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アリストンのどうしようもない神官共に拉致されましたが、襲われて守りの首輪が発動してくれました
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「さあ、連くん、このプリン美味しいわよ、はい、あーんして」
凛が嬉しそうに私の連くんに食べさせをしていた。
私の見ている前で。
止めて!
私は絶叫しそうになった。
次の瞬間、
「キャーーーー、皆見て! こいつは、伝染病よ」
私を指差して、凛の悲鳴が王宮中に響き渡った。
「病原菌は出ていきなさいよ」
「そうだ!」
「出ていけ!」
「出ていけバイキン!」
凛の掛け声とともに、私は宮廷を叩き出された。
皆石とかバケツとかも投げてくるんだけど。
バシン!
「痛い!」
石があたったのだ。
「化け物は出ていけ」
「鬼」
「バイキン」
「貧乳」
私はアリストン王国の国民から石を投げられていた。
「痛い!」
私の頭にまた、石が当たった……
ガタゴト、ガタゴト
私の体は揺れていた。
どうしたんだろう?
目を覚ますと目の前に床板が見えた。
何だろう?
地面もがたがた揺れている。
目の前には誰かの靴が見えた。
手を動かそうとして後ろ手に縛られているのが判った。
足もだ。
私は縛られていたのだ。
「目が覚められましたか?」
私は頭の上から声をかけられた。
「ううう」
私は口を開こうとして、話せないことに気づいた。
口にさるぐつわが嵌められているのだ。
そんな私がぐっと持ち上げられた。
視界が開ける。
「いやあ、探しましたよ。聖女様」
男が言ってきた。聖職者のような恰好をした男だ。どこかで見たことがある。召喚の場にいた男だろう。
でも、あの時と同じで、人を聖女様と言う割に、床に転がしているなど、全然聖女扱いしていない。
今も後ろ手に縛られているし……
「本当に苦労したぜ。帝国の奴らはお高くとまっていやがって、わざわざ神官様がアリストン王国の大神殿から探しに来てやったのに、会わせられないって言うんだからな」
その横の男はヤクザみたいな男だ。どう見ても神官に見えないんだけど。
こいつら破落戸か何かか?
「それもこんな貧相な体つきの小娘ときている。本当に嫌になってきたぜ」
男は見下した目つきで私を見てくれるんだけど。
こいつらはなんなの?
「アーロン、口が悪すぎますよ。あなたは神官なのですから」
そう言うと、男は猿ぐつわを弱めてくれた。
「良いだろう別に。俺はお前と違って、お貴族様出身というわけではないからな」
男はニヤけた笑いをしながら言った。
「こんなガキを連れ戻すために、こんな辺鄙なところまで来てやったんだ。それも帝国の中じゃ、ろくに遊ぶことも出来やしねえ。挙句の果てがやっと捕まえた聖女がこんなガキじゃ、欲望のはけ口にもなりゃあしねえよ」
男が聖職者にあるまじきことを言ってくれているのは、世間知らずの私にも判った。
こいつらは神官服着た破落戸だ。
私は唖然とした。
ムッとして睨みつけてやると
「なんだ、このガキは生意気だな」
「アーロン!」
左手の男が破落戸の男を注意するが、
「ふんっ、このガキが生意気な目をしてくれるからよ」
男は笑っていってくれた。
「どうせこいつは、これからリンの影武者として、働かせられるんだ。下手につけあがらせるよりは体に覚え込ませたほうが良いぜ」
男が下碑た笑いをしてくれるんだけど……
「あなた達、凛の命令で来たの?」
私は聞いた。
「凛?……ああ、聖女様か」
下碑た男が少し馬鹿にしたように言ってくれた。
「あいつも、お飾り聖女さ」
男は笑っていた。
「俺達の言うことを聞いてくれる限り、聖女でいられるけどな。生意気なことを言い出すと、前の聖女や、その前の聖女みたいに殺されるぜ」
「おい、アーロン!」
男が注意してきたが、アーロンと呼ばれた男は笑ったままだった。
「そうだろう、殺したシリルさんよ。そこの小娘も俺達の言うことを聞かないと殺されるぜ。聖女は俺達の奴隷みたいなもんさ。身も心もな」
そう言うと平然と笑ったんだけど。
こいつらか、前のクリフの彼女を殺したのも。
私は唖然とした。
「そうそう、そうやって、震えていたくれると、少しは色気があって良いぜ」
そのギラギラ光った厭らしい目でねめつけられてとても気持ち悪かった。
「帝国を期待しても無駄だぞ。この馬車はアリストン王国の、馬車だ。神官様も乗っているんだ。関所もフリーパスだぞ」
男は言ってくれたのだ。
そんな、もう、クリフに会えないの?
私が諦めかけた時だ。
「アオイ」
何処かから声が聞こえた。
この声は……
「アオイ!」
今度はもっと大きな声がした。
この声はクリフだ!
「クリフ!」
私は声を出していた。
「良かった、やっと気付いたか!」
クリフの安心した声がした。
「待っていろよ。必ず助けるから」
私はクリフの大きな声に頷いたのだ。
「待っている、クリフを絶対に!」
そうだった。クリフなら助けてくれる。
私がそう思った時だ。
「はん、クリフだ? 帝国の第一皇子か? あの間抜けな。自分の婚約者を俺達に殺されて、腑抜けになった皇子様が助けてくれるかよ」
男は完全に馬鹿にして言ってくれたのだ。
「何よ! クリフの悪口を言わないで!」
「はああああ! 何がクリフだ。俺達を前に何も出来なかった男じゃないか」
「そんなことはない! クリフは絶対に助けてくれるわ」
「前の聖女様も、そう言って、泣き叫びながら、殺されたんだぜ」
「何ですって!」
こいつらは、人間の顔をした化け物だ。
「何だったら、ここで、ちょっと可愛がってやってもいいんだぜ」
男は下碑た笑いをしていった。
「おい、アーロン、止めろ」
「ちょっとくらい、良いだろう。正義ぶった顔しやがって、ちょっとだけいたぶってやった方が、後々、よく俺らの言うことを聞いてくれるってもんだぜ」
男が気味悪い笑みを浮かべて、私にてを伸ばしたのだ。
「イヤーーーー」
私が叫んだ瞬間だ。護りの首輪が発動したのだ。
凛が嬉しそうに私の連くんに食べさせをしていた。
私の見ている前で。
止めて!
私は絶叫しそうになった。
次の瞬間、
「キャーーーー、皆見て! こいつは、伝染病よ」
私を指差して、凛の悲鳴が王宮中に響き渡った。
「病原菌は出ていきなさいよ」
「そうだ!」
「出ていけ!」
「出ていけバイキン!」
凛の掛け声とともに、私は宮廷を叩き出された。
皆石とかバケツとかも投げてくるんだけど。
バシン!
「痛い!」
石があたったのだ。
「化け物は出ていけ」
「鬼」
「バイキン」
「貧乳」
私はアリストン王国の国民から石を投げられていた。
「痛い!」
私の頭にまた、石が当たった……
ガタゴト、ガタゴト
私の体は揺れていた。
どうしたんだろう?
目を覚ますと目の前に床板が見えた。
何だろう?
地面もがたがた揺れている。
目の前には誰かの靴が見えた。
手を動かそうとして後ろ手に縛られているのが判った。
足もだ。
私は縛られていたのだ。
「目が覚められましたか?」
私は頭の上から声をかけられた。
「ううう」
私は口を開こうとして、話せないことに気づいた。
口にさるぐつわが嵌められているのだ。
そんな私がぐっと持ち上げられた。
視界が開ける。
「いやあ、探しましたよ。聖女様」
男が言ってきた。聖職者のような恰好をした男だ。どこかで見たことがある。召喚の場にいた男だろう。
でも、あの時と同じで、人を聖女様と言う割に、床に転がしているなど、全然聖女扱いしていない。
今も後ろ手に縛られているし……
「本当に苦労したぜ。帝国の奴らはお高くとまっていやがって、わざわざ神官様がアリストン王国の大神殿から探しに来てやったのに、会わせられないって言うんだからな」
その横の男はヤクザみたいな男だ。どう見ても神官に見えないんだけど。
こいつら破落戸か何かか?
「それもこんな貧相な体つきの小娘ときている。本当に嫌になってきたぜ」
男は見下した目つきで私を見てくれるんだけど。
こいつらはなんなの?
「アーロン、口が悪すぎますよ。あなたは神官なのですから」
そう言うと、男は猿ぐつわを弱めてくれた。
「良いだろう別に。俺はお前と違って、お貴族様出身というわけではないからな」
男はニヤけた笑いをしながら言った。
「こんなガキを連れ戻すために、こんな辺鄙なところまで来てやったんだ。それも帝国の中じゃ、ろくに遊ぶことも出来やしねえ。挙句の果てがやっと捕まえた聖女がこんなガキじゃ、欲望のはけ口にもなりゃあしねえよ」
男が聖職者にあるまじきことを言ってくれているのは、世間知らずの私にも判った。
こいつらは神官服着た破落戸だ。
私は唖然とした。
ムッとして睨みつけてやると
「なんだ、このガキは生意気だな」
「アーロン!」
左手の男が破落戸の男を注意するが、
「ふんっ、このガキが生意気な目をしてくれるからよ」
男は笑っていってくれた。
「どうせこいつは、これからリンの影武者として、働かせられるんだ。下手につけあがらせるよりは体に覚え込ませたほうが良いぜ」
男が下碑た笑いをしてくれるんだけど……
「あなた達、凛の命令で来たの?」
私は聞いた。
「凛?……ああ、聖女様か」
下碑た男が少し馬鹿にしたように言ってくれた。
「あいつも、お飾り聖女さ」
男は笑っていた。
「俺達の言うことを聞いてくれる限り、聖女でいられるけどな。生意気なことを言い出すと、前の聖女や、その前の聖女みたいに殺されるぜ」
「おい、アーロン!」
男が注意してきたが、アーロンと呼ばれた男は笑ったままだった。
「そうだろう、殺したシリルさんよ。そこの小娘も俺達の言うことを聞かないと殺されるぜ。聖女は俺達の奴隷みたいなもんさ。身も心もな」
そう言うと平然と笑ったんだけど。
こいつらか、前のクリフの彼女を殺したのも。
私は唖然とした。
「そうそう、そうやって、震えていたくれると、少しは色気があって良いぜ」
そのギラギラ光った厭らしい目でねめつけられてとても気持ち悪かった。
「帝国を期待しても無駄だぞ。この馬車はアリストン王国の、馬車だ。神官様も乗っているんだ。関所もフリーパスだぞ」
男は言ってくれたのだ。
そんな、もう、クリフに会えないの?
私が諦めかけた時だ。
「アオイ」
何処かから声が聞こえた。
この声は……
「アオイ!」
今度はもっと大きな声がした。
この声はクリフだ!
「クリフ!」
私は声を出していた。
「良かった、やっと気付いたか!」
クリフの安心した声がした。
「待っていろよ。必ず助けるから」
私はクリフの大きな声に頷いたのだ。
「待っている、クリフを絶対に!」
そうだった。クリフなら助けてくれる。
私がそう思った時だ。
「はん、クリフだ? 帝国の第一皇子か? あの間抜けな。自分の婚約者を俺達に殺されて、腑抜けになった皇子様が助けてくれるかよ」
男は完全に馬鹿にして言ってくれたのだ。
「何よ! クリフの悪口を言わないで!」
「はああああ! 何がクリフだ。俺達を前に何も出来なかった男じゃないか」
「そんなことはない! クリフは絶対に助けてくれるわ」
「前の聖女様も、そう言って、泣き叫びながら、殺されたんだぜ」
「何ですって!」
こいつらは、人間の顔をした化け物だ。
「何だったら、ここで、ちょっと可愛がってやってもいいんだぜ」
男は下碑た笑いをしていった。
「おい、アーロン、止めろ」
「ちょっとくらい、良いだろう。正義ぶった顔しやがって、ちょっとだけいたぶってやった方が、後々、よく俺らの言うことを聞いてくれるってもんだぜ」
男が気味悪い笑みを浮かべて、私にてを伸ばしたのだ。
「イヤーーーー」
私が叫んだ瞬間だ。護りの首輪が発動したのだ。
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【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
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