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婚約披露パーティーでアル様と踊りました
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まさかアル様にキスされるなんて・・・・
そんな・・・・。まあ、アル様は見目麗しいし、一緒にいて楽しいし、それ自体は嬉しかった・・・・
でも、王太子だし、平民の私がアル様の横に立つなんて絶対に無理だと思っていた。
それがキスって・・・・ええええ! いきなり・・・・
私は完全にパニクってしまった。
どうやって部屋に戻ったか判っらなかった。
しかし、それから私の意思とは関係なしに、怒涛のお妃教育が始まってしまったんだけど・・・・。いや、ちょっと待って・・・・まだ、私、王太子妃になるなんて一言も言っていないんですけど・・・・。
赤いバラが12本。お貴族様が婚姻の申込みに使うのだそうだ。
そんなの知らない。いや、たしかに恋愛小説か何かで読んだ記憶はあるけれど、平民だから関係ないと思っていたし、それを知らぬ間に、アル様に受け取らせられていたなんて・・・・。
花束なんてもらったことなかったから、喜んで受け取ったのが間違いだった。
でも、普通は渡す前にプロポーズしてから言うよね。
アル様も酷い。
後でそう言ったら、
「御免、シルフィは王太子妃になるなんて絶対に認めてくれないと思ったから」
と笑っていってくれるんだけど、そんなの認めるわけ無いでしょう。
私は、絶対に認めるわけなかったのに・・・・。
でも、アル様に私の初めてを奪われて、ファーストキスよキス!、それを皆に見られて、もう後戻りできなくなったのだ。
その日の午後には嬉々とした王妃様の突撃受けて、母が必死に躱そうとしてくれたけれど、無理だった。何しろ王宮の庭園でアル様がやってくれたのだ。皆の目の前で。
「シルフィ、あなた、王太子殿下からの12本の赤いバラを受け取ったの?」
母のきつい視線に頷くしかなかった。
「そう、それに、息子が皆の前でキスまでしてしまって、もう王家で責任取るしか無いわ」
めちゃくちゃ嬉しそうに、王妃様が言うんだけど。
「いや、だから、シルフィには王太子妃は無理だって」
「ティナ、もうここまで来たら無理だから。諦めなさい。今頃は貴族中にアルがシルフィに婚約の申し込みして受けたと伝わっているわ」
王妃様が嬉しそうに言われるんだけど。
「ヘタレと思っていたけれど、アルもやる時はやるのね」
王妃様は感心して言うけれど、アル様は私を騙したたげで・・・・酷いよ、アル様!!
そこからは怒涛の始まりだった。
礼儀作法のファネッサ先生の毎日の補講が始まった。それと同時に、私の特別授業のカリキュラムが組まれて、王妃様との私のお披露目お茶会が週一回決定されて、その前後に貴族の事を覚えさせられる特別授業が組まれた。普通の授業でもついていくのが大変なのに、更に追加されて私はもう死にそうになった。
その上、我が家が子爵家に叙爵されたのだ。普通は男爵からなのに、元々父が断っていたみたいで、強引に子爵への叙爵が決定された。その行事やら、新たに覚えることやら、もう死にそうな1ヶ月だった。
それやこれやで、怒涛の1ヶ月のあとには、アル様との婚約披露パーティーが王宮で盛大に開かれたのだ。
いや、もう、待って、そんなの無理・・・・と思う暇もなく、死の1ヶ月だった。
目の隈を強引に化粧で消して私はアル様の横に立ったのだ。
今、皆に拍手されながら、私は豪華な衣装を来て花道をアル様にエスコートされて歩いている。この衣装もマルテイーナの特製だ。何故かお母様も王妃様もマルティーナ製を着ている。マルティーナさんが過労で倒れていないか心配だ。
「シルフィ、今日の衣装も君にとても似合っているよ」
アル様が甘い言葉をかけてくれる。なんかとても甘い表情だ。うーん、あまりにも尊くてよく見れない。アル様も王族の正装はとても格好良かった。
「あ、ありがとうございます。アル様もとても立派です。」
言ってしまって、私は真っ赤になってうつむいた。
「めちゃくちゃ可愛い」
思わず、アル様がキスしようとしたのを止める。
「アル様、周り!」
皆興味津々でこちらを見ているんだけど。
タチアナもクンラートも呆れている。
そして、壇上に上げられて、陛下に紹介されて、本当に大変だった。
挨拶に来る人の顔と名前を何とか覚えさせられて・・・・大半は覚えられたと思う・・・・。お母様たちの知り合いが多かったし・・・・。母達がどんな悪戯で迷惑をかけたかで、覚えたんだけど、頭を燃やされた人には流石に吹き出しそうになった。悪戯で覚えるのは良くないからやめようと、その時に思った。笑ったらシャレにならない。
でも、母たちはどれだけ悪戯をしたんだ。お貴族様の大半が被害にあっていたんだけど・・・・。そらあ怖れられるし、嫌がられるわけだ。
そんなこんなで、ダンスの音楽が奏でられだした。
苦痛なダンスの時間だ。まあ、この一ヶ月アル様と一緒に練習したんだげと、何とかマシにはなったはずだ。
私はアル様に手を引かれて踊りだしたのだ。
「シルフィ、きれいだよ」
アル様が褒めてくれた。
「アル様も凛々しいです」
私も褒め返す。
アル様は私なんかで良かったんだろうか?
と思うけど、もう皆に発表されてしまった。
なんかシンデレラ物語として、本まで発売されるんだけど、本当に止めて欲しい。
でも、その前に『3人の少女』とか、言う訳のわからない本が出てきたんだけど。3人の女学生が悪戯の限りをするんだけど、これ絶対に母らのことだ。母らは怒っていたけれど、でも、ちょっと待って。他の人が書いたなら本来は題目は絶対に『悪魔の三つ子』になっているはずだ。中身も3人に都合のいいように書かれていたし、絶対にこの3人が書かせたに違いないと私は思うんだけど。
なんかこれからも大変みたいだ。3人の相手するほうが王妃やるよりも大変だと思うのは私だけだろうか?
私はアル様と踊りながら、前途を思いやっていたのだ・・・・
******************************************************
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
次回明朝更新予定。明日が最終回です。
そんな・・・・。まあ、アル様は見目麗しいし、一緒にいて楽しいし、それ自体は嬉しかった・・・・
でも、王太子だし、平民の私がアル様の横に立つなんて絶対に無理だと思っていた。
それがキスって・・・・ええええ! いきなり・・・・
私は完全にパニクってしまった。
どうやって部屋に戻ったか判っらなかった。
しかし、それから私の意思とは関係なしに、怒涛のお妃教育が始まってしまったんだけど・・・・。いや、ちょっと待って・・・・まだ、私、王太子妃になるなんて一言も言っていないんですけど・・・・。
赤いバラが12本。お貴族様が婚姻の申込みに使うのだそうだ。
そんなの知らない。いや、たしかに恋愛小説か何かで読んだ記憶はあるけれど、平民だから関係ないと思っていたし、それを知らぬ間に、アル様に受け取らせられていたなんて・・・・。
花束なんてもらったことなかったから、喜んで受け取ったのが間違いだった。
でも、普通は渡す前にプロポーズしてから言うよね。
アル様も酷い。
後でそう言ったら、
「御免、シルフィは王太子妃になるなんて絶対に認めてくれないと思ったから」
と笑っていってくれるんだけど、そんなの認めるわけ無いでしょう。
私は、絶対に認めるわけなかったのに・・・・。
でも、アル様に私の初めてを奪われて、ファーストキスよキス!、それを皆に見られて、もう後戻りできなくなったのだ。
その日の午後には嬉々とした王妃様の突撃受けて、母が必死に躱そうとしてくれたけれど、無理だった。何しろ王宮の庭園でアル様がやってくれたのだ。皆の目の前で。
「シルフィ、あなた、王太子殿下からの12本の赤いバラを受け取ったの?」
母のきつい視線に頷くしかなかった。
「そう、それに、息子が皆の前でキスまでしてしまって、もう王家で責任取るしか無いわ」
めちゃくちゃ嬉しそうに、王妃様が言うんだけど。
「いや、だから、シルフィには王太子妃は無理だって」
「ティナ、もうここまで来たら無理だから。諦めなさい。今頃は貴族中にアルがシルフィに婚約の申し込みして受けたと伝わっているわ」
王妃様が嬉しそうに言われるんだけど。
「ヘタレと思っていたけれど、アルもやる時はやるのね」
王妃様は感心して言うけれど、アル様は私を騙したたげで・・・・酷いよ、アル様!!
そこからは怒涛の始まりだった。
礼儀作法のファネッサ先生の毎日の補講が始まった。それと同時に、私の特別授業のカリキュラムが組まれて、王妃様との私のお披露目お茶会が週一回決定されて、その前後に貴族の事を覚えさせられる特別授業が組まれた。普通の授業でもついていくのが大変なのに、更に追加されて私はもう死にそうになった。
その上、我が家が子爵家に叙爵されたのだ。普通は男爵からなのに、元々父が断っていたみたいで、強引に子爵への叙爵が決定された。その行事やら、新たに覚えることやら、もう死にそうな1ヶ月だった。
それやこれやで、怒涛の1ヶ月のあとには、アル様との婚約披露パーティーが王宮で盛大に開かれたのだ。
いや、もう、待って、そんなの無理・・・・と思う暇もなく、死の1ヶ月だった。
目の隈を強引に化粧で消して私はアル様の横に立ったのだ。
今、皆に拍手されながら、私は豪華な衣装を来て花道をアル様にエスコートされて歩いている。この衣装もマルテイーナの特製だ。何故かお母様も王妃様もマルティーナ製を着ている。マルティーナさんが過労で倒れていないか心配だ。
「シルフィ、今日の衣装も君にとても似合っているよ」
アル様が甘い言葉をかけてくれる。なんかとても甘い表情だ。うーん、あまりにも尊くてよく見れない。アル様も王族の正装はとても格好良かった。
「あ、ありがとうございます。アル様もとても立派です。」
言ってしまって、私は真っ赤になってうつむいた。
「めちゃくちゃ可愛い」
思わず、アル様がキスしようとしたのを止める。
「アル様、周り!」
皆興味津々でこちらを見ているんだけど。
タチアナもクンラートも呆れている。
そして、壇上に上げられて、陛下に紹介されて、本当に大変だった。
挨拶に来る人の顔と名前を何とか覚えさせられて・・・・大半は覚えられたと思う・・・・。お母様たちの知り合いが多かったし・・・・。母達がどんな悪戯で迷惑をかけたかで、覚えたんだけど、頭を燃やされた人には流石に吹き出しそうになった。悪戯で覚えるのは良くないからやめようと、その時に思った。笑ったらシャレにならない。
でも、母たちはどれだけ悪戯をしたんだ。お貴族様の大半が被害にあっていたんだけど・・・・。そらあ怖れられるし、嫌がられるわけだ。
そんなこんなで、ダンスの音楽が奏でられだした。
苦痛なダンスの時間だ。まあ、この一ヶ月アル様と一緒に練習したんだげと、何とかマシにはなったはずだ。
私はアル様に手を引かれて踊りだしたのだ。
「シルフィ、きれいだよ」
アル様が褒めてくれた。
「アル様も凛々しいです」
私も褒め返す。
アル様は私なんかで良かったんだろうか?
と思うけど、もう皆に発表されてしまった。
なんかシンデレラ物語として、本まで発売されるんだけど、本当に止めて欲しい。
でも、その前に『3人の少女』とか、言う訳のわからない本が出てきたんだけど。3人の女学生が悪戯の限りをするんだけど、これ絶対に母らのことだ。母らは怒っていたけれど、でも、ちょっと待って。他の人が書いたなら本来は題目は絶対に『悪魔の三つ子』になっているはずだ。中身も3人に都合のいいように書かれていたし、絶対にこの3人が書かせたに違いないと私は思うんだけど。
なんかこれからも大変みたいだ。3人の相手するほうが王妃やるよりも大変だと思うのは私だけだろうか?
私はアル様と踊りながら、前途を思いやっていたのだ・・・・
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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
次回明朝更新予定。明日が最終回です。
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