28 / 47
重くない?
しおりを挟む
「では私は衣装の用意をしてくるので、お昼になったら部屋に来てください」
上手くハラディンに仕事を受けさせたペイジは紅茶を一気に飲み干すと席を立つ。
パーティー用の服を取りに行くため宿を出て行ってしまった。
「どうするの?」
先ほどの会話はメーデゥには難しかった。ほとんど理解していないので、今の疑問は仕事の話ではない。純粋に今日の予定を聞いたのだ。
椅子に座りながら足をブラブラとさせて、今日も良いことが起こらないか期待している。
毎日が楽しみに思えるなんて今までになかった感情だ。
渇いていた心が急速に潤っている。
「俺たちは昼過ぎから仕事をすることになる。遊べるのは午前だけだ」
「どこにも行けない?」
しゅんとへこんでしまい、フードの下で悲しそうな顔をしている。
「買い物をする時間ぐらいはあるだろう。そうだなぁ……」
視線が食堂にまで持ってきたメーデゥの剣に向かう。自分のものというのが嬉しくて常に持ち歩いているのだが、さすがにボロボロになってきた。今はまだ大丈夫だが、近いうちに刃こぼれなども出てくるだろう。
気前よいペイジから前金をもらっている。買い物をする余裕はありそうだ。
「新しい武器を見に行くぞ」
「うん」
短い言葉であったため元気がないように感じるかもしれないが、嬉しそうな顔をしていた。
新しい武器が手に入るかもといった期待感もあるが、何よりもハラディンと一緒に知らない場所を探索できることが楽しいのだ。一人では絶対に得られなかった充実感。それをメーデゥは、ようやく手に入れたのだった。
早く外に出たい少女は残っていた食事を急いで口に入れていく。リスのように頬を膨らましながら咀嚼をしていて、貴族が見たらマナーについて指摘しただろうが、ハラディンは元気でよろしいなどと温かく見守っている。
大雑把というか、懐の深い男であった。
「んっ、ぐっ」
急いで飲み込むと胸を叩く。さらに水を流し込むと、ようやく詰まっていた肉が胃袋に落ちた。
「ぷはぁ……」
コップを置きながら深く息を吐いた。
「大丈夫か?」
「食べ終わった」
首を縦に振りながらメーデゥは目を輝かせながらハラディンを見る。
早く行こうと無言で訴えかけていた。
まだ彼の皿にはパンが残っている。腹も満たされてはいないが、そんなもの重要ではない。優先度は一番低いのだ。
「良いだろう。行こうか」
食事は残したまま席を立つと外に出た。
今日も天気が良い。太陽の光が強く日よけのためにフードをかぶる人も見かける。
少し遅れて出てきたメーデゥは、自然とハラディンの手を握った。
二人は目を合わせることもなく無言のまま歩き出す。
大通りを進んで海から離れ、武具や鍛冶屋が集まっているエリアに向かっていると歩く人々の種類が変わった。
冒険者や傭兵など荒っぽい見た目が多い。
鎧を着込んでいるため全体的に大きく、また背の低いメーデゥが視界に入らないこともあって何度もぶつかってしまう。
衝撃でフードが外れたらマズイ。ハラディンは手を離した。
何かあったのかと見上げる少女の脇の下に手を入れ、持ち上げて抱きかかえる。これで誰にも衝突しない。安全だ。
「重くない?」
「刀より軽い。気にするな。それよりバレないようにして注意するんだ」
「うん」
メーデゥは両腕を首に回して密着する。
首に鼻をつけると汗臭い。筋肉のせいで体は固めで抱かれ心地は良くないのだが、密着している状態が嬉しい。
上下に揺られながら、ゆっくりと流れる景色を見る。
子供を抱きかかえている姿が珍しく視線を集めているが、魔物付きだとはバレていない。ハラディンが霊力を垂れ流していることもあって、誰かに絡まれることもない。
人間が多い町なのに平和だ。
それがメーデゥにとって不思議な時間だった。
抱かれたまま無事、武器屋へ入った。
店内にはナイフ、剣、槍、斧、弓といったオーソドックスな武器が置かれている。量産品は大きいカゴに入れられて雑に扱われているが、高級品はケースに入って一本一本丁寧に並べられている。
客の懐具合にあった商品が提案できる店だ。
「ここでメーデゥの新しい武器を探す」
今晩から仕事で使うため、重量やサイズは似たような剣を選びたい。
抱きかかえている少女を床に立たせてから武器を見て行く。
量産品は現在使っているものより質は悪いので買い換えの方補には入らない。だからといって高級品は、手持ちじゃ足りないほどの値段だ。前金だけじゃ買えない。
であれば掘り出し品を買うしかないのだが、都合良く見つかることはなかった。
顎に手を当てて悩んでいると、メーデゥが服の裾を引っ張る。
「どうした?」
「あれ」
店主がいるカウンターの方を指さしていた。
「探している武器なんてないぞ」
「奥に金属と血が混じった臭い」
「ああ、なるほど。この店は、曰く付きの品を一時保管しているのかもしれん」
持ち主が悲惨な死を遂げた、魔物が使っていたなどといった不吉な由来がある武器を曰く付きと言っている。
戦いを生業にするものは縁起を気にするため、そういった武器は買わない。鉄くずにして別のものに作り替えるぐらいの価値しかなく、だからこそ安価で買えるのだ。
「どういうこと?」
「安く、良い武器が手に入るかもしれない、ってことだ。俺についてこい」
「うん」
わざと足音を立ててカウンターにいる店主の前に立つ。
霊力を強めに放出してプレッシャーを与えながら話しかけた。
「曰く付きの武器を買いたい」
「正気か?」
「もちろん。ちょっとした事情があるんだよ」
放っている気配からベテランの戦士だというのはわかる。事情というのは気になるが、たまに新人をいびる戦士が度胸試しとして使うこともあるので、そういった類いの目的なんだろうと店主は自己完結した。
「……今は剣しかないぞ」
「それでいい。早く見せてくれ」
上手くハラディンに仕事を受けさせたペイジは紅茶を一気に飲み干すと席を立つ。
パーティー用の服を取りに行くため宿を出て行ってしまった。
「どうするの?」
先ほどの会話はメーデゥには難しかった。ほとんど理解していないので、今の疑問は仕事の話ではない。純粋に今日の予定を聞いたのだ。
椅子に座りながら足をブラブラとさせて、今日も良いことが起こらないか期待している。
毎日が楽しみに思えるなんて今までになかった感情だ。
渇いていた心が急速に潤っている。
「俺たちは昼過ぎから仕事をすることになる。遊べるのは午前だけだ」
「どこにも行けない?」
しゅんとへこんでしまい、フードの下で悲しそうな顔をしている。
「買い物をする時間ぐらいはあるだろう。そうだなぁ……」
視線が食堂にまで持ってきたメーデゥの剣に向かう。自分のものというのが嬉しくて常に持ち歩いているのだが、さすがにボロボロになってきた。今はまだ大丈夫だが、近いうちに刃こぼれなども出てくるだろう。
気前よいペイジから前金をもらっている。買い物をする余裕はありそうだ。
「新しい武器を見に行くぞ」
「うん」
短い言葉であったため元気がないように感じるかもしれないが、嬉しそうな顔をしていた。
新しい武器が手に入るかもといった期待感もあるが、何よりもハラディンと一緒に知らない場所を探索できることが楽しいのだ。一人では絶対に得られなかった充実感。それをメーデゥは、ようやく手に入れたのだった。
早く外に出たい少女は残っていた食事を急いで口に入れていく。リスのように頬を膨らましながら咀嚼をしていて、貴族が見たらマナーについて指摘しただろうが、ハラディンは元気でよろしいなどと温かく見守っている。
大雑把というか、懐の深い男であった。
「んっ、ぐっ」
急いで飲み込むと胸を叩く。さらに水を流し込むと、ようやく詰まっていた肉が胃袋に落ちた。
「ぷはぁ……」
コップを置きながら深く息を吐いた。
「大丈夫か?」
「食べ終わった」
首を縦に振りながらメーデゥは目を輝かせながらハラディンを見る。
早く行こうと無言で訴えかけていた。
まだ彼の皿にはパンが残っている。腹も満たされてはいないが、そんなもの重要ではない。優先度は一番低いのだ。
「良いだろう。行こうか」
食事は残したまま席を立つと外に出た。
今日も天気が良い。太陽の光が強く日よけのためにフードをかぶる人も見かける。
少し遅れて出てきたメーデゥは、自然とハラディンの手を握った。
二人は目を合わせることもなく無言のまま歩き出す。
大通りを進んで海から離れ、武具や鍛冶屋が集まっているエリアに向かっていると歩く人々の種類が変わった。
冒険者や傭兵など荒っぽい見た目が多い。
鎧を着込んでいるため全体的に大きく、また背の低いメーデゥが視界に入らないこともあって何度もぶつかってしまう。
衝撃でフードが外れたらマズイ。ハラディンは手を離した。
何かあったのかと見上げる少女の脇の下に手を入れ、持ち上げて抱きかかえる。これで誰にも衝突しない。安全だ。
「重くない?」
「刀より軽い。気にするな。それよりバレないようにして注意するんだ」
「うん」
メーデゥは両腕を首に回して密着する。
首に鼻をつけると汗臭い。筋肉のせいで体は固めで抱かれ心地は良くないのだが、密着している状態が嬉しい。
上下に揺られながら、ゆっくりと流れる景色を見る。
子供を抱きかかえている姿が珍しく視線を集めているが、魔物付きだとはバレていない。ハラディンが霊力を垂れ流していることもあって、誰かに絡まれることもない。
人間が多い町なのに平和だ。
それがメーデゥにとって不思議な時間だった。
抱かれたまま無事、武器屋へ入った。
店内にはナイフ、剣、槍、斧、弓といったオーソドックスな武器が置かれている。量産品は大きいカゴに入れられて雑に扱われているが、高級品はケースに入って一本一本丁寧に並べられている。
客の懐具合にあった商品が提案できる店だ。
「ここでメーデゥの新しい武器を探す」
今晩から仕事で使うため、重量やサイズは似たような剣を選びたい。
抱きかかえている少女を床に立たせてから武器を見て行く。
量産品は現在使っているものより質は悪いので買い換えの方補には入らない。だからといって高級品は、手持ちじゃ足りないほどの値段だ。前金だけじゃ買えない。
であれば掘り出し品を買うしかないのだが、都合良く見つかることはなかった。
顎に手を当てて悩んでいると、メーデゥが服の裾を引っ張る。
「どうした?」
「あれ」
店主がいるカウンターの方を指さしていた。
「探している武器なんてないぞ」
「奥に金属と血が混じった臭い」
「ああ、なるほど。この店は、曰く付きの品を一時保管しているのかもしれん」
持ち主が悲惨な死を遂げた、魔物が使っていたなどといった不吉な由来がある武器を曰く付きと言っている。
戦いを生業にするものは縁起を気にするため、そういった武器は買わない。鉄くずにして別のものに作り替えるぐらいの価値しかなく、だからこそ安価で買えるのだ。
「どういうこと?」
「安く、良い武器が手に入るかもしれない、ってことだ。俺についてこい」
「うん」
わざと足音を立ててカウンターにいる店主の前に立つ。
霊力を強めに放出してプレッシャーを与えながら話しかけた。
「曰く付きの武器を買いたい」
「正気か?」
「もちろん。ちょっとした事情があるんだよ」
放っている気配からベテランの戦士だというのはわかる。事情というのは気になるが、たまに新人をいびる戦士が度胸試しとして使うこともあるので、そういった類いの目的なんだろうと店主は自己完結した。
「……今は剣しかないぞ」
「それでいい。早く見せてくれ」
0
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
ズボラ通販生活
ice
ファンタジー
西野桃(にしのもも)35歳の独身、オタクが神様のミスで異世界へ!貪欲に通販スキル、時間停止アイテムボックス容量無限、結界魔法…さらには、お金まで貰う。商人無双や!とか言いつつ、楽に、ゆるーく、商売をしていく。淋しい独身者、旦那という名の奴隷まで?!ズボラなオバサンが異世界に転移して好き勝手生活する!
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる