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クリフにくっ付いて寝た私は先生に絞られましたが、皇太后様には逆にさっさと子作りしろと逆に怒られてしまいました

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翌朝だ。


私は抱き枕を抱いて、寝ていたのだ。

そう思っていた。
でも、抱き枕なんてあったっけ?

そにれこの枕、暖かいんだけど……

更に、何か周りが煩い。

気になって、パッと目を覚ますと目の前にクリフがいた。

うーん、クリフは暖かい……

そう思って二度寝しようと思った時だ。


「た、大変です! アオイ様が行方不明になりました」
ケンさんが叫んで飛び込んで来たのだ。

「えっ? アオイなら、ここにいるぞ」
寝ぼけ眼で起きたクリフが答えた。

「えっ、アオイ様!」
ケンさんの驚きの声が響き渡ったのだった……

その声にエイミーたちが飛び込んで来た。

私を見て、ほっとしたエイミーたちの前で、クリフに抱きついて寝ていた私は真っ赤になったのだった。



「どう言うことなのですか? アオイさん!」
怒り心頭のマイヤー先生の前で、私は怒られていた。
「結婚前の淑女たるあなたが殿下の部屋で一緒に寝るなんて、あり得ません! どういうつもりなのですか?」
広角泡を飛ばしてマイヤー先生が怒っていた。私は怖いからクリフに抱きついて、寝ていただけなのに……クリフも眠くなったので、そのまま、私を寝室に連れてきて寝てしまったそうだ。

「まあまあ、マイヤー、アオイも悪気があったわけではないから」
皇后様がとりなしてくれるんだけど。

「何をおっしゃるのですか。陛下! 結婚前の男女が同衾するなど許されることではありません」
「まあ、マイヤー、俺たちは何もやましい事をしたわけでは」
「当たり前です。結婚前の男女がそのようなふしだらな」
「この大馬鹿もんが」
そこに皇太后様が、怒って入ってこられた。

そして、思いっきり、クリフの頭を叩かれたのだ。
もう最悪かも、私が覚悟した時だ。

「これは皇太后様。私がついていながら、申し訳ありません!」
マイヤー先生が直角の角度で頭を下げた。
こういう風に謝るんだ。私はぼんやり考えた。皇太后様にまで見捨てられたら私はどうしようと思った時だ。

「当たり前じゃ、その方、礼儀作法の指南役だろうが! 何故にアオイに、男の誘いかたを教えておらん!」
「「えっ?」」
その瞬間私達は固まった。

「礼儀作法よりも皇室としては大切な事があろうが!」
「いえ、しかし、殿下とアオイさんは婚姻もまだで……」
「そんなのは形だけじゃ。皇室の男で一番大切なのは
子孫繁栄じゃ」
「いえ、あの、皇太后様、まだ、アオイさんと殿下はは婚約もしておりませんし」
「そんなのはどうでも良いわ。思い返せば先帝陛下は男らしい方での。今の陛下をわらわが身ごもったのは、婚約前であったわ。婚儀の予定を慌てて、早めたものじゃ」
飛んでもないことを皇太后様はおっしゃるんだけど……

「それに比べて、クリフは何じゃ。折角、アオイと同衾したなら、する事をせんとは何とする!」
「しかし、皇太后様、それでは、家臣に対しての示しが」
「何を申す。帝国の跡継ぎの一番大切事は、次の跡継ぎを早く生むことだ。さすれば皇室も安心だからのう」
「判りました。皇太后様、今日から俺はアオイと同衾します」
何かクリフが飛んでもないことを言って来るんだけど……
「殿下、いい加減にして下さい!」
マイヤー先生が注意するが、
「ああ、良いぞ。わらわも早く、ひ孫の顔が見たいものじゃからの」
そう言って私の方をニヤニヤ見てくれるんだけど……
「お母様、それはさすがに早いのでは」
皇后様がやんわりと反対されるが、
「ふん、そんなことしているから、子供が二人しか出来ずに、今の状況担っておるのじゃ。子供は若いうちの方が良くできるからの」
皇太后様の言葉にぐっとつまられるんだけど……

「そうですよね。帝国の皇子の仕事は子作りですよね」
なんか納得顔でクリフが言ってるんだけど……

いや、でも、同衾って何なの? 

子作りってどういう事?

私は真っ赤になって震えていた。



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