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第二部 学園波乱編 隣国から多くの留学生が来ました
演劇練習4 隣国王女と王太子が仲良くしていました
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「良かったの? イングリッド、あんなこと王女殿下に言って」
私が心配してイングリッドに言うと、
「何言っているのよ。アン。王女はあなたなのよ」
「そうよ、アン! あんな簒奪王女なんて無視して良いわ」
二人はそう言うんだけど。
「でも、私は今の王女ではないんだけど」
「何を仰っていらっしゃいますの。アンネローゼ殿下」
「左様でございますわ。アンネローゼ殿下。一言我が公爵家にお命じ頂ければ、あんな偽物王女など直ちにこのオースティン王国から追放してみせますわ」
「ちょっと止めてよ二人共」
悪ふざけする二人に私は悲鳴を上げた。
「いやあ、しかし、イングリッドも、迫力が凄いな。スカンディーナの王女相手にびくともしないなんて」
さっきまで女の戦いを横で見ていたアルフが呆れ言うんだけど、
「何言っているのよ。アルフ。スカンディーナ王国の王女殿下はアンなのよ」
「そうよ。言葉は気をつけて」
イングリッドとエルダがまじで言うんだけど・・・・どこまで本当なんだろう?
「えっ、さっきのは王女に対抗する為に言っていたんじゃないの?」
「あなた、その一言、うちの母が聞いたら切れるから絶対に止めてよ。シェルマン子爵家も我が家に出入り禁止になってしまうわよ」
「えっ、ちょっとまってくれよ。お前んとこ、機嫌損ねたらこのオースティン王国でとても生きていけないじゃないか」
「うちだけじゃなくてエルダのとこもよ」
「うちはアンネ様の件があってからスカンディーナと付き合いのある商人は全て切ったんだから」
「えっ、そこまで徹底しているのかよ」
「当たり前よ。うちではアンが王女殿下なんだから、嘘でも母にテレーサのことを王女なんて言ってはダメよ」
イングリッドが釘を刺しているんだけど、本当なんだろうか?
そして、ホームルームの時間になった。
「B組の担任の先生から文句を言われたのですが、スカンディーナの王女殿下に対してA組の生徒が失言をしたと」
入ってきたルンド先生がいきなり話されたのだけれど、
「先生。その話は違います」
いきなりイングリッドが立上って発言した。
「我が侯爵家では、今の王女殿下はアンネローゼ様です。B組にいるのは簒奪者のブルーノの娘に過ぎません」
イングリッドは堂々と言い切ったのだ。
「えっ、バーマンさん、そんな事言ったの?」
ルンド先生は戸惑った顔でイングリッドと私を見比べるんだけど。
「はい。私の母はテレーサさんの今回の留学についても、『何故簒奪者の娘を受けいるのだ』と大変立腹していまして。もしB組の担任の先生が文句があると言われるならば母に言いますが」
「えっ、それはちょっと」
ルンド先生は慌てた。
「先生。我が母もイングリッドのところと同じです。その件について文句があるのなら母から回答させますが」
「いえ、そこまでして頂く必要は」
先生は脂汗を流しているんだけど。日頃は冷静な先生にしては珍しい。もっともその二人から目の敵にされたら、この学園では絶対に生きていけないから当然の反応かもしれないけれど。
「でも、バーマンさん。現実問題としては」
「先生。先生がアンの味方だっていうことはよく判っています。しかし、我がバーマン家としての拘りもあるのです。絶対に簒奪者達は我が家は許しません」
「我が家もそうです」
二人がいきり立って言うんだけど、言われた先生も青くなっていた。
「判りました。その件は、その旨、B組の担任の先生には伝えておきます。では、早速、演劇の練習に入りましょう」
触らぬ神に祟りなしというか、先生は話題を替えるのに必死だった。
今日の練習するシーンは私と私の騎士が仲良くしているのを見て勘違いしたフィル様がフリーダ姫に慰められるところだった。
「ああああ」
椅子に崩れ落ちて頭を抱えられるフィル様。悩まれるフィル様も素敵だ。
そこにドーソンさんが駆け寄る。
ドーソンさんは悪役令嬢宜しく微笑むと
「フィル様。私の言ったとおりだったでしょう。やはり、アンは自分の騎士と出来ていたでしょう」
そう言ってフィル様にしなだれかかろうとして、フィル様が手で邪魔して押し留めているんだけど。
「カーーーット。フィル! ドーソンさんがしなだれかかるのを何故止めるのよ」
「そんなの婚約者の前で他の女に抱きつかれるのを見せられるか」
「フィル、何言っているのよ。ちゃんと演技してよ」
「そうです。フィル様これは演劇ですから」
イングリッドに継いで私も言う。
「そんな事言って、アンは俺が他の女と抱き合っているのを見て嬉しいの?」
フィル様にそう言われると躊躇するんだけど。
「それは、嬉しくはないですけど」
「だろう!」
「ちょっと、今は演劇なのよ。フィルはアンといちゃいちゃするのは外でやってよ」
「えっ、イングリッド、これは」
「そうだ。この脚本が悪い」
「フィル、何か言った」
そこには完全に切れたイングリッドがいるんだけど。
「いえ、何も」
流石にフィル様もまずいと思ったようだった。
「ドーソンさん。ここは盛大に抱きついてね」
「ええええ! また、弾き飛ばされるのは嫌なんですけど」
不満そうにドーソンがいう。
「そんな事したら私が張り倒すから」
いつの間にか、イングリツドの手には特大のハリセンが握られていたのだ。
それからのシーンは大げさな演技で抱きつかれて物凄く嫌そうな顔をするフィル様のせいで何回もやり直させられたのだった。
そのシーンを見るのは私も本心から言うと嫌だったので、フィル様が嫌そうな顔をするのに多少はホッとしたのは秘密だ。
私が心配してイングリッドに言うと、
「何言っているのよ。アン。王女はあなたなのよ」
「そうよ、アン! あんな簒奪王女なんて無視して良いわ」
二人はそう言うんだけど。
「でも、私は今の王女ではないんだけど」
「何を仰っていらっしゃいますの。アンネローゼ殿下」
「左様でございますわ。アンネローゼ殿下。一言我が公爵家にお命じ頂ければ、あんな偽物王女など直ちにこのオースティン王国から追放してみせますわ」
「ちょっと止めてよ二人共」
悪ふざけする二人に私は悲鳴を上げた。
「いやあ、しかし、イングリッドも、迫力が凄いな。スカンディーナの王女相手にびくともしないなんて」
さっきまで女の戦いを横で見ていたアルフが呆れ言うんだけど、
「何言っているのよ。アルフ。スカンディーナ王国の王女殿下はアンなのよ」
「そうよ。言葉は気をつけて」
イングリッドとエルダがまじで言うんだけど・・・・どこまで本当なんだろう?
「えっ、さっきのは王女に対抗する為に言っていたんじゃないの?」
「あなた、その一言、うちの母が聞いたら切れるから絶対に止めてよ。シェルマン子爵家も我が家に出入り禁止になってしまうわよ」
「えっ、ちょっとまってくれよ。お前んとこ、機嫌損ねたらこのオースティン王国でとても生きていけないじゃないか」
「うちだけじゃなくてエルダのとこもよ」
「うちはアンネ様の件があってからスカンディーナと付き合いのある商人は全て切ったんだから」
「えっ、そこまで徹底しているのかよ」
「当たり前よ。うちではアンが王女殿下なんだから、嘘でも母にテレーサのことを王女なんて言ってはダメよ」
イングリッドが釘を刺しているんだけど、本当なんだろうか?
そして、ホームルームの時間になった。
「B組の担任の先生から文句を言われたのですが、スカンディーナの王女殿下に対してA組の生徒が失言をしたと」
入ってきたルンド先生がいきなり話されたのだけれど、
「先生。その話は違います」
いきなりイングリッドが立上って発言した。
「我が侯爵家では、今の王女殿下はアンネローゼ様です。B組にいるのは簒奪者のブルーノの娘に過ぎません」
イングリッドは堂々と言い切ったのだ。
「えっ、バーマンさん、そんな事言ったの?」
ルンド先生は戸惑った顔でイングリッドと私を見比べるんだけど。
「はい。私の母はテレーサさんの今回の留学についても、『何故簒奪者の娘を受けいるのだ』と大変立腹していまして。もしB組の担任の先生が文句があると言われるならば母に言いますが」
「えっ、それはちょっと」
ルンド先生は慌てた。
「先生。我が母もイングリッドのところと同じです。その件について文句があるのなら母から回答させますが」
「いえ、そこまでして頂く必要は」
先生は脂汗を流しているんだけど。日頃は冷静な先生にしては珍しい。もっともその二人から目の敵にされたら、この学園では絶対に生きていけないから当然の反応かもしれないけれど。
「でも、バーマンさん。現実問題としては」
「先生。先生がアンの味方だっていうことはよく判っています。しかし、我がバーマン家としての拘りもあるのです。絶対に簒奪者達は我が家は許しません」
「我が家もそうです」
二人がいきり立って言うんだけど、言われた先生も青くなっていた。
「判りました。その件は、その旨、B組の担任の先生には伝えておきます。では、早速、演劇の練習に入りましょう」
触らぬ神に祟りなしというか、先生は話題を替えるのに必死だった。
今日の練習するシーンは私と私の騎士が仲良くしているのを見て勘違いしたフィル様がフリーダ姫に慰められるところだった。
「ああああ」
椅子に崩れ落ちて頭を抱えられるフィル様。悩まれるフィル様も素敵だ。
そこにドーソンさんが駆け寄る。
ドーソンさんは悪役令嬢宜しく微笑むと
「フィル様。私の言ったとおりだったでしょう。やはり、アンは自分の騎士と出来ていたでしょう」
そう言ってフィル様にしなだれかかろうとして、フィル様が手で邪魔して押し留めているんだけど。
「カーーーット。フィル! ドーソンさんがしなだれかかるのを何故止めるのよ」
「そんなの婚約者の前で他の女に抱きつかれるのを見せられるか」
「フィル、何言っているのよ。ちゃんと演技してよ」
「そうです。フィル様これは演劇ですから」
イングリッドに継いで私も言う。
「そんな事言って、アンは俺が他の女と抱き合っているのを見て嬉しいの?」
フィル様にそう言われると躊躇するんだけど。
「それは、嬉しくはないですけど」
「だろう!」
「ちょっと、今は演劇なのよ。フィルはアンといちゃいちゃするのは外でやってよ」
「えっ、イングリッド、これは」
「そうだ。この脚本が悪い」
「フィル、何か言った」
そこには完全に切れたイングリッドがいるんだけど。
「いえ、何も」
流石にフィル様もまずいと思ったようだった。
「ドーソンさん。ここは盛大に抱きついてね」
「ええええ! また、弾き飛ばされるのは嫌なんですけど」
不満そうにドーソンがいう。
「そんな事したら私が張り倒すから」
いつの間にか、イングリツドの手には特大のハリセンが握られていたのだ。
それからのシーンは大げさな演技で抱きつかれて物凄く嫌そうな顔をするフィル様のせいで何回もやり直させられたのだった。
そのシーンを見るのは私も本心から言うと嫌だったので、フィル様が嫌そうな顔をするのに多少はホッとしたのは秘密だ。
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