関白の息子!

アイム

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朝鮮出兵

名護屋到着(エロ度☆☆☆☆☆)

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 名護屋に到着した時、城は多くの兵達によって騒々しいくらいだった。

 出迎えてくれたのは既に出向待ちになっている秀秋と長政と忠興、それに五奉行の面々や大名・武将達だ。

「殿、長旅お疲れ様でございました」
「いや、長かった。普通に馬に乗って来れば良かったよ。疲れるけど時間短縮できるもんな」
「はは。しかし、この輿だからこそお守りするのも容易だったというのもあります。我ら家臣にとっては御身の安全こそが肝要ですから」

 この中では最も格上の長政が話しかけてしてくる。

「うん、ありがと。ん、嘉明がいないな。水軍の指揮か?」
「はっ! 朝鮮水軍を引き出せたようにございます。まもなく一大決戦が始まるかと」
「見えるのか!?」
「さ、流石に無理でございます」

 慌てて首を振る長政。
 まぁ、流石に見えないか。

「敵の指揮官は誰だ?」
「はっ! 元均と言うものだと聞いております。また、李舜臣は現在更迭されているそうです」
「長政の調略のおかげだな。一気に攻めあがって捕縛してしまえ」
「ははっ!」

 さて、正史と比べても今の我が水軍は非常に強い。
 理由はなんと言っても主力兵装の改良した棒火矢だ。

 大砲も全然届かぬ距離からほとんど逃げることも叶わぬ速度で敵船に向かい、敵船に突き刺さったのちに大爆発(周囲2~3m程度を破壊する程度)する。
 木造の船など2・3発も当てれば簡単に沈められる。

 しかも、大砲に比べて圧倒的に命中率と連射性が良く、低コストで軽く、更に長射程と圧倒的なパフォーマンスを見せてくれる。
 この時代の火縄銃など50mくらいの射程ということを考えても、200m以上(海上での命中率向上のためこの距離から。実際は2~3kmは届く)先から放っているので一方的だ。

 敵の亀甲船も棒火矢と近づいてきた時のための炮烙火矢でハッキリ言って相手にならないだろう。

「で、秀秋はその結果次第で直ぐに渡海か?」
「はっ! 全羅道はお任せください」
「うん。頼んだぞ? お前の軍はひたすら目立つのも仕事だ。数は余り減らすのを承認できないが、とにかく敵に大きな打撃を与えていってくれ」
「ははっ!」

 秀秋を見ると何時も裏切りを心配してしまうのも仕方ないことなのだろうか。
 まぁ、本人は一度も裏切ったことなどありませんと言う顔をしているが・・・・・・。

「(小西)行長、秀秋を良く補助してやってくれ」
「ははっ!」

 まぁ、そう言った意味では勝手な外交をした行長もだな。
 こっちはしっかり前科者だから、今回の征伐で手柄を立てねばと張り切っている。

「三成。嘉明が勝ったら皆に振る舞い酒を。呑み過ぎない程度にな」
「はっ!」
「よし、では皆下がって休め。俺も今日はゆっくり休むことにする」
「ははぁっ!!」

 あとのことを諸将に任せ、名護屋城の天守に登る。

 年が明ければ、俺も海を渡る。
 子供の様にワクワクしていることを感じながらも、逸る気持ちを抑える。
 さぁ、戦だ!


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