼから逃げようと腰をくねくねしてしまう。



「答えられないほどキスされたのか?」

「あぁあ!!…あっあっ、!ちがっ…、ぁあ!…とめっ、てぇ!!…あ゛ぁ!」

「違うんなら答えられるだろ?」



駿里は何回キスをされたなんて覚えていなかった。だがら答えれば嘘をつくことになる。駿里はすぐに顔に出てしまうのでお仕置きが追加される恐れがあり、なかなか言えなかったが、このまま永遠にされるよりかはマシだと適当な回数を言うことにした。



「ん゛ぁ!…あっあっ、!!…ごかいっっ、!やめっ、…あぁあ!!、いったぁ!…とめっ、てよぉ!」

「5回だと?」


寛也は駿里が何度キスをされたか覚えていないことを分かっていた。5回といったという事は最低でもその回数されたいるということ。つまりそれ以上されている可能性だってあった。


「ふざけるな。お前は不用心すぎるんだよ。もっと人を警戒をしろ。きちんと反省をするまでまで俺は絶対にやめない」

「ん゛あ!…むりっ、ぃ!…あ゛あ!!…、やらぁっ、やめてっ、ああ!!…やらっ、あっあっ、あ゛!!」

「っくそ、あの女め」



嫉妬に狂った寛也は満足するまで辞めてくれない。やまない快楽に駿里はお漏らしをしそうな感覚に襲われる。


「やらっ!…ん゛ん!あっあっ、!!ちかっやぁ!…まっ、てぇ!!…、おねがいっ、…あっ!!、とめっ!、あ゛!、…んやぁあ!」

「反省したか?」

「あぁあ!!…、あっあっ、!!…しっ、た゛ぁ!、した…、っからぁ!!、おね…、がぃっ!、やめてぇ!…あ゛!あっぁ!!…イっ、クぅ!!」


駿里は涙をポロポロと流し、必死に何かが出そうな感覚に耐えていた。反省したからやめて欲しいと必死に嘆願するが寛也は悪い笑みを浮かべるばかりでやめてくれない。


「なら潮ふけたら辞めてやるよ」


寛也は駿里が潮を吹きそうになっていることに気がつくとわざと意地悪く笑い、そういった。メスイキや、潮以外のものが飛び出してくればローションガーゼを続けるつもりだ。


「もうやらぁ…!、あぁあ!!あっあっ、!!…ん゛あ!!だめぇっ、あ゛あ゛!!」

「お前がここまで乱れてんの久しぶりだな」


寛也はガーゼにローションを追加し、またゾリゾリと動かし始めた。

潮を吹くのは辛いが、今この状況で吹かなければもっと辛い事になる。潮が出るまで休むことなく攻められるからだ。駿里は快楽に必死に耐えていた。


「そろそろイクか?」

「あ゛あ゛ぁ!!…んん!っなんか…、っくる!あっぁ!!あっあっ、!!…、あぁあ!!、ーーーッ!」


駿里はガクガクと腰を震わせ、勢いよく潮を吹いた。拘束具が腕と脚を傷つけそうだったので寛也直ぐに外した。



「駿里、ゆっくり息をしろ。久しぶりだからびっくりしたな。」

「…うぅ…うっ………ぐすッ……うっ…」


苦しさから解放された駿里だが、恥ずかしさやなんやら重なりパニックになって泣き出してしまった。


「やりすぎたな。悪かった、駿里泣くな」

「…もう、終わりぃっ、怒らないでぇっ…」

「もう怒ってないから。こっちおいで」


寛也は涙が止まらない駿里を自分の膝に乗せて頭を優しく撫でた。嫉妬してやりすぎてしまい駿里を泣かせてしまうのは寛也の悪い癖だ。


「ちかやっ…」


駿里が寛也の首元に顔を埋めながら言った。


「どうした?」

「なんでもない」

「なんだよ」


寛也が駿里の顔が見えるように体を起こさせた。目の前の駿里の顔を見るとムスッとして目線を寛也から一生懸命逸らしていた。

寛也は可愛すぎていじめたくなったがその衝動に耐え、自分の顔を駿里の顔に近づけおでこ同士を合わせた。2人の距離が0センチなった。それでも駿里は必死に目線を逸らしている。



「駿里」

「なに」

「まだ怒ってるのか?」



駿里は自分が悪いことをしてお仕置きをされたので仕方が無いと分かっていても怒らずにはいられなかった。あそこまでいじめる必要なんてないじゃん、ずっとムスッとしているのだ。

そんな駿里も可愛すぎると寛也は愛おしそうに見つめていた。


「怒ってる」


駿里はいつもお仕置きの後寛也が少し優しくすればケロッと許すのだが、今日はなかなか許してくれない。


「なら俺の事を許す気になったら後ろを向いてくれ」


寛也は向き合っていた駿里を前向きにし後ろからあすなろ抱きをした。そして顔を駿里の頭の上に乗せ優しく後ろから抱きしめた。

駿里は寛也の包み込まれる感覚に安心し、怒りが少しずつ消えていった。



「寛也のこと許してやる」



数分も経たないうちに駿里がそう言った。駿里は自分でもチョロいなと思ったが、寛也に包まれると本当に怒りが消え去っていくのだ。

少し生意気に言う駿里が可愛くて可愛くて仕方がない寛也は抱く腕に力を入れた。



「よかった。ありがとうな」


駿里が振り返って寛也のことを見ようとした時、着信の音がした。


「電話だ」


駿里は寛也のスマホがなったので膝の上から降りようとした


「何してる。ここにいろ」


寛也は駿里が降りないように腕でホールドをし、電話に出た。御子柴からの着信だったのでそんなに大事ではないだろうと思ったからだ。


「御子柴どうした?」


駿里は、御子柴という名前に反応した。そして電話の内容を聞くためにスマホを耳元に当てている寛也にくっついた。


『夜遅くにに申し訳ございません若様。近くを通り掛かったものでそちらに寄らしていただいてもよろしいでしょうか?』

「ああ、構わない。親父もいるのか?」

『はい。どうしても若様と駿里くんに渡したいものがあるようでして。』

「分かった。待っている。」

『ありがとうございます。では数分後に参りますね。失礼致します。』


寛也が電話を切ると目の前に目を輝かせている駿里が居た。



「そんなに嬉しいのか?」

「だって御子柴さんすっごいかっこいいんだもん!イケおじって感じ!」


イケおじと言う言葉の意味は分からなったがいい言葉であることは間違いなかったので、寛也は膝の上に向き合うように座っている駿里にちょっかいを出した。


「うわっ!なにするんだよ!」


寛也が急に駿里のお尻を揉み出したので慌てて辞めさせようと腕を掴む。


「お仕置きが足りなかったか?」

「…足りてます」

「ならいい」


寛也はお尻に置いていた手を腰と駿里の顎に移動させた。世間で言う顎クイをしたのだ。駿里はまさか寛也がするなんて思ってもいなかったので、ドキドキして顔を赤くしていた。


「可愛いな」

「…っ可愛くないもん」

「駿里」


寛也が駿里にキスをしようと顔を近づけ口を開けた時インターホンの音がした。


「お義父さんたちだ!」


駿里は照れ隠しをするように走って玄関に向かっていった。寛也はと言うと不満そうに舌打ちをする。


「タイミング悪ぃな」


そう言うと、自分も駿里の後を追うように玄関へと向かった。そこには楽しそうに御子柴達と話している駿里の姿があった。


「若様。お久しぶりです。」

「ああ」

「すみません。いい所だったのですね」

「うるせぇな」


御子柴が寛也をからかうように言った。その様子を馬酔木はガバガバと笑いながらみていた。あまりにも笑う馬酔木に寛也は腹を立て睨んだ。


「悪い悪い。直ぐに帰るから。これを渡しに来たんだ。」


そう言って馬酔木は寛也に何かを渡した。


「お義父さん何これ!」


駿里が嬉しそうに馬酔木に聞く。


「開けて見てごらん」


寛也が中身を見ると、旅行のチケットが入っていた。枚数は2枚。他にも旅費のお金などが入っていた。



「たまには2人で旅行にでも行ってこい。スウェーデンの時はトラウマになってしまったのだろう?その記憶を消すために行ってきなさい。」

「ありがとう。親父」


寛也にそう言われ馬酔木はとても嬉しそうだった。


「まぁ今は忙しくていく暇がないだろうから落ち着いてから行けばいい。それと駿里くん。寛也と二人で話したいことがあるんだ。御子柴と奥の部屋に行っておいて貰ってもいいか?」

「はい!」


駿里は御子柴と二人きりになれる事がよほど嬉しかったのだろう。満面の笑みで答えた。だが、寛也にとっては面白くはないことで少し不機嫌になっていた。


「行きましょう。駿里くん」


御子柴と駿里がリビングに入ったのを確認すると、馬酔木は緩んだ顔を整え寛也を見た。


「寛也。お前は最近、人に対して優しくなりすぎだ。それは極道にとって弱点でしかないんだぞ?お前は組を仕切る立場なんだ。まぁ仕方のないところもあるがな。駿里の影響だろう?」


寛也自信何とかしなければならないと最近思っていたことを言われた。


「そんなことは言われなくても分かってる」

「ならいいが、気をつけろよ。その隙を狙ってくる奴もいる。事実上、新しく組に入ってきている輩が悪さをしているんだろ?康二達が上手いことカバーしてくれているみたいだが、お前もしっかりしろ。この世界に入ったからには腹をくくれ。」

「ああ」


馬酔木は珍しく弱っている寛也を見て少し考え込んだ。


「だが、どうしても辛くなった時は俺に言ってこい。何とかしてやる。お前の夢への道を閉ざしてしまったのは俺だからな。」



寛也は馬酔木の事をじっと見つめていた。


そしてーー。





「…親父すまない。今助けて欲しい」


初めて寛也は馬酔木に頼った。思いがけない発言に馬酔木は目を見開き、そして笑った。


「ああ、わかった。何とかしよう。もう引退した奴らを明日ここに連れてくる。あいつらはほんとに腕がいいからな」

「ありがとう親父」

「ならば、礼金としてここに今日は泊めさせろ。俺は疲れた。」


馬酔木は靴を脱ぎ寛也の家に入っていった。


「……は?」

「なんだ?文句あんのか?」

「いや…文句なんてねぇけど」

「そういえば、今からお楽しみの時間だったのか。俺達のことは気にせずにやっていいぞ」

「ふざけんな!出来るわけねぇだろ!!」


馬酔木は怒っても我が子は可愛いな、と笑いながらリビングに入って行った。


「駿里くん」

「話終わったんですか!」

「ああ、終わったよ。今日は泊まらしてもらうことになったからよろしくね」

「そうなんですか!是非ゆっくりして行ってください!」


馬酔木と御子柴は駿里のことを微笑んでみていた。


「若様。いいお嫁さんですね」

「何を今更。俺が惚れ込む男なんだから当たり前だろ。」


そう言って御子柴の所にいた駿里の腕を掴み自分の所に引き寄せた。


「それはそうと、寛也。腹減った」

「チッ、図々しいな」

「聞こえとるぞ」


寛也はボソッと言ったつもりだが、地獄耳の馬酔木には聞こえていたようだ。その事を気にもとめず森廣を呼び料理を作らせた。その間寛也は駿里のことを片時も離さなかった。











「やはり、森廣の料理は絶品だな」

「そうですね」


夜ご飯を食べ終えた馬酔木は寛也から借りた一室で御子柴と話していた。


「若様達今頃盛り上がっているでしょうね」

「そうだな。邪魔にならないようにそろそろ寝るか」

「はい。馬酔木組長。」

「お前に組長と呼ばれるのはなんだか擽ったいな。悪いもんじゃない。」

「さようですか?ならば、これからも呼ばせていただきますね。お休みなさいませ馬酔木組長」

「ああ、おやすみ御子柴」



馬酔木たちの予想通り寛也達は今寝室のベットにいた。











**********


「寛也、今日はだめだって」


駿里は馬酔木たちに聞かれないように小声で話している。


「なんでだ。これ以上我慢できない。お前が声を我慢すればいいだけだろ?」

「そんな横暴な、…っちょ、あっ、まって!」


寛也は馬酔木達に声が聞こえることを恐れ暴れる駿里に構わず服を脱がし、後孔に指を挿れかき混ぜるように動かした。駿里は、すぐに手で口を塞いだ。
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