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疲れた・・・
「皆、ありがとう。付き合ってくれて」
特に森羅。
声をかけてくれて、助かった。
じゃなかったら、授業開始時間に間に合わなかったと思う。
去るタイミングを、なかなか掴めないでいたから。
急いで教室に向かい、紫艶と別れる際に、皆にありがとうと伝えた。
席に着き、教科書やノートを出すのと同時にベルが鳴り、先生が教室に入ってきた。
ギリギリセーフ。
・・・言い逃げのように戻ってきたけど、大丈夫かな?
あの人。
頑張られても困るし、諦めてくれるといいけど。
「教科書の48ページを開いて」
考えるのは後だな。
48ページっと・・・
気持ちを切り替えよう、授業に集中。
「湖箔、部活に行くぞ」
学級日誌を書いてる途中、紫艶が迎えに、
「ちょっと待って、もう少しで書き終わるから。あと悪いけど、職員室に寄ってからになる」
「ああ、分かった」
日直で一番面倒なのは、日誌書きだ。
俺はね。
本日の感想を書かせる欄、特に何もないんだけど、特になしじゃダメだよな?
「・・・よし、お待たせ」
適当に穴を埋め、戸締りを確認してから、教室を出た。
少し遅くなったけど、大輝、まだいるかな?
寮管だから、さっさと帰ってる可能性もある。
まぁ、いなかったら、机の上に置いておけばいいか。
コンコン
「失礼します。1-A山城です。美和先生に用があってきました」
あっ、いた。
大輝もこっちに気付いたみたいだ。
「はい、日誌」
傍まで行って、手渡すと、パラパラっと捲って、俺の書いたページを開いた。
〈今日はいい天気で、時折、ベランダの手すりに小鳥がとまり、囀り、目と耳を楽しませてくれました。何事も無く、平和な1日でした〉
「適当すぎないか?何事も無くって、大変だったって聞いてるぞ?」
「何がです?」
「昼休み」
「誰からの情報です?」
「内緒」
「内緒って・・・それに、そんな事、日誌に書ける訳ないですよね?」
「まぁ、書けないよな。後で聞いていいか?」
「内緒です。部活に行くので、失礼します」
大輝が教えてくれなかったから、仕返しね。
笑顔で内緒ですって言ってやった。
職員室を出るまでに、何人かの先生に声をかけられ、昼休みの事をからかわれた。
何で皆、知ってるんだよ!!
「皆、ありがとう。付き合ってくれて」
特に森羅。
声をかけてくれて、助かった。
じゃなかったら、授業開始時間に間に合わなかったと思う。
去るタイミングを、なかなか掴めないでいたから。
急いで教室に向かい、紫艶と別れる際に、皆にありがとうと伝えた。
席に着き、教科書やノートを出すのと同時にベルが鳴り、先生が教室に入ってきた。
ギリギリセーフ。
・・・言い逃げのように戻ってきたけど、大丈夫かな?
あの人。
頑張られても困るし、諦めてくれるといいけど。
「教科書の48ページを開いて」
考えるのは後だな。
48ページっと・・・
気持ちを切り替えよう、授業に集中。
「湖箔、部活に行くぞ」
学級日誌を書いてる途中、紫艶が迎えに、
「ちょっと待って、もう少しで書き終わるから。あと悪いけど、職員室に寄ってからになる」
「ああ、分かった」
日直で一番面倒なのは、日誌書きだ。
俺はね。
本日の感想を書かせる欄、特に何もないんだけど、特になしじゃダメだよな?
「・・・よし、お待たせ」
適当に穴を埋め、戸締りを確認してから、教室を出た。
少し遅くなったけど、大輝、まだいるかな?
寮管だから、さっさと帰ってる可能性もある。
まぁ、いなかったら、机の上に置いておけばいいか。
コンコン
「失礼します。1-A山城です。美和先生に用があってきました」
あっ、いた。
大輝もこっちに気付いたみたいだ。
「はい、日誌」
傍まで行って、手渡すと、パラパラっと捲って、俺の書いたページを開いた。
〈今日はいい天気で、時折、ベランダの手すりに小鳥がとまり、囀り、目と耳を楽しませてくれました。何事も無く、平和な1日でした〉
「適当すぎないか?何事も無くって、大変だったって聞いてるぞ?」
「何がです?」
「昼休み」
「誰からの情報です?」
「内緒」
「内緒って・・・それに、そんな事、日誌に書ける訳ないですよね?」
「まぁ、書けないよな。後で聞いていいか?」
「内緒です。部活に行くので、失礼します」
大輝が教えてくれなかったから、仕返しね。
笑顔で内緒ですって言ってやった。
職員室を出るまでに、何人かの先生に声をかけられ、昼休みの事をからかわれた。
何で皆、知ってるんだよ!!
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