エドワード・マイヤーの事件録

 19世紀末、大英帝国・首都ロンドン。
 伯爵家の次男であるエドワード・マイヤーは、ロンドン市内で勤務する大学教授。彼がいつものように大学へ向かっていると、雨の中こうもり傘をさして歩く東洋人の男を目撃する。
 男の名は、夏目総十郎(なつめ・そうじゅうろう)。彼は法律学を学ぶため日本から渡英した留学生で、エドワードの教え子となる人物である。
 大学では教授と生徒の間柄の2人だが、同い年という偶然も相まって、少しずつ絆を深めていく。

  第1部 ロンドンの切り裂き魔(第1幕~第3幕)
 夜中に女性が何者かに殺害され、翌朝の新聞で大きく取り上げられる。ロンドン市内では連続殺人事件が発生しており、人々の多くは関心を持っていた。
 エドワードはその日の夜、パブへ寄った帰り道に新たな事件の現場を目撃する。
 現場へ急行したロンドン警視庁の警官たちは、巷を騒がせている連続殺人事件と同一犯によるものと考えていたが、依然その足取りを掴むことが出来ずに悩まされていた。
そこで、エドワードの動体視力の良さや推理力に目をつけた警察は、彼に捜査の協力を依頼することにした。悩みながらもこれを受け入れたエドワードは、夏目とともに事件を解決に導こうと奔走する。

  第2部 受け継がれし野望(第4幕~第5幕)
 ロンドン市内で発生した連続殺人事件から約3か月、王室より舞踏会の招待状が届いた。
 時期を同じくして、レッド・ダイヤモンドの盗難事件が発生する。事件のあった宝石店から続く穴を頼りに捜査に乗り出す警察。
 その日の夜、ロンドン警視庁の警部と首相がマイヤー家を訪れた。レッド・ダイヤモンドの奪還と、舞踏会を滞りなく終わらせられるよう、エドワードに依頼する。
 エドワードは、連続殺人事件との関連も視野に入れ、夏目とともに再び捜査に協力することにした。
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