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第二章 王国国立学園入学。
Ep.15.0-② "事実"と"真実"。-②
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父さんはまるで、ドラマとかに出てくるような渋い昭和の親父さんみたいな顔をして、言い放った。
「何処の馬の骨かも分からんやつに俺の娘はやれん!」
……え?
広い客室が気まずいような、カオスな雰囲気に包まれ、恐ろしいほど静かになる。
そして俺自身も、予想していた物とは全然違う回答が返ってきた事で困惑しながらも、取り乱さないよう、広い穏やかな湖の水面をイメージして、一旦落ち着こうとする。
おいおい、なんでそれなんだよ……。
と言うか、前世の世界でもこっちの世界でもあるんだな、そのネタ……。
風土変われども、人の心変わらずってやつなのか?
あとさ、そもそもの問題、何処の馬の骨って、あんたのとこの馬の骨だけど、俺……。
父さんは、同じ表情を続けていたものの、しばらくして、突然、吹き出した。
「プッ、アハハハハ!
レイジ、その顔……!
なんてな!
いやー、いつか言ってみたかったんだよ、これ!
引っかかったな~、レイジ」
どうやら俺は……父さんに見事騙されたみたいだ。
おい、父さん……。
冗談だとしても、やっていいことと悪いことってのがあるだろ……。
一瞬だけでも真剣に考えちゃった俺がめちゃくちゃ馬鹿らしいじゃねえか……。
親と言ったら子供にきちんと向き合うべきもんですからねー。
それはちょっと世間は許してくrえゃすぇんよ、父さん。
「ちょっと、あなた、レイジがかわいそうでしょう?」
そう言って父さんを注意する母さん。
だけど、当の彼女も、必死で笑いを堪えているような顔をしていると言うのは突っ込んだ方がいいのだろうか?
「アハハ、と、父さん、流石にレイジがかわいそ、クスクス……」
ハック兄さんまで……。
「ちょっとハック、あんた!
笑うの、やめなさいよ。
お父さんも、あんまりレイジを揶揄わないの!」
そう言っているセリファ姉さんは、誰よりも早くから笑いを堪えてる時みたいに肩がピクピク震えてたしてた気がするんだけど……。
案の定、エレナ様とブリス陛下もクスクスと笑っている。
そして、誰よりも大きな声で笑っていたのが……。
ベッドの上で悶えながらコロコロ転がっていた筈のルアだった。
おい!
おまえと俺のこれからについての真剣な話なのに、当事者のおまえがなんで一番笑っているんだよ!
あと、いつのまに、アルマジロから人間に戻ったんだ?
みんな(特にルア)の反応に呆れつつ、騙された自分が恥ずかしいので、さっさとこの話題を変える。
「ま、まあ、冗談って事は、いいって事だよな、父さん。
俺とルアの婚約」
声色を落ち着け、先ほどの冗談を、あくまでもなんとも思っていないように見せつつ。
「ん?
ああ、もちろん。
本当に何処ぞの馬の骨かも分からないような奴に娘を任せるより、自分の息子に任せる方が安心だし、レイジ、おまえは父さんの自慢の自慢の息子だからな!
それに……」
おいおい、いい所で濁すなよ……。
「それに?」
続きを促す。
「それに、家にずっと一緒にいるって事はその分孫も早く見れ……ブフッ!」
!?
何言ってんだ?
この変態親父!
既所で母さんが父さんの首をチョップした事でギリ大丈夫なラインだけど……。
「ちょ、おい!」
「っ、///……!」
アルマジロから人間に進化していたルアもそう言う事だと気づいたようで、顔に火がついたかのように赤くなる。
「お、お義父さん!?
流石にそれは……!!」
おいおいおいおい、エレナ様も反応してるし、しかも知らぬ間にお義父さん呼びになってるし!
俺が寝てた間に何があったし!
え、情報量多すぎて頭おかしくなりそう……。
「レナ、痛いじゃないか!
だって、俺たちだって、俺がアピリオス家に居候させてもらっていた時も……」
おい、それ以上、それを大声で言うなよ……。
それに陛下も食いつき、反応する。
「なんじゃレナード、もしかして、其方達○キ婚だったのか!?」
え、陛下も変態親父じゃん……。
そしてみんなが口々に何かを言い始める。
ああ、もうカオスだ……。
カオス・オブ・カオスだ……。
もうカオスになりまくっている空間にドアのあった所から、一人の人物が再び顔が覗かせた。
「みんな……昼食……さ……かな……。
……」
とんでもない状況になっている部屋に昼食を伝えにきた人、フェリシア姉さんは目を丸くして、言葉を詰まらせた。
そして、いつもはあんなに冷静な姉さんが動揺しているのに少し驚きつつ、脳内でこっそりチンアナゴって言ってしまった俺。
そんな俺やみんなを見ているルアの表情は、今までにないほど嬉しそうに見えた。
***
おはようございます、アルファポリスのパスワードを忘れていた錦木です。
更新が遅くなってしまい、申し訳ないです。
やはり、流石に毎日投稿するのは手間なので、カクヨムで出している最新話分まで、今日中に全部投稿しきってしまおうと思います。
色々とご迷惑をおかけしています、申し訳ないです。
皆様、今日も良い一日をお過ごしください!
ご気軽にコメントお願い致します。必ず返信させていただきます。応援、感想コメント頂けると嬉しいです。また、表現や、言葉などに間違えなどがあったら指摘してくださるとありがたいです。よろしければ、お気に入りもよろしくお願いいたします!これからよろしくお願いします!
ドラゴンノベルスコンテストに出品してます!是非応援をよろしくお願いします!
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……え?
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おいおい、なんでそれなんだよ……。
と言うか、前世の世界でもこっちの世界でもあるんだな、そのネタ……。
風土変われども、人の心変わらずってやつなのか?
あとさ、そもそもの問題、何処の馬の骨って、あんたのとこの馬の骨だけど、俺……。
父さんは、同じ表情を続けていたものの、しばらくして、突然、吹き出した。
「プッ、アハハハハ!
レイジ、その顔……!
なんてな!
いやー、いつか言ってみたかったんだよ、これ!
引っかかったな~、レイジ」
どうやら俺は……父さんに見事騙されたみたいだ。
おい、父さん……。
冗談だとしても、やっていいことと悪いことってのがあるだろ……。
一瞬だけでも真剣に考えちゃった俺がめちゃくちゃ馬鹿らしいじゃねえか……。
親と言ったら子供にきちんと向き合うべきもんですからねー。
それはちょっと世間は許してくrえゃすぇんよ、父さん。
「ちょっと、あなた、レイジがかわいそうでしょう?」
そう言って父さんを注意する母さん。
だけど、当の彼女も、必死で笑いを堪えているような顔をしていると言うのは突っ込んだ方がいいのだろうか?
「アハハ、と、父さん、流石にレイジがかわいそ、クスクス……」
ハック兄さんまで……。
「ちょっとハック、あんた!
笑うの、やめなさいよ。
お父さんも、あんまりレイジを揶揄わないの!」
そう言っているセリファ姉さんは、誰よりも早くから笑いを堪えてる時みたいに肩がピクピク震えてたしてた気がするんだけど……。
案の定、エレナ様とブリス陛下もクスクスと笑っている。
そして、誰よりも大きな声で笑っていたのが……。
ベッドの上で悶えながらコロコロ転がっていた筈のルアだった。
おい!
おまえと俺のこれからについての真剣な話なのに、当事者のおまえがなんで一番笑っているんだよ!
あと、いつのまに、アルマジロから人間に戻ったんだ?
みんな(特にルア)の反応に呆れつつ、騙された自分が恥ずかしいので、さっさとこの話題を変える。
「ま、まあ、冗談って事は、いいって事だよな、父さん。
俺とルアの婚約」
声色を落ち着け、先ほどの冗談を、あくまでもなんとも思っていないように見せつつ。
「ん?
ああ、もちろん。
本当に何処ぞの馬の骨かも分からないような奴に娘を任せるより、自分の息子に任せる方が安心だし、レイジ、おまえは父さんの自慢の自慢の息子だからな!
それに……」
おいおい、いい所で濁すなよ……。
「それに?」
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何言ってんだ?
この変態親父!
既所で母さんが父さんの首をチョップした事でギリ大丈夫なラインだけど……。
「ちょ、おい!」
「っ、///……!」
アルマジロから人間に進化していたルアもそう言う事だと気づいたようで、顔に火がついたかのように赤くなる。
「お、お義父さん!?
流石にそれは……!!」
おいおいおいおい、エレナ様も反応してるし、しかも知らぬ間にお義父さん呼びになってるし!
俺が寝てた間に何があったし!
え、情報量多すぎて頭おかしくなりそう……。
「レナ、痛いじゃないか!
だって、俺たちだって、俺がアピリオス家に居候させてもらっていた時も……」
おい、それ以上、それを大声で言うなよ……。
それに陛下も食いつき、反応する。
「なんじゃレナード、もしかして、其方達○キ婚だったのか!?」
え、陛下も変態親父じゃん……。
そしてみんなが口々に何かを言い始める。
ああ、もうカオスだ……。
カオス・オブ・カオスだ……。
もうカオスになりまくっている空間にドアのあった所から、一人の人物が再び顔が覗かせた。
「みんな……昼食……さ……かな……。
……」
とんでもない状況になっている部屋に昼食を伝えにきた人、フェリシア姉さんは目を丸くして、言葉を詰まらせた。
そして、いつもはあんなに冷静な姉さんが動揺しているのに少し驚きつつ、脳内でこっそりチンアナゴって言ってしまった俺。
そんな俺やみんなを見ているルアの表情は、今までにないほど嬉しそうに見えた。
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