53 / 82
公爵家の客になって食事を喜んで頂いていたらマチルダの婚約者が来ました
しおりを挟む
馬車で案内された帝国のデール子爵家、現実はアラプール公爵家のリーズ王国王都に作られたタウンハウスは想像以上に大きかった。さすがのアラプール公爵家のお嬢様の屋敷だ。
屋敷の入り口には門衛がいて24時間警備をしているのだとか。
まあ、アープロース侯爵家の領地の屋敷とは比べ物にならなかったが、この王都では広い方だろう。庭も結構な広さだ。
建物も結構多くて王宮かと見間違うほどだった。
「さあ着いたわよ」
扉が開いて、マチルダが言ってくれた。
外には使用人の方々が並んで出迎えてくれた。
「お嬢様、お帰りなさいませ」
執事と思しき人が、手を差し出していた。
その手を取って優雅にマチルダが下りる。
「おかえりなさいませ」
使用人一同が頭を下げた。20人くらいはいる。
「ようこそいらっしゃました」
私は一人で降りようとしたら、その執事と思しき人が手を差し出してきた。
「有難うございます」
私は手を取ってもらって降り立った。
「みんな、彼女が私のお友達のパティよ」
マチルダが私を紹介してくれた。
「パトリシア・ロウギルと申します」
私が頭を下げた。
「彼が私の執事のバルトルトよ」
「バルトルトと申します」
「それと侍女長のカイラ」
「カイラと申します」
「お世話になります」
私は二人に頭を下げた。
「パティ、彼らに敬語は不要よ」
「えっ、でも、私は侍女としてあなたに雇われたのではないの?」
「それは都合が良いから学園の中だけで良いわ。この家では私のお友達で良いわよ」
マチルダが言ってくれるんだけど、
「でも、皆さん、確実に私より地位が上ではないの?」
「そんなの気にしないで良いわよ」
「パトリシア様は、お嬢様のお友達でございますので、我々の事はどうぞ呼び捨てでお呼びください」
バルトルトさんも言ってくれるんだけど、後で聞いたらバルトルトさんは帝国の伯爵だった。ちょっとなんて人を執事として使っているのよ!
そのまま、自分の部屋に案内されたんだけど、マチルダの部屋のすぐそばで、結構な広さだった。
部屋は二部屋あって入り口は応接セットと勉強机が置かれていて、隣の部屋は寝室で真ん中にどでかい天蓋付きのベッドがあって、ローズお嬢様の部屋みたいだった。
何か、慣れないことはなはだしいんだけど。
こんな部屋で寝れるんだろうか?
貧乏性な私は心配した。
その部屋の横には広いバスタブまであるんだけど……
少ない荷物を広げ終えたところで侍女さんが迎えに来てくれた。
私はそのままマチルダの部屋に案内されたんだけど……
当然そちらの方が広かった。
入り口には騎士が二人警備していた。
ペットのぴーちゃんも連れて行ったのだが、騎士の一人に睨まれて
「あのう、ペットはご遠慮いただきたいのですが」
騎士の一人が私を遮ろうとした。
「良いのよ。そのまま連れて来て」
「いや、しかし」
扉が開いて騎士が戸惑うが、
「そのピースケはパティの護衛なのよ」
「このトカゲが護衛ですか?」
「お前ね」
マチルダが頭を押さえた。
「良い事。この子は帝国の守り神様だからね。怒らせたら駄目よ。あなた達じゃ100人いても勝てないから」
「帝国の守り神様? この子がですか?」
若い騎士がぽかんとしている。
「アンドレにきちんと聞いておきなさい」
マチルダはそう言うと私を中に入れた。
「ごめんね。ピースケ、教育が成っていなくて」
マチルダがぴーちゃんに謝るが、ピースケでなくてぴーちゃんだっていうの!
ぷいっとぴーちゃんもマチルダを無視している。
「うーん、いつ見ても飼い主と同じで生意気ね」
マチルダが言うが、ペットとはそんなものだ。
「まあ、良いわ。今日は食事をここに用意したから一緒に食べましょう」
「うわー、凄い」
私は机の上を見て驚いた。
そこには豪華な食事が並んでいたのだ。
「でも、こんなお貴族様の食事、私が頂いて良かったの?」
「何言っているのよ。あんたも男爵令嬢でしょう。お貴族様じゃない」
「そらあそうだけど、貧乏男爵家なんて裕福な平民よりも貧しいのよ。それに私はずうーーーーっと侍女していたし」
「ローズの所はちゃんと食事があったでしょ」
「うーん、まあ、でも、食事抜きの時もよくあったよ」
「えっ? アープロース侯爵家で?」
マチルダは驚いて聞いた。
「我が家でも時間が無くて食べられないことが多々あったよ」
「まあ、本当にあなたも昔から流されすぎよ」
マチルダが呆れて言ってくれた。
「本当に。少なくともここにいる間は絶対にひもじい思いはさせないから、心行くまで食べて頂戴」
少しマチルダは怒っているみたいだ。
私はマチルダの前の席に案内された。
侍女が椅子を引いてくれる。
「彼女が私の専属侍女のジーニーよ」
「ジーニーと申します」
私達と年は近いみたいだ。きれいなお姉さまに私もあいさつした。
「パトリシアと申します」
「ああ、もうそれ止めて。ジーニーはずうーっと私の世話をしてくれたから友だちみたいなものよ。パティも同じような感じだからジーニーもそんなに構えなくても良いわ」
「判りました」
ジーニーが少し笑みを浮かべてくれた。
「あのう、パティさんのペットの食事はどうしたらよいですか?」
ジーニーが私が抱えていたぴーちゃんを見て聞いてくれた。
「私たちしかいないんだからお肉を中心にテーブルの上にあげて」
「えっ、でも、マチルダ。それはあまりにも礼儀作法に反するんじゃないの?」
私は驚いて聞いた。
「良いのよ。ピースケは帝国の守り神様なんだから」
「守り神様って何? さっきも言っていたけど、
「うーん、まあ、あなたもおいおい判ってくると思うわ。とりあえず、ピースケは帝国では大切に扱われるのよ」
「へええええ、そうなんだ。ぴーちゃん良かったわね」
「ぴー」
私の声にぴーちゃんは当然だと顔を得意げに振り上げてくれた。なんかそのしぐさも可愛い!
私は目の前に並べられた、食事に手を付けた。
「おいしい!」
私はほっぺが落ちそうだった。
「こんなの生まれて初めて食べた」
「本当にパティは何を言うのやら。こんな食事で良ければいつでもごちそうするわよ」
「本当に? 判った。マチルダの為なら、何でもやるわ」
「じゃあ、宿題もよろしくね」
「ええええ! それとこれは」
私が戸惑うと
「今、何でもするって言ったじゃない」
「それはそうだけど……」
マチルダの言葉に私は口ごもった。
そこにノックの音がして執事が入って来た。
「お嬢様、婚約者のリコニック子爵がいらっしゃいました」
えっ? 婚約者ってマチルダ、婚約しているんだ! 私は初めて知った。
「ジルが?」
「えっ、マチルダの婚約者ってジルなの?」
私は驚いて聞いた。
「婚約なんて形だけよ。ゲームでもそうだったのよ」
「そうなんだ」
私は良く判らなかった。ゲームなんてやっていないし。でも、悪役令嬢の婚約者ってことは攻略対象者でもあるのではないかと思うんだけど……
でも、その婚約者がどんな用でいらっしゃったんだろう?
私は不吉な予感しかしなかった。
*******************************************************
さて、皇子様登場です。
今後の展開や如何に?
次話は今夜です。
お楽しみに!
屋敷の入り口には門衛がいて24時間警備をしているのだとか。
まあ、アープロース侯爵家の領地の屋敷とは比べ物にならなかったが、この王都では広い方だろう。庭も結構な広さだ。
建物も結構多くて王宮かと見間違うほどだった。
「さあ着いたわよ」
扉が開いて、マチルダが言ってくれた。
外には使用人の方々が並んで出迎えてくれた。
「お嬢様、お帰りなさいませ」
執事と思しき人が、手を差し出していた。
その手を取って優雅にマチルダが下りる。
「おかえりなさいませ」
使用人一同が頭を下げた。20人くらいはいる。
「ようこそいらっしゃました」
私は一人で降りようとしたら、その執事と思しき人が手を差し出してきた。
「有難うございます」
私は手を取ってもらって降り立った。
「みんな、彼女が私のお友達のパティよ」
マチルダが私を紹介してくれた。
「パトリシア・ロウギルと申します」
私が頭を下げた。
「彼が私の執事のバルトルトよ」
「バルトルトと申します」
「それと侍女長のカイラ」
「カイラと申します」
「お世話になります」
私は二人に頭を下げた。
「パティ、彼らに敬語は不要よ」
「えっ、でも、私は侍女としてあなたに雇われたのではないの?」
「それは都合が良いから学園の中だけで良いわ。この家では私のお友達で良いわよ」
マチルダが言ってくれるんだけど、
「でも、皆さん、確実に私より地位が上ではないの?」
「そんなの気にしないで良いわよ」
「パトリシア様は、お嬢様のお友達でございますので、我々の事はどうぞ呼び捨てでお呼びください」
バルトルトさんも言ってくれるんだけど、後で聞いたらバルトルトさんは帝国の伯爵だった。ちょっとなんて人を執事として使っているのよ!
そのまま、自分の部屋に案内されたんだけど、マチルダの部屋のすぐそばで、結構な広さだった。
部屋は二部屋あって入り口は応接セットと勉強机が置かれていて、隣の部屋は寝室で真ん中にどでかい天蓋付きのベッドがあって、ローズお嬢様の部屋みたいだった。
何か、慣れないことはなはだしいんだけど。
こんな部屋で寝れるんだろうか?
貧乏性な私は心配した。
その部屋の横には広いバスタブまであるんだけど……
少ない荷物を広げ終えたところで侍女さんが迎えに来てくれた。
私はそのままマチルダの部屋に案内されたんだけど……
当然そちらの方が広かった。
入り口には騎士が二人警備していた。
ペットのぴーちゃんも連れて行ったのだが、騎士の一人に睨まれて
「あのう、ペットはご遠慮いただきたいのですが」
騎士の一人が私を遮ろうとした。
「良いのよ。そのまま連れて来て」
「いや、しかし」
扉が開いて騎士が戸惑うが、
「そのピースケはパティの護衛なのよ」
「このトカゲが護衛ですか?」
「お前ね」
マチルダが頭を押さえた。
「良い事。この子は帝国の守り神様だからね。怒らせたら駄目よ。あなた達じゃ100人いても勝てないから」
「帝国の守り神様? この子がですか?」
若い騎士がぽかんとしている。
「アンドレにきちんと聞いておきなさい」
マチルダはそう言うと私を中に入れた。
「ごめんね。ピースケ、教育が成っていなくて」
マチルダがぴーちゃんに謝るが、ピースケでなくてぴーちゃんだっていうの!
ぷいっとぴーちゃんもマチルダを無視している。
「うーん、いつ見ても飼い主と同じで生意気ね」
マチルダが言うが、ペットとはそんなものだ。
「まあ、良いわ。今日は食事をここに用意したから一緒に食べましょう」
「うわー、凄い」
私は机の上を見て驚いた。
そこには豪華な食事が並んでいたのだ。
「でも、こんなお貴族様の食事、私が頂いて良かったの?」
「何言っているのよ。あんたも男爵令嬢でしょう。お貴族様じゃない」
「そらあそうだけど、貧乏男爵家なんて裕福な平民よりも貧しいのよ。それに私はずうーーーーっと侍女していたし」
「ローズの所はちゃんと食事があったでしょ」
「うーん、まあ、でも、食事抜きの時もよくあったよ」
「えっ? アープロース侯爵家で?」
マチルダは驚いて聞いた。
「我が家でも時間が無くて食べられないことが多々あったよ」
「まあ、本当にあなたも昔から流されすぎよ」
マチルダが呆れて言ってくれた。
「本当に。少なくともここにいる間は絶対にひもじい思いはさせないから、心行くまで食べて頂戴」
少しマチルダは怒っているみたいだ。
私はマチルダの前の席に案内された。
侍女が椅子を引いてくれる。
「彼女が私の専属侍女のジーニーよ」
「ジーニーと申します」
私達と年は近いみたいだ。きれいなお姉さまに私もあいさつした。
「パトリシアと申します」
「ああ、もうそれ止めて。ジーニーはずうーっと私の世話をしてくれたから友だちみたいなものよ。パティも同じような感じだからジーニーもそんなに構えなくても良いわ」
「判りました」
ジーニーが少し笑みを浮かべてくれた。
「あのう、パティさんのペットの食事はどうしたらよいですか?」
ジーニーが私が抱えていたぴーちゃんを見て聞いてくれた。
「私たちしかいないんだからお肉を中心にテーブルの上にあげて」
「えっ、でも、マチルダ。それはあまりにも礼儀作法に反するんじゃないの?」
私は驚いて聞いた。
「良いのよ。ピースケは帝国の守り神様なんだから」
「守り神様って何? さっきも言っていたけど、
「うーん、まあ、あなたもおいおい判ってくると思うわ。とりあえず、ピースケは帝国では大切に扱われるのよ」
「へええええ、そうなんだ。ぴーちゃん良かったわね」
「ぴー」
私の声にぴーちゃんは当然だと顔を得意げに振り上げてくれた。なんかそのしぐさも可愛い!
私は目の前に並べられた、食事に手を付けた。
「おいしい!」
私はほっぺが落ちそうだった。
「こんなの生まれて初めて食べた」
「本当にパティは何を言うのやら。こんな食事で良ければいつでもごちそうするわよ」
「本当に? 判った。マチルダの為なら、何でもやるわ」
「じゃあ、宿題もよろしくね」
「ええええ! それとこれは」
私が戸惑うと
「今、何でもするって言ったじゃない」
「それはそうだけど……」
マチルダの言葉に私は口ごもった。
そこにノックの音がして執事が入って来た。
「お嬢様、婚約者のリコニック子爵がいらっしゃいました」
えっ? 婚約者ってマチルダ、婚約しているんだ! 私は初めて知った。
「ジルが?」
「えっ、マチルダの婚約者ってジルなの?」
私は驚いて聞いた。
「婚約なんて形だけよ。ゲームでもそうだったのよ」
「そうなんだ」
私は良く判らなかった。ゲームなんてやっていないし。でも、悪役令嬢の婚約者ってことは攻略対象者でもあるのではないかと思うんだけど……
でも、その婚約者がどんな用でいらっしゃったんだろう?
私は不吉な予感しかしなかった。
*******************************************************
さて、皇子様登場です。
今後の展開や如何に?
次話は今夜です。
お楽しみに!
10
お気に入りに追加
211
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる