異端の口裂け女

 私は親友の彼氏を奪おうと画策していた。
 世界一幸せな女のように振る舞う親友の姿は、遠目からでも眩しすぎた。羨ましすぎた。だから奪うことにした。その幸せを。
 あと少し。私は確かな手応えを感じていた。
 ある夏の夜だった。嵐の中、私は親友の帰りを待ちながら、自分の作戦を進めていた。
 雷鳴が轟いた。窓の外を見ると、白いコート姿の女が私を見ていた。きっと、笑いながら。

「見ぃつけた。泥棒猫」
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,157 位 / 192,157件 ホラー 6,814 位 / 6,814件

あなたにおすすめの小説

歪な怪談たち

kazukazu04
ホラー
歪な怪談の世界にようこそ。

へその緒

クロウ
ホラー
とある地域に伝わる、へその緒に関する話。

【実話】お祓いで除霊しに行ったら死にそうになった話

あけぼし
ホラー
今まで頼まれた除霊の中で、危険度が高く怖かったものについて綴ります。

三大ゾンビ 地上最大の決戦

島倉大大主
ホラー
某ブログ管理人との協議の上、618事件に関する記事の一部を 抜粋して掲載させていただきます。

ホラーの詰め合わせ

斧鳴燈火
ホラー
怖い話の短編集です

クトゥルフ・ミュージアム

招杜羅147
ホラー
本日はクトゥルフ・ミュージアムにご来館いただき、誠にありがとうございます。 当館では我々を魅了してやまない神々やその配下の、躍動感あふれる姿を捕らえ、展示しております。 各エリアの出口には展示品を更に楽しめるよう小冊子もご用意してありますので、併せてご利用くださいませ。 どうぞごゆっくりご観覧下さい。 ~3年前ほどに別サイトにに投稿した作品で、クラシカルな感じのクトゥルフ作品です。

一行怪談集

水沢ながる
ホラー
吉田悠軌・著『一行怪談』にインスパイアされて、自分なりに作ってみたワンセンテンスの怪談。 元になった本には「一行怪談凡例」というものかある。 ・題名は入らない。 ・文章に句点は一つ。 ・詩ではなく物語である。 ・物語の中でも怪談に近い。 ・以上を踏まえた一続きの文章。 なるべくこれに沿うようにしているつもり。 気が向いた時に更新します。

ホラーなのかギャグなのかハッキリしてほしい

青西瓜(伊藤テル)
ホラー
 最近俺の周りで変なことが起こりまくる。  簡単に言うと、変人に絡まれるといった感じだ。  幼馴染で密かに俺が恋心を抱いている遼子との仲も進行しないし、不完全燃焼な毎日だ。  何だか街で遭遇する変人も、段々怪異じみてきて、恐怖を感じるようにもなっていった。  でもいいこと、いいことというかやっぱり変なこともある。  俺にファンができたことだ。  菜乃と言う高校の同学年の生徒が、俺のことをファンだと言って付きまとうのだ。  さらには由香という陽キャの同級生から、俺のツッコミは情熱が足りないとダメ出しされる。  何だか俺の人生おかしくないか、と思いながら生活していたある日、突然遼子から衝撃の事実が告げられる。