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地味ダサ女に癒やし魔法で侯爵令嬢を治すと言わしめました
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「ペトラ先生!」
地味ダサ女は唖然とした。
ここで、地味ダサ女がペトラ先生に叱責を浴びて、王子様から愛想をつかされる……
甘すぎる見方だろう。
「これはペトラ先生。先生がどうしてここに?」
アクセリが聞いてくれた。
「学園内で、不埒にも不純異性行為をしている者がいると通報があったのです」
ペトラ先生がギロリと地味ダサ女と王子様を睨みつけた。良く見たら地味ダサ女が私の王子様と手を繋いでいた。
何だこれは……許せない!
二人は慌てて手を引っ込めた。
いや、ペトラ、今こそ正義の鉄槌を下して、出来たら地味ダサ女を退学にして!
私の心の叫びは無視された。
「それで警戒していたら、先程渡り廊下のあたりで、女性の悲鳴が聞こえたのです」
私は聞くと思いっきり地味ダサ女の足を踏んでやった。
貴様が悲鳴を上げるのが悪い!
「それで探していたらあなた方が騒いでいるのにぶつかったのです。まさか、アクセリさんともあろう方が、そのような行為に加担してはいないでしょうね」
疑わしそうにペトラがアクセリを見るが、
「当然です。私もそのような噂を聞いていたので、警戒していたら、いきなりニーナ嬢とライラ嬢に出会ったのです」
アクセリは私たちのせいにしてくれたんだけど、
「私もニーナに無理矢理ここに連れてこられただけで」
私はあっさりと地味ダサ女のせいにした。
なんか地味ダサ女が気持ち悪い目で私を見てきたが当然私は無視した。
「ニーナさん。これはどういうことですか?」
「私、ライラからマイラ様が危篤だって聞いたんです」
えっ、こいつ振り返す?
「マイラ様と言うとマイラ・カンガサラ侯爵令嬢ですか」
「はい」
先生の問いに地味ダサおんなが頷いてくれているんだけど。
「ちょっとニーナ、私は危篤だなんて言っていないじゃない」
私は言い返した。
「でも、マイラ様がサマーパーティーまで生きられないって言ったじゃない」
「それはそうだけど」
「ちょっと待った。ライラ嬢。今マイラは新薬を飲みだしたばかりだ。病が重くなったとは聞いていないぞ」
王子様が私に怒ってくるんだけど。
「私も具合が悪くなったとは聞いておりません。ライラさんはどうやってその事を知られたのですか」
「そうだ。ライラ嬢、私もそれを知りたい」
ペトラ先生たちが相次いで聞いてくれるんだけど。
「それは……」
私は流石に躊躇した。地味ダサ女を睨みつけたけれど、地味ダサ女は図太くてびくともしない。
どうしろって言うのよ。前世のゲームの知識から知っているなんて言えないし、下手なこと言って退学とか、アクセリ監禁コースはいやだ。
もうこうなったら神託でも何でも使ってやるわ。
「判りました。正直に言います。だから、それが信じられないと思っても、信じて頂けますか」
私は周りを見回して言った。
「それは話を聞いてみないとなんとも言えない」
王子様が言ってくれるんだけど。
「判りました」
私は頷いたのだ。
「えっ!」
地味ダサ女がなにか言いたそうにしているんだけど。
「ニーナ、あなたは黙っていなさい」
小さい声で私は地味ダサ女に注意した。
そして、私は爆弾発言をしたのだ。
「私の枕元で前聖女様がマイラ様がもうあまり長くないとおっしゃられたのです」
「前聖女様というと100年前のミンミ様ですか?」
ペトラが聞いてきた。
「そうだと思います。そのミンミ様が言われたのです。そんな危険なマイラ様だが打つ手はないことはないと」
「ライラ嬢。それはどうすれば良いのだ?」
思わず王子様が私に聞いてきた。ここで本来ならば私が聖女になっていたら私が治すと言えた……いや、聖女も病気は治せないのだった。
ここは地味ダサ女にやるだけやらして、出来ないと判って大恥をかかして二人の仲を邪魔してやるのだ。
「はい。聖女様がおっしゃるには新聖女様なら治せると」
「新聖女様?」
「はい。それを聞いた途端にニーナが駆け出したのです」
私は言い切った。こでもう地味ダサ女は逃げられないのだ。
「あなたは新聖女様がニーナさんだと思うのですか」
「私はよく判りませんが、おそらくニーナはそう思ったんだと思います」
そう言うと思いっきり私は地味ダサ女の足を踏んでやったのだ。
「痛い!」
地味ダサ女は痛さにうめいて頭を下げた。
「ほら、このように頷いています」
私は言い切ってやった。これでもう逃げ切れまい。
「ニーナさん。あなたがマイラさんを治すというのですか」
「はい。出来るかどうかは判りませんが、聖女様の神託が出た限りやるしか無いかと」
来た! 馬鹿だ! ついに地味ダサ女ははっきりと認めたのだ。
「なんとも信じられないことですが」
ペトラが疑い深そうに地味ダサ女を見る。
「先生は前聖女様の神託を疑われるのですか?」
「そうとは言いませんが、」
「事は一刻も争うのです。殿下。マイラ様は病気で苦しんでいらっしゃるのです。前聖女様の神託で、私が治せる可能性があるかもしれないんです。すぐにマイラ様の所に連れて行って下さい。お願いします」
地味ダサ女はこんな時はとても積極的だ。最後に自分が恥をかくとも知らないで。
「いや、でも、こんな時間に」
「会長、時間がないんです。今こうしている間もマイラ様が苦しんでいらっしゃるかと思うと私は胸が痛くて……お願いします」
「判った。そこまで言うなら行こう」
よし、これで地味ダサ女も終わりだ。
私は早速地味ダサおんなが「私が絶対にマイラ様を治して見せます。出来なかったら責任取って学園を退学します」
と言い切ったと噂を流そうと決意したのだ。
********************************************************
ここまで読んで頂いて有難うございます。
このサイドストーリーの
『転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて恋してしまいました』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/237012270/497818447
は完結しました。
まだの方はぜひともお読み下さい。
この話も後少しで完結の予定です。
また、私の初書籍『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! 学園生活を満喫するのに忙しいです』
https://www.regina-books.com/lineup/detail/1056603/9532
皆様方の応援のお陰で全国の書店様で大好評販売中です。
まだの方はぜひとも読んで頂けたら嬉しいです!
また、16日くらいからこの第六部開始予定です。
お楽しみに!
下に両方のリンク張っています。
地味ダサ女は唖然とした。
ここで、地味ダサ女がペトラ先生に叱責を浴びて、王子様から愛想をつかされる……
甘すぎる見方だろう。
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「学園内で、不埒にも不純異性行為をしている者がいると通報があったのです」
ペトラ先生がギロリと地味ダサ女と王子様を睨みつけた。良く見たら地味ダサ女が私の王子様と手を繋いでいた。
何だこれは……許せない!
二人は慌てて手を引っ込めた。
いや、ペトラ、今こそ正義の鉄槌を下して、出来たら地味ダサ女を退学にして!
私の心の叫びは無視された。
「それで警戒していたら、先程渡り廊下のあたりで、女性の悲鳴が聞こえたのです」
私は聞くと思いっきり地味ダサ女の足を踏んでやった。
貴様が悲鳴を上げるのが悪い!
「それで探していたらあなた方が騒いでいるのにぶつかったのです。まさか、アクセリさんともあろう方が、そのような行為に加担してはいないでしょうね」
疑わしそうにペトラがアクセリを見るが、
「当然です。私もそのような噂を聞いていたので、警戒していたら、いきなりニーナ嬢とライラ嬢に出会ったのです」
アクセリは私たちのせいにしてくれたんだけど、
「私もニーナに無理矢理ここに連れてこられただけで」
私はあっさりと地味ダサ女のせいにした。
なんか地味ダサ女が気持ち悪い目で私を見てきたが当然私は無視した。
「ニーナさん。これはどういうことですか?」
「私、ライラからマイラ様が危篤だって聞いたんです」
えっ、こいつ振り返す?
「マイラ様と言うとマイラ・カンガサラ侯爵令嬢ですか」
「はい」
先生の問いに地味ダサおんなが頷いてくれているんだけど。
「ちょっとニーナ、私は危篤だなんて言っていないじゃない」
私は言い返した。
「でも、マイラ様がサマーパーティーまで生きられないって言ったじゃない」
「それはそうだけど」
「ちょっと待った。ライラ嬢。今マイラは新薬を飲みだしたばかりだ。病が重くなったとは聞いていないぞ」
王子様が私に怒ってくるんだけど。
「私も具合が悪くなったとは聞いておりません。ライラさんはどうやってその事を知られたのですか」
「そうだ。ライラ嬢、私もそれを知りたい」
ペトラ先生たちが相次いで聞いてくれるんだけど。
「それは……」
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私は周りを見回して言った。
「それは話を聞いてみないとなんとも言えない」
王子様が言ってくれるんだけど。
「判りました」
私は頷いたのだ。
「えっ!」
地味ダサ女がなにか言いたそうにしているんだけど。
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ペトラが聞いてきた。
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思わず王子様が私に聞いてきた。ここで本来ならば私が聖女になっていたら私が治すと言えた……いや、聖女も病気は治せないのだった。
ここは地味ダサ女にやるだけやらして、出来ないと判って大恥をかかして二人の仲を邪魔してやるのだ。
「はい。聖女様がおっしゃるには新聖女様なら治せると」
「新聖女様?」
「はい。それを聞いた途端にニーナが駆け出したのです」
私は言い切った。こでもう地味ダサ女は逃げられないのだ。
「あなたは新聖女様がニーナさんだと思うのですか」
「私はよく判りませんが、おそらくニーナはそう思ったんだと思います」
そう言うと思いっきり私は地味ダサ女の足を踏んでやったのだ。
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「そうとは言いませんが、」
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「いや、でも、こんな時間に」
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