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第19話 今晩、プルド様のお部屋に伺います(ベラトリックス視点)
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手紙を持って王都に着くと、すぐに王城へ招かれた。
今は王族専用の応接室でドルンダ陛下と新勇者のプルドと面会している。
彼らは正面でソファに座っていて、私の左右には聖女のトエーリエと騎士団長のヴァリィがいる。
二人からプルドが第四王子で庶子だということは聞いている。勇者であり貴族として政治にも関われる新勇者の存在は、国のあり方を変えるほど大きな影響力を持つことになるため、言動には注意しないと。
「内容はわかった。ちょうどプルドを派遣しようと思っていたので引き受けよう」
あっさりと了承されてしまった。難癖を付けて拒否すると想っていたから意外な対応。
「だからベラトリックスも、これからはプルドの仲間として行動してくれるよな?」
ドルンダ陛下の目は鋭い。断れば相応の制裁がくだされそう。
「……」
即答できない。
故郷が汚染獣で滅びそうになった時、勇者様に助けてもらった。あの時から勇者という存在に魅了されたんだと思う。
だから私は勇者が好き。特に自らを犠牲にしても人を守る精神性が大好き。
彼らが生きてたとき、どんな生活をしていたのか妄想するのが趣味で、歴代勇者の名前と功績だけじゃなく出身や性格、好きな物、嫌いな物とかもすべて暗記している。
そこまで勇者という人々に魅了された私は、家族や友人、その他すべてを捨ててポルン様のために魔法の技術を磨いて今の関係を築き上げた。
彼を害する存在は、この命に代えてでも排除する覚悟がある。
その決心は揺るぐことないと思っていたんだけど……どうしてもプルドは他の勇者様と同じようには見えない。
貴族特有の軽薄さというか、人を欺して陥れようとする気持ちが透けて見えるからだ。
弱者のために戦ってきた勇者様とは性質が全く違う。私は目の前に居る存在を認めることは難しそう。
価値観がグラグラと揺らいでいた。
「父様、確認する必要なんてある? 命令すれば良いじゃん。俺の所にこいって、さ」
庶子だからなのか、見下すことにすごい優越感を覚えているように感じた。
手に入れたばかりの権力を振り回したい。そういった思いが伝わってくる。
「強引に連れて行っても戦場で活躍するとは限らん。逃げ出すこともあるだろう。お前はもう少し人の扱い方を学べ」
「逃げ出したら親族、友人共々殺せばいい」
「その相手が貴族や光教会であってもか?」
「今の王家ならできるだろ」
「早まるな、まだその時ではない」
怒り出しそうなトエーリエの手に触れて、落ち着かせながら話を聞いていた。
勇者交代の事情が見えてきた気がする。
ポルン様は歴代の勇者に劣らない実力と人格を持っているため、自国民のみならず他国からも強い支持を受けている。さらに光教会の後ろ盾もあって資金力もバカにできない。彼が政治について一言物申せば、王家ですら無視できない存在だった。
その影響力を削ぎたくて勇者を交代させたいのかも。
だとしたら、どうしてポルン様を生かしている?
殺した方が名声、権力は集中するのに。
まだ私の知らない裏がある。そう確信した。
断れば真相を追究する機会を失ってしまう。
村で過ごしていたポルン様は楽しそうだった。勇者様として活動して欲しい気持ちは今も残っているけど、あんな姿を見たらもう何も言えない。
彼が近くに居るだけでドキドキするし、他の女に興味を持ったらイライラする。そんな感情を持ってしまったこと自体が罪深いことだとは分かっているけど、一度気づいてしまえば忘れることはできない。
ポルン様が安全に過ごせるためなら、どんな危険にだって飛び込んでみせる。これはトエーリエたちだって同じ気持ちだ。一緒に王家の思惑を探って真相を暴き、守ってみせる。
そのためだけに提案を受け入れることにした。
「勇者様と共に戦うのが生きがいであり、私のすべてです。ドルンダ陛下のご要望とあれば喜んでお受け致します」
「おい。俺はどうした?」
私の受け答えが気にいらなかったみたいで、足を揺すりながらプルドは苛立っている。
勇者と呼ぶに相応しくない態度で苛立ってきた。汚染獣を前にしてちゃんと戦えるのだろうか。精神が未熟なままだったら取り込まれてしまいそう。
「どういうことでしょうか」
「父様だけじゃなく俺の要望だったら、喜んで引き受けなかったのか? と聞いているッ!」
意味の分からないことを言われて、一瞬頭の中が真っ白になってしまった。
脳の処理が追いつかない。
目の前に居る男は何を言っているんだ。同じ人間だとは思えなかった。
「いえ、そんなことはございません。プルド様のご要望でも快諾しておりました。そうだよね?」
隣にいるヴァリィが肘で脇腹をつっつてきて、ようやく我に返る。
フォローしてくれたことに感謝しつつ口を開く。
「もちろんです。勇者様のお願いを断るなんてこと致しません」
「だったら俺の女になれよ。今晩相手してやる。俺の命令なら聞くんだろ?」
トエーリエが立ち上がりそうになったので、腕を引っ張って強引に止める。
反論はせずにドルンダ陛下を睨みつける。
「プルドは勇者であり王族でもある。優秀な子孫を作る義務があるので慣例に従う必要はない」
「そのような蛮行、光教会が許しませんよ?」
「だからなんだ? 口うるさいジジィどもに従う必要はない」
長く続いた関係を切るつもりだ。やっぱり国は大きく変わっていく。
こんなにも早く動き出すとは思わなかった。
「旧勇者のポルンはもうすぐ死に、光教会は瓦解するだろう! そして勇者は教会ではなく国との関係が強化されて、新時代が訪れるのだッッ!!」
表情を取り繕うだけで限界だった。
一国の王ごときが畏れ多くもポルン様の死を予言するだと? 不敬にも限度がある。許せない。魔法を発動させて粛正したいけど……それはすべてが分かるまで我慢だ。
情報が足りなさすぎる。今は少しでも多くのことを知りたい。それがポルン様のためになるし、私という女の存在理由だった。
「そのような重要な計画を私たちに伝えてもよろしかったのでしょうか」
「お前たちが今さら騒いでも結果に影響しない。だから言ったのだ」
随分と自信があるような言い方だった。
「で、どうするんだ? ベラトリックス嬢」
ニヤニヤとドルンダ陛下が嗤っていた。
親子共々、大事なところを斬り落としてやりたい気持ち抱えながら返事をする。
「もちろん、喜んでお受けいたします。今晩、プルド様のお部屋に伺います」
私の身一つで情報が手に入るのであれば安いもの。絶対にポルン様を守るんだから。
「良いだろう。今から楽しみだ」
何を妄想しているのか分からないけど、何事もなくヤれると思わないで欲しい。
魔女とまで呼ばれた私の全力をもってお相手してあげる。
今は王族専用の応接室でドルンダ陛下と新勇者のプルドと面会している。
彼らは正面でソファに座っていて、私の左右には聖女のトエーリエと騎士団長のヴァリィがいる。
二人からプルドが第四王子で庶子だということは聞いている。勇者であり貴族として政治にも関われる新勇者の存在は、国のあり方を変えるほど大きな影響力を持つことになるため、言動には注意しないと。
「内容はわかった。ちょうどプルドを派遣しようと思っていたので引き受けよう」
あっさりと了承されてしまった。難癖を付けて拒否すると想っていたから意外な対応。
「だからベラトリックスも、これからはプルドの仲間として行動してくれるよな?」
ドルンダ陛下の目は鋭い。断れば相応の制裁がくだされそう。
「……」
即答できない。
故郷が汚染獣で滅びそうになった時、勇者様に助けてもらった。あの時から勇者という存在に魅了されたんだと思う。
だから私は勇者が好き。特に自らを犠牲にしても人を守る精神性が大好き。
彼らが生きてたとき、どんな生活をしていたのか妄想するのが趣味で、歴代勇者の名前と功績だけじゃなく出身や性格、好きな物、嫌いな物とかもすべて暗記している。
そこまで勇者という人々に魅了された私は、家族や友人、その他すべてを捨ててポルン様のために魔法の技術を磨いて今の関係を築き上げた。
彼を害する存在は、この命に代えてでも排除する覚悟がある。
その決心は揺るぐことないと思っていたんだけど……どうしてもプルドは他の勇者様と同じようには見えない。
貴族特有の軽薄さというか、人を欺して陥れようとする気持ちが透けて見えるからだ。
弱者のために戦ってきた勇者様とは性質が全く違う。私は目の前に居る存在を認めることは難しそう。
価値観がグラグラと揺らいでいた。
「父様、確認する必要なんてある? 命令すれば良いじゃん。俺の所にこいって、さ」
庶子だからなのか、見下すことにすごい優越感を覚えているように感じた。
手に入れたばかりの権力を振り回したい。そういった思いが伝わってくる。
「強引に連れて行っても戦場で活躍するとは限らん。逃げ出すこともあるだろう。お前はもう少し人の扱い方を学べ」
「逃げ出したら親族、友人共々殺せばいい」
「その相手が貴族や光教会であってもか?」
「今の王家ならできるだろ」
「早まるな、まだその時ではない」
怒り出しそうなトエーリエの手に触れて、落ち着かせながら話を聞いていた。
勇者交代の事情が見えてきた気がする。
ポルン様は歴代の勇者に劣らない実力と人格を持っているため、自国民のみならず他国からも強い支持を受けている。さらに光教会の後ろ盾もあって資金力もバカにできない。彼が政治について一言物申せば、王家ですら無視できない存在だった。
その影響力を削ぎたくて勇者を交代させたいのかも。
だとしたら、どうしてポルン様を生かしている?
殺した方が名声、権力は集中するのに。
まだ私の知らない裏がある。そう確信した。
断れば真相を追究する機会を失ってしまう。
村で過ごしていたポルン様は楽しそうだった。勇者様として活動して欲しい気持ちは今も残っているけど、あんな姿を見たらもう何も言えない。
彼が近くに居るだけでドキドキするし、他の女に興味を持ったらイライラする。そんな感情を持ってしまったこと自体が罪深いことだとは分かっているけど、一度気づいてしまえば忘れることはできない。
ポルン様が安全に過ごせるためなら、どんな危険にだって飛び込んでみせる。これはトエーリエたちだって同じ気持ちだ。一緒に王家の思惑を探って真相を暴き、守ってみせる。
そのためだけに提案を受け入れることにした。
「勇者様と共に戦うのが生きがいであり、私のすべてです。ドルンダ陛下のご要望とあれば喜んでお受け致します」
「おい。俺はどうした?」
私の受け答えが気にいらなかったみたいで、足を揺すりながらプルドは苛立っている。
勇者と呼ぶに相応しくない態度で苛立ってきた。汚染獣を前にしてちゃんと戦えるのだろうか。精神が未熟なままだったら取り込まれてしまいそう。
「どういうことでしょうか」
「父様だけじゃなく俺の要望だったら、喜んで引き受けなかったのか? と聞いているッ!」
意味の分からないことを言われて、一瞬頭の中が真っ白になってしまった。
脳の処理が追いつかない。
目の前に居る男は何を言っているんだ。同じ人間だとは思えなかった。
「いえ、そんなことはございません。プルド様のご要望でも快諾しておりました。そうだよね?」
隣にいるヴァリィが肘で脇腹をつっつてきて、ようやく我に返る。
フォローしてくれたことに感謝しつつ口を開く。
「もちろんです。勇者様のお願いを断るなんてこと致しません」
「だったら俺の女になれよ。今晩相手してやる。俺の命令なら聞くんだろ?」
トエーリエが立ち上がりそうになったので、腕を引っ張って強引に止める。
反論はせずにドルンダ陛下を睨みつける。
「プルドは勇者であり王族でもある。優秀な子孫を作る義務があるので慣例に従う必要はない」
「そのような蛮行、光教会が許しませんよ?」
「だからなんだ? 口うるさいジジィどもに従う必要はない」
長く続いた関係を切るつもりだ。やっぱり国は大きく変わっていく。
こんなにも早く動き出すとは思わなかった。
「旧勇者のポルンはもうすぐ死に、光教会は瓦解するだろう! そして勇者は教会ではなく国との関係が強化されて、新時代が訪れるのだッッ!!」
表情を取り繕うだけで限界だった。
一国の王ごときが畏れ多くもポルン様の死を予言するだと? 不敬にも限度がある。許せない。魔法を発動させて粛正したいけど……それはすべてが分かるまで我慢だ。
情報が足りなさすぎる。今は少しでも多くのことを知りたい。それがポルン様のためになるし、私という女の存在理由だった。
「そのような重要な計画を私たちに伝えてもよろしかったのでしょうか」
「お前たちが今さら騒いでも結果に影響しない。だから言ったのだ」
随分と自信があるような言い方だった。
「で、どうするんだ? ベラトリックス嬢」
ニヤニヤとドルンダ陛下が嗤っていた。
親子共々、大事なところを斬り落としてやりたい気持ち抱えながら返事をする。
「もちろん、喜んでお受けいたします。今晩、プルド様のお部屋に伺います」
私の身一つで情報が手に入るのであれば安いもの。絶対にポルン様を守るんだから。
「良いだろう。今から楽しみだ」
何を妄想しているのか分からないけど、何事もなくヤれると思わないで欲しい。
魔女とまで呼ばれた私の全力をもってお相手してあげる。
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