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第二章 王国国立学園入学。

Ep.6.0 七年の経過。そして、現状。

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俺とルアがこの世界に転生してから、今日で七年目、つまり俺たちの七歳の誕生日を迎える。

転生したあの後、俺は、前世での霞ヶ浦佑介として持っていた言語知識と赤子としての強い記憶力、そしてルアの助けもあり、たった生後三ヶ月で、この国、アリシス王国の国語である、フェゼスト語を完全習得してしまった。

普通、赤子が言語を習得するのは、早くても生後九ヶ月、多くは一歳になってからのようで、俺たちの言語習得の早さには、俺とルアの両親である、レナードさんとレナさんはたいそう驚いた。
そして、そのせいで、俺とルアがきっと天才なのだろうと勘違いしてしまい、俺たちが二歳の誕生日を迎えると、早速、家庭教師を招いて、俺とルアにつけることにした。

それまでの二年間、俺と家の庭園にピクニックをしたり、兄さんや姉さん達が暇な時には遊んでもらったりしながらのんびりと毎日を過ごしていたルアは、もっと遊びたいからいやだとか何とか、ぶーぶー文句を言って駄々をこねていた。
だが、一方俺は、家庭教師をつけられる事は全く持って苦ではなかった。

まあ、何せ自分は一応前世で死ぬまで、十七歳の高校二年生として生きていたわけで、成績も決して悪い方ではなかったし、言語や計算のやり方などを理解してしまえば、大概の事はしっかりとこなせると思っていたのだ。

実際にやってみると、思っていた通り、いや思っていた以上で、ほとんどの事を完璧にこなす事ができ、これには家庭教師の先生もとても驚いた。
かく言う、ルアも同じようなもので、文句ばかり言ったり、逃げ出したりして、家庭教師の先生を困らせてばっかりだったものの、いざ先生の用意したテストなどを解くとなると、いつも満点を取るので、先生は何も言えなくなり、すぐに辞めてしまう。
それも一人じゃなく何人もだ。

こんなことを繰り返していると、両親は俺たちが天才すぎて逆にこの国の家庭教師の質が俺たちについていけてないのだとますます勘違いし、なんと遠方の国からはるばるここ、アリシス王国に、凄腕と評判の家庭教師を招いた。

この人はすごかった。
どこが俺たちに必要なのかを、初めに受けさせたテストから全て判断し、そこを徹底的にやらせた。

そのおかげで今では、アリシス王国の貴族の子供が多く通う、アリシス王国国立学園で最上級生が学んでいる内容も全て学び切ってしまった。

そんな風にまあ、楽しくわちゃわちゃとやっていたら、いつの間にか七年間が経過していてしまったのだ。

***
こんばんは!錦木です。第二章が始まりました。これからも頑張ります。
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