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ホールームで再度、学園では身分差は無くみな平等であると徹底されました
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「アオイ様、大丈夫ですか?」
そこへエイミーが駆け込んできた。
「ああ、エイミー」
私はホッとした。
「お二人にいろいろ言われたのですか?」
「いいえ、そんなに酷いことは言われていないわ。ただ二人とも私にはクリフォード様の傍にはいてほしくないみたい」
私はぼそりと言った。
「なんてことを。あのお二人のいう事となんて気にしないでくださいね」
エイミーが言ってくれるが、そういうわけにもいくまい。
なにしろあの二人はこの国の皇子皇女殿下なのだから。
「アオイ!」
そこにポーラが駆けて来てくれた。
「アオイ大丈夫だった? あなた、私の為にあのいけ好かない伯爵令嬢に歯向かってくれたんだって。本当にありがとう!」
ポーラがお礼を言ってくれた。
「そのことについて殿下らに何か注意されたの? あなたが殿下の馬車から下りて来たのを見てびっくりしたわ」
心配してポーラが聞いてくれたけれど、
「ううん、大丈夫よ」
私は首を振った。釘を刺されたのは私の件だ。
「でも、気の強いあなたが、まさか、あの伯爵令嬢に頭を下げるなんて思ってもしなかったわ」
「ああ、あれ。
父からはあまり問題を起こすなって言われていたし、あいつ、私の祖母の形見の髪飾りを踏みつけようとしたのよ。あれは我が家の宝なのよ! 頭を下げるだけでいいなら安い物よ」
笑ってポーラが言ってくれたけれど。
「何言うんだ。ポーラ。戦士の誇りは大切だぞ。今度そんなことがあったら俺に言え。女と言えども俺が殴り倒してやる」
エイブが周りを睥睨して言ってくれるんだけど、いやいや、あなたが殴ったらその子は死んでしまうわよ。
それに、さすがにエイプに面と向かって言うやつがいるとは思えない。
そんな奴はボビーくらいだ。
「でも、ごめん、あの後、アオイが虐められたんなら、私があの場であの女や張り倒しておけば良かったわね」
やっぱりポーラは過激だ。
変だと思ったのだ。礼儀作法の先生に睨まれてもびくともしなかったポーラが頭を下げたというのが。それも泣き叫んで許しを請うたと聞いていた私は拍子抜けした。
そうよね。ポーラが泣き叫ぶなんてことするわけないわよね!
やっぱりダリアの嘘だったのか!
でも、これで納得した。
「でも、あなたが雷撃を食らわせたって聞いた時は驚いたわ。あなた雷撃が使えるのね」
「えっ、使えないわよ。私の筆入れをあの子が踏みつぶそうとしたから、防御魔術が発動したのよ」
「すげえなや。そんな魔道具どうしたんだ」
エイプが聞いてくれたが、
「ちょっと知り合いにその道に詳しい人がいて」
私は苦笑いして誤魔化した。
さすがに第一皇子殿下が持たせたとは言えない。
「そうなのか、俺はてっきりアオイが雷撃で攻撃したと思ったから、俺と手合わせ願えればと思ったんだが」
エイプがとんでもないことを言ってくれるんだけど……たとえ、私が雷撃できてもエイプと戦うなんてあり得ない。
「私があなたと手合わせなんかしたら瞬殺されてしまうわよ」
ムッとして私が言うと、
「そうだ。エイブ、俺の恩人になんてことしようとするんだ。その前に俺がお前を叩く」
ボビーが言ってくれるんだけど、もう脳筋同士で話してほしい。
「でも、あなたが熱烈な第一皇子殿下のファンだとは知らなかったわ」
ポーラが改めて私を見て言ってくれるんだけど。
「えっ、ファンってそんなことないわよ」
クリフは好きだけど、熱烈なファンかと言うと少し違う。
「でも、あの特大の殿下の似顔絵入りのストラップを見た時は思わず引いたわ」
「あっ、それは俺も」
残りの二人も頷いてくれるんだけど。
「いやだから違うんだって。あれは私にいろんなものを貸してくれた人の趣味なのよ」
そう、クリフが直接持たせたものであって私は関係ない。さすがの私もあれは恥ずかしかった。
「そうなの? あのストラップも?」
「そうよ。確かに私は第一皇子殿下が嫌いではないけれど、あのストラップをつけて歩く勇気はないわよ」
「よかった。あなたが、あそこまでの第一皇子殿下のファンなら今後付き合うのは遠慮しようと思っていたのよ」
「なんでだよ。第一皇子殿下は俺も好きだぞ」
エイプが言ってくれたけれたけれど、
「まあ、第一皇子殿下は見た目は良いけれど、帝国の皇族はあまり信用できないのよね」
「何かあったのか?」
ボビーが聞くが
「いろいろとね」
ポーラはそこは誤魔化してくれた。何があったんだろう?
気になったけれど、ポーラは話すつもりはないみたいだった。
それが後に問題になるなんて思ってもいなかった。
私達はそんな事を話しながら教室に入ったのだ。
私達が入ると皆ぎょっとして私達を見るんだけれど……
特に昨日私に絡んで来た生徒たちが青くなっているんだけど。
どうしたんだろう?
何でも私に文句を言って来た伯爵令嬢の実家の横領がバレて、子爵に降爵したのを聞いておどろいているらしい。あの子に逆らうとどうなるか判らないと怖れているみたいだ。
そして、ホームルームに担任が入って来た。
「諸君、おはよう」
担任は全員を見渡した。特に私を二度見していたんだけど……まあ、昨日問題を起こしたのは私だけれど。
「全員揃っているな」
そう言うと書面を取り出した。
「学園長から再度、通達が出たのだが、学園内においては身分差関係なく皆平等という事を再度徹底するように! 特に貴族の子弟は十二分に配慮して行動するようにと職員会議で注意があったので改めて全員に伝えておく」
担任が私に絡んで来た面々を見て言ってくれた。
皆おびえた顔で私を見ていた。
何でも昨日あの後、私がクリフと食事している時に学園長が飛んできて、こっぴどく皇太后様らに絞られたと今朝エイミーが教えてくれたのだ。
第二皇子派の学園長も皇太后様にはかなわないらしい。
後ろからポーラにつつかれた。
「あなたが殿下たちに言ってくれたの?」
「そんなこと私が出来るわけないじゃない」
「ふうーん」
私の言葉になんか納得いかないみたいなんだけど。
この後、私に逆らうととんでもないことになるという噂が皆に広まっていくんだけど……
勝手に学園長を締め上げてくれたのは皇太后様だし、そう、私は何も頼んではいない。
そこへエイミーが駆け込んできた。
「ああ、エイミー」
私はホッとした。
「お二人にいろいろ言われたのですか?」
「いいえ、そんなに酷いことは言われていないわ。ただ二人とも私にはクリフォード様の傍にはいてほしくないみたい」
私はぼそりと言った。
「なんてことを。あのお二人のいう事となんて気にしないでくださいね」
エイミーが言ってくれるが、そういうわけにもいくまい。
なにしろあの二人はこの国の皇子皇女殿下なのだから。
「アオイ!」
そこにポーラが駆けて来てくれた。
「アオイ大丈夫だった? あなた、私の為にあのいけ好かない伯爵令嬢に歯向かってくれたんだって。本当にありがとう!」
ポーラがお礼を言ってくれた。
「そのことについて殿下らに何か注意されたの? あなたが殿下の馬車から下りて来たのを見てびっくりしたわ」
心配してポーラが聞いてくれたけれど、
「ううん、大丈夫よ」
私は首を振った。釘を刺されたのは私の件だ。
「でも、気の強いあなたが、まさか、あの伯爵令嬢に頭を下げるなんて思ってもしなかったわ」
「ああ、あれ。
父からはあまり問題を起こすなって言われていたし、あいつ、私の祖母の形見の髪飾りを踏みつけようとしたのよ。あれは我が家の宝なのよ! 頭を下げるだけでいいなら安い物よ」
笑ってポーラが言ってくれたけれど。
「何言うんだ。ポーラ。戦士の誇りは大切だぞ。今度そんなことがあったら俺に言え。女と言えども俺が殴り倒してやる」
エイブが周りを睥睨して言ってくれるんだけど、いやいや、あなたが殴ったらその子は死んでしまうわよ。
それに、さすがにエイプに面と向かって言うやつがいるとは思えない。
そんな奴はボビーくらいだ。
「でも、ごめん、あの後、アオイが虐められたんなら、私があの場であの女や張り倒しておけば良かったわね」
やっぱりポーラは過激だ。
変だと思ったのだ。礼儀作法の先生に睨まれてもびくともしなかったポーラが頭を下げたというのが。それも泣き叫んで許しを請うたと聞いていた私は拍子抜けした。
そうよね。ポーラが泣き叫ぶなんてことするわけないわよね!
やっぱりダリアの嘘だったのか!
でも、これで納得した。
「でも、あなたが雷撃を食らわせたって聞いた時は驚いたわ。あなた雷撃が使えるのね」
「えっ、使えないわよ。私の筆入れをあの子が踏みつぶそうとしたから、防御魔術が発動したのよ」
「すげえなや。そんな魔道具どうしたんだ」
エイプが聞いてくれたが、
「ちょっと知り合いにその道に詳しい人がいて」
私は苦笑いして誤魔化した。
さすがに第一皇子殿下が持たせたとは言えない。
「そうなのか、俺はてっきりアオイが雷撃で攻撃したと思ったから、俺と手合わせ願えればと思ったんだが」
エイプがとんでもないことを言ってくれるんだけど……たとえ、私が雷撃できてもエイプと戦うなんてあり得ない。
「私があなたと手合わせなんかしたら瞬殺されてしまうわよ」
ムッとして私が言うと、
「そうだ。エイブ、俺の恩人になんてことしようとするんだ。その前に俺がお前を叩く」
ボビーが言ってくれるんだけど、もう脳筋同士で話してほしい。
「でも、あなたが熱烈な第一皇子殿下のファンだとは知らなかったわ」
ポーラが改めて私を見て言ってくれるんだけど。
「えっ、ファンってそんなことないわよ」
クリフは好きだけど、熱烈なファンかと言うと少し違う。
「でも、あの特大の殿下の似顔絵入りのストラップを見た時は思わず引いたわ」
「あっ、それは俺も」
残りの二人も頷いてくれるんだけど。
「いやだから違うんだって。あれは私にいろんなものを貸してくれた人の趣味なのよ」
そう、クリフが直接持たせたものであって私は関係ない。さすがの私もあれは恥ずかしかった。
「そうなの? あのストラップも?」
「そうよ。確かに私は第一皇子殿下が嫌いではないけれど、あのストラップをつけて歩く勇気はないわよ」
「よかった。あなたが、あそこまでの第一皇子殿下のファンなら今後付き合うのは遠慮しようと思っていたのよ」
「なんでだよ。第一皇子殿下は俺も好きだぞ」
エイプが言ってくれたけれたけれど、
「まあ、第一皇子殿下は見た目は良いけれど、帝国の皇族はあまり信用できないのよね」
「何かあったのか?」
ボビーが聞くが
「いろいろとね」
ポーラはそこは誤魔化してくれた。何があったんだろう?
気になったけれど、ポーラは話すつもりはないみたいだった。
それが後に問題になるなんて思ってもいなかった。
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そして、ホームルームに担任が入って来た。
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第二皇子派の学園長も皇太后様にはかなわないらしい。
後ろからポーラにつつかれた。
「あなたが殿下たちに言ってくれたの?」
「そんなこと私が出来るわけないじゃない」
「ふうーん」
私の言葉になんか納得いかないみたいなんだけど。
この後、私に逆らうととんでもないことになるという噂が皆に広まっていくんだけど……
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