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怒り
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「誠也。よく頑張ったな。偉い子だ。」
健二が俺の頭を撫でてくる。嫌だ…気持ち悪い。星秀さんにそれをされた時は何も思わなかったのに健二にされるのは…嫌だ。ものすごい嫌悪感に包まれる。
「…っ、めろ、」
「あ?おい誠也。もう一度やり直してもいいんだぞ。」
拒否したいのに…それすらもさせない。健二は俺を徹底的に苦しめてくる…。逃げることも許さない上に心まで監禁してくる。これが永遠に続くとなれば俺は感情すらも失ってしまいそうだ…。
「…ご、めんなさ、い。」
「それでいい。初めから拒否るな。」
健二は俺が謝ると満足そうな顔をしてそう言った。そんで俺の頬にキスしてきた。気持ち悪い…。だけど拒否れない。拒否ったらどうなるか知ってるから。さっきもあんな目に遭わされた。死ぬほど辛かった。その後だから余計に俺は健二が怖かった。その健二は今度は星秀さんを見たんだ。その時俺はものすごく嫌な予感がした…。
「おい星秀。」
「…はい。なんでしょうか。」
「なんでそんなに離れてんだ。俺はそう指示したか?もっとこっちに寄れ。」
「………………。」
「星秀、俺に指示に従えねぇのか?」
「いえ…。」
「だったら来い。早く。」
「はい…。」
健二のやつ、今度は何を企んでんだ…。これ以上星秀さんを傷つけるようなことはしないでくれ…。
「いい子だ星秀。お前はそうやってずっといい子でいればいいんだよ」
「……………。」
「不服か?なんだその顔は。なぁ星秀。また誠也を泣かせてもいいんだぞ。」
「っ、止めてください!」
星秀さんが取り乱した。無表情であまり笑わない星秀さんのこの姿を見るのは初めてだ。渚たちは健二からメールが届いた時慌てふためいていたけどその時も星秀さんは態度を変えなかった。それなのに…。
「そんなに誠也がいたぶられるのは嫌なのか?」
「嫌に決まってます…。健二さんはやりすぎです。」
「やりすぎ?はは、笑わせてくれるな。俺はお前にはもっとひでぇ事をした記憶があるんだが。」
そう言いながら健二が星秀さんの髪を思い切り掴んだ。痛みが伴いそうなほど強く…。そんな星秀さんを助けたかったけど俺がここで口を挟んだら余計に星秀さんが苦しむ。だから俺は悔しいけど黙り込んだ。
「…それは俺の事です健二さん。俺には何をしてもいい。俺は耐えられます。けど誠也は違う。だから誠也には同じ事をしないでください。」
「そりゃ無理な話だ。あんま笑わせんじゃねぇぞ。誠也は組長が相当気に入ってんだから。何があっても逃がしやしねぇよ。それに文句でもあんのか?なぁ星秀。」
「………あなた達はどこまで勝手なんですか。」
星秀さんが…健二に言い返した。怒ってる。あの星秀さんが怒ってる…。
「あ?星秀。お前俺に口答えすんのか?性処理の分際で。」
「だったら俺を殺せばいい!」
星秀さんは本当に辛い思いをして日々を過ごしている。今の星秀さんの叫び声からそれが感じ取れた。星秀さんが無表情なのも治と健二のせいだ。笑わないのもそう。死にたいほど辛くてもきっと死ぬことも許されなかったんだ。
「殺す?冗談言うのも大概にしとけよ星秀。俺はお前を殺さねぇよ。組長もな。お前は永遠に俺らの道具なんだから。」
「……だったら誠也に酷い事をするのはおかしい。」
「星秀。勘違いすんなよ。誠也はお前とは違う。お前はただの道具。誠也は組長の大切なものだ。ペットのように大事にしている。」
「大事?どこがですか。健二さんは誠也を泣かせてばかりじゃないですか。」
「そりゃそうだろう。言うことを聞かないのだから。」
「…なんだよそれ。」
「あーもうめんどくせぇお前。星秀、ちょっと黙れ。」
健二が怒ってる。こいつを怒らせたら何をするか分からない。だから俺は恐怖のあまり固まってしまった。
「はぁ…。星秀、お前も生意気になったな。」
「…なってません。俺はいつも健二さんの指示に従っています。」
「そうか。なら今も俺の言うことを聞け。」
「…誠也に酷いことをしないなら。」
「あ゛?」
また…健二が怒った。こいつが怒ると周りの空気が歪む。恐怖に包まれる。恐ろしい雰囲気…。禍々しい…。俺の入る隙なんてない。口を出したら殴られてしまい…
ゴン!!
「…は?おい健二さん!何してんだよ!なんで星秀さん殴ってんだ!」
「誠也。お前は黙ってろ。」
健二は星秀さんを殴ったあと満足そうに笑っていた。なのに星秀さんはやり返さない。絶対に。殴られてもその場に留まり続けて文句一つ言わない…。
「星秀。お前いい加減にしろよ。そろそろ組長が戻ってくるんだ。お前のやらかしたこと全部組長に報告してもいいんだぞ。」
「…構いません。」
「そうか。なら報告しよう。今日はお前が生意気だからな。」
生意気…?どこが生意気なんだよ…。星秀さんは逆らうことなく健二に従ってる。謙虚に。なのになんでそこまで星秀さんを追い込むんだ…。
「承知しました…健二さん。」
「ん。そうやっていい子にしてろよ。まぁいい。星秀、次は誠也を抱け。俺の前でな。」
健二が俺の頭を撫でてくる。嫌だ…気持ち悪い。星秀さんにそれをされた時は何も思わなかったのに健二にされるのは…嫌だ。ものすごい嫌悪感に包まれる。
「…っ、めろ、」
「あ?おい誠也。もう一度やり直してもいいんだぞ。」
拒否したいのに…それすらもさせない。健二は俺を徹底的に苦しめてくる…。逃げることも許さない上に心まで監禁してくる。これが永遠に続くとなれば俺は感情すらも失ってしまいそうだ…。
「…ご、めんなさ、い。」
「それでいい。初めから拒否るな。」
健二は俺が謝ると満足そうな顔をしてそう言った。そんで俺の頬にキスしてきた。気持ち悪い…。だけど拒否れない。拒否ったらどうなるか知ってるから。さっきもあんな目に遭わされた。死ぬほど辛かった。その後だから余計に俺は健二が怖かった。その健二は今度は星秀さんを見たんだ。その時俺はものすごく嫌な予感がした…。
「おい星秀。」
「…はい。なんでしょうか。」
「なんでそんなに離れてんだ。俺はそう指示したか?もっとこっちに寄れ。」
「………………。」
「星秀、俺に指示に従えねぇのか?」
「いえ…。」
「だったら来い。早く。」
「はい…。」
健二のやつ、今度は何を企んでんだ…。これ以上星秀さんを傷つけるようなことはしないでくれ…。
「いい子だ星秀。お前はそうやってずっといい子でいればいいんだよ」
「……………。」
「不服か?なんだその顔は。なぁ星秀。また誠也を泣かせてもいいんだぞ。」
「っ、止めてください!」
星秀さんが取り乱した。無表情であまり笑わない星秀さんのこの姿を見るのは初めてだ。渚たちは健二からメールが届いた時慌てふためいていたけどその時も星秀さんは態度を変えなかった。それなのに…。
「そんなに誠也がいたぶられるのは嫌なのか?」
「嫌に決まってます…。健二さんはやりすぎです。」
「やりすぎ?はは、笑わせてくれるな。俺はお前にはもっとひでぇ事をした記憶があるんだが。」
そう言いながら健二が星秀さんの髪を思い切り掴んだ。痛みが伴いそうなほど強く…。そんな星秀さんを助けたかったけど俺がここで口を挟んだら余計に星秀さんが苦しむ。だから俺は悔しいけど黙り込んだ。
「…それは俺の事です健二さん。俺には何をしてもいい。俺は耐えられます。けど誠也は違う。だから誠也には同じ事をしないでください。」
「そりゃ無理な話だ。あんま笑わせんじゃねぇぞ。誠也は組長が相当気に入ってんだから。何があっても逃がしやしねぇよ。それに文句でもあんのか?なぁ星秀。」
「………あなた達はどこまで勝手なんですか。」
星秀さんが…健二に言い返した。怒ってる。あの星秀さんが怒ってる…。
「あ?星秀。お前俺に口答えすんのか?性処理の分際で。」
「だったら俺を殺せばいい!」
星秀さんは本当に辛い思いをして日々を過ごしている。今の星秀さんの叫び声からそれが感じ取れた。星秀さんが無表情なのも治と健二のせいだ。笑わないのもそう。死にたいほど辛くてもきっと死ぬことも許されなかったんだ。
「殺す?冗談言うのも大概にしとけよ星秀。俺はお前を殺さねぇよ。組長もな。お前は永遠に俺らの道具なんだから。」
「……だったら誠也に酷い事をするのはおかしい。」
「星秀。勘違いすんなよ。誠也はお前とは違う。お前はただの道具。誠也は組長の大切なものだ。ペットのように大事にしている。」
「大事?どこがですか。健二さんは誠也を泣かせてばかりじゃないですか。」
「そりゃそうだろう。言うことを聞かないのだから。」
「…なんだよそれ。」
「あーもうめんどくせぇお前。星秀、ちょっと黙れ。」
健二が怒ってる。こいつを怒らせたら何をするか分からない。だから俺は恐怖のあまり固まってしまった。
「はぁ…。星秀、お前も生意気になったな。」
「…なってません。俺はいつも健二さんの指示に従っています。」
「そうか。なら今も俺の言うことを聞け。」
「…誠也に酷いことをしないなら。」
「あ゛?」
また…健二が怒った。こいつが怒ると周りの空気が歪む。恐怖に包まれる。恐ろしい雰囲気…。禍々しい…。俺の入る隙なんてない。口を出したら殴られてしまい…
ゴン!!
「…は?おい健二さん!何してんだよ!なんで星秀さん殴ってんだ!」
「誠也。お前は黙ってろ。」
健二は星秀さんを殴ったあと満足そうに笑っていた。なのに星秀さんはやり返さない。絶対に。殴られてもその場に留まり続けて文句一つ言わない…。
「星秀。お前いい加減にしろよ。そろそろ組長が戻ってくるんだ。お前のやらかしたこと全部組長に報告してもいいんだぞ。」
「…構いません。」
「そうか。なら報告しよう。今日はお前が生意気だからな。」
生意気…?どこが生意気なんだよ…。星秀さんは逆らうことなく健二に従ってる。謙虚に。なのになんでそこまで星秀さんを追い込むんだ…。
「承知しました…健二さん。」
「ん。そうやっていい子にしてろよ。まぁいい。星秀、次は誠也を抱け。俺の前でな。」
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