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(39)本番に向けてアップ開始
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ハゲの叫び声が聞こえる。
「であえっ!曲者だっ!!奴を殺せっ!!!」
「殺さないでっ!」
「姫香っ」
「だって、あの男を抱きたいんですもの。」
「なっ…」
「あの男を生きたまま捕えるのよっ!」
ふんっ、俺を抱きたいだと。
あばずれが、テメェの思い通りになると思うな。
見るからに手応えのありそうな奴らだな。本番に向けて、アップさせて貰おう。
掛かってこい。
カンカンカンカンッ…。
こいつ等が刀を使ってるのは、ハゲの時代物好きの影響か。
貴様ら、嬲ってやる。
カンカンカンカンッ…。
ガッキーン!
カンカンカンカンッ…。
ふっ、中々に手応えのある連中だな。そろそろ致命傷になる所に当ててやるか。
カンカンカンカンッ…と受けて、もう片方では突き刺したり流したりして、傷を負わせる。
もう1回、同じ様に受けては刺す。
今度は、両腕を交差させてX字を描く様に斜めに振り降ろし、その反動を使って身体を360度回転しては同じ様にX字を描く様に振り上げる。
「ぐっ…」
バタバタバタッと、倒れる。
アップは終わった。掛かってこい。
カモンッと呟き…、人差し指を手招きよろしく曲げてやると、残りが一斉にやってきた。
残り数歩というところで、上にジャンプしたら、仲間打ちしてくれたのが数人。
そいつ等の背を蹴るようにして走りながら、背に足にと刀を振り落す。
ハゲの叫び声が聞こえる。
「く、くそっ!銃だ、銃を使えっ!!」
「し、しかし…、当たらなかったら屋敷が壊れますっ。」
「構わんっ。儂が許すっ。アイツを撃てっ!撃ち殺せ!!」
「いいえ、撃たないで!」
「姫香っ、お前は…」
「お爺様、彼は強いわ。あのアイマスクを外した素顔を見てみたい。
あの長身に身のこなしに運動神経、しなやかな身体つき…。
あぁ…、彼の身体を堪能したい……。」
宮田姫香は、完全に黒服とアイマスクを身に着けた男に心を奪われていた。
顔を見れば一目瞭然だ。恋する女の表情になっていた。
「お爺様。私は、彼が欲しい。」
「マサだ。お前と一緒になる男はマサだ。宮田雅文、ただ1人だ。
あいつの片割れでも駄目だ。マサだけだ!」
「結婚相手はマサよ。でも、まだ結婚したくない。」
すると、口調を変えて言ってくる。
「あの男はどうした?サワ…なんとか、という奴。」
「ああ、サワダね。あの男も強いけど、とんでもない弱点があるのよ。だから要らない。」
太い声が割って入ってきた。
「土産を持って来た。俺はまだ切れたくないね。あんたをモノにするまではな。」
「サワダ…」
ほら、受け取れ。と言っては肩に担いでた人間を、姫香に向かって投げてきた。
「誰、この子…」
「もう忘れたか…。昨日、マサと入れ替えに連れて来ただろう。」
「ああ…、あの可愛い子」
でも、姫香は乗り気ではない。
何しろ、目の前の二刀流使いの男に目も心も奪われていたからだ。
「サワダ。あんたが欲しいなら、その子をあげる。」
「は?」
「私はね、こんな童貞野郎は嫌なの。あの男よ。」
姫香は指差してる。
「あの黒張りの奴か…」
「そうよ。あいつを生け捕りにして、私の所に連れて来て頂戴。」
「こいつは?」
「要らない」
せっかく拉致ってきたのに、まあ良いか。
でも、あの黒野郎は強そうだな。
この俺と勝負して、あいつを殺すか負かすかしたら、姫香は俺の事を振り向いてくれるかも。
もう少し待って、あの男が疲れを見せたらタイ張ってやる。
しかし、見応えのある戦いぶりだな。
サワダは、戦う前のアップをしだした。
「であえっ!曲者だっ!!奴を殺せっ!!!」
「殺さないでっ!」
「姫香っ」
「だって、あの男を抱きたいんですもの。」
「なっ…」
「あの男を生きたまま捕えるのよっ!」
ふんっ、俺を抱きたいだと。
あばずれが、テメェの思い通りになると思うな。
見るからに手応えのありそうな奴らだな。本番に向けて、アップさせて貰おう。
掛かってこい。
カンカンカンカンッ…。
こいつ等が刀を使ってるのは、ハゲの時代物好きの影響か。
貴様ら、嬲ってやる。
カンカンカンカンッ…。
ガッキーン!
カンカンカンカンッ…。
ふっ、中々に手応えのある連中だな。そろそろ致命傷になる所に当ててやるか。
カンカンカンカンッ…と受けて、もう片方では突き刺したり流したりして、傷を負わせる。
もう1回、同じ様に受けては刺す。
今度は、両腕を交差させてX字を描く様に斜めに振り降ろし、その反動を使って身体を360度回転しては同じ様にX字を描く様に振り上げる。
「ぐっ…」
バタバタバタッと、倒れる。
アップは終わった。掛かってこい。
カモンッと呟き…、人差し指を手招きよろしく曲げてやると、残りが一斉にやってきた。
残り数歩というところで、上にジャンプしたら、仲間打ちしてくれたのが数人。
そいつ等の背を蹴るようにして走りながら、背に足にと刀を振り落す。
ハゲの叫び声が聞こえる。
「く、くそっ!銃だ、銃を使えっ!!」
「し、しかし…、当たらなかったら屋敷が壊れますっ。」
「構わんっ。儂が許すっ。アイツを撃てっ!撃ち殺せ!!」
「いいえ、撃たないで!」
「姫香っ、お前は…」
「お爺様、彼は強いわ。あのアイマスクを外した素顔を見てみたい。
あの長身に身のこなしに運動神経、しなやかな身体つき…。
あぁ…、彼の身体を堪能したい……。」
宮田姫香は、完全に黒服とアイマスクを身に着けた男に心を奪われていた。
顔を見れば一目瞭然だ。恋する女の表情になっていた。
「お爺様。私は、彼が欲しい。」
「マサだ。お前と一緒になる男はマサだ。宮田雅文、ただ1人だ。
あいつの片割れでも駄目だ。マサだけだ!」
「結婚相手はマサよ。でも、まだ結婚したくない。」
すると、口調を変えて言ってくる。
「あの男はどうした?サワ…なんとか、という奴。」
「ああ、サワダね。あの男も強いけど、とんでもない弱点があるのよ。だから要らない。」
太い声が割って入ってきた。
「土産を持って来た。俺はまだ切れたくないね。あんたをモノにするまではな。」
「サワダ…」
ほら、受け取れ。と言っては肩に担いでた人間を、姫香に向かって投げてきた。
「誰、この子…」
「もう忘れたか…。昨日、マサと入れ替えに連れて来ただろう。」
「ああ…、あの可愛い子」
でも、姫香は乗り気ではない。
何しろ、目の前の二刀流使いの男に目も心も奪われていたからだ。
「サワダ。あんたが欲しいなら、その子をあげる。」
「は?」
「私はね、こんな童貞野郎は嫌なの。あの男よ。」
姫香は指差してる。
「あの黒張りの奴か…」
「そうよ。あいつを生け捕りにして、私の所に連れて来て頂戴。」
「こいつは?」
「要らない」
せっかく拉致ってきたのに、まあ良いか。
でも、あの黒野郎は強そうだな。
この俺と勝負して、あいつを殺すか負かすかしたら、姫香は俺の事を振り向いてくれるかも。
もう少し待って、あの男が疲れを見せたらタイ張ってやる。
しかし、見応えのある戦いぶりだな。
サワダは、戦う前のアップをしだした。
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