シャム猫

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「よし、全員いるな。じゃあ、昨日言った通り、今日の２時間目に内科健診があるから、今から配る問診票に、必要事項を記入する事。各列に体温計を配るから、体温を測ったら、消毒用の脱脂綿で拭いて、後ろに回せ」

名前とアレルギーの有無、薬の服用の有無、現在、何かしらの症状があるかどうか等を、順番に記入していく。

最後に、妊娠しているか、たばこを吸うか、酒を飲むかの設問があったけど、（はい）に○つけるやつなんて、いないよね？

まぁ、前の席の響なら、妊娠してるに○をつけそうだけど。

回って来た体温計で体温を測り、篭に入った、消毒用の脱脂綿の小袋を開け、拭いてから森羅に回した。

３６．７℃

問診票に記入。


「そろそろ書き終わったか？列の一番後ろの奴、問診票を裏っ返しで、集めてもって来い」

「はい」

森羅に渡し、何もする事が無くなると、途端に眠くなる。

欠伸をかみ殺しながら、１時間目の授業の為に出した教科書を、パラパラと捲った。

「あっと、そうだ、湖箔は１時間目が終わったらすぐ、保健室ね」

「何故ですか？」

「他の奴と一緒は不味いから、休み時間内に健診は済ましといて」

またか。

周りを見ると、皆、うんうんと頷いている。

何を言っても無駄か・・・


休み時間に保健室に向かう。

制服のままでいいらしい。

コンコン

「どうぞ」

「失礼します」

中には３人。

椅子に座ったおじいちゃんが、たぶん、近隣の病院のお医者さんで、その隣に立っている女性がその病院の看護師さんかな？

で、身長と体重を測る測定器の隣にいるのが、校医かな？

初めて見る。

熱で此処に来た時、学会か何かでいなかったからね。

入ってきた俺の顔を見て、何でか、先生達がうんうんって頷いている。

「・・・」

「身長と体重から測るから、ブレザーだけ脱いで、そこに置いて」

「はい、お願いします」

上着を脱ぎ、言われた篭の中に入れた。

「一応、名前をお願いね」

「山城湖箔です」

「はい。じゃあ、ここに背中をつけて立ってね。顎引いて・・・はい、いいよ」

問診票に身長と体重を記入した後、それを渡された。

「次、こっちね。そこに座って」

先生の前の丸椅子に腰掛け、お願いしますと言いながら、問診票を渡した。

「じゃあ、ズボンからワイシャツを出してね」

言われるままに、ワイシャツを引き出す。

裾の方から手を入れ、聴診器を当てられた。

・・・普通、ボタンを外して、前を肌蹴た状態でしない？

子供の頃からの、かかりつけの病院ではそうだったから、違和感が・・・

「はい、吸って～吐いて～、息止めて～・・・はい、じゃあ後ろ向いて～・・・はい、吸って～吐いて～、息止めて～・・・はい、終了～。特に問題はないね～」

いいんだけどさっ、他の皆も、同じ様に診察するのかだけ、訊いてもいいかな？