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第一部
七章・出現(5)
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「っ!?」
叱咤されて我に返ると、いつの間にか辺りは炎に包まれていた。すっかり陽が沈み暗くなった森の中が、炎の照り返しのせいで明るい。アサヒはマーカスに担がれていて、朱璃達は懸命に逃げ道を探している。彼が蘇った記憶に囚われ苦しんでいた間にも、事態は刻一刻と推移していたようだ。
「考えたわね!」
舌打ちする朱璃。敵ながら知恵が回るものだと感心した。筑波山のあの状況を思い出すに、アサヒにはこの炎から身を守る術がある。だが人間はそうもいかない。だから敵は適当なあたりだけつけて火球を放って来たのだ。
現に全周囲を炎に囲まれて八方塞がりになってしまった。直撃して一瞬で蒸発しなかっただけ幸運ではあるが、ここから状況を打開する策はなかなか頭に浮かんで来ない。熱と酸素不足で意識が飛びかけている。
(山火事なんかでは土に潜って生き延びる方法もあるそうだけど、隠れたところでアサヒは確実に敵に見つかるし、運が悪ければアタシ達は死ぬ。さあ、どうする? 考えるのよアタシ。次はどうしたらいい?)
──短時間。そう、川に辿り着くまでの短い間だけ、この炎を防げればそれでいい。
「みんな集まって! ウォールとマーカスは魔素を放出して周囲に膜を形成! 先生とカトリーヌは冷気で熱を緩和!」
「わかった!」
意図を察したマーカス達は早速集まって来た。許容量の多いウォールとマーカスが魔素障壁と呼ばれる防御結界を全周囲に展開し、門司とカトリーヌが魔法で作り出した冷気をその内部に充満させる。
肌を焦がす熱気から一転して凍える寒さに包まれた彼等は、そのまま火中に突っ込んで行った。やはり、この方法なら少しの時間は耐えられる。
「二人とも、あと少しだから!」
「おう」
「ん」
こともなげに頷いてくれたが、マーカスと無口な巨漢の顔色は早くも曇り、額には脂汗が滲んでいた。体内に蓄積された魔素を放出し続ければ、やがては命まで失うことになる。ただでさえ危険な行為なのに、今日はすでに別の“竜”と戦った後。許容量に恵まれた彼等でも長くは続けられない。
けれど、計算が合っていればあと一分ほどで阿武隈川に辿り着く。そしたら後は水中に潜って水の流れに身を任せるだけ。それで少なくとも地下都市までは直行出来る。
それに炎もどこまでも続いているわけではなかった。案の定、ほんの少し走っただけで火災の中から抜け出すことに成功する。
「よし、走るわよ!」
魔素障壁を解除して走り出す朱璃達。
その時、凄まじい地響きと共に地面が揺れた。
「!?」
振り返ると熱波で揺らめく空気の向こうに、あの赤い巨竜の姿があった。こちらの姿を見つけて降りて来たらしい。
川に飛び込んでしまえば──いや、ニヤリと笑ったその顔に嫌な予感を覚える。
「急げ!」
マーカスがそう叫んだ瞬間、再び、さっきよりも巨大な震動が彼等を襲う。巨大地震のようなそれに足を掬われ全員が転倒した。
「きゃあっ!?」
「うおっ」
「なっ……」
巨竜が思いっ切り地面を殴ったのだ。そして四つん這いになったその姿勢のまま、間髪入れずに巨大な口を開ける。喉の奥で赤い炎が圧縮され火球を形成した。
(まとめて焼き払うつもり!? させるか!!)
朱璃は白い閃光を放つ。回復しきっていなかった体での短時間での連続発射。蓄積した魔素を“魔弾”がごっそり削り取り、全身の細胞が悲鳴を上げる。
「う……ぐうっ!?」
彼女が呻いたのは、胸を締め付けた苦痛だけが理由ではない。
敵はこちらが閃光を放つ直前、口を閉じたのだ。そして朱璃の渾身の一撃を銀色の角で弾いてしまう。
「フェイント……ッ」
してやったり。朱璃の表情を確かめた巨竜は、そんな笑みを浮かべてもう一度大きく口を開けた。そしてマーカス達が朱璃にならって攻撃を放つより早く、それを吐き出す。さっきは朱璃の攻撃を誘うため、わざと長めに溜めを作ったに過ぎない。
巨大な炎の塊がミサイルさながらの速度で飛来した。それは朱璃達の手前に着弾すると、凄まじい勢いで森の一部を飲み込む。再び紅蓮に染まる視界。勝利を確信して立ち上がるシルバーホーン。
しかし、戦いは終わっていなかった。
むしろ、ここからだ。
『グウゥ!?』
凄まじい怒りを感じ取って身構える巨竜。
それは再び、彼の眼前にそびえ立った。
「……な、なによこれ?」
骨も残さず蒸発したはずの朱璃は、光に包まれ生き残っていた。そして自分達を守ったその輝きが遥か上空の雲を貫いていることに気付き、奇妙な既視感を抱く。遠い昔これと似たようなものを見た気がする。
(いや……)
遠い昔じゃない。たった三日前のことだ。
そう、筑波山が炎に包まれたあの夜、たしかにこれと同じものを見た。
天を貫く銀色の光を。
「魔素……なのか?」
呆然とそれを見上げるマーカス。光はさらに周囲に拡大し、シルバーホーンの撒き散らした炎を全てかき消す。
正しくは、それらを本来あるべき姿に、魔素としての姿に戻した。強制的に“再現”を無効化された魔素は霧となって焼けた木々の合間を漂う。
直後に光の柱が消えた。
そして今度は霧となった魔素が渦巻き始める。竜巻の如く螺旋を描き、その中心の存在へ吸い込まれていく。朱璃達を庇うように立ちはだかり、眼前の敵を睨みつけたアサヒの肉体へと。
瞬間、朱璃の瞳が爛々と輝いた。
「それが……それがアンタの力なのね、アサヒ!」
ドクン。応えるように何かが鼓動する。
──そう、サルベージされてからの記憶が蘇ったことで使い方も思い出した。これが英雄と呼ばれた男、伊東 旭の持っていた力。人の限界を突破した無限の魔素吸収能力。
さらに今の自分には、もう一つ別の力がある。アサヒの胸の中心で再び強い輝きが発生する。
「なんだ、この光!?」
「あの位置……まさか!!」
「そうよ、あれがアイツの心臓。もう一つの心臓!」
「なんやて!?」
「ッ!!」
──もう一度言おう。朱璃が彼を“記憶災害”だと断じた理由は二つある。一つは彼の身に着けていたものが、彼自身から引き離した後で消失したこと。
衣服や身分証。それらは“伊東 旭”の記憶から形作られた記憶災害としての彼の一部でしかなかった。だから本体である彼から離れた後、維持限界を迎えて消えてしまった。
そして、もう一つは彼の体内を魔素によって探り、見つけ出したもの。あの輝きを生む、人には非ざる力の源泉。
それは彼女達が“竜”と呼ぶ強力な生物型記憶災害にのみ備わっているもの。あれらの大いなる存在を一〇分間維持するために必要となる核。高密度の魔素結晶体。
別名、竜の心臓。
常識の通じない怪物達を生み出すそれには、やはり非常識な特性がある。明らかにそれそのものを形作っている以上の膨大な魔素を無尽蔵に吐き出すことだ。だからこそ、以前友之が言っていたように別の世界へ繋がる出入口ではないかとする仮説もある。
アサヒの心臓もやはり大量の魔素を周囲に放出した。そしてそれが渦を巻き、彼自身に吸収される。超常的な力を得るためのエネルギーを自ら生み出し続けているのだ。放出後、一旦弧を描いてから再び吸収されるその様はメビウスの輪を連想させる。
あるいは「∞」を意味する記号を。
「お前に、もう……誰一人、殺させやしない」
彼はそう言って一歩踏み出した。遥かに小さな人の姿のそれに気圧され、思わず後退るシルバーホーン。
けれど次の瞬間にはそんな己を恥じ、怒りの形相で前に出た。一歩、二歩、三歩。互いに間合いを詰め、そしてついには接触する。
加速しながら頭を低く下げた巨竜の角と、後方に魔素を噴出しながら跳躍したアサヒの拳が正面からぶつかった。二五〇年前のあの夜の再現。
「走れ!」
「冗談やろ!?」
何が起きるかを察し、朱璃達は早々に逃げ出していた。マーカスが朱璃を抱え、門司はウォールが担ぎ、カトリーヌを先頭に大慌てで川に飛び込む。
直後、衝突の余波が衝撃波となり水中に潜った彼等の頭上を掠めて通り過ぎる。それは伝承通りの破壊力を生み出し、森の木々を放射状に薙ぎ倒した。
叱咤されて我に返ると、いつの間にか辺りは炎に包まれていた。すっかり陽が沈み暗くなった森の中が、炎の照り返しのせいで明るい。アサヒはマーカスに担がれていて、朱璃達は懸命に逃げ道を探している。彼が蘇った記憶に囚われ苦しんでいた間にも、事態は刻一刻と推移していたようだ。
「考えたわね!」
舌打ちする朱璃。敵ながら知恵が回るものだと感心した。筑波山のあの状況を思い出すに、アサヒにはこの炎から身を守る術がある。だが人間はそうもいかない。だから敵は適当なあたりだけつけて火球を放って来たのだ。
現に全周囲を炎に囲まれて八方塞がりになってしまった。直撃して一瞬で蒸発しなかっただけ幸運ではあるが、ここから状況を打開する策はなかなか頭に浮かんで来ない。熱と酸素不足で意識が飛びかけている。
(山火事なんかでは土に潜って生き延びる方法もあるそうだけど、隠れたところでアサヒは確実に敵に見つかるし、運が悪ければアタシ達は死ぬ。さあ、どうする? 考えるのよアタシ。次はどうしたらいい?)
──短時間。そう、川に辿り着くまでの短い間だけ、この炎を防げればそれでいい。
「みんな集まって! ウォールとマーカスは魔素を放出して周囲に膜を形成! 先生とカトリーヌは冷気で熱を緩和!」
「わかった!」
意図を察したマーカス達は早速集まって来た。許容量の多いウォールとマーカスが魔素障壁と呼ばれる防御結界を全周囲に展開し、門司とカトリーヌが魔法で作り出した冷気をその内部に充満させる。
肌を焦がす熱気から一転して凍える寒さに包まれた彼等は、そのまま火中に突っ込んで行った。やはり、この方法なら少しの時間は耐えられる。
「二人とも、あと少しだから!」
「おう」
「ん」
こともなげに頷いてくれたが、マーカスと無口な巨漢の顔色は早くも曇り、額には脂汗が滲んでいた。体内に蓄積された魔素を放出し続ければ、やがては命まで失うことになる。ただでさえ危険な行為なのに、今日はすでに別の“竜”と戦った後。許容量に恵まれた彼等でも長くは続けられない。
けれど、計算が合っていればあと一分ほどで阿武隈川に辿り着く。そしたら後は水中に潜って水の流れに身を任せるだけ。それで少なくとも地下都市までは直行出来る。
それに炎もどこまでも続いているわけではなかった。案の定、ほんの少し走っただけで火災の中から抜け出すことに成功する。
「よし、走るわよ!」
魔素障壁を解除して走り出す朱璃達。
その時、凄まじい地響きと共に地面が揺れた。
「!?」
振り返ると熱波で揺らめく空気の向こうに、あの赤い巨竜の姿があった。こちらの姿を見つけて降りて来たらしい。
川に飛び込んでしまえば──いや、ニヤリと笑ったその顔に嫌な予感を覚える。
「急げ!」
マーカスがそう叫んだ瞬間、再び、さっきよりも巨大な震動が彼等を襲う。巨大地震のようなそれに足を掬われ全員が転倒した。
「きゃあっ!?」
「うおっ」
「なっ……」
巨竜が思いっ切り地面を殴ったのだ。そして四つん這いになったその姿勢のまま、間髪入れずに巨大な口を開ける。喉の奥で赤い炎が圧縮され火球を形成した。
(まとめて焼き払うつもり!? させるか!!)
朱璃は白い閃光を放つ。回復しきっていなかった体での短時間での連続発射。蓄積した魔素を“魔弾”がごっそり削り取り、全身の細胞が悲鳴を上げる。
「う……ぐうっ!?」
彼女が呻いたのは、胸を締め付けた苦痛だけが理由ではない。
敵はこちらが閃光を放つ直前、口を閉じたのだ。そして朱璃の渾身の一撃を銀色の角で弾いてしまう。
「フェイント……ッ」
してやったり。朱璃の表情を確かめた巨竜は、そんな笑みを浮かべてもう一度大きく口を開けた。そしてマーカス達が朱璃にならって攻撃を放つより早く、それを吐き出す。さっきは朱璃の攻撃を誘うため、わざと長めに溜めを作ったに過ぎない。
巨大な炎の塊がミサイルさながらの速度で飛来した。それは朱璃達の手前に着弾すると、凄まじい勢いで森の一部を飲み込む。再び紅蓮に染まる視界。勝利を確信して立ち上がるシルバーホーン。
しかし、戦いは終わっていなかった。
むしろ、ここからだ。
『グウゥ!?』
凄まじい怒りを感じ取って身構える巨竜。
それは再び、彼の眼前にそびえ立った。
「……な、なによこれ?」
骨も残さず蒸発したはずの朱璃は、光に包まれ生き残っていた。そして自分達を守ったその輝きが遥か上空の雲を貫いていることに気付き、奇妙な既視感を抱く。遠い昔これと似たようなものを見た気がする。
(いや……)
遠い昔じゃない。たった三日前のことだ。
そう、筑波山が炎に包まれたあの夜、たしかにこれと同じものを見た。
天を貫く銀色の光を。
「魔素……なのか?」
呆然とそれを見上げるマーカス。光はさらに周囲に拡大し、シルバーホーンの撒き散らした炎を全てかき消す。
正しくは、それらを本来あるべき姿に、魔素としての姿に戻した。強制的に“再現”を無効化された魔素は霧となって焼けた木々の合間を漂う。
直後に光の柱が消えた。
そして今度は霧となった魔素が渦巻き始める。竜巻の如く螺旋を描き、その中心の存在へ吸い込まれていく。朱璃達を庇うように立ちはだかり、眼前の敵を睨みつけたアサヒの肉体へと。
瞬間、朱璃の瞳が爛々と輝いた。
「それが……それがアンタの力なのね、アサヒ!」
ドクン。応えるように何かが鼓動する。
──そう、サルベージされてからの記憶が蘇ったことで使い方も思い出した。これが英雄と呼ばれた男、伊東 旭の持っていた力。人の限界を突破した無限の魔素吸収能力。
さらに今の自分には、もう一つ別の力がある。アサヒの胸の中心で再び強い輝きが発生する。
「なんだ、この光!?」
「あの位置……まさか!!」
「そうよ、あれがアイツの心臓。もう一つの心臓!」
「なんやて!?」
「ッ!!」
──もう一度言おう。朱璃が彼を“記憶災害”だと断じた理由は二つある。一つは彼の身に着けていたものが、彼自身から引き離した後で消失したこと。
衣服や身分証。それらは“伊東 旭”の記憶から形作られた記憶災害としての彼の一部でしかなかった。だから本体である彼から離れた後、維持限界を迎えて消えてしまった。
そして、もう一つは彼の体内を魔素によって探り、見つけ出したもの。あの輝きを生む、人には非ざる力の源泉。
それは彼女達が“竜”と呼ぶ強力な生物型記憶災害にのみ備わっているもの。あれらの大いなる存在を一〇分間維持するために必要となる核。高密度の魔素結晶体。
別名、竜の心臓。
常識の通じない怪物達を生み出すそれには、やはり非常識な特性がある。明らかにそれそのものを形作っている以上の膨大な魔素を無尽蔵に吐き出すことだ。だからこそ、以前友之が言っていたように別の世界へ繋がる出入口ではないかとする仮説もある。
アサヒの心臓もやはり大量の魔素を周囲に放出した。そしてそれが渦を巻き、彼自身に吸収される。超常的な力を得るためのエネルギーを自ら生み出し続けているのだ。放出後、一旦弧を描いてから再び吸収されるその様はメビウスの輪を連想させる。
あるいは「∞」を意味する記号を。
「お前に、もう……誰一人、殺させやしない」
彼はそう言って一歩踏み出した。遥かに小さな人の姿のそれに気圧され、思わず後退るシルバーホーン。
けれど次の瞬間にはそんな己を恥じ、怒りの形相で前に出た。一歩、二歩、三歩。互いに間合いを詰め、そしてついには接触する。
加速しながら頭を低く下げた巨竜の角と、後方に魔素を噴出しながら跳躍したアサヒの拳が正面からぶつかった。二五〇年前のあの夜の再現。
「走れ!」
「冗談やろ!?」
何が起きるかを察し、朱璃達は早々に逃げ出していた。マーカスが朱璃を抱え、門司はウォールが担ぎ、カトリーヌを先頭に大慌てで川に飛び込む。
直後、衝突の余波が衝撃波となり水中に潜った彼等の頭上を掠めて通り過ぎる。それは伝承通りの破壊力を生み出し、森の木々を放射状に薙ぎ倒した。
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